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第2章 学園都市ウォーレン
ポンコツはやっぱりお荷物にもならない
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「魔法科学校の学生か、知り合いなのか?」
レオンが絡んできたサーニャを見ながら聞いてくる。
「いや、あれはただのポンコツだよ。気にしなくていいさ。それよりーー」
見なかった事にしてレオンとパーティについて話し合いを進めようとすると腰を突かれてしまい、溜息をついて振り返る。
サーニャは少しむくれていた
「なんで無視するのよ!?」
「いや、俺は用事ないし。こっちは今から仕事だから相手してられないんだよ。また今度いつか出会えたらな」
そう言ってレオンに向き直り話し合いを再開するが、またしても腰を突かれてしまい振り返る。
今度は俯き、涙目でプルプルしていた。
もー、なんなん?
「・・ざないよ」
「へ?」
「私もまでなざいよ!」
いや駄々っ子か!?泣きながら突くんじゃないよ!あーもー
「分かったよ。ほら、横においで」
パァと明るくなり横に立つ。
「苦労してるんだな」
「言わないで」
レオンに慰められた。勘弁してほしい
「さて、途中になったが俺は剣を使いメアは弓を使う。後、メアが最大200mだけど索敵が得意だ。海斗は何が出来るんだ?」
「私の魔法を使えば魔物なんて殲滅させられるわ!」
ハイハイ、ソウデスネ
「なんだ!お嬢ちゃんそんなに凄い魔法使いなのか!?」
ヤメテー、コノコヲモチアゲナイデー
「ふふん!私にどーんと任せない」
あー、調子に乗っちゃった。駄々っ子か!もういいや
「なら俺は遊撃のポジションで動くよ。索敵も少し出来るし」
地図で見るだけだから
「おお!これは理想的なパーティになりそうだな!じゃあ1時間後各自準備を整えてから、ここに集合という事で」
レオンとメアは2人揃ってギルドを後にした。海斗は写真の保存の中に入っているので準備するものは無い。
サーニャを見る。
「何よ?今更私の凄さを理解出来たの?」
溜息をつき
「そうじゃなくてさ、今からする仕事はここら辺に増えてきた未知の魔物の調査と討伐なんだよ?
1日で終わると思う?
最低でも3日分の食料や水、サバイバルの準備をしないといけないんだよ?」
サーニャの顔から血の気が引いていく
「・・・ない」
「はい?」
「準備出来るだけのお金が無い」
もー、なんなんこの子!
「なんで立候補してきたの?」
「討伐の話してたし、ギルド長直々なら沢山お金が入るって思ったから。それに最近は生徒の冒険者は外出を禁止されてるの。
後、まさか長期の依頼だとは思わなかった」
なんで話をちゃんと聞かないんだろうか?馬鹿なの?
あ、ポンコツでした。
「今なら辞めれるから他の生徒達と外にでないで、何か簡単な依頼でも受けたらどう?」
サーニャは俯いてポツリと話し出した。
昔から魔法の適正があり、小さい頃から魔法を使って村で働いていたんだそうだ
彼女の家は母子家庭で身体の弱い母に代わって魔法やアルバイトで生計を立てていた。
ある日、学校の先生にスカウトされて費用を全部魔法科学校が出すからと言われ、本格的に魔法を覚えられれば、出来る仕事が増え母を楽にさせる事が出来ると村の皆んなに説得される
そして母からも「もっと自分のしたい事をして良いんだよ」と後押しもあり学園都市に来る事になった。
入学すると、衣食住は学校側が用意してくれたのでお金の心配は無い。
なので時間のある時はギルドでゴブリンやホーンラビットを討伐したお金を全て仕送りして家計を助けていたそうだ。
ある日、母が病気になって病状が悪くなったと連絡が入り急ぎ里帰りをする。暫く看病をしておりなんとか病状は落ち着いた。
しかし母の病気を治すには教会で治療を受けなければならず、まとまったお金が必要
丁度帰り道、マツキヨさんが冒険者を募集していて、お金を沢山貰えるし、なんと食事も宿も出してくれると言われて手持ちのお金や食べ物を全て母親に渡して依頼を受けた
そして、今回生徒達に外出禁止命令が出てしまい、困っている時に海斗達の話が聞こえてきて海斗に付いて行けば外に出れるし、ギルド長直々なら母へ沢山の仕送りが出来ると思い声を掛けて来たんだそうだ。
「・・そうゆうのは出逢った時に言うもんじゃないのかよ」
「自分の家族の事なのに他人に言えるわけ無いじゃない」
自分が酔いやすいって分かってて、それでも無理してでもマツキヨさんの依頼を受けようとしてたのか。母親の為に
馬鹿だな。そしてこんな小さな子がそんな無茶をしていたって事を気付いてやれなかった俺は大馬鹿だ
「サーニャ、水筒は持って来ているのか?」
「う、うん」
「分かった、食料と水の補充は俺がしてやる。だからしっかりと稼ぐんだぞ」
「っ!?うん!任せて」
サーニャは笑顔で答えた
ミリィならきっとこうしてるよね。多分早目に気付いて俺に説教してくるんだろうなぁ
左手のブレスレットがキラリと光り輝く
1時間後、レオンとメアがやって来て4人で街の外に出た
これから東側を索敵しつつ、調査と討伐を始める。サーニャに少しでも多く入る様に気合を入れていきますかね。
地図を広げメアを後方に、海斗を先頭にして進んで行く。
数時間後、海斗におぶられたサーニャを見て大きな溜息が出る。
サーニャには体力も無かった。
ほらもー、ポンコツはお荷物にもならない
レオンが絡んできたサーニャを見ながら聞いてくる。
「いや、あれはただのポンコツだよ。気にしなくていいさ。それよりーー」
見なかった事にしてレオンとパーティについて話し合いを進めようとすると腰を突かれてしまい、溜息をついて振り返る。
サーニャは少しむくれていた
「なんで無視するのよ!?」
「いや、俺は用事ないし。こっちは今から仕事だから相手してられないんだよ。また今度いつか出会えたらな」
そう言ってレオンに向き直り話し合いを再開するが、またしても腰を突かれてしまい振り返る。
今度は俯き、涙目でプルプルしていた。
もー、なんなん?
「・・ざないよ」
「へ?」
「私もまでなざいよ!」
いや駄々っ子か!?泣きながら突くんじゃないよ!あーもー
「分かったよ。ほら、横においで」
パァと明るくなり横に立つ。
「苦労してるんだな」
「言わないで」
レオンに慰められた。勘弁してほしい
「さて、途中になったが俺は剣を使いメアは弓を使う。後、メアが最大200mだけど索敵が得意だ。海斗は何が出来るんだ?」
「私の魔法を使えば魔物なんて殲滅させられるわ!」
ハイハイ、ソウデスネ
「なんだ!お嬢ちゃんそんなに凄い魔法使いなのか!?」
ヤメテー、コノコヲモチアゲナイデー
「ふふん!私にどーんと任せない」
あー、調子に乗っちゃった。駄々っ子か!もういいや
「なら俺は遊撃のポジションで動くよ。索敵も少し出来るし」
地図で見るだけだから
「おお!これは理想的なパーティになりそうだな!じゃあ1時間後各自準備を整えてから、ここに集合という事で」
レオンとメアは2人揃ってギルドを後にした。海斗は写真の保存の中に入っているので準備するものは無い。
サーニャを見る。
「何よ?今更私の凄さを理解出来たの?」
溜息をつき
「そうじゃなくてさ、今からする仕事はここら辺に増えてきた未知の魔物の調査と討伐なんだよ?
1日で終わると思う?
最低でも3日分の食料や水、サバイバルの準備をしないといけないんだよ?」
サーニャの顔から血の気が引いていく
「・・・ない」
「はい?」
「準備出来るだけのお金が無い」
もー、なんなんこの子!
「なんで立候補してきたの?」
「討伐の話してたし、ギルド長直々なら沢山お金が入るって思ったから。それに最近は生徒の冒険者は外出を禁止されてるの。
後、まさか長期の依頼だとは思わなかった」
なんで話をちゃんと聞かないんだろうか?馬鹿なの?
あ、ポンコツでした。
「今なら辞めれるから他の生徒達と外にでないで、何か簡単な依頼でも受けたらどう?」
サーニャは俯いてポツリと話し出した。
昔から魔法の適正があり、小さい頃から魔法を使って村で働いていたんだそうだ
彼女の家は母子家庭で身体の弱い母に代わって魔法やアルバイトで生計を立てていた。
ある日、学校の先生にスカウトされて費用を全部魔法科学校が出すからと言われ、本格的に魔法を覚えられれば、出来る仕事が増え母を楽にさせる事が出来ると村の皆んなに説得される
そして母からも「もっと自分のしたい事をして良いんだよ」と後押しもあり学園都市に来る事になった。
入学すると、衣食住は学校側が用意してくれたのでお金の心配は無い。
なので時間のある時はギルドでゴブリンやホーンラビットを討伐したお金を全て仕送りして家計を助けていたそうだ。
ある日、母が病気になって病状が悪くなったと連絡が入り急ぎ里帰りをする。暫く看病をしておりなんとか病状は落ち着いた。
しかし母の病気を治すには教会で治療を受けなければならず、まとまったお金が必要
丁度帰り道、マツキヨさんが冒険者を募集していて、お金を沢山貰えるし、なんと食事も宿も出してくれると言われて手持ちのお金や食べ物を全て母親に渡して依頼を受けた
そして、今回生徒達に外出禁止命令が出てしまい、困っている時に海斗達の話が聞こえてきて海斗に付いて行けば外に出れるし、ギルド長直々なら母へ沢山の仕送りが出来ると思い声を掛けて来たんだそうだ。
「・・そうゆうのは出逢った時に言うもんじゃないのかよ」
「自分の家族の事なのに他人に言えるわけ無いじゃない」
自分が酔いやすいって分かってて、それでも無理してでもマツキヨさんの依頼を受けようとしてたのか。母親の為に
馬鹿だな。そしてこんな小さな子がそんな無茶をしていたって事を気付いてやれなかった俺は大馬鹿だ
「サーニャ、水筒は持って来ているのか?」
「う、うん」
「分かった、食料と水の補充は俺がしてやる。だからしっかりと稼ぐんだぞ」
「っ!?うん!任せて」
サーニャは笑顔で答えた
ミリィならきっとこうしてるよね。多分早目に気付いて俺に説教してくるんだろうなぁ
左手のブレスレットがキラリと光り輝く
1時間後、レオンとメアがやって来て4人で街の外に出た
これから東側を索敵しつつ、調査と討伐を始める。サーニャに少しでも多く入る様に気合を入れていきますかね。
地図を広げメアを後方に、海斗を先頭にして進んで行く。
数時間後、海斗におぶられたサーニャを見て大きな溜息が出る。
サーニャには体力も無かった。
ほらもー、ポンコツはお荷物にもならない
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