シン:格闘技

霜月 雄之助

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【佐々木 信之介が結婚した訳】

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佐々木 信之介には夢があった。
なかなか高い目標でもある。
それは子供が欲しかったのだ…。
出来れば自分の子供をだ…。

一度は諦めていた夢だった…。
それは佐々木 信之介は今の今まで男との経験しかなかったからである…。
佐々木は比較的、同性からモテるタイプだった為、相手には困らなかった…。

しかしシン:格闘技界に入り
一旗あげようとしていた時に
出会ってしまったのである…。
これは運命といっても良いだろう…。
佐々木は年下の男が好みでであった。

いつも通りにジムに通い
身体の綺麗な多分、年下の顔もヤンチャっぽい好みの男と出会ってしまった…。
2人共、運命だと思い
ジムのトイレだったが
意気投合し、個室トイレで結ばれてしまった…。
終った後も一緒にご飯食べに行ったりして彼の家で二回目の合体!
彼の名は≪タケ≫。
年は22歳。やはり年下だった。
佐々木は完全に虜になってしまい
またタケも同じであった…。
出会ったその日に交際することが決まった。
お互いに夢を語り合ったりも出来た。
佐々木は子供を持ちたい夢があったことまで話していた。
タケ「養子でもいい…?」
信之介「うん…!」

こうして二人は
長く上手く交際が続いていくとお互いに思っていた…。
しかしすぐに別れは訪れるのだった…。

三日後のシン:格闘技デビューの日にコトは起きてしまった…。

何度、見間違いだと思った事か…!
佐々木はオッズ(人気)ナンバー1だったのでAトーナメント・シードとなったが同じAトーナメントにあのタケが居たのである…。
タケは平然としていたので
知っていたのだろう…。
タケ、いや、ヤツが順当に勝って来れば三回戦目でブチ当たる予定だった。
出来れば、三回戦前に敗退して
消えてほしいと願った。

とにかく佐々木には三日間の猶予が与えられていた…。

出会ってから毎日、会っていた。

心に大きな穴が空いたようだった。
そんな時に
タイミング良くコトが
運ばれてきた…。

何やら俺の事を滅茶苦茶に
惚れ込んだ女性からの
デートの誘いを受けた。

24年間も
童貞の俺に…?
また騙されるのでは…?

勘弁しろよ…。
佐々木はマイナス思考になり
明日のデートに行くのをやめた。

次の日―
約束の時間を過ぎても
連絡が一本もなかった…。

佐々木は心底、安心した…。

バンバン電話が鳴るのも嫌だし、
断りの電話をいれるのも面倒だった…。
何が≪滅茶苦茶、惚れ込んでる≫だ!
ふざけやがって!

1時間過ぎた頃、流石になんの連絡も無いことにオカシイと感じはじめた…。
待ち合わせ場所は
ここから…意外と近くだったので
散歩がてら
見に行く事にした…。

30分後―
待ち合わせに場所に着いた―。
離れた場所から様子を伺った…。

え!?い、居る…。な、なんで!?
時計を見ては見た目を気にしていた…。
佐々木は面倒だったが理由を説明しに行こうと決心した。

なんで何もせずに待っているのかも気になったし…。

佐々木「こんばんは…」
スゴく驚いて
女性「こ…、こんばんは…!?」
顔が真っ赤になり、そして泣きながら…???
女性「じ…、事故にでも…あったのかな…?って…し、心配したっ。良かった、無事で…!」
そして笑った―。


佐々木は椅子に腰掛け
ハンカチを渡し、注文をした―。

佐々木「遅れて、すまなかった…」
女性「ううん…!だ、大丈夫…!」

佐々木は最近の今までの事を正直に話し始めた…。
女性は嫌な顔一つも見せずに
佐々木の話しをしっかり聞いていた…。
女性「・・・・・」
女性はまた泣いた…。

佐々木「な、なんで泣いてるの…?」
女性「か…悲しいから…そんでね…会ったばかりの私に…正直に話してくれたから…う…嬉しくて…」

佐々木は驚きの連続であった…。

佐々木はまた驚いた…。
佐々木も泣いていたのである…。
女性がハンカチで顔を隠してくれた…。回りへの配慮だろうか…。
しかし佐々木にとっては
どうでも良い事であった…。

佐々木「あ…ありがとう…出会ってくれて…」
女性「私の方こそ…ありがとう…!見つけてくれて…!」

二人して、しばらく泣いた…。
佐々木は今日ここに来た事を良かった…と心底思い
この女性と出会えて
本当に良かった…と思った…。

佐々木「ごめん…。名前は…?」
女性「 私こそ、ごめんなさい…。ち…千穂って言います…!」

佐々木「千穂ちゃん…!こんな俺だけど…け…結婚してください…!」
千穂「やだっ!」
佐々木「えっ!?」
千穂「いや、違うの…!?はいっ!」
佐々木「よ、良かったぁ~…」

こうして二人は結ばれた…。

千穂「元気な子供…、産むからね…!」
佐々木「う、うん…うん!」

この後、二人は一緒に佐々木の部屋へ帰り、本当に結ばれました…。
佐々木は少し迷う事があったようですが、それはまた次のお話し…。
(※その後の話も出来ました)

おしまい~








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