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2年12月
2年12月 3
しおりを挟む「じゃあ、先生!前に出てください!!」
先生の罰ゲームはケツバット3発だった。
先生は渋々と、でもこのみんなで馬鹿をやる空気感を楽しんでいるのか、ニヤニヤと笑った顔を見せながら立ち上がり、みんなの前に立った。
真冬だけど施設の中は暖房が効いているから、夏合宿の時と似たような、Tシャツとハーフパンツの恰好だ。
先生は立った状態で腰を曲げて両手を膝に置き、ケツを突き出した姿勢をとった。
その格好にムラっとした俺は慌てて、こっそりとスマホを手に取り、動画撮影モードにする。あまり目立たないように。
叩き役の1年は、いつの間にかどこから出したのか、バットを手にして立っている。
「それじゃ、1発目いきますよ」
「もうやけだ!バシッと来い!・・・ああっ!」
先生の大きい声の返事とともに、1発目のケツバットが先生のデカイケツに振り下ろされた。
パスンッ
迫力のある振り下ろしからの想像とは裏腹に、間の抜けた打撃音が響いた。
もちろん、その打撃を受けた先生自身にダメージはないわけではないと思うけれど、それでも周囲で見ている俺達からすると、あまり効果がないような感じに見えてしまった。
「いいねー、いい振り下ろしだよ!」
「うーん、でも思った感じじゃないね」
「そういえば、先生、高校まで野球部だったらしいぜ」
「じゃあ、ケツバットは慣れてるってことじゃん」
「あんあまり効果がないのかもね」
「それじゃあ・・・」
「あっ!」
1年が先生が履いているハーフパンツをガバッとずり下げた。
「これならさっきよりも効果があるだろ!」
「相変わらずケツでかいな~」
「可愛いパンツ履いてんじゃん!」
「なんか春っぽい色合いだよね」
「先生、もっとお尻を突き出して!」
「ぐっ・・・」
ハーフパンツを下ろされた先生を見て、1年たちがはやし立てる。
先生は羞恥のためか、少しだけ膝が内股になっている。
今の先生はケツがボクサーブリーフ一枚に守らているだけの恰好だ。
パンパンに張ったケツを俺たちに突き出す格好で、ケツバットを迎え入れようとしている。
今日の先生のパンツは、白と緑のボーダー柄だ。ウエストゴムは黒。ボーダーは線が細いタイプのものだ。
今まで見てきた先生のパンツの中では、派手というわけではないけれど、明るめの配色のパンツだ。爽やかなデザインだ。
まさかこんな大勢の前でパンツを披露することは考えてなかったと思うから、何も気にせずに履いてきたものだろう。
11月の旅館でも、先生はボクサーブリーフを披露させられたけど、そのときは俺と森田と清野先生の3人だ。
今は、10人以上いて、それも全員自分が顧問を務める部活の生徒たちだ。
10歳以上も年の離れた俺たちの前で、ボクサーブリーフだけを身に纏った下半身でケツを突き出した格好を見られて、はやし立てられている。
学校の宿泊施設の広間で、顧問の教師だけが立ってTシャツとパンツ一丁の状態で、俺達生徒たちが座ってそれを眺めている。
あらためて先生を眺める。
もう何度も見てきた先生のケツだ。
ボクサーブリーフに包まれたケツは、たっぷりと蓄えた脂肪をブリっとした肉感により誇示していて、脱いだ状態よりもエロい。
ケツを突き出しているから、ボクサーブリーフを履いていても、ケツの割れ目の感じも丸わかりだ。
先生が履いているのは、爽やかなデザインのボクサーブリーフだ。
なのにそれを履いているのは、ガタイがでかく太股も毛だらけの厳つい先生だ。夜になっているから、朝に剃ったであろう髭が、顎や鼻下にも見えつつある。
そのパンツと先生の身体のコントラストが、俺の情欲を掻き立ててくる。
「大丈夫ですか、先生、準備はできてますか?」
「あぁ、バッチ来い!」
「それじゃ、2発目行きますよ、先生!」
「あぁ。・・・くっ」
バシンッッッ
2発目のケツバットが先生の尻に当てられた。
1発目はナイロン素材のハーフパンツの上からだから、あまり音も響かなかった。
今回はそのハーフパンツも剝ぎ取られていた。
ボクサーブリーフ越しのケツに当てられたその打撃は、1発目と比較して高らかに響いた。
「先生、どうですか、まだいけます?」
「はぁ、はぁ・・・あと1発だろ?余裕だ!」
「さすが先生、身体がデカいから丈夫だね」
「今の結構音がすごくなかったか?」
「いい音だしたな!」
「あ~これで最後か~」
「最後はもっと激しくキメたいよね」
「1発目はハーパン越しで、2発目はパンツ越しだったもんな~」
「それじゃあ最後の3発目は、っていったらな~」
2発目のケツバットを終えて、さらにこの場の雰囲気というか、流れが変わった。
何を期待しているか、誰もがわかる雰囲気だ。
先生もさすがに察しがついているんだろう。
ただ、誰も直接的なことは言わなかった。
ズボンおろしは、おふざけの範疇に入るかもしれない。
さすがに、顧問の教師のパンツまでをずり下すのは、1年たちもやりすぎだと思っているんだろう。
それでも、はやし立てる声が止みそうな気配はなかった。
多分、今の先生は、迷っている。
このままお茶を濁して、パンツを履いたままででケツバットを食らうか。
それとも、この場の空気に順応し、自らの手でパンツを下ろすか。
1年たちのはやし立ての喧騒のなか、先生はおずおずと、両手を腰に持っていった。
その手が、自分が履いているボクサーブリーフのゴムをつかむ。
まさか、先生、脱ぐのか?俺は少し緊張した。
周りはみんな高校生だ。当然酒なんて飲んでいない。雰囲気はまるで宴会だけど、みんな素面なのだ。おまけに、俺たちはみんな部活の生徒だ。先生が一喝でもしたら、今はこんな状態だけれども、この場はそれなりには収まるとは思う。その中で、先生ひとりが、自分の意思でパンツを下ろしてケツをさらしてくれる、なんてことがあるのだろうか。
先生はゴムをつかんだけど、そこからなかなか動こうとしない。
まだ、心の中で整理がついていないんだろう。
ボクサーブリーフのゴムをつかみ、少し背中を丸めた中腰の姿勢でケツをつき出したままの数秒の時間。
よく見ると、少しだけ身体が震えている。太い両脚もプルプルとしている。今はまだ、ボクサーブリーフを履いているが、このパンツを下ろすということは、俺たちに生ケツをさらすということだ。
パンツを下ろすことは勢いだけでできることかもしれないが、その後のことを考えて、決心が揺らいでいるんだろう。 また、自分一人だけが大人であり、そんな大人の雄尻をさらすことによる生徒たちからからかわれることも簡単に予想できる。だから、今の先生は、羞恥の狭間にいるのだ。
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