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第1章 最初の街

アプリの課金は危ない

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異世界生活3日目、あれ?そういえばこの世界に来てからこっちのご飯を食べた事無いよね?

宿で朝ごはんのパンと牛乳を飲みながらそんな事を考える。手元には残り6万8000ゴールド、そろそろ他に手を出してもいい頃なのでは無いのだろうか?

という訳で、ショッピングアプリを立ち上げて以前カゴの中に入れといたポーションを見てみる。

ポーション
効能・・切り傷、捻挫、打撲、骨のヒビの回復

コレを飲めば右足の痛みは無くなる。5万するけど

買ってしまったら残り1万8000だ。だけど昨日以上に行動ができるようになればもっと稼げるのだ。ならばコレは先行投資って奴、そう言い聞かせる

そして手元にはポーションが1つ

ポチってしまった。ポチった直後お金を投入する画面が表示されてそこにお金を入れるとポーションが出てきた。後悔はしていない。

ゴクリと飲んでみると足の痛みが嘘みたいに消えた。

「すげぇ・・こんな一瞬で治るなんて、異世界パナい」

でもコレで行動範囲も速度も広がって沢山稼げる様になる。早速稼いでいこう。

昨日と同じ様に索敵、隠れて圧し潰すをひたすらに繰り返している。所謂サーチアンドデストロイってやつだ。

コレ考えた奴天才か!?

ただ昨日は冒険者がそこまで多くは無かったので、出来るだけ避けていたのだが、今日は意外と多く、避けて魔物を狩るのが難しくなっていた。

魔石とドロップ品を集めている時についでに索敵を行なっていると、冒険者がこっちへ向かってくるではないか。何故に?うるさ過ぎたのか?

急いで拾ってその場を離れて物陰から様子を見てみると、冒険者が先程まで居た場所に到着し戦闘後を見ているみたいだった。

気付かれない様にゆっくりとその場から離れて冒険者から出来るだけ距離を置いて狩りを続ける。
足を痛めた状態のままなら見つかって色々見られて追求が酷くなるのかもしれない。やっぱりポーション買って正解だったね。

夕方、冒険者ギルドに到着して中に入る。昨日のギルド職員の男性がいたのでその列に並び順番を待つ

「次の方、あぁ昨日の」

「はい、ゴブリンを狩ってきましたのでその報告と買い取りをお願いします」

試験用のゴブリンの魔石は分けており先ずはそちらからカウンターの上に置く。

「確かに、ゴブリンの魔石が5個ですね。これで試験は終わりです。こちらの装置に魔力を流して下さい。」

カウンターの下から取り出したのはA4サイズの箱で上の面には手形の絵が描いてある。手をここに乗せろってことなのかな?

手を乗せて魔力を流してみる。
あ!何故に魔力が流せるのかって?そりゃお風呂もトイレも部屋のライトも魔力を流せなきゃ話にならなくてモノリスさんに懇切丁寧に教えてもらいましたよ

魔力を流すと横からカードが出て来た。

「こちらが冒険者カードになります。依頼を受ける時や、買い取りの時に提出をお願いします。」

「分かりました。ちなみにランクとかあるんですか?」

「ランク?ですか?そうゆうのは無いですよ」

え?何だよー!異世界あるあるネタじゃないの?

「ギルドカードは達成率や護衛の回数、街への貢献度によって信頼を得ます。
なので失敗が多いと仕事が受けにくくなりますのでお気を付けて下さい」

成る程、ランクとか関係無く自分で受けられる仕事は、責任を持って出来ることをしていかないといけない訳だ。
こりゃランク付けられるより厳しそうだな。
自分の実力を分かってないといけないんだから

自分の場合は何処まで出来るのか分からないので暫くは魔石の買い取りを続けよう。

「分かりました。じゃあ今日の買い取りをお願いします」

カウンターに昨日以上の魔石とドロップ品を置くと目を見開いてビックリされた。
1人でこんなに持ってくる人はいないんだそうだ。
魔物に気付かれない様に見つけ周囲を警戒しながら魔物を倒さなきゃならない。

そんな事を第三者から言われると、そりゃ難しいねと思う。地図と鉄板のコンボは安定の最強なのだ。

「あ、そう言えばですがここ2~3日の間、森で大きな音が聞こえてくると依頼が来てまして調査をしているのですが何かご存知ないですか?」

え?大きな音?・・もしかして

「え、えっと、それはどの様な・・」

「今調査している段階では音がした場所には魔物の灰と何か鋭い刺し傷、それに長方形の窪んだ跡が残っていました。」

・・うん・・完全に俺じゃん。コレは俺だと言った方が良いのかな?

「私達の見解では姿が確認出来ない事から飛行能力の持った未知の魔物がこの森を荒らしに回っていると判断しております。
私達はこれに対し五段階のうち危険度が高いレベル3と認定しました。
なので森へ行く時は複数人で行動されるか、音のする方へは近寄らない様にして下さい。そしてもし、そのような魔物を見かけた時は直ぐに報告して下さい。討伐隊を急ぎ組みますので」

ヤバい、大事になっておる・・
取り敢えず苦笑いをしながら、はいと答え、換金を受け取ってギルドを後にした。

急いで宿にに到着して部屋の中

「どうしよう・・これからは鉄板攻撃は自重した方がいいよな」

あんなに大事になるとは思ってもみなかった。あの場で言えば良かったと思うけど、この世界にはアイテムバックはあるらしい。
だけどアイテムボックス持ちは数千人1人と言われてる。
それだけならまだしも、通常は空間から手で出し入れをする方法しか確認された事がないので、空中でいきなり出す俺の方法は存在しないみたいだ。

そりゃ不意打ちし放題の能力が近くに居るのは危険極まりない。

下手すると俺自身が色んな事に狙われ、巻き込まれてしまう可能性が出てくるのだ。
なら隠し通すしか無いでしょ!って事でギルドでは何も言えなかった。

「こうなったら別の戦い方をするしかないのか」

アプリはまだ2つ選べるし、まだ最初に取ったNFAがある!

有料ガチャの所為で使えなかったけど、手元には今日換金した分も含めて全部で15万あるんだ!

早速NFAのアプリを立ち上げてガチャの画面にする。
なんと!スタートダッシュキャンペーンを実施してるじゃないか!

なに!?10連ガチャでSSRの確率4倍だと!?N・R・S・ SSRとある武器の中で最高の武器が4倍だと!?

・・やるしか無いでしょ!

10連ガチャを早速引いてみる。1連500ゴールド、10連5000ゴールドだ。

結果はNが5、Rが3、Sが1 SSRが1だった。
おお!初回で SSRが来たよ。しかも双銃じゃないか!幸先いいぞ

ああ!クソッ!Sが3枚かよ!


よーしよーし!SSR来たーー!


んんっ!?惜しい!次!



・・・・・


そうこうしている内に恐ろしい事態になった。


「お、お、お金が無くなった・・だと!?」


重課金は危ない、危険度極まりなし!
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