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第4章 帝国編
話し合い
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アルフさんの登場により冒険者達は慌てて離れていく。包囲が無くなるとレオン達がこちらへと近づいてきた
「海斗、またトラブルか?」
いや、俺は完全に絡まれた被害者だよ?どうしようもなくない?
後いい加減剣をこちらに向けないで仕舞ってくれないかな?
やっと剣を収めたアルフは非常に残念な顔をしている。いや、マジでそんな顔をしないで欲しい。絶対にやらないよ?
場が落ち着いてきたところでやっとカウンターが空き、盗賊の賞金を受け取る事ができた
いや、長かったよ
アルフさんは1度魔王を連れて城へと向かい、魔王は牢に入れられているそうだ
それを聞いた東堂兄妹は石造りの冷たいのを想像したのか苦い顔をしている
「いや、もし処遇が海斗君の要望通りになるのならこちら側の心象を良くしておきたいからね。普通の部屋だよ。
ただ監視はキツいけどね」
そう言うとホッとしていた。
「海斗君達には一緒に来てもらって話し合いに参加してもらってもいいかな?少しでもこちらの要望を通せるようにね」
俺達が行ってどうこうなるのだろうか?
軍にも止めれるか分からなかった魔王の進行を止めた実績があるし、今の魔王を制御できる人間がいるという事を印象付けたいのだそう
まあ、俺達にできる事があるのならばと全員で城へと向かう
お城で王様に直接会う事はないそうだ。ま、冒険者がいきなり王様に会うなんて有り得ないよね
部屋に通されると丸いテーブルに大人数が座れるようになっており、多分ここで会議などをするのだろう
腰掛けて待つ様に言われたので座っていると部屋に4人入ってきた
「ふん、お前らがアレを捕まえたのか?何かの間違いではなく?」
開口一番に不遜な態度で物言いをしてくる。
「ええ、間違えありません。僕が一緒でしたので。それとも僕の報告が間違っているとでも?」
アルフさんは笑顔で答えるが威圧しており全員の血の気が引いていく
「これ、そこまでにせんかい。アルフも威圧を仕舞え。話ができんじゃろがい」
4人の中で1番年上だろう人が発言するとアルフさんの威圧が収まり不遜な態度の人も舌打ちをしてドカリと椅子に座り込んだ
「さて、自己紹介といこうかの。ワシが軍部総司令官のバーンズじゃ。そして隣から宰相のオワズ、第一騎士団長のザップ、王宮魔法師団長のダンブルじゃ」
あの太々しいのは第一騎士団長だったのか。体育会系っぽいなぁ、正直苦手だ
魔法師団長はずっと値踏みするような目付きで見ているし後の2人は表情からは何も読めない。トップってそんなもんなのかな?
「さて、先ずは先の討伐戦において多大なる貢献をしてくれたと報告にあった。代表して感謝する」
バーンズが頭を下げてお礼を言ってきた。まさかの対応に仰天する海斗達
「そして、魔王の事も聞いておる。この国を混乱に落とそうとしたのは事実じゃが・・」
「俺は反対だ!あんな危険人物は処刑してしまえばいい!」
ザップがバーンズの言葉を遮ってきた。普通はそうなるんだけどね
「しかし、彼は魔物を操る能力を他人に与えるという稀有な力がある。それは街や国の防衛に非常に役に立つ」
ダンブルは擁護派についてくれているみたい。多分魔物を操るというのが気になるんだろう
「だが裏切られたらこの国にどんな被害を出すか分かってるのか?与えられた教師は学園都市を襲おうとしたじゃねーか。邪悪に染まる効果があるんじゃねえのか?」
ウルの場合は元々の性格のせいだと思うんだけど否定出来るだけの証拠が無い
何も反論出来ずに静かな時間が流れていく
「・・帝国にあるあの装置があればなんとかなるのではないですか?」
口を開いたのはオワズだ
なんでも隣の帝国にはダンジョンから発掘された装置で相手の特定の行動を縛りつけるのがあるのだそう
そして悪意を調べることの出来る石板が存在するのだそうだ
「しかし、それは国宝で厳重に管理されてるって話だぞ。それにうちの国とは小競り合いが続いている。今何かあれば戦争待ったなしだ!」
ザップとオワズが言い合いを始めてしまった。海斗達はただ傍観しているだけなのだが
「じゃあ海斗君達に取りに行ってもらえばいいんじゃないのかな?」
アルフさんの一言でピシリと空気が固まった
「は?馬鹿言ってんじゃねーよ!いくら魔物戦で役に立ったとしても今度の相手は帝国だぞ!脳無しの魔物とは訳が違う!コイツらのせいで戦争になったらどうすんだ!」
ザップの意見はもっともだ。海斗もアルフをジト目で見ていた
「流石に顔がバレてる僕が行くわけにはいかないけどね。けど僕が変装して潜入するよりも冒険者の海斗君達なら全然大丈夫じゃないかな?」
「あ?その言い方だとそいつらはお前と同等の実力がある風に聞こえるんだが?」
「ああ、海斗君は強いよ。僕よりもね。彼に出来ないのであればこの国の誰も不可能だと思う」
アルフさん?
「ほう?そのガキが第三騎士団長で狂戦士と呼ばれたお前よりも強いだと?寝言は寝て言うもんだぞ」
「なら試してみるといい、王都の温い騎士団が井の中だと地べたを這いずりながら実感するといいさ」
あ、アルフさーーん!?
何で勝手に喧嘩吹っかけちゃうのかな?俺は了承してないんですけどーー!?
「海斗、またトラブルか?」
いや、俺は完全に絡まれた被害者だよ?どうしようもなくない?
後いい加減剣をこちらに向けないで仕舞ってくれないかな?
やっと剣を収めたアルフは非常に残念な顔をしている。いや、マジでそんな顔をしないで欲しい。絶対にやらないよ?
場が落ち着いてきたところでやっとカウンターが空き、盗賊の賞金を受け取る事ができた
いや、長かったよ
アルフさんは1度魔王を連れて城へと向かい、魔王は牢に入れられているそうだ
それを聞いた東堂兄妹は石造りの冷たいのを想像したのか苦い顔をしている
「いや、もし処遇が海斗君の要望通りになるのならこちら側の心象を良くしておきたいからね。普通の部屋だよ。
ただ監視はキツいけどね」
そう言うとホッとしていた。
「海斗君達には一緒に来てもらって話し合いに参加してもらってもいいかな?少しでもこちらの要望を通せるようにね」
俺達が行ってどうこうなるのだろうか?
軍にも止めれるか分からなかった魔王の進行を止めた実績があるし、今の魔王を制御できる人間がいるという事を印象付けたいのだそう
まあ、俺達にできる事があるのならばと全員で城へと向かう
お城で王様に直接会う事はないそうだ。ま、冒険者がいきなり王様に会うなんて有り得ないよね
部屋に通されると丸いテーブルに大人数が座れるようになっており、多分ここで会議などをするのだろう
腰掛けて待つ様に言われたので座っていると部屋に4人入ってきた
「ふん、お前らがアレを捕まえたのか?何かの間違いではなく?」
開口一番に不遜な態度で物言いをしてくる。
「ええ、間違えありません。僕が一緒でしたので。それとも僕の報告が間違っているとでも?」
アルフさんは笑顔で答えるが威圧しており全員の血の気が引いていく
「これ、そこまでにせんかい。アルフも威圧を仕舞え。話ができんじゃろがい」
4人の中で1番年上だろう人が発言するとアルフさんの威圧が収まり不遜な態度の人も舌打ちをしてドカリと椅子に座り込んだ
「さて、自己紹介といこうかの。ワシが軍部総司令官のバーンズじゃ。そして隣から宰相のオワズ、第一騎士団長のザップ、王宮魔法師団長のダンブルじゃ」
あの太々しいのは第一騎士団長だったのか。体育会系っぽいなぁ、正直苦手だ
魔法師団長はずっと値踏みするような目付きで見ているし後の2人は表情からは何も読めない。トップってそんなもんなのかな?
「さて、先ずは先の討伐戦において多大なる貢献をしてくれたと報告にあった。代表して感謝する」
バーンズが頭を下げてお礼を言ってきた。まさかの対応に仰天する海斗達
「そして、魔王の事も聞いておる。この国を混乱に落とそうとしたのは事実じゃが・・」
「俺は反対だ!あんな危険人物は処刑してしまえばいい!」
ザップがバーンズの言葉を遮ってきた。普通はそうなるんだけどね
「しかし、彼は魔物を操る能力を他人に与えるという稀有な力がある。それは街や国の防衛に非常に役に立つ」
ダンブルは擁護派についてくれているみたい。多分魔物を操るというのが気になるんだろう
「だが裏切られたらこの国にどんな被害を出すか分かってるのか?与えられた教師は学園都市を襲おうとしたじゃねーか。邪悪に染まる効果があるんじゃねえのか?」
ウルの場合は元々の性格のせいだと思うんだけど否定出来るだけの証拠が無い
何も反論出来ずに静かな時間が流れていく
「・・帝国にあるあの装置があればなんとかなるのではないですか?」
口を開いたのはオワズだ
なんでも隣の帝国にはダンジョンから発掘された装置で相手の特定の行動を縛りつけるのがあるのだそう
そして悪意を調べることの出来る石板が存在するのだそうだ
「しかし、それは国宝で厳重に管理されてるって話だぞ。それにうちの国とは小競り合いが続いている。今何かあれば戦争待ったなしだ!」
ザップとオワズが言い合いを始めてしまった。海斗達はただ傍観しているだけなのだが
「じゃあ海斗君達に取りに行ってもらえばいいんじゃないのかな?」
アルフさんの一言でピシリと空気が固まった
「は?馬鹿言ってんじゃねーよ!いくら魔物戦で役に立ったとしても今度の相手は帝国だぞ!脳無しの魔物とは訳が違う!コイツらのせいで戦争になったらどうすんだ!」
ザップの意見はもっともだ。海斗もアルフをジト目で見ていた
「流石に顔がバレてる僕が行くわけにはいかないけどね。けど僕が変装して潜入するよりも冒険者の海斗君達なら全然大丈夫じゃないかな?」
「あ?その言い方だとそいつらはお前と同等の実力がある風に聞こえるんだが?」
「ああ、海斗君は強いよ。僕よりもね。彼に出来ないのであればこの国の誰も不可能だと思う」
アルフさん?
「ほう?そのガキが第三騎士団長で狂戦士と呼ばれたお前よりも強いだと?寝言は寝て言うもんだぞ」
「なら試してみるといい、王都の温い騎士団が井の中だと地べたを這いずりながら実感するといいさ」
あ、アルフさーーん!?
何で勝手に喧嘩吹っかけちゃうのかな?俺は了承してないんですけどーー!?
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