9 / 19
戦闘の始まり
回想の刻《1》
しおりを挟む
ミレイside
「あれは、連れてこられて間もない時…」
私の名前は魔魅夜澪華。
私の能力は、霊気と毒を操る能力。
霊気を操ることが出来るから、呪術に呪言、更に霊視まで自由自在。
数年前から予知も出来るようになったので、予言師…分かりやすく言えば占い師をやっていた。
順風満帆、なはずだった。
あの日が訪れるまでは………。
その日も変わらない一日だった。
私は友人の店を手伝いながら、占いをしていた。
沢山の常連さんを相手にひたすら占いをする。
たまに新しい人が来るが、せいぜい一人二人だけ。
占い内容のレパートリーもだいぶ増え、テレビや雑誌のインタビュー等も受けさせて頂いたりと、占いだけで食べていけるほど充実していた。
その日の夜、閉店準備を手伝っていると一人の男性が来店された。
「あの…もう閉店の時間なんですが…」
私が話しかけると、男性は私に「占いをして下さい」と頼んできた。
私は戸惑ったが、友人の「占ってあげたら」の一言で男性を相手に占う事にした。
「貴方は何を知りたいですか?」
私が問いかけると、男性は「未来を知りたい」と言ってきた。
未来を知りたい、これは過去にも言ってきた人は居たけど…ろくなものじゃなかった。
豪遊して借金地獄、不倫して離婚騒動…。
たまに自殺する場面も見えたが、お客様に言った事は無い。
ただ、その時だけ本当に占ってもいいか聞かずに占ってしまった。
私は、男性に占いに必要な生年月日、血液型、名前を聞いた。
神木真聖さん、19××年5月13日のAB型。
依頼内容は「未来が知りたい」
あとは、水晶を用意して…全て揃った。
「それでは占います…」
私は念じた後は勝手に脳内へ映像が流れ込む。
さて、どんな未来なのか…。
見え始めた場所は真っ白な部屋。
そこには神木さんの他にも男女数名居る。
知り合いもいれば初対面の人も居るようだ。
……え…何故、私まで居るの…?
その部屋には…私も居たのだ。
すると突然部屋のドアが開き、誰か入ってきた。
ローブのようなものを着ていた為、男か女かも分からない。
その人が何か言うと、突然後ろから黒服の人達が私を連れ出して行く。
突然起こった事に部屋にいた人たちは、唖然としていた。
それからしばらくして、神木さんたちは部屋を出た。
次の部屋から…試練が待っていた。
そこで気付いた、此処は政府の中ではないかと。
政府は異常能力者の事を良く思ってないと小耳に挟んだことはあるが…ここまでなんて…。
神木さんは異常威能力者(能力はありふれているが威力が桁違いな能力者の事)だと、薄々気付いた。
最後まで残ったのは…神木さんだけだった。
他の人は能力が弱かったり、弱点や隙を付かれたり、試練開始からあっさり〇されたり…。
それはそれは…悲惨だった。
そして神木さんは…敵から滅多打ちにされた挙句、虫の息のところで政府に従う異常能力者の能力で灰すら残らず消えていった。
予言はこれで終わりだった。
私はあまりの悲惨さを…言葉に出来なかった。
そんな…最期がこんななんて…。
私は見ても良かったのだろうか…。
依頼主である神木さん、私は神木さんの最期を知ってしまった。
また、嘘をつくのか…?
…いや、これ以上政府の中で人を死なせてはならない。
私は意を決して、真実を話すことにした。
彼は、私の言葉でキレることも泣くこともしなかった。
神木さんは最後に「ありがとうございます」と言って店を去っていった。
それで終わり、ではなかった。
その日の帰り、突然背後から襲われたのだ。
チクリと短い痛みを感じた後、私は意識を失った。
「あれは、連れてこられて間もない時…」
私の名前は魔魅夜澪華。
私の能力は、霊気と毒を操る能力。
霊気を操ることが出来るから、呪術に呪言、更に霊視まで自由自在。
数年前から予知も出来るようになったので、予言師…分かりやすく言えば占い師をやっていた。
順風満帆、なはずだった。
あの日が訪れるまでは………。
その日も変わらない一日だった。
私は友人の店を手伝いながら、占いをしていた。
沢山の常連さんを相手にひたすら占いをする。
たまに新しい人が来るが、せいぜい一人二人だけ。
占い内容のレパートリーもだいぶ増え、テレビや雑誌のインタビュー等も受けさせて頂いたりと、占いだけで食べていけるほど充実していた。
その日の夜、閉店準備を手伝っていると一人の男性が来店された。
「あの…もう閉店の時間なんですが…」
私が話しかけると、男性は私に「占いをして下さい」と頼んできた。
私は戸惑ったが、友人の「占ってあげたら」の一言で男性を相手に占う事にした。
「貴方は何を知りたいですか?」
私が問いかけると、男性は「未来を知りたい」と言ってきた。
未来を知りたい、これは過去にも言ってきた人は居たけど…ろくなものじゃなかった。
豪遊して借金地獄、不倫して離婚騒動…。
たまに自殺する場面も見えたが、お客様に言った事は無い。
ただ、その時だけ本当に占ってもいいか聞かずに占ってしまった。
私は、男性に占いに必要な生年月日、血液型、名前を聞いた。
神木真聖さん、19××年5月13日のAB型。
依頼内容は「未来が知りたい」
あとは、水晶を用意して…全て揃った。
「それでは占います…」
私は念じた後は勝手に脳内へ映像が流れ込む。
さて、どんな未来なのか…。
見え始めた場所は真っ白な部屋。
そこには神木さんの他にも男女数名居る。
知り合いもいれば初対面の人も居るようだ。
……え…何故、私まで居るの…?
その部屋には…私も居たのだ。
すると突然部屋のドアが開き、誰か入ってきた。
ローブのようなものを着ていた為、男か女かも分からない。
その人が何か言うと、突然後ろから黒服の人達が私を連れ出して行く。
突然起こった事に部屋にいた人たちは、唖然としていた。
それからしばらくして、神木さんたちは部屋を出た。
次の部屋から…試練が待っていた。
そこで気付いた、此処は政府の中ではないかと。
政府は異常能力者の事を良く思ってないと小耳に挟んだことはあるが…ここまでなんて…。
神木さんは異常威能力者(能力はありふれているが威力が桁違いな能力者の事)だと、薄々気付いた。
最後まで残ったのは…神木さんだけだった。
他の人は能力が弱かったり、弱点や隙を付かれたり、試練開始からあっさり〇されたり…。
それはそれは…悲惨だった。
そして神木さんは…敵から滅多打ちにされた挙句、虫の息のところで政府に従う異常能力者の能力で灰すら残らず消えていった。
予言はこれで終わりだった。
私はあまりの悲惨さを…言葉に出来なかった。
そんな…最期がこんななんて…。
私は見ても良かったのだろうか…。
依頼主である神木さん、私は神木さんの最期を知ってしまった。
また、嘘をつくのか…?
…いや、これ以上政府の中で人を死なせてはならない。
私は意を決して、真実を話すことにした。
彼は、私の言葉でキレることも泣くこともしなかった。
神木さんは最後に「ありがとうございます」と言って店を去っていった。
それで終わり、ではなかった。
その日の帰り、突然背後から襲われたのだ。
チクリと短い痛みを感じた後、私は意識を失った。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
異世界にクラス転移したら全員ハズレスキルを持たされた
アタラクシア
ファンタジー
人生で数度もない貴重なイベントである修学旅行。この風鈴高校に通う二年二組の生徒たちも、長い間待ち望んでいた修学旅行に胸を躍らせていた。
はしゃぐバスの中――突然周りが黒く染まり、生徒たちは下へ下へと落下してしまう。
目が覚め、見えた景色は――現実の法則が意味をなさない、まさに『異世界』であった。
クラス全員ハズレスキル!?前代未聞の異世界転移に少年少女らは立ち向かう。
――根源に至る『四騎士』
――世界征服を企む『ナイトメア』
――新世界を作ろうとする『ネビュラ教』
異世界の様々な情勢に振り回されながらも奔走する。目指すは「クラスメイト全員の合流」と「元世界への帰還」。
はたして彼らは全員合流し、元の世界へと帰れるのか。
長くも奇妙な修学旅行が今始まる――。
【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。
ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。
彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。
「誰も、お前なんか必要としていない」
最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。
だけどそれも、意味のないことだったのだ。
彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。
なぜ時が戻ったのかは分からない。
それでも、ひとつだけ確かなことがある。
あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。
私は、私の生きたいように生きます。

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる