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第6章・すれ違い姉妹
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しおりを挟む――あの子の泣き顔は、トラウマだった。
どうか笑って、と、いつも願った。
でも、この小さな両手でできることなんて、なにひとつなくて。
彼女を笑顔にすることひとつ、できない無力なじぶんがもどかしくて、大きらいだった。
だから、私は決めた。
医者になる。
医者になって、あの子の病気を治すんだって、決めた。
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