【 漁師の兆さん 】完

霜月 雄之助

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4、【 帰郷~】

【 異変 】

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つづき~
遠くから声が聞こえてくる…。
         「兆さ~ん!」
兆「なんだ…?」

外に出てみると助六が
全速力で走ってやって来ていた…。
兆「おぉ!助~!」
助六「兆さ~ん!」
助六は兆に抱きつき…
喜んだ…。
助六「兆さん!兆さん!無事に帰ってきた~!」
兆「す…助!あぁ、無事に帰ったぞっ!」
助六「あ!嫁さんは見つかったんで…?」
兆「あぁ!中に居るぞ…!挨拶してけ…!」
助六「へ…へいっ!」
兆は助六が泣いて喜んでくれた事に感激していた…。
ガラ―。
助六と兆は中に入った―。

オハツ『あら…』
助六「わぁ…」
兆「オハツだ…!オハツ、コイツは助六だ…」
オハツ『はじまして…』
助六「は…はじめますて…」
兆「助、飯まだだろう…?一緒に食べてけ…!」
助六「へい…」

  三人で食卓を囲んだ…。
助六は落ち着かない様子で
チラチラとオハツを見ていた…。
兆「どした…?」
助六「いえ…ちゃんと見つけてくるなんて流石だなぁ~って…」
兆「な、なに言ってやがる…」
オハツ『助六さんはお酒、呑めるかしら…?』
兆「いや…助六はまだ…」
助六「す、少しだけ…頂きます…!」
兆「おいっ…!」
助六「…少しだけ…すみません…」
兆「・・・」
オハツ『はい…』
助六はお猪口の酒を一気に飲み干した…。
兆「大丈夫か…?」
助六「へいっ…!」
兆は「何か…」助六がおかしい事に
気づいていた…。

つづく~
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