うちの店長レイプ犯!?

貝鳴みづす

文字の大きさ
上 下
50 / 78
休息話『三人の、聖なる夜に』

「クリスマスプレゼント④」

しおりを挟む
「買いましたね……」
「買いました!」

 ぐったりしている私の横で、葵さんはとても楽しそうにしている。
 持ちきれる量の買い物ではなかったので、小さいものは車に詰め込んで、大きいものは家に送ってもらった。

 もう何を買ったか覚えていないほど、いろいろ買ってもらった。そりゃもう、いろいろ。
 私がちょっと「可愛い」と言ったものを、雑貨でも生活用品でもなんでも、片っ端から。あと大半を占めたのは、服だった。
 
 服の方は葵さんの趣味で、山程買ってもらった。
 おかげでしばらく買わなくてすむから、助かる。けど、やっぱりちょっと派手なものばかりで着るのが怖い……。主に新の反応が。

 ――あとね、下着まで買わなくていいのよ!!
 やめてって言っても、買っていくから……はぁ。もちろん、派手を通り越してエロいものばかり。なんていうか、自分と新の為に買ってない??

「だいぶ遅くなったし、帰りましょう」
「そうですね、家じゃないですけどね。今夜はホテルですよ!」
「……」

 車に戻っても、葵さんのテンションは相変わらず高かった。
 ――やっぱりその予定なくなってなかった?
 もしかしたら忘れているかもなあ……。なんて淡い期待をしていたけど、だめだったか……。
 拒否権がないのはわかっているので、私は流れに身を任せるしかなかった。



「な、なにこのホテル……」

 私はしばらく固まっていた。
 車で三十分もかからないような場所だった。
 これまた巨大な建物。中に入れば、踏むことすら気が引けるような、豪華な絨毯が敷き詰められたロビー。

 それを恐る恐る通って、さらにエレベーターで恐ろしいほど高いところまで行って、案内された部屋。中に入ると扉が三つあった。一つはバスルームで、一つはまるで高級マンションのLDKといったような、キッチン付きのくつろぎスペース。もう一つが……まあご想像通り、どでかいベッドがあるお部屋である。
 葵さんが、どうしようもなく突っ立っている私を引っ張って、バスルームの方に連れて行く。

「とりあえずお風呂入りましょ~」
「一緒に……ですか?」
「当然です」

 ですよね。
 葵さんにされるがまま、服を脱がされ、お風呂場に入った。
 裸体を晒すのは恥ずかしいが、女子同士が一緒にお風呂に入るのはまあ普通のこと。もちろん、普通で済むとは思ってないけどね……!

「ふぇぇ……」

 思わず変な声が出る。
 ものすごく広いそこは、壁がガラス張りになっていて、上から見た東京の夜景が一望できた。
 それは、さきほど見たクリスマスツリーにも負けない程の絶景だった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

ドSな彼からの溺愛は蜜の味

鳴宮鶉子
恋愛
ドSな彼からの溺愛は蜜の味

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

身体の繋がりしかない関係

詩織
恋愛
会社の飲み会の帰り、たまたま同じ帰りが方向だった3つ年下の後輩。 その後勢いで身体の関係になった。

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

処理中です...