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第5章 教会編
教会にて
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雄大な山の麓に聳え立つ巨大な教会の建造物
大陸中に広まっている教会の本部で神聖魔法を使える者やスキルを持つ者を見つけては1度集め、各国へと振り分けている
そして敬虔なる信徒が集まって街を作り1つの国家と為していった
その一角にある豪華な部屋
窓を開けて外を見れば街の端まで見下ろせる程高く、そこの住人が特別な存在だと認識できる
「あーぁ、マジメンドくさい・・」
「申し訳ありません聖女様、ですがこれは大事な行事ですので」
「どうせ本物の聖女を国内外に知らしめて権力を確立させたいんだろ?」
「そ、その様なつもりは全く無く・・」
「聖女だけでは無く我々も利用するつもりなのかな?まぁ、我々が居れば国は従う他無いからな。はぁー、はっはっはっ!」
「いえ、我々は本物の聖女が誕生した事で神のーー」
「もういーじゃん、メンドイ事は全部おじさんがすれば。要はあたしの為にお偉いさんが来るんでしょ?バッグとか服とか貢いでくれないかなぁ?」
「くっ・・」
一際大きなベッドでだらしなく横になっている女性と、太々しい態度で豪華な料理とワインを飲んでいる男性2人に対して平身低頭で答えている司教
内心舌打ちしながらも折角見つけた聖女だけに、気分を悪くさせる訳にはいかないと傅く
「それでぇ、あたしの入れ替えで出てった偽聖女はぁ?いつまでも偽者が居るとか迷惑なんですけどー?」
クスクスと笑いながら前聖女に対しての処分を急かしてくる
「はい、前聖女は役職を離れスーヌ皇国の貴族へ下賜される予定で御座います」
「ちゃんと希望通り?」
「っ!?・・ええ、金遣いの荒く女性にだらしない、肥えた下衆を探し出しました」
「キャハハ!ウケるんですけどー、清楚な元聖女が最悪な男に嫁いで行くとかどんな罰ゲーム!」
腹を抱えてながら笑い転げる聖女を見ながら司教は拳を握り締めて部屋を出た
「あのクソ餓鬼が・・」
何故あんな者が聖女なのだ!神は何を考えている?
苛立ちを抑えきれず握り締めた手からは血が滴り落ちた
部屋を出た司教の側に助祭が1人追てくる
「もう1人の聖女様は?」
「聖堂で祈りを捧げております」
「そうか・・」
これではどちらが聖女か分からない
司教は何とか下賜させる事を回避出来ないのか奔走していく
場所は変わって聖堂内
聖堂の中で熱心に祈りを捧げている女性が1人
新たに聖女が誕生した事により役職を辞退させられてしまった元聖女だ
聖女に選ばれた時から毎日祈りを捧げているのだが、新しい聖女は教会本部に来てから今まで祈るどころか毎日贅沢三昧
「あたしが今までどれだけ苦労してここまで来たと思ってんの?ネイルも化粧もなぁんにも無くて肌荒れ酷いんですけどぉ」
唖然とする司教と私が対面した時に出た最初の言葉
だから何だと言いたい気持ちをグッと堪える
ネイルと言う言葉は分からないけど、爪を見ながら喋っていると言う事は爪を保護する何かなのだろう。所々に赤い色が残っていた
聖女の仕事には何ら支障は無いはず
けど見せて貰ったステイタスには聖女と書かれており、大規模な儀式魔法も1人で行い、その昔、初代聖女が行った奇跡という豊穣の光を彼女は私達の目の前でして見せた
その後、司祭の多数可決で聖女である事を認めたのだが
「聖女はあたし1人で充分でしょ、ってかその偽物の聖女が同列とか心外なんですけどー。
あたしの言う事が聞けないなら出ていくよー」
賛成派の司祭達と反対派だった司祭達で言い争いが始まり教会内はギスギスし始めた
暫くして賛成派の司祭で次期司教と呼ばれるバレン司祭が帝国と共謀し秘密裏に動いていた事を聞きつけた私は
「私は聖女を辞退致します」
自ら辞退を申し出た
それで何事もなく終われば拗れる事もなかっただろう
聖女に就任した彼女は司教に言い放った
「聖女じゃなかった人間をぉ聖女だなんて偽るとか不敬じゃないのー?神への冒涜じゃん。
だからぁ罰としてどっかのデブで女の扱いが悪い貴族に嫁がせようよ!これ神からの神託にしようよ。あたしナイスアイデアじゃない?キャハハハ」
その言葉に激怒する反対派、賛成派も若干引いたのだが聖女の周りには剣聖ノブヒロをはじめ絶対強者の人物が複数いる
実力行使されては手も足も出ない。
司教は最後まで何とか考え直して貰えないか陳情を述べていたのだが、覆らなかった
結局、真の聖女の就任式で貴族に下賜する事が大々的に発表される事に
「聖女様」
彼女は祈りを止め振り返る。そこには司教が立っていた
「もう私は聖女では有りません、リリィと呼んで下さい」
「いえ、貴女は歴代に勝るとも劣らない立派な聖女です。それは今までの敬虔な行動で示されていました。神も何故あの様な女に聖女を・・」
「お気持ちは嬉しく思います。けど司教がそれ以上言ってはなりませんよ、何処に耳があるか分かりませんから」
「申し訳ありません、何とかリリィ様の処遇を変えて頂けるように取り計らってみますのでご安心ください」
司教の言葉に少しだけホッとした様子を見せるリリィ
やはり不安だったのだろうと司教は顔を顰める
これからもう1つ心を痛める報告をしなければならない事にギュッと拳を握りしめ
「リリィ様、反対派の司祭の報告だったのでまだ不確かな情報なのですが、1つご報告が・・」
「何でしょう?」
「リリィ様のお姉様の所在が分かったかもしれません」
「えっ!?ほ、本当です・・か」
リリィが聖女になった理由の1つに生き別れた双子の姉を探すという目的があった
大陸に広まる教会ならば自分と瓜二つで唯一髪の色が違う姉を探し出せると思ったからだ
リリィは父親の銀色を、姉は母親の美しい金の髪
自身が聖女になればこの顔を覚える人が増えて探し易くなるだろうと
そして双子の姉妹である証も一緒に覚えて貰った
「姉は、姉は何処に居たのですか?」
「落ち着いてください。帝国で司祭が直接見たそうです、私も司祭が描かれた紙を見させて頂きましたが良く似ておりました。ですが・・」
ドキリと心臓が高鳴る
「見たのは証である腕輪だけでした」
司教が司祭の描いた腕輪の絵をリリィに渡しリリィは大きく目を見開いた
「嘘!?本、物だ・・間違いないです。腕輪だけって・・まさか・・」
「司祭の話だと亡くなったという事でした」
リリィはグラリと倒れ込み、司教が何とかそれを支える事に成功した
「気をしっかりと」
「姉は、姉は・・どうやって亡くなられたのですか?」
「分かりません、司祭の話ではその者は新たな皇帝の隣にいたので重要な位置にいる人物だと言う事です
最近王弟に代替わりしたそうですが元々帝国は戦争を各国としていた至上主義国家、老人や子供まで関係無く蹂躙し侵略を続けていました
弟だろうと所詮は帝国の王族、残虐性は変わらないだろうと言う報告を受けてます
私は会っていないので分かりませんが
実際に実の兄と最高戦力の将軍、そして剣聖のノブヒロは殺害され、それを実行出来そうだったのが腕輪を着けていた人物ではないだろうかと言う事でした」
「・・そんな人物が姉の腕輪を所持していると」
身体から力が抜け地面にへたり込む
唯一の肉親に逢いたいと辛い事にも耐え抜き、頑張ってこれた希望が残酷な形で崩れてしまい、今の現状も相まって精神が身体を支えきれなくなっていた
「ただ、その者は今回の就任式に参加されるようです。真偽は兎も角、相手を見極めるチャンスはあるかと」
リリィの目に力が少しずつ入っていく
「その人の、名前は?」
「テンドウ・カイトと言う名です」
「テンドウ、姉の仇かもしれない人物・・もしそれが事実なら私は・・」
暗い目を地面に向けて彼女の胸に黒い炎が小さく生まれた
大陸中に広まっている教会の本部で神聖魔法を使える者やスキルを持つ者を見つけては1度集め、各国へと振り分けている
そして敬虔なる信徒が集まって街を作り1つの国家と為していった
その一角にある豪華な部屋
窓を開けて外を見れば街の端まで見下ろせる程高く、そこの住人が特別な存在だと認識できる
「あーぁ、マジメンドくさい・・」
「申し訳ありません聖女様、ですがこれは大事な行事ですので」
「どうせ本物の聖女を国内外に知らしめて権力を確立させたいんだろ?」
「そ、その様なつもりは全く無く・・」
「聖女だけでは無く我々も利用するつもりなのかな?まぁ、我々が居れば国は従う他無いからな。はぁー、はっはっはっ!」
「いえ、我々は本物の聖女が誕生した事で神のーー」
「もういーじゃん、メンドイ事は全部おじさんがすれば。要はあたしの為にお偉いさんが来るんでしょ?バッグとか服とか貢いでくれないかなぁ?」
「くっ・・」
一際大きなベッドでだらしなく横になっている女性と、太々しい態度で豪華な料理とワインを飲んでいる男性2人に対して平身低頭で答えている司教
内心舌打ちしながらも折角見つけた聖女だけに、気分を悪くさせる訳にはいかないと傅く
「それでぇ、あたしの入れ替えで出てった偽聖女はぁ?いつまでも偽者が居るとか迷惑なんですけどー?」
クスクスと笑いながら前聖女に対しての処分を急かしてくる
「はい、前聖女は役職を離れスーヌ皇国の貴族へ下賜される予定で御座います」
「ちゃんと希望通り?」
「っ!?・・ええ、金遣いの荒く女性にだらしない、肥えた下衆を探し出しました」
「キャハハ!ウケるんですけどー、清楚な元聖女が最悪な男に嫁いで行くとかどんな罰ゲーム!」
腹を抱えてながら笑い転げる聖女を見ながら司教は拳を握り締めて部屋を出た
「あのクソ餓鬼が・・」
何故あんな者が聖女なのだ!神は何を考えている?
苛立ちを抑えきれず握り締めた手からは血が滴り落ちた
部屋を出た司教の側に助祭が1人追てくる
「もう1人の聖女様は?」
「聖堂で祈りを捧げております」
「そうか・・」
これではどちらが聖女か分からない
司教は何とか下賜させる事を回避出来ないのか奔走していく
場所は変わって聖堂内
聖堂の中で熱心に祈りを捧げている女性が1人
新たに聖女が誕生した事により役職を辞退させられてしまった元聖女だ
聖女に選ばれた時から毎日祈りを捧げているのだが、新しい聖女は教会本部に来てから今まで祈るどころか毎日贅沢三昧
「あたしが今までどれだけ苦労してここまで来たと思ってんの?ネイルも化粧もなぁんにも無くて肌荒れ酷いんですけどぉ」
唖然とする司教と私が対面した時に出た最初の言葉
だから何だと言いたい気持ちをグッと堪える
ネイルと言う言葉は分からないけど、爪を見ながら喋っていると言う事は爪を保護する何かなのだろう。所々に赤い色が残っていた
聖女の仕事には何ら支障は無いはず
けど見せて貰ったステイタスには聖女と書かれており、大規模な儀式魔法も1人で行い、その昔、初代聖女が行った奇跡という豊穣の光を彼女は私達の目の前でして見せた
その後、司祭の多数可決で聖女である事を認めたのだが
「聖女はあたし1人で充分でしょ、ってかその偽物の聖女が同列とか心外なんですけどー。
あたしの言う事が聞けないなら出ていくよー」
賛成派の司祭達と反対派だった司祭達で言い争いが始まり教会内はギスギスし始めた
暫くして賛成派の司祭で次期司教と呼ばれるバレン司祭が帝国と共謀し秘密裏に動いていた事を聞きつけた私は
「私は聖女を辞退致します」
自ら辞退を申し出た
それで何事もなく終われば拗れる事もなかっただろう
聖女に就任した彼女は司教に言い放った
「聖女じゃなかった人間をぉ聖女だなんて偽るとか不敬じゃないのー?神への冒涜じゃん。
だからぁ罰としてどっかのデブで女の扱いが悪い貴族に嫁がせようよ!これ神からの神託にしようよ。あたしナイスアイデアじゃない?キャハハハ」
その言葉に激怒する反対派、賛成派も若干引いたのだが聖女の周りには剣聖ノブヒロをはじめ絶対強者の人物が複数いる
実力行使されては手も足も出ない。
司教は最後まで何とか考え直して貰えないか陳情を述べていたのだが、覆らなかった
結局、真の聖女の就任式で貴族に下賜する事が大々的に発表される事に
「聖女様」
彼女は祈りを止め振り返る。そこには司教が立っていた
「もう私は聖女では有りません、リリィと呼んで下さい」
「いえ、貴女は歴代に勝るとも劣らない立派な聖女です。それは今までの敬虔な行動で示されていました。神も何故あの様な女に聖女を・・」
「お気持ちは嬉しく思います。けど司教がそれ以上言ってはなりませんよ、何処に耳があるか分かりませんから」
「申し訳ありません、何とかリリィ様の処遇を変えて頂けるように取り計らってみますのでご安心ください」
司教の言葉に少しだけホッとした様子を見せるリリィ
やはり不安だったのだろうと司教は顔を顰める
これからもう1つ心を痛める報告をしなければならない事にギュッと拳を握りしめ
「リリィ様、反対派の司祭の報告だったのでまだ不確かな情報なのですが、1つご報告が・・」
「何でしょう?」
「リリィ様のお姉様の所在が分かったかもしれません」
「えっ!?ほ、本当です・・か」
リリィが聖女になった理由の1つに生き別れた双子の姉を探すという目的があった
大陸に広まる教会ならば自分と瓜二つで唯一髪の色が違う姉を探し出せると思ったからだ
リリィは父親の銀色を、姉は母親の美しい金の髪
自身が聖女になればこの顔を覚える人が増えて探し易くなるだろうと
そして双子の姉妹である証も一緒に覚えて貰った
「姉は、姉は何処に居たのですか?」
「落ち着いてください。帝国で司祭が直接見たそうです、私も司祭が描かれた紙を見させて頂きましたが良く似ておりました。ですが・・」
ドキリと心臓が高鳴る
「見たのは証である腕輪だけでした」
司教が司祭の描いた腕輪の絵をリリィに渡しリリィは大きく目を見開いた
「嘘!?本、物だ・・間違いないです。腕輪だけって・・まさか・・」
「司祭の話だと亡くなったという事でした」
リリィはグラリと倒れ込み、司教が何とかそれを支える事に成功した
「気をしっかりと」
「姉は、姉は・・どうやって亡くなられたのですか?」
「分かりません、司祭の話ではその者は新たな皇帝の隣にいたので重要な位置にいる人物だと言う事です
最近王弟に代替わりしたそうですが元々帝国は戦争を各国としていた至上主義国家、老人や子供まで関係無く蹂躙し侵略を続けていました
弟だろうと所詮は帝国の王族、残虐性は変わらないだろうと言う報告を受けてます
私は会っていないので分かりませんが
実際に実の兄と最高戦力の将軍、そして剣聖のノブヒロは殺害され、それを実行出来そうだったのが腕輪を着けていた人物ではないだろうかと言う事でした」
「・・そんな人物が姉の腕輪を所持していると」
身体から力が抜け地面にへたり込む
唯一の肉親に逢いたいと辛い事にも耐え抜き、頑張ってこれた希望が残酷な形で崩れてしまい、今の現状も相まって精神が身体を支えきれなくなっていた
「ただ、その者は今回の就任式に参加されるようです。真偽は兎も角、相手を見極めるチャンスはあるかと」
リリィの目に力が少しずつ入っていく
「その人の、名前は?」
「テンドウ・カイトと言う名です」
「テンドウ、姉の仇かもしれない人物・・もしそれが事実なら私は・・」
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