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番外編
IF世界(ハロウィンがある場合)
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アウレリオ&ゴブリンくん
「お前、どうしたその格好。」
アウレリオが俺の姿を見てビックリしたように驚いている。今日はイエスタ様からハロウィンの日というお化けの格好をする日を教えてもらった。そしてトリックオアトリートというとお菓子をもらえるかいたずらしてもいい日らしい。その話を聞いてアウレリオに日頃の鬱憤を晴らすためにお化けの格好をした。お化けといってもドンナ格好をすればいいのか分からなくてイエスタ様に相談したらすぐに服を用意してくれた。
「カボチャノオバケ。」
貰った服はカボチャの形に目とハナ、口をつけたような形をしていた。着てみるとあまりに間抜けで恥ずかしくなった。それでも羞恥心を殺しながら彼の待つ部屋へとやってきた。おかげで彼の驚いた顔をみられて少しだけ気持ちが軽くなる気がした。
「なんで、かぼちゃオバケの格好してんだ?」
「今日ハロウィンダヨ?」
「ハロウィン?なんだそれ?」
「エ!?シラナいの?」
まさか、この行事を知らないとは・・・・・・。俺はただ変な格好を彼に見せただけなのだと気づいた。それならあんなに驚いた表情になったのもわかる。その事実に気づいて猛烈に恥ずかしくなってしゃがみこんで頭を抱え込んでしまった。軽いパニック状態の俺を彼は落ち着くまで宥めてくれた。
「落ち着いたか?」
「うん、アリガトウ。」
「にしてもこの辺にはそんな変わったイベントがあるんだなぁ。」
ベッドに座らせてもらい落ち着くように背中をさすってくれた。それに少し嬉しいと感じたけど、未だに恥ずかしさが勝っていて顔を上げられなかった。拭いたまま早口で言い訳じみた独り言を呟く。
「まさか、王都ニナイト思ワナカッタ。タダ、変な格好ミセタダケダし。あーもう、恥ずかしい。」
「まぁ、かわいいからブッ、気にすっ、んなブハハッ!」
「ワラッテンジャン!!」
こらえきれないのかお腹を抱えてベッドの上で転がる。その姿を横目でチラ見してしまい、イライラしてきてしまう。彼の足をポカポカと叩いてどうにか気持ちを落ち着かせる。
「はぁ、ツカレタ。コレ脱グ!」
「そういえば、その格好のままなんか話しかけるんじゃなかったのか?」
服を脱ごうと手をかけると彼が俺の手を掴んで静止してきた。彼の言葉につい憮然とした顔になってしまう。
「モウイイモン。」
「そんなこと、言うなって。」
「バカニするから、ヤダ。」
「せっかくだし言ってみろって。」
「ト、トリック、オアトリ~ト。お菓子をクレナキャいたずらシチャウゾ。」
何度もせがまれてしまいどうしても断りきれなくなってしまう。仕方なくそっぽ向いたまま決まり文句を声に出す。少し言葉がつかえてしまったがきちんと言うことが出来た。
「おぉ!なんかいいな。」
「何モ良クナイシ、お菓子モッテナイでしょ。」
「ほら。ありがたく食えよ。」
「え?あ。」
「土産で用意してたんだよな。さすが俺!」
彼から手渡しでクッキーを受け取る。バターと独特な甘い香りがただよってすごく美味しそうだ。まさかこんなに良いタイミングでお菓子を持ってきているとは思わなかった。得意げな顔でこちらを見てくるかれにイラつきながらもお礼を述べる。
「あ。」
「エ?」
貰ったクッキーを一枚、食べていると彼が何か思いついたような声をだした。驚いて振り向くと彼が何かニヤニヤと嫌な笑みを浮かべている。何か嫌な予感がしてしまい腰が引けてしまう。
「これって俺も言っていいんだよな?」
「ナニが?」
「トリックオアトリート。お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞだっけ?」
「・・・・・・コレ返す。」
一瞬でまずい状況になってしまったことに気づいた。次にしそうな彼の行動を簡単に予想ができてしまう。背中から冷や汗が止まらない。寒くもないのに体が震えてしまっている。とりあえず、手に持っていたクッキーを返そうとした。
「駄目に決まってんだろ。お菓子なんて持ってなさそうだし、いたずら決定だな。」
「ま、マッテ。」
彼の目が輝いてこれから身に起こる恐怖に声が震えてしまう。ベッドの中で後ずさってしまうもののすぐに追いつかれてしまう。近づいてくる彼の顔を間近に手から落ちてしまったクッキーの割れる音が妙に耳に残った。
「観念しろって。大丈夫いたずらでも優しくしてやっから。」
「ヒ、ヒィエエエ、や、ヤメェエエエ。」
「お前、どうしたその格好。」
アウレリオが俺の姿を見てビックリしたように驚いている。今日はイエスタ様からハロウィンの日というお化けの格好をする日を教えてもらった。そしてトリックオアトリートというとお菓子をもらえるかいたずらしてもいい日らしい。その話を聞いてアウレリオに日頃の鬱憤を晴らすためにお化けの格好をした。お化けといってもドンナ格好をすればいいのか分からなくてイエスタ様に相談したらすぐに服を用意してくれた。
「カボチャノオバケ。」
貰った服はカボチャの形に目とハナ、口をつけたような形をしていた。着てみるとあまりに間抜けで恥ずかしくなった。それでも羞恥心を殺しながら彼の待つ部屋へとやってきた。おかげで彼の驚いた顔をみられて少しだけ気持ちが軽くなる気がした。
「なんで、かぼちゃオバケの格好してんだ?」
「今日ハロウィンダヨ?」
「ハロウィン?なんだそれ?」
「エ!?シラナいの?」
まさか、この行事を知らないとは・・・・・・。俺はただ変な格好を彼に見せただけなのだと気づいた。それならあんなに驚いた表情になったのもわかる。その事実に気づいて猛烈に恥ずかしくなってしゃがみこんで頭を抱え込んでしまった。軽いパニック状態の俺を彼は落ち着くまで宥めてくれた。
「落ち着いたか?」
「うん、アリガトウ。」
「にしてもこの辺にはそんな変わったイベントがあるんだなぁ。」
ベッドに座らせてもらい落ち着くように背中をさすってくれた。それに少し嬉しいと感じたけど、未だに恥ずかしさが勝っていて顔を上げられなかった。拭いたまま早口で言い訳じみた独り言を呟く。
「まさか、王都ニナイト思ワナカッタ。タダ、変な格好ミセタダケダし。あーもう、恥ずかしい。」
「まぁ、かわいいからブッ、気にすっ、んなブハハッ!」
「ワラッテンジャン!!」
こらえきれないのかお腹を抱えてベッドの上で転がる。その姿を横目でチラ見してしまい、イライラしてきてしまう。彼の足をポカポカと叩いてどうにか気持ちを落ち着かせる。
「はぁ、ツカレタ。コレ脱グ!」
「そういえば、その格好のままなんか話しかけるんじゃなかったのか?」
服を脱ごうと手をかけると彼が俺の手を掴んで静止してきた。彼の言葉につい憮然とした顔になってしまう。
「モウイイモン。」
「そんなこと、言うなって。」
「バカニするから、ヤダ。」
「せっかくだし言ってみろって。」
「ト、トリック、オアトリ~ト。お菓子をクレナキャいたずらシチャウゾ。」
何度もせがまれてしまいどうしても断りきれなくなってしまう。仕方なくそっぽ向いたまま決まり文句を声に出す。少し言葉がつかえてしまったがきちんと言うことが出来た。
「おぉ!なんかいいな。」
「何モ良クナイシ、お菓子モッテナイでしょ。」
「ほら。ありがたく食えよ。」
「え?あ。」
「土産で用意してたんだよな。さすが俺!」
彼から手渡しでクッキーを受け取る。バターと独特な甘い香りがただよってすごく美味しそうだ。まさかこんなに良いタイミングでお菓子を持ってきているとは思わなかった。得意げな顔でこちらを見てくるかれにイラつきながらもお礼を述べる。
「あ。」
「エ?」
貰ったクッキーを一枚、食べていると彼が何か思いついたような声をだした。驚いて振り向くと彼が何かニヤニヤと嫌な笑みを浮かべている。何か嫌な予感がしてしまい腰が引けてしまう。
「これって俺も言っていいんだよな?」
「ナニが?」
「トリックオアトリート。お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞだっけ?」
「・・・・・・コレ返す。」
一瞬でまずい状況になってしまったことに気づいた。次にしそうな彼の行動を簡単に予想ができてしまう。背中から冷や汗が止まらない。寒くもないのに体が震えてしまっている。とりあえず、手に持っていたクッキーを返そうとした。
「駄目に決まってんだろ。お菓子なんて持ってなさそうだし、いたずら決定だな。」
「ま、マッテ。」
彼の目が輝いてこれから身に起こる恐怖に声が震えてしまう。ベッドの中で後ずさってしまうもののすぐに追いつかれてしまう。近づいてくる彼の顔を間近に手から落ちてしまったクッキーの割れる音が妙に耳に残った。
「観念しろって。大丈夫いたずらでも優しくしてやっから。」
「ヒ、ヒィエエエ、や、ヤメェエエエ。」
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