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結局、一睡も出来たかった。
料理長だけにはこのことを伝えていたから今日はなんとか休みを取らせてもらった。なんだかんだ言ってあの人は慈悲深いと思った。
「…… ……ああー……憂鬱だ。」
眠れていないせいで目の下には酷いクマがある。それに重なり、起床時間がいつもより大分遅いせいで頭もガンガンと痛みを訴えている。
時刻を確認すると、昼の11時過ぎだった。信じられないくらいに重い体に鞭を振ってなんとか起き上がった。
ベッドに座ったまま、頭の中でぐちゃぐちゃになった情報を一旦整理しようと思う。
今日僕は、18時に中央棟の最上階にある王室に行かなければならない。……なんで?
「……なんでだ?」
そうだ、何故行かなければならないんだ?
僕がこんなどこにでも居る平民なのに城で働いているのが気に食わないのか?そもそもあの宴の日、僕が国王と目が合わせた(決して故意はない)のがいけなかったのか?
……いや、考えたところでわからない。なんせルイス国王は平気で国ひとつを滅ぼすような男だ。そもそもそんな男がこの国のトップに立っていて良いものか、なんても思うけど、そんなこと口にすればどこから衛兵が飛んでくるかわからない。
「ほんとに行かなきゃだめかなあ……。」
僕は現実逃避の最終形態にたどり着いた気がした。
いや、行かなきゃダメだろ。命令に背いたりなんてしたら打首決定た。死んだら元も子も無い。
自分の中でようやく決意を固めてから、今日何回目かももう分からないため息を付いて、久々に着るスーツに腕を通した。
・・・
「でけえ……!!!」
17時30分。僕は中央棟の門前に立った。
アルヴァマー帝国の城は、中央棟の他に厨房棟、庶務棟、国際棟の3つの棟に別れており、1番大きな中央棟に沿うように作られている。
庶務棟は、国民が婚姻届、出生届などを提出する(村でいう役場のような)施設となっていて、国際棟は主に他国との貿易関係で使われる棟だという。国際棟には頻繁に各国の外務大臣などが出入りするとバラードから聞いたことがある。もちろん僕は入ったことなんて無い。
それから、僕が勤務している厨房棟。その名の通り、棟全体が大きな厨房となっている。
そして、これから僕が足を踏み入れる中央棟ー。ここは大まかに言ってしまえば、国王と国王の側妻たち、それと王直属の従者などの自宅ともなっているし、先日の宴が開かれる大きな会場も持ち合わせている。国一番の大きな建物だ。
ドクドクと脈打つ胸に手を当て、自分を落ち着かせる。全然落ち着かないけど。そろそろ行かなければ待ち合わせの時間に遅れてしまう。僕はとりあえず中に入ることにした。
門の先には誰かが1人で立ち尽くしている。
「お待ちしておりました。ウィル・フリード様。」
「こ、こんばんわ……。」
まるで僕を待ち構えていたみたいに、黒いスーツに身を包んだ高身長で、清潔感のある細身の男性が僕を出迎えた。
「申し遅れました。私、ルイス・アードラースヘルム国王の直属執事、ノア・ヘルツシュと申します。」
そう言い僕に微笑みかけたヘルツシュさんの笑顔は、単純に綺麗だと思った。
「ウィル・フリードです。あの、今日は……むぐっ」
とりあえず僕も自己紹介っぽいものをしようとすると、白い手袋がはめられた長い人差し指で口元を封じられた。
ヘルツシュさんの顔が近い。彼の瞳はアメジストのような色で、繊細に輝いている。
「それはもうじき明らかになりますのでご安心を。」
「……は、はい……。」
そらから僕らは長い渡り廊下を歩いた。中央棟は想像以上に広い。そして、装飾品という装飾品が細やかで美しい。階段を上り、階が上がっていくにつれて、中央棟の中は超高級ホテルのように化していった。
一体誰が住んでいるのか、大体予想はついていたが、ヘルツシュさんに声を掛ける。
「あの、この部屋って誰が使っているんですか?」
ヘルツシュさんはニコリと目を細めてから、こう言った。
「この階の部屋は、国王の側妻達の控え室となっております。……あそこに見えますでしょうか、フリード様。」
僕は言われるがままにヘルツシュさんの四本指で示された方向を見た。
そこには、三日月色の豪華なドレスに彩られた女性と、その召使いのような人がいた。側室であろう女性は、非常に美人で驚いた。
「あのお方は、国王の13番目の側室、マーガレット・ハネムーン様です。」
「じゅ、13番目……。」
「ちなみに、国王の側室は45人おります。」
「45人?!」
僕が憤慨したように驚くのをみて、ヘルツシュさんはクスリと上品に笑った。
「……フリード様、緊張れておりますか?」
「…… ……それは、もちろん……。」
僕らはまた歩き始めた。
それから、次は階段ではなく、エレベーターというものにのって最上階を目指した。僕はエレベーターに乗るのは初めてだったから、どういう仕組みで動いているのか、とヘルツシュさんに聞くと、勿論魔法ですよ、と平然と嘘をつかれたのにも関わらず、少しでも信じてしまった自分がなんとも恥ずかしかった。……なんだか、このやり取りがバラードを思い出させた。
「ヘルツシュさん、からかわないでくださいよ!」
「ふふ、失礼致しました。……あまりにもフリード様が可愛らしいものですから、つい……。」
口に手を当て、何故か困ったように微笑むヘルツシュさんの表情にはその発言が本気なのか冗談なのか、それを判断する材料はもう残っていなかった。
エレベーターがガクン、と止まって少ししてからヘルツシュさんがこちらです、と先に進んだ。
僕は結局エレベーターがどう動いているのかは分からず終いだった。
「到着致しましまた。フリード様。」
宴会場程ではないが、これもまた大きな二枚扉だ。
「ヘルツシュさん、わざわざ案内ありがとうございました。」
僕が頭を下げると、「とんでもない。国王がお呼びになられたお客様をもてなしたまででございます。」どこまでも丁寧な言葉で返してくれた。
ヘルツシュさんは大理石を基調にデザインされた扉に取り付けられた金の取っ手を掴んだ。
「……フリード様。」
「はい……?」
少しの沈黙があった。
「私のルイスをどうぞよろしくお願い致します。」
そう言い切ると、重いであろう扉を一気に開けた。
最後にヘルツシュさんが言った言葉の意味は全く理解できなかった。
僕に、その言葉の意味を考える暇も与えてくれなかった、と言うのが妥当なんだろうか。
黒と白を揃えられた広い部屋が広がり、正面に設置された大きな机と大きな椅子には、僕が今最も恐れている人物が座っていた。
「し……失礼します。」
いつの間にか、大理石の扉は音もなく閉まっていた。
彼は頬ずえをつき、暗い茶髪の前髪の隙間からじっとこっちを睨みつけている。
「ウィル・フリード。」
低く、轟くような声で僕の名前を呼んだ。
「っはい。」
無意識に言葉が詰まる。
「単刀直入に言う、ウィル・フリード。今日からお前は私のとなるよう側妻に命ずる。」
宴のあの日、バラードに言われた言葉が蘇ってくる。
側妻に見受けられた……と。
「申し訳ございません…… ……ルイス国王……。」
「なんだ。お前に拒否権は無い。命令拒否は死刑に値するが。」
オッドアイから放たれる視線は僕を執拗に取り巻くように感じた。でも関係ない。これだけは伝えらければいけない、僕はそう思ったんだ。
「国王!!!!」
王室に響き渡るような声の大きさで僕はめいいっぱい叫ぶ。
「僕は男です!!!!!!!」
料理長だけにはこのことを伝えていたから今日はなんとか休みを取らせてもらった。なんだかんだ言ってあの人は慈悲深いと思った。
「…… ……ああー……憂鬱だ。」
眠れていないせいで目の下には酷いクマがある。それに重なり、起床時間がいつもより大分遅いせいで頭もガンガンと痛みを訴えている。
時刻を確認すると、昼の11時過ぎだった。信じられないくらいに重い体に鞭を振ってなんとか起き上がった。
ベッドに座ったまま、頭の中でぐちゃぐちゃになった情報を一旦整理しようと思う。
今日僕は、18時に中央棟の最上階にある王室に行かなければならない。……なんで?
「……なんでだ?」
そうだ、何故行かなければならないんだ?
僕がこんなどこにでも居る平民なのに城で働いているのが気に食わないのか?そもそもあの宴の日、僕が国王と目が合わせた(決して故意はない)のがいけなかったのか?
……いや、考えたところでわからない。なんせルイス国王は平気で国ひとつを滅ぼすような男だ。そもそもそんな男がこの国のトップに立っていて良いものか、なんても思うけど、そんなこと口にすればどこから衛兵が飛んでくるかわからない。
「ほんとに行かなきゃだめかなあ……。」
僕は現実逃避の最終形態にたどり着いた気がした。
いや、行かなきゃダメだろ。命令に背いたりなんてしたら打首決定た。死んだら元も子も無い。
自分の中でようやく決意を固めてから、今日何回目かももう分からないため息を付いて、久々に着るスーツに腕を通した。
・・・
「でけえ……!!!」
17時30分。僕は中央棟の門前に立った。
アルヴァマー帝国の城は、中央棟の他に厨房棟、庶務棟、国際棟の3つの棟に別れており、1番大きな中央棟に沿うように作られている。
庶務棟は、国民が婚姻届、出生届などを提出する(村でいう役場のような)施設となっていて、国際棟は主に他国との貿易関係で使われる棟だという。国際棟には頻繁に各国の外務大臣などが出入りするとバラードから聞いたことがある。もちろん僕は入ったことなんて無い。
それから、僕が勤務している厨房棟。その名の通り、棟全体が大きな厨房となっている。
そして、これから僕が足を踏み入れる中央棟ー。ここは大まかに言ってしまえば、国王と国王の側妻たち、それと王直属の従者などの自宅ともなっているし、先日の宴が開かれる大きな会場も持ち合わせている。国一番の大きな建物だ。
ドクドクと脈打つ胸に手を当て、自分を落ち着かせる。全然落ち着かないけど。そろそろ行かなければ待ち合わせの時間に遅れてしまう。僕はとりあえず中に入ることにした。
門の先には誰かが1人で立ち尽くしている。
「お待ちしておりました。ウィル・フリード様。」
「こ、こんばんわ……。」
まるで僕を待ち構えていたみたいに、黒いスーツに身を包んだ高身長で、清潔感のある細身の男性が僕を出迎えた。
「申し遅れました。私、ルイス・アードラースヘルム国王の直属執事、ノア・ヘルツシュと申します。」
そう言い僕に微笑みかけたヘルツシュさんの笑顔は、単純に綺麗だと思った。
「ウィル・フリードです。あの、今日は……むぐっ」
とりあえず僕も自己紹介っぽいものをしようとすると、白い手袋がはめられた長い人差し指で口元を封じられた。
ヘルツシュさんの顔が近い。彼の瞳はアメジストのような色で、繊細に輝いている。
「それはもうじき明らかになりますのでご安心を。」
「……は、はい……。」
そらから僕らは長い渡り廊下を歩いた。中央棟は想像以上に広い。そして、装飾品という装飾品が細やかで美しい。階段を上り、階が上がっていくにつれて、中央棟の中は超高級ホテルのように化していった。
一体誰が住んでいるのか、大体予想はついていたが、ヘルツシュさんに声を掛ける。
「あの、この部屋って誰が使っているんですか?」
ヘルツシュさんはニコリと目を細めてから、こう言った。
「この階の部屋は、国王の側妻達の控え室となっております。……あそこに見えますでしょうか、フリード様。」
僕は言われるがままにヘルツシュさんの四本指で示された方向を見た。
そこには、三日月色の豪華なドレスに彩られた女性と、その召使いのような人がいた。側室であろう女性は、非常に美人で驚いた。
「あのお方は、国王の13番目の側室、マーガレット・ハネムーン様です。」
「じゅ、13番目……。」
「ちなみに、国王の側室は45人おります。」
「45人?!」
僕が憤慨したように驚くのをみて、ヘルツシュさんはクスリと上品に笑った。
「……フリード様、緊張れておりますか?」
「…… ……それは、もちろん……。」
僕らはまた歩き始めた。
それから、次は階段ではなく、エレベーターというものにのって最上階を目指した。僕はエレベーターに乗るのは初めてだったから、どういう仕組みで動いているのか、とヘルツシュさんに聞くと、勿論魔法ですよ、と平然と嘘をつかれたのにも関わらず、少しでも信じてしまった自分がなんとも恥ずかしかった。……なんだか、このやり取りがバラードを思い出させた。
「ヘルツシュさん、からかわないでくださいよ!」
「ふふ、失礼致しました。……あまりにもフリード様が可愛らしいものですから、つい……。」
口に手を当て、何故か困ったように微笑むヘルツシュさんの表情にはその発言が本気なのか冗談なのか、それを判断する材料はもう残っていなかった。
エレベーターがガクン、と止まって少ししてからヘルツシュさんがこちらです、と先に進んだ。
僕は結局エレベーターがどう動いているのかは分からず終いだった。
「到着致しましまた。フリード様。」
宴会場程ではないが、これもまた大きな二枚扉だ。
「ヘルツシュさん、わざわざ案内ありがとうございました。」
僕が頭を下げると、「とんでもない。国王がお呼びになられたお客様をもてなしたまででございます。」どこまでも丁寧な言葉で返してくれた。
ヘルツシュさんは大理石を基調にデザインされた扉に取り付けられた金の取っ手を掴んだ。
「……フリード様。」
「はい……?」
少しの沈黙があった。
「私のルイスをどうぞよろしくお願い致します。」
そう言い切ると、重いであろう扉を一気に開けた。
最後にヘルツシュさんが言った言葉の意味は全く理解できなかった。
僕に、その言葉の意味を考える暇も与えてくれなかった、と言うのが妥当なんだろうか。
黒と白を揃えられた広い部屋が広がり、正面に設置された大きな机と大きな椅子には、僕が今最も恐れている人物が座っていた。
「し……失礼します。」
いつの間にか、大理石の扉は音もなく閉まっていた。
彼は頬ずえをつき、暗い茶髪の前髪の隙間からじっとこっちを睨みつけている。
「ウィル・フリード。」
低く、轟くような声で僕の名前を呼んだ。
「っはい。」
無意識に言葉が詰まる。
「単刀直入に言う、ウィル・フリード。今日からお前は私のとなるよう側妻に命ずる。」
宴のあの日、バラードに言われた言葉が蘇ってくる。
側妻に見受けられた……と。
「申し訳ございません…… ……ルイス国王……。」
「なんだ。お前に拒否権は無い。命令拒否は死刑に値するが。」
オッドアイから放たれる視線は僕を執拗に取り巻くように感じた。でも関係ない。これだけは伝えらければいけない、僕はそう思ったんだ。
「国王!!!!」
王室に響き渡るような声の大きさで僕はめいいっぱい叫ぶ。
「僕は男です!!!!!!!」
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