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第3章 魔王編

魔王

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海斗達はサーニャの家に戻り夕食の準備を始めていた

体力と怪我は治したけれど魔力は回復していない。魔力をギリギリまで使っていた東堂兄妹は気持ち悪さでダウンしており、流石に無理だろうと思ったが、一応「夕食どうする?」と質問すると

「「食べます!!」」

元気の良い返事を頂いた。若いってすごいね!って俺と2~3歳位しか変わらないんだけどもね

少し寝たら大丈夫と言ってソファで爆睡している

レオンとメアは先に外に出て炭をおこして準備をしてもらっている。


元気をつけるならやっぱり焼肉でしょう!BBQするぞっと


色々なお肉と野菜を準備してカットしていく。外からメアがやってきて次々と食材を持って行ってくれた

炭も良い感じに燃えてきたので兄妹を起こし「焼肉の準備が出来たよ」の一言でガバッと起き上がり外へと掛けていく

おいおい、気分が悪いんじゃなかったのかよ

遅れて外に出ると皆んな箸とお椀を持って待ち構えていた


そして慰労と無事魔物を討伐出来た事を祝して乾杯をした後、食事と言う名の戦争が開始された

お肉が美味しい。今回は奮発してショッピングアプリから国産黒毛和牛を買い込んだ!もちろん豚も黒豚を用意している

やはり肉は戦争だ。負けてなるものかと焼いていると

いつの間にかアルフさんが参戦していたのだ。が、気にしたら負けだと思いお肉を焼き続けた


一晩が経ち


海斗が目を覚ますと魔力は完全に回復していた。元々消費は少ない方だけど『スマホ』が新しくなってから更に消費が良くなり回復が早くなったみたいだ


東堂兄妹とレオン、メアはまだ寝ているみたい。先に朝食の準備を済ませて食事を済ませた

皆んなが起きてくるまで暇を持て余したのでアプリを確認することにする

先ずはNFAだ

昨日のバズーカで確信したがこのアプリは使い方を間違えると本当に危ない使い所を誤らないようにしないと

ビームの出るバズーカであの被害だった。もう1つのバズーカはどうなるんだろうと思い説明書を読み込んでいく


『最大値・・・直径50cmのブラックホールが発生し、周囲5kmのあらゆるものを飲み込んで消滅させる』


まだ寝ぼけているのだろうか?目をこすり何度も見直すが目の前にある文字は変わらない

「マジか・・」

・・よし、次に・・いこうか

SCを立ち上げる

今のところ充分で不満は無いんだけどね。

内容

・空間の術
・瞬動の術
・幻術
・変幻の術
・走破の術
・口寄せの術(黒猫、影に隠れる)
                          (蒼鳥、空に溶け込む)

ほかのURを見てみる。何か面白い術がないかな?

隠遁の術・・闇に潜り込み物質を通り抜ける

何これ!面白そう

なんで気付かなかったかな?完全に埋もれてて見逃していた

取り敢えず変幻の術を外して入れ替える。気を取り直していこうか


そういえば空間の術って一定の空間を支配するんだよね?今まで防御系だと思っていたけど空間を支配出来るなら真空にしたり、空飛べるんじゃないだろうか?

試しに外に出て10cm四方を真空状態にしてみる

「うん、わからん」

そりゃそうだ。真空なんて見える筈ないもんね

今度魔物で試してみよっと

次に自分の周りの空間を操作して浮かせてみる

「おおっ!スゲー!俺今ファンタジーしてるよ!」

成功してしまった。最初は数十cm、徐々に上空へと飛んで行き夢中で空を駆け巡る

「な、何してんだ海斗ーーー!?」

高笑いをしながら空を飛んでいると家の前で絶句していたレオンが叫んでいた

海斗はレオンの前に降りてきて説明をすると高笑いをしながら飛んでる姿が怖いと怒られた

家に入ると東堂兄妹も起きてきており、寝ていたら声が聞こえてきて起きたら海斗が空を笑いながら飛んでいたのを見てビックリしたと

「一瞬魔物か何かと思いましたよ、海斗さん」

「そりゃ空を飛べるなんて王道のファンタジーだから気持ちは分かるけどさ」

グサリと心に刺さってくる。それならば!

兄妹とレオン、メアを外に連れ出して空間の術を掛ける

「一定時間、支配を譲渡したから、イメージと感覚で飛べるはずだよ」

4人は恐る恐る浮いたりジャンプしたりして数分後、

はしゃぎにはしゃいだ4人共に空を飛びまわり追いかけっこまでし出した

「何をやってるんだい4人とも?周囲から困惑と恐怖の苦情が出ているよ」

アルフさんからのクレームに4人は我を思い出し反省していた

ふはは!どうだ、これで俺の気持ちがわかったかね!

ドヤ顔していたら何故か俺まで怒られた

「これから魔王の所に行くんだ。あまりトラブルを起こさないでくれないかな?」

アルフさんには言われたくないんだけど、原因が海斗のせいなので何も言えない

4人は忘れていた朝ごはんを食べて準備を始める。

その間に海斗はアルフさんと魔王城のある位置や情報の整理、装備の点検を行う


「よし、ではこれから魔王のいる城へと向かう

昨日言った通りメンバーはこの6人だ。何が起こるかわからないから自分の身は自分で守るようにね」

全員村の外に出てアルフさんが注意事項を確認していく

「それじゃあ海斗君、魔王の所まで案内を頼むよ」

了解し地図を立ち上げる。

最初はナビを使おうと思ったが、そう言えば一度行ったことのある所ならスーパーもあるのではないか?と思い検索してみると、ちゃんと載っていた

やったね!これなら転移出来そうだ!

転移の範囲は自分で決めれるので全員入るように設定する

「よし、じゃあ転移して行くからね!」

「「「は?」」」

スーパーを選択して転移を押す


地面に魔方陣の模様が現れて海斗を中心に設定した範囲に広がる


一瞬に視界が切り替わったと思うと目の前には久し振りに見るスーパーが

唖然とする5人

海斗は上手く転移出来た事に喜んで



「おおー!やったね、上手く着けたよ!あれ?皆んなどうしたの?」


「こうゆう事が出来るならやる前に説明しろ!!」


あれ?レオンに怒られた。何故に?


あ、そう言えば東堂兄妹以外には言ってなかった。失敗失敗
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