徒花と知れど私たちは上を向く。


姉の死をきっかけに、自身にとある呪いをかけてしまった少女・陽毬。
孤独な彼女が転校先の高校で出会ったのは、余命わずかの少年・爽。

爽との出会いによって陽毬は、囚われていた過去から解放され、次第に前向きになっていく。

しかし、いつも明るい爽はとある秘密を抱えていて……。

儚過ぎる初恋の先にふたりが見つけたものは、生きることのままならなさだった。


残された者と、残していかなければならない者の葛藤。
それぞれの想いが重なり合った先で、
徒花であったはずの彼女たちのかたちのない想いが美しい未来を咲かせる――。
24h.ポイント 0pt
29
小説 191,946 位 / 191,946件 青春 7,029 位 / 7,029件

あなたにおすすめの小説

この声を君に、この心をあなたに。

朱宮あめ
青春
これは、母親を失い、声を失くした少女と、 心の声を聞くことができる孤独な少年が、 なにかを失い、なにかを取り戻すお話。

愛するものと出会えたなら

白い恋人
青春
昔、ある事件により、人を信じる・愛することをやめてしまった主人公、白恋 優一(はくれん ゆういち)。 そんなある日、転校してきた天真爛漫な少女、双葉 ひかり(ふたば ひかり)と出会う。そんなグイグイ迫ってくるひかりを拒絶するつもりの優一だったが………。 優一はこれから人と深く関わり合えるのか、ひかりにいったいどんな過去があったのか、これからどうなってしまうのか………。

和歌浦グラフィティ

真夜中
青春
レーズンの家の近くには二軒の本屋がある。雑誌を読むにはもっぱら大浦街道に面した大きい方を利用することにしている。倉庫のような白い建物にそれを照らすライティング設置用の黄色い鉄骨、看板には赤く大きな文字でBooKとある。その中にあったアイスクリームを主に売るテナントはオープンして三年程で消えた。レーズン達はよくそこで水風船を買いアイスクリームを頬張った。そこで覚えたラム・レーズンの味は最高。僕のニックネームはレーズンに決まった。 これから何度と淡い春が来て、その度にまた厳しい冬を乗り越えようとも、もう、あの頃と同じ情熱を感じることはないのかもしれない。僕は決して誠実な人間ではないけれど、あの時代に感じていたすべてを忘れることはないだろう。目一杯満喫したから二度と振り返らないなんて言わないし、サヨナラの手を振るつもりもない。あの頃からいろいろと吸うものは変わったけど、カクテルグラスに刺さった安いストローや、濃度の高い煙に巻かれながら、僕らは、この胸、深いところと共謀し、センチメンタルという一生懸命に甘くて、精一杯に酸っぱく苦しいドロップを互いの口に放り込む計画を立てている。かつて、僕のことをレーズンと呼んだあの悪ガキ達の残像が摺り寄って来ては、僕の横腹を突つきニヤっとささやくと、今、僕の横に掛けているのはあの頃とちっとも変わらないチャーミングな女の子。  それは、たった一度の魔法で、僕らはそれを初恋と呼んだ。

珈琲確率100%

仲葉彗
青春
「ねえ、またコーヒー降ってる」 「ああ。予報、100%だったよ」 今日もコーヒーが止みそうにないので、 暖かいコーヒーでもいかががですか。

きらめく水面に、思い出は棲む

卯月ゆう
青春
主人公の湊は泳げない。 放課後にひとり練習しているところを、結城すい に見つかってしまった。 彼女の誘いにのって、湊は泳ぐ練習をすることになる。 人懐っこく笑う表情、未だに幼さを感じさせる声。その愛らしさは昔と変わらない。 すいは人魚姫の姿に変身できるという。 不思議なことが起こりつつも、楽しい授業は進んでいく。 交わる過去の思い出。リフレインする恋心……。 きらめく水面に映る、恋のものがたり。

水辺のリフレイン

平木明日香
青春
丹後半島の北東部、漁村伊根町。朗らかな村人たちに囲まれて生まれ育った下村カモメはある日、幼なじみの喜多川唄に海の貝殻を取ってほしいと頼まれる。 海の貝殻を約束の数だけ集めたカモメは、待ち合わせ場所の浜に行く。そこで一匹の小汚い鳥に出会う。その時、彼女は不思議な光に身を包まれた。 待ち合わせ場所に一向に来ない唄。カモメが村に戻ると、村人たちは口を揃えて他人扱いし、冷たく接してくる。更には次の日、学校で会った唄までカモメのことを初対面であるかのように言い出し、「10年前に溺れ死んだ友達」に似ていると言い出す。 唄から友達の墓にお参りに行ってほしいと言われ、カモメは町外れにある岬へと向かう

コウカイ列車に乗って

天咲 琴葉
青春
偶然乗り合わせた電車は別世界行きだった――?! ある日の朝、何時もの電車に乗る筈が、異世界に行く電車に誤って乗車してしまった主人公。 その電車に乗っていたのは、得体の知れない車掌にツンデレ女子高生?! 後悔を晴らすまで下車は許されない――。 果たして、主人公は無事に現世に戻って来られるのか……!

間隙のヒポクライシス

ぼを
青春
「スキルが発現したら死ぬ」 自分に与えられたスキルと、それによって訪れる確実な死の狭間で揺れ動く高校生たちの切ない生き様を描く、青春SFファンタジー群像劇。「人の死とは、どう定義されるのか」を紐解いていきます。 ■こだわりポイント ・全編セリフで構成されていますが、なぜセリフしかないのか、は物語の中で伏線回収されます ・びっくりするような伏線を沢山はりめぐらしております ・普通のラノベや物語小説では到底描かれないような「人の死」の種類を描いています ・様々なスキルや事象を、SFの観点から詳細に説明しています。理解できなくても問題ありませんが、理解できるとより楽しいです

処理中です...