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第2章 学園都市ウォーレン

第3魔法科学校、アリアの護衛4

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「・・私の負けですわ」

やっと認めてくれて海斗は安堵の表情を浮かべ胸を撫で下ろす

その後イレーネはこってりと先生に説教をされていた

海斗は生徒とマルコさんを残し実技場を後にしてアリアの下へと帰る

「流石海斗様ですわ!凄いです!」

いや、事の発端は君だからね。とは言えない。目を輝かせながら最後まで俺が勝つ事を信じていてくれていたからね。

諦めてアリアの頭を撫でてあげると、エヘヘと喜んでいた

相変わらず生徒達からの視線が怖いよ

マルコさんがこちらに戻ってきた後、また学校見学を再開し、1日を過ごした。

1番の修羅場が実技場では無く、昼食の為に食堂に寄った時だったのだが、あまり言いたくないので割愛しとこう。

こうしてアリアの護衛の初日が終了して宿に戻ってきたのだが、どっと疲れて倒れ込んだ

こんなにも疲れたのはいつ以来だろうか?

あぁ、あのポンコツ以来だ

流石に疲れて頭が回らないのでもう寝よう。ぐぅ~




次の日は待ち合わせの場所をヴィン様の屋敷にしてもらった。

護衛なら家を出る前からの方がいいでしょうという事になったからだ

屋敷の玄関にキックボードで到着し、門番の人に伝達をしてもらう。

屋敷の中からマリーさんが出てきた

「おはようございます海斗様。只今アリア様はご準備をされていますのでもう少々お待ちください」

「あ、大丈夫ですよ。ゆっくりされて下さい」

マリーさんはニコリと笑って応接室へと通してくれた。待っている間に出された紅茶が美味しい。

「おはようございます。今日もよろしくお願い致しますわ」

今日も元気よくアリアが挨拶してくる。

「はい、おはようございます。」

今日は午前中は街へ出て買い物をして午後から学校を見学する予定なのだそうだ

屋敷からは歩いて移動し、商店を見て周る。

どの世界でも女性の買い物は長いものなんだね。マリーさんとアリアはあれでもないこれでもないと、意見を出し合いながら商品を物色中だ。

海斗は地図で店周りを映し出してマリーさんとアリアにピン留めしておき、外で警護をしている。

「よし!やるぞ!」

せっかくアリアが買い物をしているので、触発されてNFAのガチャを回してみる事にした。

ふふん!今回はちゃんと対策を練ってきているのだ!

手元には8万ゴールド

これ以上は絶対に使わないぞという意思を込めて握りしめている

早速ガチャを回してみる。

な、な、何ー!?

SSR双剣が出てきたー!これで念願の進化が出来るぞ

早速強化した双剣を元に進化させる。SSR双剣が2つ重なりキラリと光り輝いた

進化した双剣は刃渡りが50cmから60cmに、赤の剣には炎のエフェクトがまとわりつき、白の剣にはダイヤモンドダストのエフェクトがキラキラと舞っていた。

「めっちゃカッコいい」

早く試したくてワクワクしてくる。

続けてガチャを回す。SR以下しか出なかった。

そうして暫くしていると

「・・海斗様?」

店から出てきたアリアとマリーさんが店の前でorz状態の海斗を発見した。

そう、重課金民に対策や強固な意志は存在しないのである

その後10万追加して散財していたのだ

やっと立ち直った海斗を心配そうに見つめるアリア

ごめんよ、完全に俺がアホなだけだから慰めないで。

最終的に、双剣とSRグローブが進化して、SSRスナイパーが1つ追加された。
キチンと強化済みである。

3人は馬車に乗り、第3魔法科学校へ到着した

今回はサーサさんの案内で図書館や、医務室、職員室などを回って昨日見なかった場所を見学している。

「海斗様、学校は楽しいですね。私も通ってみたいです」

アリアは昨日に続き目を輝かせながら見学している

「アリアは魔法の適正があるのですか?」

「なんとアリア様には水と風の2つ属性が発現されているんですよ」

マリーさんが嬉しそうに答えてくれて、アリアは恥ずかしそうに喜んでいる

2つも属性があるのか。凄いなぁ

サーサさんによると、アリアは適正はあるけどまだ魔力が少なくコントロールが出来てないので、もう少し成長してから学校に通うことになるそうだ

その後、今度は上級生が明日の選抜に出場する為の試験をしているとの事で実技場へと向かう事になった。

もうトラブルは勘弁して欲しいのだけど

実技場では生徒達が順番に的当てをしている

的当て用の的には魔力妨害と一定量の威力を吸収する物質が組み込まれており、その的を壊せると出場する権利が貰えるのだそうだ。

生徒達は張り切って魔法を撃っている。試験管はマルコさんだ。

マルコさんが見学しているこちらに気が付く

嫌な予感しかないんだけど

「アリア様、海斗さん!丁度良いところへいらっしゃいましたね」

丁度良くないタイミングだったみたいだ

「皆さん注目!この方が先程話をした海斗さんです。本日はアリア様の護衛として見学されてますが、昨日は生徒1クラスを相手取りお互い無傷で制圧するという快挙をやってのけました。

貴方達が目指すべき理想がここに来ているのです。皆鍛錬に励み海斗さんみたいな偉大な人になるように!」

ちょっ、まっ、こらーー!

昨日からなんなんだ!あれ程帰りに持ち上げないように注意した筈なのに!

「マルコ先生!なら彼はあの的も簡単に壊せるという事ですかー?」

生徒の1人がニヤニヤしながら的を指差ししている。

指している方向を見てみると、明らかに他の的とは違う黒い的?が立っている。

「マルコさん、アレはなんですか?」

マルコさんは困ったような顔で

「あの的は、この実技場が建てられた時からあるもので、強力な魔力妨害が施されているんですよ。

それに使われている材料が材料でして、衝撃の吸収率が高く今、生徒達が試験用に使っている物の20倍はありまして。

第3魔法科学校が設立されてから1度も壊せた者が居ないのです。」

へぇ、そんなものがあるんだ。

近づいて的を触ってみると少し弾力があり軽く叩いてみると空気を叩いたみたいに衝撃も何も感じなかった。

「おお!凄いな!」

「どうですかー?強者さん、怖気付きましたかー?」

生徒達はこちらを見て笑っている。アリアはむくれて文句を言いそうだったがマリーさんに止められていた。

「なら海斗さんに挑戦させてあげれば良いのではないですか?」

サーサさんがとんでも無い事を言ってきたよ

いや、俺としてはこのまま侮られても良いんだけどさ

アリアがやっちゃってくださいと言う目で見てくる。いや、護衛としては昨日示したはずなんだけどなぁ

「これってどうゆうルールなんですか?」

マルコさんに聞いてみる

「この的では魔力妨害の届いている15m離れた場所から魔法を放ち、魔力妨害に負けない様に的に届けば合格。傷を付けられれば学校ではトップクラスで間違いなく選抜に選ばれますね」

成る程、そんなに凄い的なんだね。伊達に設立時からあるわけじゃないんだ!

バズーカや双銃のビームなら壊れそうな気もするけど、あれは魔法に見えるのかな?


あ!そう言えば進化した双剣ならいけるかも!

実は進化させた後色々画面を弄っていたらNFAの武器に説明書が出てきたんだよ!

武器にも名前あるし、バズーカの説明書を見たときはガクブルしたね。最大で撃たなくて正解だったよ。

今度、SCも確認してみようと思う。もしかしたら説明書が出てくるかもしれない。

「コレ使ってもいいですか?」

双剣を出してマルコさんに聞いてみる

「コレは?この武器を使って近づいて斬るのですか?それでは魔法とは言えないのでは?」

「いえいえ、離れてしますよ。媒体みたいなものですから。」

魔法使いは魔法を使う時、杖やアクセサリーなどの媒体を使う事によって魔力操作のアシストをしている。

たまに魔剣の中に魔法の媒体になる物もあるのだそうでマルコさんも納得していた。

俺に魔法は使えないが嘘は言ってない。

魔法とは言って無いし、媒体みたいなモノっていったから。

15m距離を取り双剣を持つ。チラチラとエフェクトが出てきて生徒達がどよめき出す。

「え?何あれ?」

「火と水?属性の複数持ちなのか!?」

「違う!良く見てみろ!あれは氷だ!」

「うそ・・だろ、相反する属性持ちって!?」

「おい、どんどん火と氷が大きくなっていくぞ!」

「撃つ前からあれって!?魔力妨害が効いてないのか!?ば、化け物!?」


あれー?おかしな事を言い出したぞ?これエフェクトなんですけど・・

「馬鹿野郎!あんなの見せ掛けに決まってるじゃねーか!」

おお!少年気付いたかね!そうなのだよ、エフェクトだよ。見掛け倒しだからね!ちゃんと広めておいてくださいね

両手に持ってる双剣を交互に見る。説明書には新たに追加されたものがある。

グリップに引金が追加されており、引いてみると、炎とダイヤモンドダストのエフェクトが大きくなった。

刃先が光り構えた後、双剣を交互に振り抜く。

すると炎と氷の斬撃がクロスしながら飛んで行き、黒い的が切れて片方が周辺5mを巻き込んで燃え上がり、もう片方も周辺5mを巻き込んで凍りつき氷柱が出来あがった。

全員が口を開けて唖然とその光景を見ている。もちろん切った本人も含めてだ。


やっ、やっちまった・・
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