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第2章 学園都市ウォーレン
第2魔道具科学校、キキの護衛3
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「申し訳ありません、海斗さん・・」
いや、確かに途中から俺も忘れていたんだけどね。
忘れ去られていたバッグは現在4割も進んではいなかった。
キキに謝られ、一緒に盛り上がっていたので同罪だと慰める。
あの後キキの今年の提出物はキックボードに決まり、そして第2魔道具科学校では現在キックボードがブームになってしまっていた
学校への登下校や通常の移動手段に最適だと言う事で、各々がデザインを考えて制作をしている。
なんか商品化の話まで来ているそうな
もう完全に海斗の手を離れてしまっているので、話はキキに丸投げをしている。
今日はいつもの作業棟でマジックバッグの制作を行っている。海斗はそれを見ながら護衛を続ける名目で黒猫と遊んでいた。
ゴロゴロしている黒猫とじゃれ合っていると癒される。
たまにチラチラと視線を感じるんだけど、集中して作業しないと危ないよ?
流石に集中してほしいので黒猫を戻すと悲痛な叫び声が、短く聞こえたけどあえて無視しておこう。
邪魔はしたくないんだよ?だけど何かする度に反応されると何も出来なくなってしまうじゃない?
と、言う事で出しゃばる事はせず、暇なので図面を描いて時間を潰していた。
道中の時に有れば良いなと思った事を考えている。
魔道具の中に、遠くの映像を送って見る事が出来る装置が合ったので竹とんぼの要領で上空に飛ばし、魔物を事前に察知出来れば良いなぁとか、
グニャリと曲がる棒で魔力を通すと最大7時間、硬化する材料を見つけた時、これワンタッチテント作れるんじゃないのか?
と思って折りたたみのテントを描いてみた。
この世界の簡易テントはワンポールの三角形テントなのだそう
なのでワンタッチなら場所も取らないし良いかなっと
色々と描いていると背後から視線を感じて振り返る。
先生がものすごい圧を出しながら覗いていた。
怖い、怖いよ
「なあ、海斗くん。これをーー」
「ダメです」
また校内イベントになったらどうするの!
マジックバッグの製作が遅くなっていくじゃない
ほらー、キキがソワソワしだしたー
「あのー、海斗さん。もしよければそれを少し見せて頂けないでしょうか?」
気付けばやっぱり生徒が増殖していき海斗のマジックバッグが出来上がったのはそれから1週間過ぎた頃だった
ーーーーーーーーーーー
「海斗殿、聞いた所によると第2魔道具科学校が今空前の開発ブームらしいな」
現在はマツキヨ商会の応接室でヴィン様とマツキヨさんと3人で談話している。
豪華な部屋は遠慮させてもらった。緊張し過ぎて話が入って来ないとお願いしたからだ
「いえ、元々そんなつもりは無かったんですけど、いつの間にかあのような事になってしまって」
第2魔道具科学校は他の第1、第3学校を差し置いて魔道具の開発、生産が盛んに行われている。
海斗が暇つぶしで描いていた図面を先生に取られ、仕様の説明をしていたらキキや他の生徒達も参加しだして、結局海斗の与り知らぬところで話が大きくなってしまったのだ。
頭を抱える海斗の前で笑い合うヴィン様とマツキヨさん
「海斗さんが関わると面白い事になりますね」
「私としては全力で回避したい事柄なんですけどね」
それは無理そうだとマツキヨさんに言われてしまった
「それでな、海斗殿にお願いがあって参ったのだよ」
そうだった。今日はヴィン様に呼ばれて来ているんだった
「マツキヨからマジックバッグの製作が終わったと聞いてね。もし、良かったら今度はアリアの護衛をお願い出来ないだろうかと思ってね」
ん?また何処かへ出かけるのかな?
「今、魔法科学校では学内選抜戦があってな。それで選抜された生徒がその後の学校別の対抗戦に出るのだよ。
その大会にアリアが連れて行って欲しいと言われてな。もしよければお願い出来ないだろうか?
ワシは校長として応対せねばならないので相手してあげれないのだよ」
んん!?今なんて言いました?
コウチョウ?校長っていったよね!マジですか!
聞くと第3魔法科学校の校長を務めているとの事だ。
あれ?そんなに上の人なら私兵とか良い冒険者とか雇えそうな気がするんですけど
それに何で盗賊に襲われていたんだろうか?
聞くと学園都市から出る時はちゃんとした冒険者が付いて来たんだそうだ。
だけど現地でどうしても一緒に戻る事が出来なくて、現地で雇ったのが運悪く盗賊だったみたい。
私兵に関しては、この学園都市の周りには魔物の脅威は少なく、弱い魔物しかいないので名を上げたい有望な人材は王都や城塞都市へと向かうそうだ。
道理でギルド内が少ない筈だよね。
ギルドには学生がお小遣い稼ぎや自分の力試しの為に来ることが多く、学校別で揉め事やトラブルがあるみたい。
ギルド長の痩せこけていた意味が理解出来たよ。
そうゆう訳で人材が中々確保出来ずにいる。ヴィン様も流石に若者を縛り付ける訳にもいかず、今回海斗に話が来たそうだ。
「分かりました。よろしくお願いします。」
校内選抜と学校別の大会も合わせると結構長いらしい。今は校内選抜の途中だが後2週間くらいはかかるそうだ
いや、まぁ良いんだけどね。今泊まっている宿代もヴィン様が出してくれるそうだし
ちょっと大会にも興味があるからね。
と、言う訳でキキの護衛からアリアの護衛へと仕事場が変わりました。
この時は何も考えてなかったけど護衛の仕事ってトラブルしか呼ばないのかな?あんな事になるなんて思ってもみなかったんだけど
いや、確かに途中から俺も忘れていたんだけどね。
忘れ去られていたバッグは現在4割も進んではいなかった。
キキに謝られ、一緒に盛り上がっていたので同罪だと慰める。
あの後キキの今年の提出物はキックボードに決まり、そして第2魔道具科学校では現在キックボードがブームになってしまっていた
学校への登下校や通常の移動手段に最適だと言う事で、各々がデザインを考えて制作をしている。
なんか商品化の話まで来ているそうな
もう完全に海斗の手を離れてしまっているので、話はキキに丸投げをしている。
今日はいつもの作業棟でマジックバッグの制作を行っている。海斗はそれを見ながら護衛を続ける名目で黒猫と遊んでいた。
ゴロゴロしている黒猫とじゃれ合っていると癒される。
たまにチラチラと視線を感じるんだけど、集中して作業しないと危ないよ?
流石に集中してほしいので黒猫を戻すと悲痛な叫び声が、短く聞こえたけどあえて無視しておこう。
邪魔はしたくないんだよ?だけど何かする度に反応されると何も出来なくなってしまうじゃない?
と、言う事で出しゃばる事はせず、暇なので図面を描いて時間を潰していた。
道中の時に有れば良いなと思った事を考えている。
魔道具の中に、遠くの映像を送って見る事が出来る装置が合ったので竹とんぼの要領で上空に飛ばし、魔物を事前に察知出来れば良いなぁとか、
グニャリと曲がる棒で魔力を通すと最大7時間、硬化する材料を見つけた時、これワンタッチテント作れるんじゃないのか?
と思って折りたたみのテントを描いてみた。
この世界の簡易テントはワンポールの三角形テントなのだそう
なのでワンタッチなら場所も取らないし良いかなっと
色々と描いていると背後から視線を感じて振り返る。
先生がものすごい圧を出しながら覗いていた。
怖い、怖いよ
「なあ、海斗くん。これをーー」
「ダメです」
また校内イベントになったらどうするの!
マジックバッグの製作が遅くなっていくじゃない
ほらー、キキがソワソワしだしたー
「あのー、海斗さん。もしよければそれを少し見せて頂けないでしょうか?」
気付けばやっぱり生徒が増殖していき海斗のマジックバッグが出来上がったのはそれから1週間過ぎた頃だった
ーーーーーーーーーーー
「海斗殿、聞いた所によると第2魔道具科学校が今空前の開発ブームらしいな」
現在はマツキヨ商会の応接室でヴィン様とマツキヨさんと3人で談話している。
豪華な部屋は遠慮させてもらった。緊張し過ぎて話が入って来ないとお願いしたからだ
「いえ、元々そんなつもりは無かったんですけど、いつの間にかあのような事になってしまって」
第2魔道具科学校は他の第1、第3学校を差し置いて魔道具の開発、生産が盛んに行われている。
海斗が暇つぶしで描いていた図面を先生に取られ、仕様の説明をしていたらキキや他の生徒達も参加しだして、結局海斗の与り知らぬところで話が大きくなってしまったのだ。
頭を抱える海斗の前で笑い合うヴィン様とマツキヨさん
「海斗さんが関わると面白い事になりますね」
「私としては全力で回避したい事柄なんですけどね」
それは無理そうだとマツキヨさんに言われてしまった
「それでな、海斗殿にお願いがあって参ったのだよ」
そうだった。今日はヴィン様に呼ばれて来ているんだった
「マツキヨからマジックバッグの製作が終わったと聞いてね。もし、良かったら今度はアリアの護衛をお願い出来ないだろうかと思ってね」
ん?また何処かへ出かけるのかな?
「今、魔法科学校では学内選抜戦があってな。それで選抜された生徒がその後の学校別の対抗戦に出るのだよ。
その大会にアリアが連れて行って欲しいと言われてな。もしよければお願い出来ないだろうか?
ワシは校長として応対せねばならないので相手してあげれないのだよ」
んん!?今なんて言いました?
コウチョウ?校長っていったよね!マジですか!
聞くと第3魔法科学校の校長を務めているとの事だ。
あれ?そんなに上の人なら私兵とか良い冒険者とか雇えそうな気がするんですけど
それに何で盗賊に襲われていたんだろうか?
聞くと学園都市から出る時はちゃんとした冒険者が付いて来たんだそうだ。
だけど現地でどうしても一緒に戻る事が出来なくて、現地で雇ったのが運悪く盗賊だったみたい。
私兵に関しては、この学園都市の周りには魔物の脅威は少なく、弱い魔物しかいないので名を上げたい有望な人材は王都や城塞都市へと向かうそうだ。
道理でギルド内が少ない筈だよね。
ギルドには学生がお小遣い稼ぎや自分の力試しの為に来ることが多く、学校別で揉め事やトラブルがあるみたい。
ギルド長の痩せこけていた意味が理解出来たよ。
そうゆう訳で人材が中々確保出来ずにいる。ヴィン様も流石に若者を縛り付ける訳にもいかず、今回海斗に話が来たそうだ。
「分かりました。よろしくお願いします。」
校内選抜と学校別の大会も合わせると結構長いらしい。今は校内選抜の途中だが後2週間くらいはかかるそうだ
いや、まぁ良いんだけどね。今泊まっている宿代もヴィン様が出してくれるそうだし
ちょっと大会にも興味があるからね。
と、言う訳でキキの護衛からアリアの護衛へと仕事場が変わりました。
この時は何も考えてなかったけど護衛の仕事ってトラブルしか呼ばないのかな?あんな事になるなんて思ってもみなかったんだけど
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