11 / 19
1.
@11
しおりを挟む
滝が俺の手首を握る力がだんだん強くなっていく。
「ねえ、萩原?」
滝の声音がいつもと違う。
「·····なに?」
圧倒的な、嫌な予感がする。
「こっち向いて?」
無意識に顔を逸らしていたのを、ゆっくりと滝に向ける。
滝の空いている片方の腕を、俺の腰にゆっくりと巻いた。
俺と滝は向き合って、滝が俺を抱き寄せるようにしてみせた。
「やっぱり萩原細いよ。」
女の子みたい。
バキッ!!
練が、俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。
「·····は?佐久間?」
ハサミを片手に、練が更衣室の扉を破って来た。
俺は滝を力いっぱい振りほどいて練に抱きつく。
練は動揺気味だったけど、ハサミを捨てて抱き締め返してくれた。
「お前·····なんでこんなことすんの?」
滝は悪びれもなくため息をついた。
「俺、何か悪いことでもした?お前こそなんなんだよ。俺たちの間に入ってきて。」
滝のその言葉をきいて、反射的に練の身体にぐっと力が入る。
「気色わりい、なにが俺たちだよ。ここら辺の男も女も喰い散らかしたくせによ。お前もう詩音に近寄んな!」
「ねえ、萩原?」
滝の声音がいつもと違う。
「·····なに?」
圧倒的な、嫌な予感がする。
「こっち向いて?」
無意識に顔を逸らしていたのを、ゆっくりと滝に向ける。
滝の空いている片方の腕を、俺の腰にゆっくりと巻いた。
俺と滝は向き合って、滝が俺を抱き寄せるようにしてみせた。
「やっぱり萩原細いよ。」
女の子みたい。
バキッ!!
練が、俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。
「·····は?佐久間?」
ハサミを片手に、練が更衣室の扉を破って来た。
俺は滝を力いっぱい振りほどいて練に抱きつく。
練は動揺気味だったけど、ハサミを捨てて抱き締め返してくれた。
「お前·····なんでこんなことすんの?」
滝は悪びれもなくため息をついた。
「俺、何か悪いことでもした?お前こそなんなんだよ。俺たちの間に入ってきて。」
滝のその言葉をきいて、反射的に練の身体にぐっと力が入る。
「気色わりい、なにが俺たちだよ。ここら辺の男も女も喰い散らかしたくせによ。お前もう詩音に近寄んな!」
1
お気に入りに追加
103
あなたにおすすめの小説


チャラ男会計目指しました
岬ゆづ
BL
編入試験の時に出会った、あの人のタイプの人になれるように…………
――――――それを目指して1年3ヶ月
英華学園に高等部から編入した齋木 葵《サイキ アオイ 》は念願のチャラ男会計になれた
意中の相手に好きになってもらうためにチャラ男会計を目指した素は真面目で素直な主人公が王道学園でがんばる話です。
※この小説はBL小説です。
苦手な方は見ないようにお願いします。
※コメントでの誹謗中傷はお控えください。
初執筆初投稿のため、至らない点が多いと思いますが、よろしくお願いします。
他サイトにも掲載しています。

お迎えから世界は変わった
不知火
BL
「お迎えに上がりました」
その一言から180度変わった僕の世界。
こんなに幸せでいいのだろうか
※誤字脱字等あると思いますがその時は指摘をお願い致します🙇♂️
タグでこれぴったりだよ!ってのがあったら教えて頂きたいです!
私の事を調べないで!
さつき
BL
生徒会の副会長としての姿と
桜華の白龍としての姿をもつ
咲夜 バレないように過ごすが
転校生が来てから騒がしくなり
みんなが私の事を調べだして…
表紙イラストは みそかさんの「みそかのメーカー2」で作成してお借りしています↓
https://picrew.me/image_maker/625951

アリスの苦難
浅葱 花
BL
主人公、有栖川 紘(アリスガワ ヒロ)
彼は生徒会の庶務だった。
突然壊れた日常。
全校生徒からの繰り返される”制裁”
それでも彼はその事実を受け入れた。
…自分は受けるべき人間だからと。

病んでる愛はゲームの世界で充分です!
書鈴 夏(ショベルカー)
BL
ヤンデレゲームが好きな平凡男子高校生、田山直也。
幼馴染の一条翔に呆れられながらも、今日もゲームに勤しんでいた。
席替えで隣になった大人しい目隠れ生徒との交流を始め、周りの生徒たちから重い愛を現実でも向けられるようになってしまう。
田山の明日はどっちだ!!
ヤンデレ大好き普通の男子高校生、田山直也がなんやかんやあってヤンデレ男子たちに執着される話です。
BL大賞参加作品です。よろしくお願いします。
11/21
本編一旦完結になります。小話ができ次第追加していきます。

モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)
夏目碧央
BL
兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。
ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる