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第4章 帝国編

到着(24日ちょっと改正)

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ハイドウルフと盗賊の件以降、海斗達への態度がガラリと変わり魔物が索敵内に入った時は海斗の指示通りに動くようになった

そして討伐に対しても参加出来るようになって進行具合も各段に速くなったのは良いんだけどさ

ただ何か新しい事をしようとする度にビクリとなるのはやめてほしい

大きなトラブルも無く順調に進み王都が小さく見えてきた

やはり国の中心なだけあってかなり大きい。一体どれだけの人が住んでいるのだろうか?

海斗達は大きな城壁の近くまでやって来るとその高さに感嘆の声を上げた

立派な城門の前に並ぶと身分証の提示を求められて冒険者カードを提示する

「ほう、新人冒険者か?良く王都まで怪我なく来れたもんだな。成る程、そうか!彼等先輩の冒険者に着いてきたんだな!迷惑はかけなったか?」

「ええと、少しばかり迷惑をかけてしまいましたけど概ね安全な旅だったと思いますよ」

「そうか!運が良かったな!ちゃんと先輩から学んだのか?」

「そうですね、護衛での普通の常識を教えて貰えました」

「良い勉強になったじゃないか!」

気の良い門番と海斗が話している側で苦笑いをしている冒険者と商人達。

「あ、途中で盗賊を捕まえてきたのですがどうすれば良いでしょうか?」

「盗賊を捕まえたのか!?一体何人だ?何処にいる?」

門番は先輩冒険者が捕まえたと思ったのだろうおっさん達の方を向いて確認してきた

「あ、今出しますね」

「え?」

海斗が保存から盗賊達を出すと門番は口を開けて放心状態になる

「えーと、これで全部です」

「あ・・ああ、そうか。いや、そうじゃない!一体どこから!?というかコイツら手配中の盗賊団じゃねーか!」

コロコロと表情を変えて疲れないのだろうか?背後からの「お前のせいだろ」という小声は無視しておこう

「こちらに向かってきてる途中で捕まえたんですよ。ちなみに全員生きていますよ」

「そ、そうか。そいつはお手柄だったな。しかし、この酷い悪夢を見た様な顔は・・一体何をしたらこんな有様になるんだ?」

盗賊の状態を見ながらしかめっ面をする。

「えっと、ゾンビと幽霊でって言っても分からないですよね。うーん、説明が難しいですね。そうだ!なんだったら見てみます?」

「見るだと?」

「止めろーー!?」

後ろからおっさんに羽交い締めされてしまう

「頼むから止めてくれ!ここをパニックにしたいのか!?」

おお!王都の入り口からゾンビが湧いてくるってどこぞの映画みたいじゃないか!

うん、超迷惑だね。折角魔王の刑罰を軽くする為に来たのにこれは悪手だった、止めておこう

門番にはおっさんが上手いこと話を進めてくれたので何とか引き渡す事ができた

報酬は冒険者ギルド経由で支払うとの事だったので安心し、商人達と中へと入る

冒険者ギルドに到着し、ここで商人達の護衛も終了したので別れる事になったんだけど

「ありがとうと言っていいのか・・直接の被害は無かったけどあの悪夢は忘れる事はなさそうだ。しかし無事辿り着けた事には感謝しよう」

それ良かったの?悪かったの?

「いいか、善人にはゾンビとか見せるんじゃないぞ!2度と!」

ア、ハイ。スミマセン

感謝とお説教を交互に言われながら商人達は離れていく

おっさん達と冒険者ギルドの中へと入ってカウンターで今回の報酬を貰い分配した。

魔物の魔石と盗賊団の押収物はどうしようかと聞いてみると

「それはお前らが手にした物だ。俺達では無理だった、だから分ける必要はない」

おっさんは他の冒険者達に説明しておいて納得させたそうだ

なので有り難く受け入れて魔石とドロップ品、盗賊からの押収物を換金する

聞くとまだアルフさん達団体はまだ戻ってきていないそうなので泊まる宿を探して探索をしようという事になった

「じゃあここでお別れだが、悪かったな。足手まといなどと言って」

「いえ、俺達の年齢や格好だと仕方ないと思います」

レオンとメアはそれなりに冒険者っぽく見えるけどまだまだ若手に見える

そしてヨシユキは防具も着けずに帯剣しているだけ、スミレと俺にいたっては手ぶらだ。明らかに舐めてるとしか言えない


「せめて見た目をどうにかしろよ。余計な争い事を買う事になるぞ」

おっさんからの有難いアドバイスを貰い彼等は去っていった

「さて、どうする海斗さん?」

ヨシユキがこれからの行動方針を確認してくる

「取り敢えず宿を決めてから防具と武器屋に寄ろうか?見た目って大事そうだし」

「やった!やっぱ異世界っていったら武器屋だよな。ワクワクしてきた」

ヨシユキのテンションが上がるのも仕方ない。ファンタジーと言えば武器防具だよね!ひきの棒とか鉄の剣とかさ

先に宿を探す為にギルドの受付にオススメを聞き出して宿をとる。城からもそこまで遠くなく冒険者ギルドからも近い


暫く滞在するので1週間分を払い街の散策へと乗り出す


地図を広げ武器屋と防具屋を検索。いくつか刺されたので1つづつ見て行こうという事になった。


いやぁ、地図便利

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