118 / 130
第5章 教会編
お悩み相談
しおりを挟む
「なあ海斗、なんかいい方法はないか?子供達には苦労させずに・・育って、欲しい・・んだよ」
グレン達の配達業にライバルが現れた。そして相手は数を使って仕事を次々と奪っていく
うーん、相手が1枚上手だったという事だよね。グレンが潰れたのは懐かしいな、よほど疲れてるんだろうか?
「折角来てくれたのにゴメンな。グレンはここの長だからさ、他に悩みを打ち明けられる人がいなかったんだよ。
ずっと気を張って頑張ってたからさ、こんなグレン久しぶりに見たよ」
ダンはグレンに毛布を掛けながら教えてくれた
1番上の立場になれば責任も背負わなければならない、弱音を吐く場所も無く判断も間違えられない
子供達の生活がかかっているから
俺が帰ってきて少しガタが外れてしまったのかな?
「いいよ、俺で役に立つなら相談くらい乗るさ。仲間じゃないか」
「ありがとな」
さて、とは言っても具体的なことが何も浮かばない。もう少し情報が欲しい
「相手の規模はどのくらいなの?」
「相手は5人パーティーの20組で仕事を受けているんだ。対する俺らは6人の3組だ」
圧倒的だな、それじゃ仕事を取られていくはずだ
「乗り物は同じ馬車を使用してるんだけど、彼奴らは馬をかなりの数仕入れてるみたいで交代が出来るから回転数が此方より多い」
ふう、とダンが溜息をつく
「しかも奴等は俺達に妨害工作を行い客との信頼関係まで壊そうとしてくるんだ。客の荷物を燃やしたり、俺達の馬車を壊したりしてな。
おかげで今は開店休業状態なんだ。
反撃しようにも相手の用心棒が中々強くてな、こっちが怪我人が出たりで仕事に支障をきたすんだ、どうしたもんかと思ってな」
用意周到だな、真面目に競合してればいいものを、妨害までしてくるとは
完全にこっちを潰して独占しようとしているな
「なんて奴等だ!許せねぇな」
「私もお兄に同感です」
ヨシユキとスミレは怒りを露わにしている。今日の短時間で子供達とかなり打ち解けていたからかな?
レオンとメアはよく見てきた光景なのか落ち着いてはいるが、内心はらわた煮えくりかえっているみたい
海斗は保存から下級と中級ポーションを10本ずつ取り出しダンに渡す
「え!?こんな貴重なもの・・」
「いいから、まだまだ有るから大丈夫。まだ欲しい?」
「い、いや充分だ。ありがとう」
若干引きつりながら受け取るダン
「話は分かった、だから皆アジトにいたんだな」
「あぁ」
「取り敢えずは壊れた馬車をどうにかして・・・」
海斗が喋っていると急に黙り込む
「海斗?」
「あー、こりゃ録でも無い事考え始めたな」
「突拍子もない事しそうですね」
ダンが首を傾げるとレオンとメアが苦笑いして答える
そして何かを思い付いたのか、ガバリと顔を上げる海斗
「良い事思い付いたんだけど!」
「その笑顔が信用ならん」
ちょっと酷くないレオン?
「・・話してみろ」
「ダン達は今、馬車が壊れていて仕事が出来ない、そして人数が少ないから相手よりも数がこなせない」
「・・そうだな」
「しかも相手が邪魔してくるし強い」
「何が言いたい?」
レオンがやな予感をしながら聞いてくる
「数で負けて安全性に問題があるのなら馬車を強固にして速さで勝負すれば良いんだよ!」
「「「はぁ?」」」
グッと拳を握りしめドヤ顔している海斗にレオン達は呆けた声でしか応えられなかった
「海斗?何を考えている?」
なんとか復活したレオンが声を絞り出す
「相手は人数が多いし馬も多い、今のグレン達ではどう足掻いても勝てないじゃん?
じゃあさ、馬を使わずに速い乗り物で、しかも強固な守りで有れば形勢が逆転すると思わない?」
「確かに人数の関係上、量に対して速さで対抗しようとするのは分かるけどさ、でもそんな乗り物あったっけ?」
ヨシユキの疑問に保存からある物を取り出す
海斗が取り出した物に驚くレオン達、ダンは見た事無いので首を傾げる
「「「キックボード?」」」
「そう!コレは俺が学園都市の知り合いに1から作ってもらったんだよ。だから今回も知り合いに頼んで作ってもらおうかなって」
「なぁ、海斗のCCで乗り物を出すのは駄目なのか?」
レオンの言いたいことは分かるけれども
「アレは何故か俺しか運転出来ないんだよ、だから材料を用意して造るつもり」
アプリ関係はやはり俺にしか使えないようになっている。不思議だ
「海斗さんが作る予定なのは車?ヘリ?飛行機?」
「空は何かあった時が危ないから車にするよ」
「そっか、でも車って構造が分からなくない?てかガソリンの問題が・・」
「そこは問題無いよ!CCで車を出して構造を見ればいいし、けどガソリンはどうしようも無いから別案で手作りするけどね」
「それはどうするんですか!?」
ヨシユキの質問に答えているとスミレが中身に食いつく、流石だよスミレさん
「動力の原理はミニ四駆さ!」
「「「ミニ四駆?」」」
聞き馴染みのないレオン達はハテナマークが浮かんでいる
スミレは成る程という顔
「モーターを動力にするんですね。確かに構造は簡単ですし、ギヤと魔石を上手く利用すれば馬力も出そうです」
「そ!それなら誰でも操作出来るようになるし作成も早いと思うんだ」
「凄く面白そうです」
「という訳で明日から学園都市に行ってくるけど、皆はどうする?」
転移が使えるからしょっちゅう戻ってくるよとは伝える
「また妨害が来るかもしれないから、海斗さんの代わりに俺は残る事にする」
「かなり興味がありますがお兄が心配なので私も残ります」
ヨシユキとスミレは残ってグレン達の手伝いをするそうだ。もうすぐ馬車が1台直るので少しでも力になりたいらしい
「なら俺らも残るよ、それなら海斗も心配ないだろ?」
おっと、レオンには見透かされてたか
東堂兄妹は強いけども対人戦にはまだまだ不安が残る。レオン達が居てくれれば頼もしい
「だからといって、お前がやらかすのを黙って見過ごしてしまうのと、どっちを取れば良いのかかなり悩む」
ちょっとー止めてくんないかなー、そんなに非常識ちゃうしー
てか仲間の安全に対して自重できる訳ないじゃないか!
翌朝、海斗は車を作ってもらうべく1人学園都市へと転移した
グレン達の配達業にライバルが現れた。そして相手は数を使って仕事を次々と奪っていく
うーん、相手が1枚上手だったという事だよね。グレンが潰れたのは懐かしいな、よほど疲れてるんだろうか?
「折角来てくれたのにゴメンな。グレンはここの長だからさ、他に悩みを打ち明けられる人がいなかったんだよ。
ずっと気を張って頑張ってたからさ、こんなグレン久しぶりに見たよ」
ダンはグレンに毛布を掛けながら教えてくれた
1番上の立場になれば責任も背負わなければならない、弱音を吐く場所も無く判断も間違えられない
子供達の生活がかかっているから
俺が帰ってきて少しガタが外れてしまったのかな?
「いいよ、俺で役に立つなら相談くらい乗るさ。仲間じゃないか」
「ありがとな」
さて、とは言っても具体的なことが何も浮かばない。もう少し情報が欲しい
「相手の規模はどのくらいなの?」
「相手は5人パーティーの20組で仕事を受けているんだ。対する俺らは6人の3組だ」
圧倒的だな、それじゃ仕事を取られていくはずだ
「乗り物は同じ馬車を使用してるんだけど、彼奴らは馬をかなりの数仕入れてるみたいで交代が出来るから回転数が此方より多い」
ふう、とダンが溜息をつく
「しかも奴等は俺達に妨害工作を行い客との信頼関係まで壊そうとしてくるんだ。客の荷物を燃やしたり、俺達の馬車を壊したりしてな。
おかげで今は開店休業状態なんだ。
反撃しようにも相手の用心棒が中々強くてな、こっちが怪我人が出たりで仕事に支障をきたすんだ、どうしたもんかと思ってな」
用意周到だな、真面目に競合してればいいものを、妨害までしてくるとは
完全にこっちを潰して独占しようとしているな
「なんて奴等だ!許せねぇな」
「私もお兄に同感です」
ヨシユキとスミレは怒りを露わにしている。今日の短時間で子供達とかなり打ち解けていたからかな?
レオンとメアはよく見てきた光景なのか落ち着いてはいるが、内心はらわた煮えくりかえっているみたい
海斗は保存から下級と中級ポーションを10本ずつ取り出しダンに渡す
「え!?こんな貴重なもの・・」
「いいから、まだまだ有るから大丈夫。まだ欲しい?」
「い、いや充分だ。ありがとう」
若干引きつりながら受け取るダン
「話は分かった、だから皆アジトにいたんだな」
「あぁ」
「取り敢えずは壊れた馬車をどうにかして・・・」
海斗が喋っていると急に黙り込む
「海斗?」
「あー、こりゃ録でも無い事考え始めたな」
「突拍子もない事しそうですね」
ダンが首を傾げるとレオンとメアが苦笑いして答える
そして何かを思い付いたのか、ガバリと顔を上げる海斗
「良い事思い付いたんだけど!」
「その笑顔が信用ならん」
ちょっと酷くないレオン?
「・・話してみろ」
「ダン達は今、馬車が壊れていて仕事が出来ない、そして人数が少ないから相手よりも数がこなせない」
「・・そうだな」
「しかも相手が邪魔してくるし強い」
「何が言いたい?」
レオンがやな予感をしながら聞いてくる
「数で負けて安全性に問題があるのなら馬車を強固にして速さで勝負すれば良いんだよ!」
「「「はぁ?」」」
グッと拳を握りしめドヤ顔している海斗にレオン達は呆けた声でしか応えられなかった
「海斗?何を考えている?」
なんとか復活したレオンが声を絞り出す
「相手は人数が多いし馬も多い、今のグレン達ではどう足掻いても勝てないじゃん?
じゃあさ、馬を使わずに速い乗り物で、しかも強固な守りで有れば形勢が逆転すると思わない?」
「確かに人数の関係上、量に対して速さで対抗しようとするのは分かるけどさ、でもそんな乗り物あったっけ?」
ヨシユキの疑問に保存からある物を取り出す
海斗が取り出した物に驚くレオン達、ダンは見た事無いので首を傾げる
「「「キックボード?」」」
「そう!コレは俺が学園都市の知り合いに1から作ってもらったんだよ。だから今回も知り合いに頼んで作ってもらおうかなって」
「なぁ、海斗のCCで乗り物を出すのは駄目なのか?」
レオンの言いたいことは分かるけれども
「アレは何故か俺しか運転出来ないんだよ、だから材料を用意して造るつもり」
アプリ関係はやはり俺にしか使えないようになっている。不思議だ
「海斗さんが作る予定なのは車?ヘリ?飛行機?」
「空は何かあった時が危ないから車にするよ」
「そっか、でも車って構造が分からなくない?てかガソリンの問題が・・」
「そこは問題無いよ!CCで車を出して構造を見ればいいし、けどガソリンはどうしようも無いから別案で手作りするけどね」
「それはどうするんですか!?」
ヨシユキの質問に答えているとスミレが中身に食いつく、流石だよスミレさん
「動力の原理はミニ四駆さ!」
「「「ミニ四駆?」」」
聞き馴染みのないレオン達はハテナマークが浮かんでいる
スミレは成る程という顔
「モーターを動力にするんですね。確かに構造は簡単ですし、ギヤと魔石を上手く利用すれば馬力も出そうです」
「そ!それなら誰でも操作出来るようになるし作成も早いと思うんだ」
「凄く面白そうです」
「という訳で明日から学園都市に行ってくるけど、皆はどうする?」
転移が使えるからしょっちゅう戻ってくるよとは伝える
「また妨害が来るかもしれないから、海斗さんの代わりに俺は残る事にする」
「かなり興味がありますがお兄が心配なので私も残ります」
ヨシユキとスミレは残ってグレン達の手伝いをするそうだ。もうすぐ馬車が1台直るので少しでも力になりたいらしい
「なら俺らも残るよ、それなら海斗も心配ないだろ?」
おっと、レオンには見透かされてたか
東堂兄妹は強いけども対人戦にはまだまだ不安が残る。レオン達が居てくれれば頼もしい
「だからといって、お前がやらかすのを黙って見過ごしてしまうのと、どっちを取れば良いのかかなり悩む」
ちょっとー止めてくんないかなー、そんなに非常識ちゃうしー
てか仲間の安全に対して自重できる訳ないじゃないか!
翌朝、海斗は車を作ってもらうべく1人学園都市へと転移した
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
235
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる