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幼なじみ

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十数年前
「ヒロト~待ってよ~!」

俺が公園で遊んでいると、いつも追いかけてくる少女
彼女の名前は倉石真夜くらいしまよ

小さい頃から家が近く、よく一緒に遊んでいた。
俺は澤口裕翔さわぐちひろと

「うちの裕翔も香織の家の真夜も来年は小学校かぁ~子供の成長って早いよね!」

「ヒロトは活発だからいいけど、真夜はね~。裕翔の後ろばかりついて行って心配になっちゃうなぁ。裕翔は遥に似たんだね!」

お互いの母親も小さい頃からの幼なじみで親友。
そんな2人の子供である俺と真夜も自然と幼なじみになるわけで。

「小学校に行ったら友達いっぱい作りたいなっ!」
「真夜なら大丈夫だよ!俺もついてるしね!」

最初は俺の後ろばかり着いて来てたけど、気が付けば真夜はクラスでも人気者になって、仲の良い友達も別々になり登下校以外で学校で一緒にいる時間も少なくなっていて。

でも家では…
「裕翔!お母さん達まだ起きてるから真夜と部屋で先に寝てなさいね!」
「うん、真夜!行こ!」
「あ~!ヒロト待ってよぉ~」

「ヒロトはすっかり真夜のお兄ちゃんだね!」
「でも、真夜はしっかりしてるから!成長したら逆転するんじゃないかしら?」

「布団かけるよ?寒くない?」
「うん!ヒロトありがとう!」

俺は11月生まれ、真夜は1月生まれなので俺がお兄ちゃんで真夜が妹。
妹を守るのがお兄ちゃんの役割って思って行動していた時期だった。

中学生にもなると、学校で会話することはほとんどなく。
登下校も違う友達と行くようになり、外では疎遠な関係。

でも、やっぱり家では

「2人とも眠たくなったら上で寝なよ~!裕翔の部屋にもテレビ付けたからね!」

「あぁ」
「ほらっ!ヒロト早く部屋に行くよ!」
「分かったから、引っぱらないでくれ!」



「なんだかんだ、真夜もヒロトも仲良いよね!」
「やっぱり、真夜がお姉ちゃんになっていってるわね…」
親は毎週土曜日は父親含めた4人で飲んで2家族6人で過ごす事が当たり前になっていました。

「ヒロト…なんで怖いビデオ見るのぉ??」
「ホラーじゃなく、ミステリー系だよ?」
サングラスを掛けたストーリーテラーがオムニバスの物語を説明する番組の録画を見ていた。
「そうだけど、、お昼に見ようよ…」
「真夜も見たいって言ってたから一緒に見ようと思ってビデオに撮ったのに。」
「むぅ~、、じゃあ離れないでね?」

真夜の怖がりは中学生になっても変わらず…
それに親の前ではお姉ちゃんぶる癖に2人になると妹になる。
休みの前日であっても、23時には眠たくなるらしく。
いつの間にか隣で寝てしまった。

高校になり、真夜は俺よりも偏差値の高い学校へ行き、違う学校へ通う事になり。

週末の親の集まりも、ご飯だけ食べて真夜は帰宅し、泊まることも無くなりました。
仲は良いけど、一緒に寝たりする事ももちろん無く。

2年生に上がる頃には、俺に彼女。真夜にも彼氏が出来て、お互いの距離は少し離れていた。

3年生になり大学受験…
俺はちょっと厳しいけど、行きたい大学へ行く為に勉強を頑張ってやって。

親達の集まりにも顔を出すことは少なくなり…
彼女とも自然消滅に近い感じに…
好きだったか?と言われたら。別に…
告られたから付き合ってみたけど。
お互い子供の付き合いの延長線上ってお付き合いって感じだった。

ただ、親達の集まりの時に、たまに真夜が来て
「勉強はかどってる?コーヒー入れてきたからちょっと休憩しよ?」
「あぁ、ありがとう。」

胸あたりまで伸びた亜麻色のロングヘアーにクリっとパッチリとした目で真夜は俺の部屋に来た。

一緒に寝ていた時は真夜の身体に凹凸は少なく、中学後半になると凹凸が目立ってきたこともあり、一緒に寝なくなったんだけど。

ゆうても、カップ数で言うなら下から3番目くらいと思うんだけど、定かではない

隣で勉強を教えてくれる時は、ほんのり甘い香りが漂って集中出来ないこともしばしば…

でも、真夜が教えてくれた事もあり。無事に志望校に合格する事が出来た。


そんなある日に
「裕翔~!今日も香織の家でご飯食べるけど、あんた達の合格祝いも兼ねるから強制参加ね!」

母親に勝手に決められて・・・・・
嫌じゃないけど。

真夜の家に着くと、お寿司や焼き鳥がたくさん並んで、食欲がそそられるな…
真夜母の手作りと思われるビーフシチューやパスタまで!
めっちゃ美味しかった!

「今日は真夜とヒロトの合格祝いでたくさん飲もう!!」

あんたらは飲みたいだけだろ!
心の中でツッコミを入れて、顔は苦笑い

「ママたちは飲む事が目的でしょ?」
「バレた?てへっww」

「まぁ香織。真夜とヒロト君の合格祝いなんだから程々にね」
真夜母のブレーキ役の真夜パパが窘めてます。

「高校は違ったけど、裕翔と真夜はまた同じ学校に通うんだね~」
「えっ?そうなの?」
「そうだよ?私が行くから、付いてくるのかと思ってた!」
幼なじみなので、そうゆう目線では見ないけど。
世間一般的な美少女の真夜が小悪魔的な笑顔で肯定してきた。
「真夜、裕翔をよろしくね~!勉強サボるかも知れないから!!」
「うん!ちゃんと見ておくねw」

衝撃の事実から数日後。
真夜と真夜母が家にやってきて、

まぁ、真夜母は高頻度で家に来てるんだけど。

「そういえば、真夜は通わせるの?裕翔は一人暮らしさせようと思ってるんだけど。」
「う~ん。片道2時間かかるでしょ?可哀想だから向こうに住まわせたいけど、旦那が心配して反対してるの」
「2時間だと、バイトも出来なくて大学生活楽しめなくて可哀想だよね。裕翔は男だし生活面以外の心配はないけど。」
「真夜は生活面は私より料理出来るから心配ないんだけどね~」

「はっ?真夜お前料理できんの?ww」
「今更??この前ビーフシチュー旨い!って食べてたよね?」
「あれ真夜作ったの??」
「そうだよ?」
「お前を初めて尊敬したわ!」
「崇めなさい!」

「あなた達はなかよしだね~」
「あ!あんた達一緒に暮らしなさいよ!それなら安心だわ。」
「そうねぇ~!生活面の心配も無くなるわね。」

「ママ!突然何言うの?」
「真夜は嫌なの?」
「嫌じゃないけど…」
「裕翔は嫌なの?」
「俺も別に嫌じゃないけど…」

「嫌じゃないってのは分かった。でも けどってなに?」
「俺は別に嫌ではない。でも真夜が嫌ならね?」
「私も嫌じゃないよ?ヒロトが嫌だったらさぁ~」

「じゃあ、決まりね。家賃は折半しましょ。香織は何かある?」
「アルバイト探して、食費はがんばりなさい。仕送りはそんなに期待しないでね。」


それから話はトントン進み。
お互いの父親も賛成したようだ。


そして、入学式を数日後に控えた日に俺たちはルームシェアをする事になりました。
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