生徒との1年間

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顧問2年目06月

顧問2年目06月 17

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「・・・すみませんでした・・・」
「ははは、いや、いいんだ。しっかし、よく泣いちまったなぁ、立成先生」
「面目ない・・・」

 ひとしきり涙を流し終えていた。目は少し腫れている。
 恥もてらいもなく、自分の今の格好を考える余裕がないほどに、あんなに声をあげて泣きじゃくってしまった。
 立成にとって、子供の時以来だ。

「どうだ、泣いてスッキリしたか?」
「・・・はい」
「そうか、よかった。ごめんな、なんだかいじめるみたいなことをしちまったな」

 またもや清野が立成の頭頂部を撫で上げる。
 節が太い指で、立成の短い黒髪をなぞるように手が宛がわれる。
 優しい声をかけながら、清野は泣き終えた立成の顔を見つめくる。
 まるで自分の幼い子供を見守るかのような、慈愛に満ちた瞳に吸い込まれそうになってしまう。

 立成は清野のなすがままにされていた。そんなはずはないのだが、まるで自分の父親であるかのようにさえ思えていた。
 40近いオヤジだというのに、自分の全てをゆだねてしまっているようだが、それが全く不快感もなく、むしろとても心地よく感じていた。

「・・・なあ、ちょっと恥ずかしいこと言っていいか?」
「はい」
「ずっとな、立成先生はなんか抱えてそうだなって思ってはいたんだよ。ノリは良いんだけど、なんか本心じゃなそうみたいだなって。ただの俺の勘だったんだけどな。でも、あんまり突っ込んで聞くのもなぁとは思っていた。それが今日のスナックでな、あんなことがあって、色々立成先生のことを色々知っちまって・・・それで・・・」

 途切れ途切れの部分もあるが、淡々と絞り出すように語る清野の話を聞いていた。

「それでな。あぁ、色々言えないことがあったんだなぁって思ったんだ。男だったら、そりゃ言えねぇことなんて山ほどあるさ。俺だってある。でもな、なんだか立成先生、辛そうだったからさ。だから、な。今日ここに誘っちまったんだ。それで、わざとってわけじゃないんだが・・・まぁ、こんなことをしちまったってわけだ」

 すぐ傍にいる清野が、少しだけ顔を赤らめながら語っている。
 なんとなくだが、感じていた部分ではあった。
 これまでの清野がやっていたおふざけとは、少し違うような。空気感が違うように感じていたのだ。
 いつものおふざけだと思っていた。だが、それは立成の思い違いだった。ただいつもふざけるだけの男ではなかったのだ。

「その・・・俺もうまく言えないですが・・・ありがとうございます、清野先生」

 言葉通りだった。確かに立成が受けた仕打ちは、客観的に考えればなんとも間抜けでヒドイもののように思える。覚えてしまった恥の量も計り知れない。それでも、今目の前で照れながら話している清野に対しては、怒りとか憎しみとか、そういった負の感情は全くなくなってしまっていた。
 
「あぁっ、もう!嫌だなこんな空気は、やめだやめだ!」

 しんみりとした空気感を一新するかのように清野は大声を上げながらぐーっと背伸びをしている。
 立成もホッと一息をついた。

「ったく・・・しっかし、でっかい尻だよなぁ」

 そんなところに、清野がまた話し出した。ひとしきり和んだ空気が漂っていたパーティーブースだというのに、いきなりまた尻の話を持ち出された立成は、清野の言葉により自分の今の格好を思い出させた。
 ポロシャツも剥ぎ取られパンツもずり下されたほとんどすっぽんぽんの姿で、淫らにも尻を突き出している状態なのだ。今更ながら自分の格好の無様さに怖気づいてしまう立成だった。
 
「うっ・・・そ、そうですか・・・?」
「去年も見たけど、相変わらずだなぁ。おまけに、こんなに毛深いんだからなぁ。すげぇな。獣みたいだ」
「ちょ、それは」
「全く、こんな雄臭いケツしてるのに、童貞なのはどうかと思うぞ?」

 むき出しになったデカ尻だけではなく童貞であることまで言及され、立成は一気に紅顔になる。顔だけではない。その身体全体が熱くなる。
 先ほどの啼泣により羞恥心など吹っ飛んだと思っていた。しかし、それでも、まだ立成の中には残っているものがあった。立成が中高生のころから約15年ほど蓄積し続けたコンプレックスは、そう簡単には取り除くことはできないのだった。いや、むしろ、自身を守るための硬い殻が破けたことによりその身は軽くなったものの、弾けるようなみずみずしい果実がむき出しにされたようでもあり、これまで以上に立成の中でその感情は無防備な状態となったのかもしれない。

「そんな、ひ、ひどい」
「こんなにケツもでかくて毛もボーボーに生えてるのに、肝心のところがなぁ。へっへっへ、包茎なんだからな」

 清野の言葉により、立成の股間がビクンと痙攣したかのような動きを見せる。
 まるで言葉が引き金となったかのように、みるみるうちにその女性に対して未使用で未開封の砲身がムクムクと太く、長く育っていく。それは明らかに、清野の言葉により、立成が興奮してしまっていることの表れだった。

 しかし・・・ 

 これまでに全てを曝け出してしまっている。
 慈愛の心があったとはいえ、清野には散々とみっともない姿を出してしまっている。
 ありのままの自分を見せてしまっている。

 そう、清野になら・・・・・

 自分の全てを見られても良いと思えていた。いっそ全てを見てほしいと思っていた。
 それは、屈服と呼ぶのかもしれない。ただのな悦びなのかもしれない。もしかしたら、赤子のように無条件の愛のようなものへの飢えなのかもしれない。

「さて、どうするかな。どうしたい、立成先生?」
「えっ」

 清野が立成の背後へと移動する。ずっしりとその身体を下し、しゃがみこむ。かかとを上げた蹲踞のような姿勢だ。その状態で、どれどれ、と言わんばかりに、四つん這いで突き出された立成の尻を真正面から見ていた。

「ほう、なんだか前に見たときよりもケツがデカくなったような気がするなぁ」
「ーーーーーーーーーーっ!!!」

 いくら立成と言えども、そんなじっくりと尻を見られたらたまったものじゃない。
 たかが見られているだけ。されど、見られているのは無防備な自分のバック姿。
 散々見られているとはいえ、今すぐにでも起き上がりビキニブリーフを履きなおして尻を隠してしまいたかった。 

 だが。その思いとは裏腹に。

 もっと、見られたい。
 自分の、デカくて汚いケツを――――――――

 立成の頭をよぎる、かつてないほどに明確な、己の淫欲。
 恥ずかしがる自分の考えとは相反する、被虐の欲望。
 否定したくなるほどに浅ましい望みだ。
 それでも、それを考えれば考えるほどに立成は鼻の穴を膨らませるほどに、息を荒くしていた。

「何を考えてるんだろうなぁ?ふふっ。隠してるみたいだが、こっちはしっかりと反応しているぞ?」

 清野が顔を立成の腰あたりに持っていき、脇から立成の下腹部をのぞき込んでいた。
 その視線の先には、立成の未使用である秘蔵の剣が、鞘に収まったまますっかりと膨張していた。 

「あっ、いや」
「何言ってんだ。俺が見たらもっとデカくなったぞ~、おい。立成先生はおちんちんを見られるとデカくなるのか?おちんちんを見られると興奮するのか?」
「あぁ・・・そんな、そんな」
「へへっ。おっ、またデカくなった。角度もついたぞ。全く、どうなっているんだか」

 ビンビンとそそり立つ立成の雄の棒。立成の中で暴れ出す興奮により、全身の血をその一身に集めているかの如くボリュームを増していた。

『おらっ女子のパンツなんか盗むんじょねえよ!この変態が!』
『ああっ!ひいっ!』
『喜んでんじゃねえよ!』

 ディスプレイからはとても女子生徒のものとは思えないような罵倒する声が流れてきている。それとともに、肌と肌がぶつかるような打擲音が鳴り響き、男のものと思われる上ずった、しかし微かに甘美さを含んだような声までも聞こえてきた。

「お、この動画、教師役の野郎が今度はケツ叩かれてやがるな。この男もこれで興奮してるな~。どうする?立成先生?」

 当然、立成の耳にもその音声は入っていた。
 バチン、バチンと生肌が叩かれる音が脳に直接響き渡り、その音と男の口から漏れる声を聞いただけでも、立成はたまらなくなり、唇が半開きになるほどに脳を麻痺させていた。

 ”どうする?”そんなことを口にしながらも、立成の突き出した尻に、清野の右手が添えられた。
 それだけで、立成はビクンと全身を震わせた。深く激しい渦に取り込まれてしまっていた。
 もう、何も考えられなくなっていた。立成が無意識の中、身体が動いていた。

「おいおい、積極的だなぁ、おい。興奮してるのか?ん?ん?」

 立成はその巨尻を清野の掌に擦りつけていた。
 少しでも尻に刺激を得られるように。その尻が人肌を欲していた。
 顔から火が出るほどの恥を忍んでの行動だった。
 見知った高校教師同士。男同士。飲み仲間。
 そんな間柄の男相手に、自分の欲望の赴くままに全裸の尻を擦りつけているのは、恥という他ないだろう。
 それほどまでに立成は火照っていたのだ。
 しかし、清野はそれでは許さなかった。

「ふふっ、こんなケツを振りやがって、やっぱり立成先生は変態だな。で、どうしてほしいんだ?口で言ってみろ?ん?言葉にしないとわかんないぞ?」

 ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべながら床を這いずる立成に投げかける。
 これだけの思い切った行動をしたのだ。
 何をしてほしいのか、わからないとは言えないだろう。少なくとも、尻を触ってほしいということは伝わっているはずだ。
 それでも清野は、立成にそれを言葉にすることを強いた。

「そんな・・・」
「もしかして、この動画で興奮しちまってるのか?この男優みたいに、ケツを叩かれたいのか?」
「うぅ」
「どうなんだろうなぁ?言わないなら何もしてやらねぇぞ?ま、この部屋はフリーでとってるから、明日の朝までずっとこのままでもいいけどな。それまでず~っとあんたのこのケツを見てやってやろうか?」

 とんでもないことだった。このままずっと、こんな無様な格好を見られ続けるというのか。
 言うも地獄。さりとて言わぬも地獄だった。
 立成はだんまりを決めたいところであるところを、何とか絞り出すように口から言葉が漏れる。

「け、ケツを・・・・」
「おっ・・・ケツをどうしてほしいんだ?」 
「ケツを、た、・・・・叩いて・・・・く、くだ、さ、い・・・・」

 相手は男なのだ。年上で、既婚者で、同じ仕事をしているのだ。
 その相手に、自分の尻を叩いてほしいというなんて、どう考えてもおかしなことを言っているのだ。
 しかし、スナックの件、そして今のこのどうにも惨めな状況により、火照りに火照った立成には、もはや理性による制御が不可能な状況となってしまっていた。自分の欲求に従うがあまり、自然と敬語になってしまっていた。

「はっはっはっ!マジか!この動画みたいに女の子じゃなくてもいいのか?」
「うぅっ・・・は、はいっ」
「よし、そこまで言うならやってやらないわけにはいかないな」
「ぐっ」
「こんだけデカいケツだもんなぁ。何喰ったらこんなケツになるんだ?全く、いやらしいケツだ」
「あっ、あっ」

 あらためて立成の尻が撫でまわされる。しかし、その清野の手つきは慈しみなどなく、まるでこれからの折檻を前にした最後の労りのような仕草であった。立成もそれは直感でわかっていた。

 そして。

 バチィィィン!

「ああああっーーーー!」

 左の尻タブ、丁度『包茎教師』と書かれた部分、まさにそこに、清野の一発が振り下ろされてた。

 立成は叩きつけられた際の掌の大きさ、叩くときの力強さに、圧倒されていた。

 立成は屈強な男だ。体躯も良く、その分尻もゴツく大きい。おまけにかつて筒井には何度か尻を叩かれている。このため、尻を叩かれることそのものへの
 だが、清野のその一発は、これまで筒井から受けたどのスパンキングよりも、立成の身を焦がさせるものだったためか、まるで女のような高らかで甘美で浅ましい声をあげてしまっていた。
 
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
「おや、もう息が乱れてるな。もう降参か?そりゃないよなぁ」
「ぎゃっ!」

 バチィィィン!バチィィィン!バチィィィン!

 何度も尻に振り下ろされるその無慈悲の鉄槌。自分で懇願したことであるというのに、立成はその尻に痛みが加わる度に泣きそうな声を漏らしながらも、その刺激がより乱れるもとになる快楽物質へと変遷して伝わってしまうことにより、清野からの次から次へと与えられるスパンキングをしっかりと受け続けるために、赤く変色しつつある尻を無様にも突き出し続けた。

「おい、童貞」
「かぁっ」
「おい、包茎」
「ひっ」

 左右の尻タブに書かれた立成の恥の文句をあえて声に出しながら、清野は立成の臀部を叩き続けていた。
 罵倒に近いその行為に、それが理不尽であればあるほどに立成の羞恥は煽りにあおられ、立成のその仕込まれてしまった身体は昂ってしまう。

 何度も何度も、面白いおもちゃを手にした子供であるかのように、清野は立成の尻を叩くことに熱中してしまっていた。見た者が思わずぞっとしてしまうほどに黒い毛に覆われているものの、皮膚の白味があった立成の尻が、いつしか清野の掌の紅に塗り替えられていた。

「かーーっ!本当に興奮してるんだな!汁まで垂らしてるぞ、おい」

 また一物を見られていた。
 その亀頭の先まで包皮に包まれたまま怒張してた立成の肉。その先に僅かに見える、鈴口から、透明で粘土のある先走りが、トロリトロリと、音もなく優雅に垂れていた。

「なぁ、本当に童貞なのか?普通、童貞だったらこんなことで興奮するもんじゃないと思うんだが」
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
「おいっ!聞いてるんだぞ!」
 バチィィン!
「ギャッ!・・・ほ、本当です」
「本当に童貞なのか?」
 バチィン!
「んがぁっ!そ、そうです、童貞です」
「尻をたたかれて興奮するような童貞がいるかよっ!おいっ!」
「くぅっ・・・う、嘘じゃないです、俺は、俺は、・・・あああっ!ど、童貞です!童貞なんですぅぅっ!があぁぁっ!し、信じてください!」
「マジかよ・・・まったく、こじらせてるなぁ」

 尻への打擲を繰り返されながらも、男して無様な童貞宣言をさせられてしまっていた。清野の前だというのに、いや、清野の前だからこそ、立成は恥をさらすことへの敷居があまりにも低くなってしまっており、また自分のそんな姿に対してでさえも身体を熱くさせていた。

 呆れたようなことを口にしていた清野としては、あまりにも普段の立成との変わり用に驚きながらも、その後も何度も何度も、目の前で乱れに乱れている年下教師の尻をあますことなく、叩き、叩き、叩き、叩いた。
 いくら叩いても、立成の口からは息が漏れ出ていた。その吐息はあきらかに湿り気を帯びていた。その色香が、清野の調子にもより一層変調をもたらしつつあった。

『ほら、先生。ケツ開けよ、この汚ねえケツ』
『あっ・・・は、はい・・・・』
『こっちも汚ねぇなぁ、おい!よし、このケツ穴に、これ、入れてあげるからね、先生・・・・ほおら、ほおら』
『ひ、ひいいいいいいっ!』

「げっ、こっちの動画だとケツにディルド入れやがった。さすがにそれはできねぇなぁ」
「あ、あぁぁぁ」
「ま、とりあえずこちらでも見てやるとするか」

 立成の赤くなった尻タブに手を添えられた。

「いいかい、立成先生?このケツを開いてやろうか?」

 なぜ許可を得ようとする?
 ここまできて、さらに恥をかかせようとする?

 そんな考えが浮かんでいた。しかし、そう考えながらも、立成の口は素直だった。

「お、お願いします・・・・」
「マジかよ、いいのかよ。そこまでかよ・・・・」
「はぁっっ・・・」
「もしかして・・・立成先生、あんた、自分でケツの穴いじったことあんのか?」

 びくっと立成の全身が震える。
 そのあまりにも隠せていない動揺を見た清野は、それを当然"Yes”として受け取る。

「へぇ、じゃあ、やってみろよ」
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