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顧問2年目04月
顧問2年目04月 7
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(周りが見えねぇと、なんだか・・・ぐぅっ・・・)
ネクタイで目隠しをされた状態でさえ、何度も尻を叩かれる。
いくら立成の尻が肉厚で脂肪が多いとはいえ、ここまで叩かれていると悲鳴も交じってしまう。
「こんなに!あそこを勃起させて!尻を叩かれるのが!いいんですか!」
「あぁっ!ぎゃっ!はぁっ・・・っんっ!」
目隠ししされているため立成の表情はわかりにくいものの、その両眼を覆う青いネクタイに、わずかに染みが入る。
それは汗によるものか、それとも涙なのか。
しかし、立成の口から漏れ出る悲痛な声に、いつしか甘美の色が入っていた。
(痛えのに・・・こんなに・・・痛えのに・・・はっ・・・・)
視界を奪われながら尻を叩かれ、それでもなお尻を捧げ続ける立成。
叩かれるたびに、上体を揺らし、顔も上下させている。
それでも己のみっともないデカ尻を突き出し、叩かれることに甘んじている。
拘束などされていないのに、一方的な折檻を受け入れている立成の姿は、自ら尻を叩かれたがっているようにしか見えなかった。
「先生、しっかり反省しましたか?」
筒井は叩く手を止めた。小休止だった。
はぁっと肩で息をしている。宙で右手をフラフラとストレッチしながら。
言ってしまえば、尻を叩かれる方は受け入れるだけだ。痛みがあることを除けば、何もしていない。無様に尻を突き出しているだけだ。
一方、叩く方はというと、何度も何度もその手を振り上げては尻に打ち付けている。
長時間、教師の尻を一方的に叩いていた筒井は、己の欲望の赴くままに立成の尻を叩いていたものの、さすがに腕に疲れが見え始めていた。
しかし、そんな疲労感があるものの、筒井の顔はとても充実した表情をしている。
自分の拳で叩きつけた教師の毛だらけのデカ尻が赤く腫れあがっているのを満足気に見つめている。
その顔付きは1人の男を堕としつつある、一人前の征服者としての顔付きだ。
もっとも、その表情を、征服される側の立成は見ることができないのだが。
「はぁっ、はぁっ・・・わかった、わかった・・・」
「じゃ、きちんと教師として大丈夫か、テストしましょう」
「何だと?」
「教卓に名簿が置いてありましたよ。多分出席確認用なのでしょうね。もうクラスができて1月近く経ちます。当然、言えますよね、自分のクラス全員の名前」
急な筒井からの提案。
こんなにも長時間、尻を叩かれ続けている最中の会話としては、とても場違いな言葉に感じた。
何かの狙いがありそうな予感はしていた。
しかし、立成にはそれを断る理由もあげられなかった。
(そ、それくらいなら・・・)
立成は尻を叩かれ続けて荒くなった呼吸を何とか抑えようと、両肩を上下させて呼吸しながら考える。
立成のクラスには40人いるが、毎日ホームルームで呼んでいる。
一目みれば空席の有無などわかるが、立成はあえて名前を呼んでいる。
その方が教師らしいと思うし、何よりコミュニケーションとしても名前を呼ぶべきだと思っているからだ。
それに、筒井が言うとおり、もう1月過ごしているのだ。
自分が担任を務めるクラスの生徒など、全員言うことなどは朝飯前だ。
(よ、よくわからんが、40人の名前なんて・・・)
筒井からのスパンキングの手は止まっていた。
その間、立成はジンジンと尻が痺れるのを耐えながら、頭を整理する。
そう、きっとできるのだ。そのくらいのことならば。
筒井の意図は読めないところが不安材料ではあるものの、立成は、名簿の1番目の名前を言った。
「あ・・・有川」バチンッ!「なぁっ!?」
名簿1番目の生徒の名を呼んだ直後。
いきなり尻を叩かれ、思わず立成は大きなうめき声を上げた。
(な、なんで叩かれたんだ・・・?間違っていないのに・・・)
痛みよりも驚きのあまり、その目をネクタイで覆われているのも忘れて、立成は筒井の方に顔を向ける。
うっすらと生地越しにシルエットは映るものの、当然見えると言えたものではない。
筒井の表情も、何もわからない。
叩かれた尻が一段とジーンと痛む。その痛みが身体の芯まで伝わってくるような気がする。空気と触れているだけでも辛くなってくる。
なぜ、自分を叩いたのか。なぜ、自分は叩かれたのか。
(こ、ここで反応したら、自信がないと思われる・・・?そ、それが筒井の狙い・・・か?)
叩かれ続けて朦朧とした頭で立成は考えた。
たしかに、筒井の考えそうなことではある。筒井は立成をからかうために、ひっかけを多用する気がある。
そうして去年も、立成は散々と恥ずかしい目にあっていたのだから。
しかし、今回で言えば、生徒の名前を自分が間違っていないことは明白であり自信もあるため、立成は顔を正面に向き直り、生徒の名を呼び続ける。
「・・・石田」バチンッ!「かぁっ!」
「う、上園」バチンッ!「はぁーっ!」
「上原っ!」バチンッ!「あっ・・あ・・・」
それからも立成は、自分のクラスの生徒の名を呼び続けた。
いつもの朝のように。
いつものホームルームのように。
日常化されたように生徒の名前を呼ぶ立成。
そして、名簿順に名前を呼ぶたびに尻に振り下ろされる筒井の張り手。
バチンッ!バチンッ!バチンッ!
「ぐぁっ!なっ!つっ!」
(間違っていない・・・!それなのに・・・これは・・・ひっかけだ・・・)
なぜ尻を叩かれるのか理解できないまま、立成の中でリズムができてしまった。
生徒の名前を呼ぶ。尻を叩かれる。
生徒の名前を呼ぶ。尻を叩かれる。
生徒の名前を呼ぶ。尻を叩かれる・・・
(お、俺、これじゃあ生徒たちに・・・ケツを叩かれているみたいじゃねぇか・・・?)
そう思った瞬間、立成はまたも想像してしまった。
クラス全員に取り囲まれている自分。
スラックスとボクサーブリーフをずり下げた状態でケツを突き出している自分。
尻表面にびっしりと毛が生えていること、その尻がデカすぎることを指を指されて嘲笑されている自分。
生徒の名前を呼ぶたびに、その生徒にケツをひっぱたかれている自分。
叩かれ続け赤く腫れあがった尻をスマホで撮影されている自分。
バチンッ!バチンッ!バチンッ!
「・・・・ぶわっ!・・・がぁっ!・・・ぬあっ!」
(お、俺がっ!生徒にっ・・・尻を叩いてもらうために・・・あいつらの名前を呼んでいる・・・!?)
そう考えた瞬間、とてつもない羞恥が立成を襲った。
それ以外、何も考えられなくなった。
今、立成は筒井に尻を叩かれているのが現実だ。
しかし、ネクタイで視界を奪われたうえ、長時間の折檻を与えられた立成としては、今の環境から、自分の周りに、筒井以外に生徒がいるのではないかと思ってしまった。
40人の生徒に取り囲まれて、1人1人から尻を叩かれている・・・?
そのために、自分は生徒たちを指名している・・・?
バチンッ!バチンッ!バチンッ!
「・・・・ごぉっ!・・・ぐぬっ!・・・がぁっ!」
尻を叩かれながら、呼んだ生徒の顔や身体をイメージしてしまう。
あいつに叩かれた!こいつはこんなに強く叩くのか!そ、そんなところを叩くなぁっ・・・!
そんな妄想が止まらなくなってしまう。
(はぁっ、はぁっ・・・)
恥ずかしくてたまらなかった。
筒井の目論見がどれほどなのかはわからないが、立成はそこまで考えてしまっていた。
そんなことを考えてしまい、立成は羞恥で脚を震わせ、一方で身体は熱くなる。
そして、・・・叩かれ続けた尻を、より一層突き出してしまっていた。
生徒たちが、尻を叩きやすいように。
立成が、尻を叩かれやすいように。
立成は自身ではわからないものの、疑似的ではあるが自分のクラスの生徒たちに尻を叩かれることで興奮してしまっていた。
そんな情景が浮かんでしまっても、立成は名前を呼ぶのに頭を使わなかった。
元来、立成にとって名簿など見なくとも、順にクラスの生徒たちの名前を言うことなど簡単なのだ。
そこは面倒見が良い立成の教師の良い面だった。
ルーティンのように、考えずとも口から次々と生徒の名前が出てくる。
それは、尻を叩かれながらでも、できてしまうことだった。
しかし、それが悪い方向につながった。
ある生徒の名前を呼んだとき、ひときわ強烈な一撃が尻に入った。
バチィィンッッッッ!
「ああああっ!」
あまりの衝撃に、黒板に突いた手すら力が抜ける。
上体がずれ下がり、そのまま教壇に倒れそうになるが、何とか黒板下の壁に手を突く。
立成は必死だった。
しかし、上体や頭が下がったことで、さらに情けなく尻を突き出す格好となってしまう。
「先生、次は?」
「つ、次、次は・・・」
冷ややかな筒井の声が聞こえる。
次の生徒は・・・・早く次を呼ばねば・・・
そう考えた瞬間、立成は混乱した。
どこまで呼んだのだろうか。今、何番の生徒だろうか。
・・・それ以上の思考が続くことは無かった。
「あれ、次の生徒は言えないんですか?」
「ち、違う!違うんだ!今、今誰まで呼んだ?」
「あーあ、点呼もとれないんですか?」
「違うって!頼むから!」
「じゃ、またお仕置きですね。でも、手は疲れたから・・・そうだ」
筒井の手が立成の身体に向かう。
その気配に思わずびくっとすくんでしまう立成の身体。
尻を叩かれて・・・あまつさえ生徒に取り囲まれて昂らせていたというのに、立成はさらにひどい目に合うのかと思ったからだ。
しかし筒井の手の先は、だらしなく下げられた、立成のスラックスだった。
そのウエストに差し込まれていたものをスルッと引っ張り出す。
「なっそんなっ・・・お前、まさか」
「そうですよ、これを使いますよ」
「い、いやだ、それは・・・」
筒井は立成のスラックスからベルトを抜き取っていた。
パチン、パチンと、皮の鳴る音がする。
当然、目隠しをされているとはいえ、近くにいる立成にも、安物の合皮とはいえ、その皮が鳴らす高らかな音は聞こえていた。
(そ、そんな、ベルトって・・・)
それは、想像した通りだった。
SMやスパンキングなどしたことがない者でも、ベルトの使い道としては簡単なもの。
飲み会や余興の場でも、お笑いとしてのSMプレイとして見たことのある光景。
童貞とはいえ、そういったシーンは見たことがある立成でも、そのベルトの使い道の想像がついてしまった。
(この状況で、ベルトっていったら・・・)
太い喉仏が大きく上下するほど、立成は思わずゴクリと唾を飲み込んだ。
筒井はベルトを折り曲げ、その両端を右手に持ち、その右手を上げ、そして・・・・
ピシャンッ!
「ぎゃっっっ!」
二つ折りにしたベルトが立成に尻に打ち付けられた。
宙を切る風切り音。
右と左、両方の尻タブに加えられる衝撃。
掌より小さい面積のため尻も熱くなる。
ベルトによる攻撃はさらに続く。
ピシャンッ!ピシャンッ!ピシャンッ!
「がああぁっ!」
ここまで叩かれ続けていたのだ。
さすがの立成の肉厚なデカ尻でも、いい加減限界だった。
立成の尻表面も赤くなるだけではなく、傷や痣になりそうになっている。
毛だらけの尻表面だが、その尻毛に少しばかり、傷から流れ出始めた赤いものが混ざりつつある。
ピシャンッ!ピシャンッ!ピシャンッ!
「ああっ!ごめんなさい!ごめんなさいぃっ!!」
そんな尻でもなお、ベルトが打ち付けられる。
いつしか立成は、生徒に対して許しを請うようになっていた。
(尻を打たれて謝るなんて、小学生のガキのようじゃないか・・・!)
そう考えると、立成は一層恥じ入ってしまった。
痛みで青くなりそうなのに、その羞恥で額が汗ばんでしまう。
なぜここまでされないといけないのか。
なぜ生徒に謝らないといけないのか。
自分はそこまで出来が悪いのか。
「筒井ぃっ!ごめん、ごめんなさ・・・ぐふっ」
「先生、うるさいですよ」
「ぎひっっっ!!」
「・・・さすがに人が来るのはまずいな・・・そうだな」
筒井はベルトを振りかざす手を止めた。
その隙に立成はその広い肩を上下させ、荒くなった呼吸をを整える。
内側からの昂りは止まるところを知らず、立成は口で呼吸する。
そうしないと持たなかった。
「先生、ここを噛んで。こうすれば大分声が抑えられるから」
「なっ、なひを」
急に何かを口もとに入れられていた。
生理的な本能で拒んでしまう立成。
視界を奪われているから当然だ。
「駄目だよ先生、ちゃんとここ、噛んでくれないと。意味がないじゃない。ほら、口開けて」
「つつひ、これは・・・ぐふっ」
無理やり口の中にを突っ込まれ、立成はそれを噛みしめる。
口の中に入ったことで立成は悟った。
これは・・・ネクタイだ。
視界を覆う青いネクタイ。その端にある大剣の部分。それを口の中に入れられたのだ。
「それ噛んでいれば、大きい声も出ないと思うからさ。じゃ、行くよ」
ピシャンッ!ピシャンッ!ピシャンッ!
「ぐっ!ぬっ!ふぅっ!」
効果はあった。
自由だった口が制限されることで、高音はでなくなる。
歯を食いしばるよりも容易に、外への防音が可能となった。
しかし、それで立成が楽になるわけではなかった。
ピシャンッ!
「ふーーーっ!!」
あるベルトの一打が入った瞬間、もはや立成は上体を支えることができず、上体までも教壇に倒れ込んだ。
その勢いで両脚も重力に負け、そのまま両膝を着いてしまう。
逞しい両手も両脚も何もできなくなっていた。
顔を守るためにかろうじて腕で守ったものの、もはやその腕は何も支えることができそうになかった。
両脚も立ち上がるための気力も残っていなかった。
しかし叩かれ続けたその漢らしい尻だけは、ほとんどうつ伏せになりかけた今も、天井に向けられていた。
上下グレーのスーツ姿で尻だけを丸出しにした教師が、腫れあがった毛だらけの尻を突き出していたのだ。
夜になっても照明をつけていない薄暗い教室の中で、その赤い尻は太陽のようだった。
そんな状態になっても、筒井が持つベルトは、立成の尻を叩き続けている。
ピシャンッ!ピシャンッ!ピシャンッ!
(うっ・・・ううぅっ・・・・)
限界に達した立成は、もはや声を漏らすこともできなかった。
尻を叩かれるたびに、ビクン、ビクンと身体を痙攣させるだけ。
それは悲痛な叫びの表れか、悦びの表現か、その両方か。
その尻には、その後も何度もベルトによる制裁が与えられた。
立成の尻は、立成の心象はどうあれど、その制裁を受け入れ続けた。
ここまでの扱いをされたというのに、立成の一物は硬く勃起し続けていた。
尻を打たれるたびに、その一物もブルッ、ブルッと揺れる。
その硬くなった先端からは、いつしか透明な汁がトロトロと溢れ、その一物の揺れに合わせて教壇に飛び散っていた。
ネクタイで目隠しをされた状態でさえ、何度も尻を叩かれる。
いくら立成の尻が肉厚で脂肪が多いとはいえ、ここまで叩かれていると悲鳴も交じってしまう。
「こんなに!あそこを勃起させて!尻を叩かれるのが!いいんですか!」
「あぁっ!ぎゃっ!はぁっ・・・っんっ!」
目隠ししされているため立成の表情はわかりにくいものの、その両眼を覆う青いネクタイに、わずかに染みが入る。
それは汗によるものか、それとも涙なのか。
しかし、立成の口から漏れ出る悲痛な声に、いつしか甘美の色が入っていた。
(痛えのに・・・こんなに・・・痛えのに・・・はっ・・・・)
視界を奪われながら尻を叩かれ、それでもなお尻を捧げ続ける立成。
叩かれるたびに、上体を揺らし、顔も上下させている。
それでも己のみっともないデカ尻を突き出し、叩かれることに甘んじている。
拘束などされていないのに、一方的な折檻を受け入れている立成の姿は、自ら尻を叩かれたがっているようにしか見えなかった。
「先生、しっかり反省しましたか?」
筒井は叩く手を止めた。小休止だった。
はぁっと肩で息をしている。宙で右手をフラフラとストレッチしながら。
言ってしまえば、尻を叩かれる方は受け入れるだけだ。痛みがあることを除けば、何もしていない。無様に尻を突き出しているだけだ。
一方、叩く方はというと、何度も何度もその手を振り上げては尻に打ち付けている。
長時間、教師の尻を一方的に叩いていた筒井は、己の欲望の赴くままに立成の尻を叩いていたものの、さすがに腕に疲れが見え始めていた。
しかし、そんな疲労感があるものの、筒井の顔はとても充実した表情をしている。
自分の拳で叩きつけた教師の毛だらけのデカ尻が赤く腫れあがっているのを満足気に見つめている。
その顔付きは1人の男を堕としつつある、一人前の征服者としての顔付きだ。
もっとも、その表情を、征服される側の立成は見ることができないのだが。
「はぁっ、はぁっ・・・わかった、わかった・・・」
「じゃ、きちんと教師として大丈夫か、テストしましょう」
「何だと?」
「教卓に名簿が置いてありましたよ。多分出席確認用なのでしょうね。もうクラスができて1月近く経ちます。当然、言えますよね、自分のクラス全員の名前」
急な筒井からの提案。
こんなにも長時間、尻を叩かれ続けている最中の会話としては、とても場違いな言葉に感じた。
何かの狙いがありそうな予感はしていた。
しかし、立成にはそれを断る理由もあげられなかった。
(そ、それくらいなら・・・)
立成は尻を叩かれ続けて荒くなった呼吸を何とか抑えようと、両肩を上下させて呼吸しながら考える。
立成のクラスには40人いるが、毎日ホームルームで呼んでいる。
一目みれば空席の有無などわかるが、立成はあえて名前を呼んでいる。
その方が教師らしいと思うし、何よりコミュニケーションとしても名前を呼ぶべきだと思っているからだ。
それに、筒井が言うとおり、もう1月過ごしているのだ。
自分が担任を務めるクラスの生徒など、全員言うことなどは朝飯前だ。
(よ、よくわからんが、40人の名前なんて・・・)
筒井からのスパンキングの手は止まっていた。
その間、立成はジンジンと尻が痺れるのを耐えながら、頭を整理する。
そう、きっとできるのだ。そのくらいのことならば。
筒井の意図は読めないところが不安材料ではあるものの、立成は、名簿の1番目の名前を言った。
「あ・・・有川」バチンッ!「なぁっ!?」
名簿1番目の生徒の名を呼んだ直後。
いきなり尻を叩かれ、思わず立成は大きなうめき声を上げた。
(な、なんで叩かれたんだ・・・?間違っていないのに・・・)
痛みよりも驚きのあまり、その目をネクタイで覆われているのも忘れて、立成は筒井の方に顔を向ける。
うっすらと生地越しにシルエットは映るものの、当然見えると言えたものではない。
筒井の表情も、何もわからない。
叩かれた尻が一段とジーンと痛む。その痛みが身体の芯まで伝わってくるような気がする。空気と触れているだけでも辛くなってくる。
なぜ、自分を叩いたのか。なぜ、自分は叩かれたのか。
(こ、ここで反応したら、自信がないと思われる・・・?そ、それが筒井の狙い・・・か?)
叩かれ続けて朦朧とした頭で立成は考えた。
たしかに、筒井の考えそうなことではある。筒井は立成をからかうために、ひっかけを多用する気がある。
そうして去年も、立成は散々と恥ずかしい目にあっていたのだから。
しかし、今回で言えば、生徒の名前を自分が間違っていないことは明白であり自信もあるため、立成は顔を正面に向き直り、生徒の名を呼び続ける。
「・・・石田」バチンッ!「かぁっ!」
「う、上園」バチンッ!「はぁーっ!」
「上原っ!」バチンッ!「あっ・・あ・・・」
それからも立成は、自分のクラスの生徒の名を呼び続けた。
いつもの朝のように。
いつものホームルームのように。
日常化されたように生徒の名前を呼ぶ立成。
そして、名簿順に名前を呼ぶたびに尻に振り下ろされる筒井の張り手。
バチンッ!バチンッ!バチンッ!
「ぐぁっ!なっ!つっ!」
(間違っていない・・・!それなのに・・・これは・・・ひっかけだ・・・)
なぜ尻を叩かれるのか理解できないまま、立成の中でリズムができてしまった。
生徒の名前を呼ぶ。尻を叩かれる。
生徒の名前を呼ぶ。尻を叩かれる。
生徒の名前を呼ぶ。尻を叩かれる・・・
(お、俺、これじゃあ生徒たちに・・・ケツを叩かれているみたいじゃねぇか・・・?)
そう思った瞬間、立成はまたも想像してしまった。
クラス全員に取り囲まれている自分。
スラックスとボクサーブリーフをずり下げた状態でケツを突き出している自分。
尻表面にびっしりと毛が生えていること、その尻がデカすぎることを指を指されて嘲笑されている自分。
生徒の名前を呼ぶたびに、その生徒にケツをひっぱたかれている自分。
叩かれ続け赤く腫れあがった尻をスマホで撮影されている自分。
バチンッ!バチンッ!バチンッ!
「・・・・ぶわっ!・・・がぁっ!・・・ぬあっ!」
(お、俺がっ!生徒にっ・・・尻を叩いてもらうために・・・あいつらの名前を呼んでいる・・・!?)
そう考えた瞬間、とてつもない羞恥が立成を襲った。
それ以外、何も考えられなくなった。
今、立成は筒井に尻を叩かれているのが現実だ。
しかし、ネクタイで視界を奪われたうえ、長時間の折檻を与えられた立成としては、今の環境から、自分の周りに、筒井以外に生徒がいるのではないかと思ってしまった。
40人の生徒に取り囲まれて、1人1人から尻を叩かれている・・・?
そのために、自分は生徒たちを指名している・・・?
バチンッ!バチンッ!バチンッ!
「・・・・ごぉっ!・・・ぐぬっ!・・・がぁっ!」
尻を叩かれながら、呼んだ生徒の顔や身体をイメージしてしまう。
あいつに叩かれた!こいつはこんなに強く叩くのか!そ、そんなところを叩くなぁっ・・・!
そんな妄想が止まらなくなってしまう。
(はぁっ、はぁっ・・・)
恥ずかしくてたまらなかった。
筒井の目論見がどれほどなのかはわからないが、立成はそこまで考えてしまっていた。
そんなことを考えてしまい、立成は羞恥で脚を震わせ、一方で身体は熱くなる。
そして、・・・叩かれ続けた尻を、より一層突き出してしまっていた。
生徒たちが、尻を叩きやすいように。
立成が、尻を叩かれやすいように。
立成は自身ではわからないものの、疑似的ではあるが自分のクラスの生徒たちに尻を叩かれることで興奮してしまっていた。
そんな情景が浮かんでしまっても、立成は名前を呼ぶのに頭を使わなかった。
元来、立成にとって名簿など見なくとも、順にクラスの生徒たちの名前を言うことなど簡単なのだ。
そこは面倒見が良い立成の教師の良い面だった。
ルーティンのように、考えずとも口から次々と生徒の名前が出てくる。
それは、尻を叩かれながらでも、できてしまうことだった。
しかし、それが悪い方向につながった。
ある生徒の名前を呼んだとき、ひときわ強烈な一撃が尻に入った。
バチィィンッッッッ!
「ああああっ!」
あまりの衝撃に、黒板に突いた手すら力が抜ける。
上体がずれ下がり、そのまま教壇に倒れそうになるが、何とか黒板下の壁に手を突く。
立成は必死だった。
しかし、上体や頭が下がったことで、さらに情けなく尻を突き出す格好となってしまう。
「先生、次は?」
「つ、次、次は・・・」
冷ややかな筒井の声が聞こえる。
次の生徒は・・・・早く次を呼ばねば・・・
そう考えた瞬間、立成は混乱した。
どこまで呼んだのだろうか。今、何番の生徒だろうか。
・・・それ以上の思考が続くことは無かった。
「あれ、次の生徒は言えないんですか?」
「ち、違う!違うんだ!今、今誰まで呼んだ?」
「あーあ、点呼もとれないんですか?」
「違うって!頼むから!」
「じゃ、またお仕置きですね。でも、手は疲れたから・・・そうだ」
筒井の手が立成の身体に向かう。
その気配に思わずびくっとすくんでしまう立成の身体。
尻を叩かれて・・・あまつさえ生徒に取り囲まれて昂らせていたというのに、立成はさらにひどい目に合うのかと思ったからだ。
しかし筒井の手の先は、だらしなく下げられた、立成のスラックスだった。
そのウエストに差し込まれていたものをスルッと引っ張り出す。
「なっそんなっ・・・お前、まさか」
「そうですよ、これを使いますよ」
「い、いやだ、それは・・・」
筒井は立成のスラックスからベルトを抜き取っていた。
パチン、パチンと、皮の鳴る音がする。
当然、目隠しをされているとはいえ、近くにいる立成にも、安物の合皮とはいえ、その皮が鳴らす高らかな音は聞こえていた。
(そ、そんな、ベルトって・・・)
それは、想像した通りだった。
SMやスパンキングなどしたことがない者でも、ベルトの使い道としては簡単なもの。
飲み会や余興の場でも、お笑いとしてのSMプレイとして見たことのある光景。
童貞とはいえ、そういったシーンは見たことがある立成でも、そのベルトの使い道の想像がついてしまった。
(この状況で、ベルトっていったら・・・)
太い喉仏が大きく上下するほど、立成は思わずゴクリと唾を飲み込んだ。
筒井はベルトを折り曲げ、その両端を右手に持ち、その右手を上げ、そして・・・・
ピシャンッ!
「ぎゃっっっ!」
二つ折りにしたベルトが立成に尻に打ち付けられた。
宙を切る風切り音。
右と左、両方の尻タブに加えられる衝撃。
掌より小さい面積のため尻も熱くなる。
ベルトによる攻撃はさらに続く。
ピシャンッ!ピシャンッ!ピシャンッ!
「がああぁっ!」
ここまで叩かれ続けていたのだ。
さすがの立成の肉厚なデカ尻でも、いい加減限界だった。
立成の尻表面も赤くなるだけではなく、傷や痣になりそうになっている。
毛だらけの尻表面だが、その尻毛に少しばかり、傷から流れ出始めた赤いものが混ざりつつある。
ピシャンッ!ピシャンッ!ピシャンッ!
「ああっ!ごめんなさい!ごめんなさいぃっ!!」
そんな尻でもなお、ベルトが打ち付けられる。
いつしか立成は、生徒に対して許しを請うようになっていた。
(尻を打たれて謝るなんて、小学生のガキのようじゃないか・・・!)
そう考えると、立成は一層恥じ入ってしまった。
痛みで青くなりそうなのに、その羞恥で額が汗ばんでしまう。
なぜここまでされないといけないのか。
なぜ生徒に謝らないといけないのか。
自分はそこまで出来が悪いのか。
「筒井ぃっ!ごめん、ごめんなさ・・・ぐふっ」
「先生、うるさいですよ」
「ぎひっっっ!!」
「・・・さすがに人が来るのはまずいな・・・そうだな」
筒井はベルトを振りかざす手を止めた。
その隙に立成はその広い肩を上下させ、荒くなった呼吸をを整える。
内側からの昂りは止まるところを知らず、立成は口で呼吸する。
そうしないと持たなかった。
「先生、ここを噛んで。こうすれば大分声が抑えられるから」
「なっ、なひを」
急に何かを口もとに入れられていた。
生理的な本能で拒んでしまう立成。
視界を奪われているから当然だ。
「駄目だよ先生、ちゃんとここ、噛んでくれないと。意味がないじゃない。ほら、口開けて」
「つつひ、これは・・・ぐふっ」
無理やり口の中にを突っ込まれ、立成はそれを噛みしめる。
口の中に入ったことで立成は悟った。
これは・・・ネクタイだ。
視界を覆う青いネクタイ。その端にある大剣の部分。それを口の中に入れられたのだ。
「それ噛んでいれば、大きい声も出ないと思うからさ。じゃ、行くよ」
ピシャンッ!ピシャンッ!ピシャンッ!
「ぐっ!ぬっ!ふぅっ!」
効果はあった。
自由だった口が制限されることで、高音はでなくなる。
歯を食いしばるよりも容易に、外への防音が可能となった。
しかし、それで立成が楽になるわけではなかった。
ピシャンッ!
「ふーーーっ!!」
あるベルトの一打が入った瞬間、もはや立成は上体を支えることができず、上体までも教壇に倒れ込んだ。
その勢いで両脚も重力に負け、そのまま両膝を着いてしまう。
逞しい両手も両脚も何もできなくなっていた。
顔を守るためにかろうじて腕で守ったものの、もはやその腕は何も支えることができそうになかった。
両脚も立ち上がるための気力も残っていなかった。
しかし叩かれ続けたその漢らしい尻だけは、ほとんどうつ伏せになりかけた今も、天井に向けられていた。
上下グレーのスーツ姿で尻だけを丸出しにした教師が、腫れあがった毛だらけの尻を突き出していたのだ。
夜になっても照明をつけていない薄暗い教室の中で、その赤い尻は太陽のようだった。
そんな状態になっても、筒井が持つベルトは、立成の尻を叩き続けている。
ピシャンッ!ピシャンッ!ピシャンッ!
(うっ・・・ううぅっ・・・・)
限界に達した立成は、もはや声を漏らすこともできなかった。
尻を叩かれるたびに、ビクン、ビクンと身体を痙攣させるだけ。
それは悲痛な叫びの表れか、悦びの表現か、その両方か。
その尻には、その後も何度もベルトによる制裁が与えられた。
立成の尻は、立成の心象はどうあれど、その制裁を受け入れ続けた。
ここまでの扱いをされたというのに、立成の一物は硬く勃起し続けていた。
尻を打たれるたびに、その一物もブルッ、ブルッと揺れる。
その硬くなった先端からは、いつしか透明な汁がトロトロと溢れ、その一物の揺れに合わせて教壇に飛び散っていた。
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ある大学に男子寮が存在した。
そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。
ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。
女子禁制の禁断の場所。


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