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始まりの森
第6話
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あれから数日経った。
ゴーレム作りを兼ねた洞窟の拡張が進み、色々な種類のゴーレムが増えただけでなく、それに伴って製鉄技術が発展、洞窟に関しては居住スペースの小屋以外にも、集めた素材などを保管しておく貯蔵庫、似たようなものだが主に武器や道具の保管に使う倉庫、弓の試射や新装備の鍛錬に使える訓練場を作った。
特に貯蔵庫は、洞窟の元々の温度の低さを利用して、生モノなどの食材も備蓄できる場所も作ってある。
食材の備蓄が出来るようになったので、作物を育ててみようと、洞窟の外、泉との間の少し離れた場所に畑を作った。集めていた作物や、その種を植えてみることにした。まだどれも芽が出るほどではないが、植えてすぐの頃、目を離していたが為に獣に荒らされてしまったので、害獣対策も兼ねて農作業に特化したゴーレムを配置しておいた。
そして、資材集めと泉からの水汲みなどの運搬用のゴーレムと荷車も作っておいた。
ゴーレムを作り続けてわかったことだが、やはり何か消費する力の源ようなものがあるようだ。
サイズの大きいゴーレムや、命令とは別の複雑な動きをさせておくゴーレムなどは、その消費が激しい。
但し、このスキルも成長していくようで、1日に作り出せる最大の数や大きさが増えているのがハッキリとわかった。
更に、ゴーレム同士は意思の疎通が取れていることも発見した。狩りをしている最中に連携を取るなど、命令だけでは出来ない動きをしていたのだ。
それだけに留まらず、ある時、俺の知識にないことをこなしているゴーレムがいた。畑のゴーレムはその最たる例だ。
栽培方法は勿論、害獣用の罠などを仕掛けているのを発見したのだ。
改めて思い直してみると、今までの大雑把な命令でも、ゴーレム達は最適な行動を自ら考えて行動していたのかもしれない。つまり、自我こそなくとも、知能を備えていることが判明した。
そこで、更に快適にしたい俺は、喋ってコミュニケーションの相手になってくれたり、勝手に色々考えてくれるゴーレムを作れないかと試してみることにした。
しかしこれは失敗に終わった。喋ることそのものが想像以上に難しいようで、後者は作ることは出来るものの、考えたところでそれを発信できなければ意味がないことに気付いた。ここでゴーレム同士の意思の疎通を利用し、更なる発展の為に通常のゴーレム達の管理を演算に特化したゴーレムに任せることにした。知識、感覚を集積させたことでゴーレム による開拓も進んできた。この崖周辺に住んでいるのは俺一人だけど、1つの村くらいの規模になっている。
そして今、昆虫型のゴーレムで森の中を調査させつつ、小鳥型ゴーレムを使って、この森や最初に倒れていた平原とその大きさなんかを調べてもらうことにした。ただ、ゴーレムからの情報は共有されてくるわけではないので、炭を使っておおよそ地図を書いてもらった。
「うーん…なるほど…この辺りはこうなってるのか…」
闇雲に森の中を進んできたが、どうやらこの場所は、平原の周りを囲むようにドーナツ型に深く広がっており、更にその途中でバッサリと縦に切るように崖がある。その崖の上にも森は広がっているが、森が終わると砂浜と海に囲まれている島のようになっていた。外周の1カ所から陸続きになっていて、その先に大陸が広がっていた。
その島へ続く陸の端には街があるようだ。この世界の情報、自分の情報を手に入れるためにも、やはり街で情報を得ることを始めないと。
ゴーレム作りを兼ねた洞窟の拡張が進み、色々な種類のゴーレムが増えただけでなく、それに伴って製鉄技術が発展、洞窟に関しては居住スペースの小屋以外にも、集めた素材などを保管しておく貯蔵庫、似たようなものだが主に武器や道具の保管に使う倉庫、弓の試射や新装備の鍛錬に使える訓練場を作った。
特に貯蔵庫は、洞窟の元々の温度の低さを利用して、生モノなどの食材も備蓄できる場所も作ってある。
食材の備蓄が出来るようになったので、作物を育ててみようと、洞窟の外、泉との間の少し離れた場所に畑を作った。集めていた作物や、その種を植えてみることにした。まだどれも芽が出るほどではないが、植えてすぐの頃、目を離していたが為に獣に荒らされてしまったので、害獣対策も兼ねて農作業に特化したゴーレムを配置しておいた。
そして、資材集めと泉からの水汲みなどの運搬用のゴーレムと荷車も作っておいた。
ゴーレムを作り続けてわかったことだが、やはり何か消費する力の源ようなものがあるようだ。
サイズの大きいゴーレムや、命令とは別の複雑な動きをさせておくゴーレムなどは、その消費が激しい。
但し、このスキルも成長していくようで、1日に作り出せる最大の数や大きさが増えているのがハッキリとわかった。
更に、ゴーレム同士は意思の疎通が取れていることも発見した。狩りをしている最中に連携を取るなど、命令だけでは出来ない動きをしていたのだ。
それだけに留まらず、ある時、俺の知識にないことをこなしているゴーレムがいた。畑のゴーレムはその最たる例だ。
栽培方法は勿論、害獣用の罠などを仕掛けているのを発見したのだ。
改めて思い直してみると、今までの大雑把な命令でも、ゴーレム達は最適な行動を自ら考えて行動していたのかもしれない。つまり、自我こそなくとも、知能を備えていることが判明した。
そこで、更に快適にしたい俺は、喋ってコミュニケーションの相手になってくれたり、勝手に色々考えてくれるゴーレムを作れないかと試してみることにした。
しかしこれは失敗に終わった。喋ることそのものが想像以上に難しいようで、後者は作ることは出来るものの、考えたところでそれを発信できなければ意味がないことに気付いた。ここでゴーレム同士の意思の疎通を利用し、更なる発展の為に通常のゴーレム達の管理を演算に特化したゴーレムに任せることにした。知識、感覚を集積させたことでゴーレム による開拓も進んできた。この崖周辺に住んでいるのは俺一人だけど、1つの村くらいの規模になっている。
そして今、昆虫型のゴーレムで森の中を調査させつつ、小鳥型ゴーレムを使って、この森や最初に倒れていた平原とその大きさなんかを調べてもらうことにした。ただ、ゴーレムからの情報は共有されてくるわけではないので、炭を使っておおよそ地図を書いてもらった。
「うーん…なるほど…この辺りはこうなってるのか…」
闇雲に森の中を進んできたが、どうやらこの場所は、平原の周りを囲むようにドーナツ型に深く広がっており、更にその途中でバッサリと縦に切るように崖がある。その崖の上にも森は広がっているが、森が終わると砂浜と海に囲まれている島のようになっていた。外周の1カ所から陸続きになっていて、その先に大陸が広がっていた。
その島へ続く陸の端には街があるようだ。この世界の情報、自分の情報を手に入れるためにも、やはり街で情報を得ることを始めないと。
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