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第3章 魔王編
何故怒られているのだろうか?
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真正面にはアルフ、そしてぐるっと囲むようにレオン、メア、東堂兄妹が何故か仁王立ちして中心人物を見下ろしている
その中心人物は正座をして冷や汗が止まらない状態で俯いていた
「全く、こんなことになるなら何故最初に言わなかったんだ!」
「いや、レオン・・言い訳をさせてほしいんだけども、俺もまさかこんな結果になるとは思ってもみなかったんだ」
「じゃあ何ですか?あの惨劇になるとは思わなかったけど使っちゃったと?」
「いや、あ、あのですねメアさん。初めて使ったんだけど正直ここまでとは・・」
「だからってアレは無いわ、海斗さん」
「今回は流石に擁護出来ないです」
兄妹揃って諦めないで!俺を助けて!
「まあ、皆あの数の魔物と真正面からやり合おうとしていたら死亡者は免れなかっただろうと思う」
「だよね!そうだよね、アルフさーー」
「けど、アレは頂けない」
アルフは振り返りながら戦場を見る
いや、正確には戦場だった跡だ
魔物がいた跡には直径3kmの大きな窪みがあり草木の一本も残っていない状態
そしてこちら側は死屍累々の軍と冒険者達
海斗の放った全力のバズーカ、
集まった巨大な光の収束砲が放たれてポイントへ寸分違わず着弾した
そこで大きな爆発となって直径3kmの爆心地を作り上げる
2000もの魔物は蒸発し、デーモンも逃げ出す事も出来ずに光の放流に巻き込まれていった
そして、その衝撃波までは計算していなかったので、もちろん味方も衝撃波で全員吹き飛ばされてしまった
ちなみに海斗はすぐさまSCに切り替えて空間の術で舞台ごとガードし、レオンとメアも嫌な予感がして舞台の下に避難していたので無事だったようだ
そんなこんなで今現在、死屍累々の軍と冒険者を手当てしている状態と説教をされている海斗となった訳だ
「海斗君、これではどちらが魔王と呼ばれてもわからないよ」
そんな馬鹿な!?要らないよ?そんな称号
「せめてこっちの味方全部にバリア張ってくれてれば海斗さんの味方出来たんだけどな」
うっ!?ヨシユキ君痛いところを突いてくるね
でも仕方がなかったんだ!目の前に危険が迫ってくると焦って自分の周りしか考えられないじゃない?空間の術を使っただけでも褒めて欲しいんだけど
「それでもこの有様だとなぁ」
海斗も、もう一度惨状を見て目を逸らす。まともに目を合わせられない
「まぁいいさ、今はこれからの事を話し合わないとだね。
取り敢えず海斗君がやらかした事は後にしてあの魔王という奴をどうするかだ」
後回しにしないで忘れ去って欲しい
けど魔王は未だ健在だ。今回倒したのは魔物とデーモンだけだったし、あの塔の事も気になる
「あの場所が分かれば良いんだけど」
「あ!それなら大丈夫かな。分かるよ」
小ちゃく手を上げてアルフに答える
「それは本当かい?」
スーパーのある場所は方角で覚えているし大体の距離も分かる。後は近くに行ってから地図を広げでピンを刺せばいいだけだしね
いやぁ地図が本当便利だよ
「それじゃあ先ずは先行で調べる事にしよう。今まで後手に回っていたからね
今度はこちらから仕掛ける番だよ。メンバーはこの6人にしよう。少数で動いた方が良さそうだ。
今日は海斗君の後始末をしないといけないからね。
明日から移動を開始しよう」
アルフはそう言って1度解散する事を提案する。魔力が無い状態ではどうする事も出来ないし、体力は万全の方が良いに決まってるんだけどさ
俺の後始末って・・言い方よ
ピコリン!
《海斗のレベルが50を越えました》
唐突に鳴り響く音声案内
え?
「どうしたんだ?」
レオンは急に驚いた海斗を心配する
「いや、ちょっとね」
そうか、2000もの魔物を倒したんだもんねレベルも上がるわな
《一定のレベルに到達しましたので、これよりアップデート及びコアの変更を開始します》
はい?アップデートは分かるけどコアの変更ってなんだよ?
《コアの変更を開始してます。暫くお待ち下さい》
今までのレベルアップとは明らかに違う状況で画面が表示されている
長いこと画面が変わらない。『スマホ』が使えないと不安になってくる
ヤバい・・『スマホ』の便利さに毒されてきているのだろうか?
今までずっと使ってきたからね、依存って怖いわぁ
取り敢えずSAの回復が使えないので走り回って怪我をしている冒険者や軍の人達の手当てに周っていた
軍や冒険者達は助けてくれた事には感謝してもらえたが、あの惨劇を作り出した海斗に戦々恐々している
どうしてこうなった!?
暫く手当を手伝って一息ついた頃、使えなかったので表示を消していた『スマホ』からメッセージが表れた
《コアの変更を完了しデュアルコアになりました》
《スマホのアップデートを開始します》
おお!なんか凄い事になってきたぞ
どうなるんだろうか?ちょっとワクワクしている自分がいる
長いような短いような時間が流れていく
そして
《アップデートが完了しました》
その中心人物は正座をして冷や汗が止まらない状態で俯いていた
「全く、こんなことになるなら何故最初に言わなかったんだ!」
「いや、レオン・・言い訳をさせてほしいんだけども、俺もまさかこんな結果になるとは思ってもみなかったんだ」
「じゃあ何ですか?あの惨劇になるとは思わなかったけど使っちゃったと?」
「いや、あ、あのですねメアさん。初めて使ったんだけど正直ここまでとは・・」
「だからってアレは無いわ、海斗さん」
「今回は流石に擁護出来ないです」
兄妹揃って諦めないで!俺を助けて!
「まあ、皆あの数の魔物と真正面からやり合おうとしていたら死亡者は免れなかっただろうと思う」
「だよね!そうだよね、アルフさーー」
「けど、アレは頂けない」
アルフは振り返りながら戦場を見る
いや、正確には戦場だった跡だ
魔物がいた跡には直径3kmの大きな窪みがあり草木の一本も残っていない状態
そしてこちら側は死屍累々の軍と冒険者達
海斗の放った全力のバズーカ、
集まった巨大な光の収束砲が放たれてポイントへ寸分違わず着弾した
そこで大きな爆発となって直径3kmの爆心地を作り上げる
2000もの魔物は蒸発し、デーモンも逃げ出す事も出来ずに光の放流に巻き込まれていった
そして、その衝撃波までは計算していなかったので、もちろん味方も衝撃波で全員吹き飛ばされてしまった
ちなみに海斗はすぐさまSCに切り替えて空間の術で舞台ごとガードし、レオンとメアも嫌な予感がして舞台の下に避難していたので無事だったようだ
そんなこんなで今現在、死屍累々の軍と冒険者を手当てしている状態と説教をされている海斗となった訳だ
「海斗君、これではどちらが魔王と呼ばれてもわからないよ」
そんな馬鹿な!?要らないよ?そんな称号
「せめてこっちの味方全部にバリア張ってくれてれば海斗さんの味方出来たんだけどな」
うっ!?ヨシユキ君痛いところを突いてくるね
でも仕方がなかったんだ!目の前に危険が迫ってくると焦って自分の周りしか考えられないじゃない?空間の術を使っただけでも褒めて欲しいんだけど
「それでもこの有様だとなぁ」
海斗も、もう一度惨状を見て目を逸らす。まともに目を合わせられない
「まぁいいさ、今はこれからの事を話し合わないとだね。
取り敢えず海斗君がやらかした事は後にしてあの魔王という奴をどうするかだ」
後回しにしないで忘れ去って欲しい
けど魔王は未だ健在だ。今回倒したのは魔物とデーモンだけだったし、あの塔の事も気になる
「あの場所が分かれば良いんだけど」
「あ!それなら大丈夫かな。分かるよ」
小ちゃく手を上げてアルフに答える
「それは本当かい?」
スーパーのある場所は方角で覚えているし大体の距離も分かる。後は近くに行ってから地図を広げでピンを刺せばいいだけだしね
いやぁ地図が本当便利だよ
「それじゃあ先ずは先行で調べる事にしよう。今まで後手に回っていたからね
今度はこちらから仕掛ける番だよ。メンバーはこの6人にしよう。少数で動いた方が良さそうだ。
今日は海斗君の後始末をしないといけないからね。
明日から移動を開始しよう」
アルフはそう言って1度解散する事を提案する。魔力が無い状態ではどうする事も出来ないし、体力は万全の方が良いに決まってるんだけどさ
俺の後始末って・・言い方よ
ピコリン!
《海斗のレベルが50を越えました》
唐突に鳴り響く音声案内
え?
「どうしたんだ?」
レオンは急に驚いた海斗を心配する
「いや、ちょっとね」
そうか、2000もの魔物を倒したんだもんねレベルも上がるわな
《一定のレベルに到達しましたので、これよりアップデート及びコアの変更を開始します》
はい?アップデートは分かるけどコアの変更ってなんだよ?
《コアの変更を開始してます。暫くお待ち下さい》
今までのレベルアップとは明らかに違う状況で画面が表示されている
長いこと画面が変わらない。『スマホ』が使えないと不安になってくる
ヤバい・・『スマホ』の便利さに毒されてきているのだろうか?
今までずっと使ってきたからね、依存って怖いわぁ
取り敢えずSAの回復が使えないので走り回って怪我をしている冒険者や軍の人達の手当てに周っていた
軍や冒険者達は助けてくれた事には感謝してもらえたが、あの惨劇を作り出した海斗に戦々恐々している
どうしてこうなった!?
暫く手当を手伝って一息ついた頃、使えなかったので表示を消していた『スマホ』からメッセージが表れた
《コアの変更を完了しデュアルコアになりました》
《スマホのアップデートを開始します》
おお!なんか凄い事になってきたぞ
どうなるんだろうか?ちょっとワクワクしている自分がいる
長いような短いような時間が流れていく
そして
《アップデートが完了しました》
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