うちの店長レイプ犯!?

貝鳴みづす

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第二章『どうして私と』

第六話「イけない」★★

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「こっちにも付けてあげようね」
 そう言ってピンクローターを取り出し、結衣の足を広げる。
「んんんっ!」
 抵抗する結衣の両足を、片腕で難なくおさえ、ローターをクリトリスに軽く乗せ、テープで固定した。
 そしてローターのスイッチを入れる。
 一番、最弱で。
「うぅっ、んっ……」
「どうしたの?」
 苦しそうな結衣の顔に近づいて、新は心配そうに、いたずらっぽく、微笑みかける。
「僕が欲しくなってきた?」
 しかし、結衣は小さく震えながら首を振った。
「……ふうん」
 期待と違ったその反応に、新は不満げに目を細める。
 そして思いついたように、ああ、とうなづいた。
「じゃあ、僕はちょっと出かけるから」
「――?!」
「ゆっくり、してってね、結衣くん」
 いつも以上の満面の笑みに、結衣は絶句する。
「んっ、んんん――っ!!」
「うーん? なに言ってるかわかんないなあ。気持ちいって? よかったよかった」
 あはは、と笑いながらベッドを降り、結衣に背を向けた。
「じゃあね、いってきます」
 そして扉は無情な音を立てて、閉まった。
 しばらくして車のエンジン音が聞こえて、そしてそれすらも遠ざかり消える。
 ただ残ったのは、静かすぎる部屋の中、ローターの微弱な振動音のみ。
(そんな、こんなの、辛すぎる……!)
 いつ帰ってくるかわからない。
 もう帰ってこないかもしれない。
 そんな中で、一人、ギリギリイけない快感を与えられ続けるなんて。
 絶望とは反対に、体はどんどん熱くなっていった。
「んん、んんんんぅ……っ」
 媚薬が強く効きはじめてきたのだ。
「んんぅ、んっ」
 体がぴくぴくと跳ねる――が、イけない。
 今なら、新も見ていないから。
 そう思って自分でイこうともしてみたが、振動が弱すぎて、どうしてもイけなかった。
(やだ、やばい、おかしくなっちゃう)
 頭の中は「イきたい」という考えでいっぱいだ。
 それはイコール、新に早く帰ってきたほしいということ。
(早く)
 だが、それはだめだ。
 もちろん早く帰ってきて貰わなくては困る。
 が、それはイかせてもらうためではなく、解放してもらうためだ。
「んんっ、んぅぅ……」
 もどかしい快感に、涙が浮かぶ。
(早く――)
 ああ、いったい、早くどうしてほしいのだ。
 自分が何を考えているのかがわからなくなるほど、結衣の体は熱くなっていった。
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