2 / 6
2
しおりを挟む
深夜の獣魔の森の入り口に、バルパドス国の聖騎士が10名が一人の女を囲んでいた。
「これは、これは、魔王の娘アイラ、こんな夜更けにこんな場所で何をしているのですか?」
ゆっくりと、聖騎士たちの間から顔を見せたのは勇者デボネア・バルパドスだった。
無理やり獣魔の森まで連れてきたのは、デボネアではないか?まるでアイラが逃げてここまで来たかのような言い方にアイラはムッっとしたが何事もなかったかのように無表情にデボネアを見上げた。
アイラの冷め切った瞳には、勇者と呼ばれているバルパドス国の第二王子デボネア・バルパドスが映っていた。
騎士達の持つ松明の明かりが勇者の顔を照らすその姿は、とても勇者とは呼べる趣では無かった。
その顔は、残虐な彼の心の内を表しているように歪み、頬にある真新しい傷は、プライドの高い彼の顔をさらに醜くしていた。
何の感情を浮かべないアイラに苛立ち、フンと鼻を鳴らして、すぐに何か良いことを思い出したかのようにニヤリと底意地の悪い笑みを浮かべた。
「良い事を思い付いたよ。鬼ごっこをしようか?お前が逃げ切ったら、助けてやるよ・・・そうだなぁ~!お前が逃げた1時間後に、ここに居る精鋭の騎士10名を、その後30分したらこの獣魔を10匹離すよ。良かったね、これで、君は自由の身だ!それに、この傷のお礼もしたいしね」
勇者デボネア・バルパドスは頬の傷をさすりながら、女を見下していた。
獣魔の森で、騎士10名と獣魔10匹を振り切り、自由の身になれる事なんて、女の身で出来る訳無いのはここにいる全員が知っていた。知っていて、あえて勇者は言っているのだ。
デボネアの言葉にアイラは気丈に振る舞ってはいるが、足の震えは止まる事を知らない様にガタガタと小刻みに震えている。
そしてアイラの着ている服は、元は上品なデザインのふんわりとした白いワンピースだったのだろうが、今では両袖とスカートの一部がが無惨に引き千切られ、更に柄と思われていた模様は血が滲んで、酸化し赤茶のシミになっていた。それは、かろうじて服にと呼べる代物。
アイラは鉄の鎖に両手両足を拘束され、鉄の首輪には、リードの様な鉄の鎖が付いている。
その姿は、良く見ても家畜の様だった。
ここまで蔑まれる覚えはなかった。
アイラの住んでいた国は異形の者達が多い、人とは違うというだけで人間に迫害にあって流れてきた者が多かったからだ。
そんな異形の者たちを自分の国民にして、土地を与え、教育を施していたアイラの父は、アイラの自慢の優しい父親だった。
アイラの父をはじめ、歴代の温厚な魔王のおかげで、アイラの住んでいた国は平和だった。天災があっても魔剣ぺ二テンスの加護によって国は栄えていった。
その魔剣ペニテンスに目を付けたのは隣国のバルパドス国だった。
魔王が天災を引き起こしバルパドス国の土地を腐らせていると言って国民を先導してアイラの住んでいる国に攻めてきて、アイラを人質に父まで嬲り殺された。
優しい父をあんなむごい殺し方をしなくても・・・・。
とうとう我慢ができなくなったアイラは叫んだ。
「殺せ!!」
「化け物の分際で、人間の言葉を発するな!汚らわしい」
デボネアは手に持っていた鎖を引っ張ると、アイラは勇者の前で跪く様に前に倒れ込んだ。
「良いざまだなぁ~、魔王の娘アイラよ早く魔剣の在処を教えろ!そして俺に命乞いをしたら、飼ってやらない事もないぞ!」
「一思いに殺せ、お前などに!お前などに!施しは受けぬ!」
泥の付いた顔でアイラは顔だけを勇者に向けて叫んだ。
「フン、面白くもないバカな女だ、愛玩動物ぐらいしてやったものを、その女の鎖を解け」
勇者が言うと騎士の一人が、アイラの両手両足を拘束していた鉄の鎖を外し、アイラの背中をどんと押した。
「さあ、走れ!走れ!!走らないと、この聖騎士達に嬲り殺されるぞ、それともこの獣魔に、腸を食いちぎらせようか?あははははは、走れ!走らないとお前の父親のように、生きたまま獣魔の餌にしてやるぞ!!ははははははは!」
アイラの目の前で魔獣に生きたまま腸を食いちぎられる父を思い出した。
一瞬にしてアイラの頭の中は恐怖がよみがえった。
怖い!怖い!怖い!
あいつらこそ、バケモノだ!!
アイラは死に物狂いで走った、もともと道なんてない場所だったので何度も何度も転んでは、起き上がり、肺が悲鳴を上げても走っていた。アイラはここが何処か分からないくらいに、遠くへと言う思いで走った。
走っているうちに、雨がザアザアと降りだしてアイラの体力と体温を奪っていく。
もう、死んでしまおうかと思った時に、目の前に眩しい光が近寄ってきた。
アイラは魔獣に殺されるんだと観念した。
最初から分かっていた事だ・・・・。
逃げ切れるはずがない事を・・・・・。
「お父様・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」意識がと切れその場に崩れるように倒れた。
「・・・おい、・・・・おい、大丈夫か?おい、しっかりしろ」
だ・・・れ・・・助けてくれるの?・・・私を・・・助けてくれるの?・・・。
光の逆光で、顔が見えない・・・でも助かったの?わたし・・・。
ありがとう、ありがとう、助けてくれてありがとう。
涙が、一粒こぼれたが、雨でその涙は簡単に消え去っていった。
震える手を、抱きかかえている男の顔に触れた。冷たかった指先が、じんわりと暖かくなっていく。
男も安堵したように、笑ってるように思えた。
良く、男の顔を見ると・・・・・。
アイラを抱きかかえていた。男は・・・・憎い!怖い!!勇者デボネア・バルパドスだった。
憎しみと恐怖で、体が硬直した。
「殺すなら、一思いに殺せ!!」叫んで、そしてまた意識が切れた。
「これは、これは、魔王の娘アイラ、こんな夜更けにこんな場所で何をしているのですか?」
ゆっくりと、聖騎士たちの間から顔を見せたのは勇者デボネア・バルパドスだった。
無理やり獣魔の森まで連れてきたのは、デボネアではないか?まるでアイラが逃げてここまで来たかのような言い方にアイラはムッっとしたが何事もなかったかのように無表情にデボネアを見上げた。
アイラの冷め切った瞳には、勇者と呼ばれているバルパドス国の第二王子デボネア・バルパドスが映っていた。
騎士達の持つ松明の明かりが勇者の顔を照らすその姿は、とても勇者とは呼べる趣では無かった。
その顔は、残虐な彼の心の内を表しているように歪み、頬にある真新しい傷は、プライドの高い彼の顔をさらに醜くしていた。
何の感情を浮かべないアイラに苛立ち、フンと鼻を鳴らして、すぐに何か良いことを思い出したかのようにニヤリと底意地の悪い笑みを浮かべた。
「良い事を思い付いたよ。鬼ごっこをしようか?お前が逃げ切ったら、助けてやるよ・・・そうだなぁ~!お前が逃げた1時間後に、ここに居る精鋭の騎士10名を、その後30分したらこの獣魔を10匹離すよ。良かったね、これで、君は自由の身だ!それに、この傷のお礼もしたいしね」
勇者デボネア・バルパドスは頬の傷をさすりながら、女を見下していた。
獣魔の森で、騎士10名と獣魔10匹を振り切り、自由の身になれる事なんて、女の身で出来る訳無いのはここにいる全員が知っていた。知っていて、あえて勇者は言っているのだ。
デボネアの言葉にアイラは気丈に振る舞ってはいるが、足の震えは止まる事を知らない様にガタガタと小刻みに震えている。
そしてアイラの着ている服は、元は上品なデザインのふんわりとした白いワンピースだったのだろうが、今では両袖とスカートの一部がが無惨に引き千切られ、更に柄と思われていた模様は血が滲んで、酸化し赤茶のシミになっていた。それは、かろうじて服にと呼べる代物。
アイラは鉄の鎖に両手両足を拘束され、鉄の首輪には、リードの様な鉄の鎖が付いている。
その姿は、良く見ても家畜の様だった。
ここまで蔑まれる覚えはなかった。
アイラの住んでいた国は異形の者達が多い、人とは違うというだけで人間に迫害にあって流れてきた者が多かったからだ。
そんな異形の者たちを自分の国民にして、土地を与え、教育を施していたアイラの父は、アイラの自慢の優しい父親だった。
アイラの父をはじめ、歴代の温厚な魔王のおかげで、アイラの住んでいた国は平和だった。天災があっても魔剣ぺ二テンスの加護によって国は栄えていった。
その魔剣ペニテンスに目を付けたのは隣国のバルパドス国だった。
魔王が天災を引き起こしバルパドス国の土地を腐らせていると言って国民を先導してアイラの住んでいる国に攻めてきて、アイラを人質に父まで嬲り殺された。
優しい父をあんなむごい殺し方をしなくても・・・・。
とうとう我慢ができなくなったアイラは叫んだ。
「殺せ!!」
「化け物の分際で、人間の言葉を発するな!汚らわしい」
デボネアは手に持っていた鎖を引っ張ると、アイラは勇者の前で跪く様に前に倒れ込んだ。
「良いざまだなぁ~、魔王の娘アイラよ早く魔剣の在処を教えろ!そして俺に命乞いをしたら、飼ってやらない事もないぞ!」
「一思いに殺せ、お前などに!お前などに!施しは受けぬ!」
泥の付いた顔でアイラは顔だけを勇者に向けて叫んだ。
「フン、面白くもないバカな女だ、愛玩動物ぐらいしてやったものを、その女の鎖を解け」
勇者が言うと騎士の一人が、アイラの両手両足を拘束していた鉄の鎖を外し、アイラの背中をどんと押した。
「さあ、走れ!走れ!!走らないと、この聖騎士達に嬲り殺されるぞ、それともこの獣魔に、腸を食いちぎらせようか?あははははは、走れ!走らないとお前の父親のように、生きたまま獣魔の餌にしてやるぞ!!ははははははは!」
アイラの目の前で魔獣に生きたまま腸を食いちぎられる父を思い出した。
一瞬にしてアイラの頭の中は恐怖がよみがえった。
怖い!怖い!怖い!
あいつらこそ、バケモノだ!!
アイラは死に物狂いで走った、もともと道なんてない場所だったので何度も何度も転んでは、起き上がり、肺が悲鳴を上げても走っていた。アイラはここが何処か分からないくらいに、遠くへと言う思いで走った。
走っているうちに、雨がザアザアと降りだしてアイラの体力と体温を奪っていく。
もう、死んでしまおうかと思った時に、目の前に眩しい光が近寄ってきた。
アイラは魔獣に殺されるんだと観念した。
最初から分かっていた事だ・・・・。
逃げ切れるはずがない事を・・・・・。
「お父様・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」意識がと切れその場に崩れるように倒れた。
「・・・おい、・・・・おい、大丈夫か?おい、しっかりしろ」
だ・・・れ・・・助けてくれるの?・・・私を・・・助けてくれるの?・・・。
光の逆光で、顔が見えない・・・でも助かったの?わたし・・・。
ありがとう、ありがとう、助けてくれてありがとう。
涙が、一粒こぼれたが、雨でその涙は簡単に消え去っていった。
震える手を、抱きかかえている男の顔に触れた。冷たかった指先が、じんわりと暖かくなっていく。
男も安堵したように、笑ってるように思えた。
良く、男の顔を見ると・・・・・。
アイラを抱きかかえていた。男は・・・・憎い!怖い!!勇者デボネア・バルパドスだった。
憎しみと恐怖で、体が硬直した。
「殺すなら、一思いに殺せ!!」叫んで、そしてまた意識が切れた。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
転生してギルドの社畜になったけど、S級冒険者の女辺境伯にスカウトされたので退職して領地開拓します。今更戻って来いって言われてももう婿です
途上の土
ファンタジー
『ブラック企業の社畜」ならぬ『ブラックギルドのギル畜』 ハルトはふとしたきっかけで前世の記憶を取り戻す。
ギルドにこき使われ、碌に評価もされず、虐げられる毎日に必死に耐えていたが、憧れのS 級冒険者マリアに逆プロポーズされ、ハルトは寿退社(?)することに。
前世の記憶と鑑定チートを頼りにハルトは領地開拓に動き出す。
ハルトはただの官僚としてスカウトされただけと思っていたのに、いきなり両親に紹介されて——
一方、ハルトが抜けて彼の仕事をカバーできる者がおらず冒険者ギルドは大慌て。ハルトを脅して戻って来させようとするが——
ハルトの笑顔が人々を動かし、それが発展に繋がっていく。
色々問題はあるけれど、きっと大丈夫! だって、うちの妻、人類最強ですから!
※中世ヨーロッパの村落、都市、制度等を参考にしておりますが、当然そのまんまではないので、史実とは差異があります。ご了承ください
※カクヨムにも掲載しています。現在【異世界ファンタジー週間18位】
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊
北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。
異世界楽々通販サバイバル
shinko
ファンタジー
最近ハマりだしたソロキャンプ。
近くの山にあるキャンプ場で泊っていたはずの伊田和司 51歳はテントから出た瞬間にとてつもない違和感を感じた。
そう、見上げた空には大きく輝く2つの月。
そして山に居たはずの自分の前に広がっているのはなぜか海。
しばらくボーゼンとしていた和司だったが、軽くストレッチした後にこうつぶやいた。
「ついに俺の番が来たか、ステータスオープン!」
【旧作改訂】イレギュラー召喚で神器をもらえませんでした。だけど、勝手に付いてきたスキルがまずまず強力です
とみっしぇる
ファンタジー
途中で止まった作品のリメイクです。
底辺冒険者サーシャは、薬草採取中に『神器』を持つ日本人と共に危険な国に召喚される。
サーシャには神器が見当たらない。増えていたのは用途不明なスキルがひとつだけ。絶体絶命のピンチを切り抜けて、生き延びられるのか。
戦車で行く、異世界奇譚
焼飯学生
ファンタジー
戦車の整備員、永山大翔は不慮の事故で命を落とした。目が覚めると彼の前に、とある世界を管理している女神が居た。女神は大翔に、世界の安定のために動いてくれるのであれば、特典付きで異世界転生させると提案し、そこで大翔は憧れだった10式戦車を転生特典で貰うことにした。
少し神の手が加わった10式戦車を手に入れた大翔は、神からの依頼を行いつつ、第二の人生を謳歌することした。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
機械仕掛けの殲滅少女
サンボン
ファンタジー
アイザックの街最強のパーティー『黄金の旋風』に所属する“アデル”は、突然、リーダーである“エリアル”に追放を言い渡される。
それは、エリアルだけでなく、幼馴染で恋人の“カルラ”を含めた全員の総意であると。
到底納得できず、理由を尋ねるアデルだが、そんなカルラから返ってきたのは無情な答え。
『私達は、ガラクタや“役立たず”なんていらないの』
そう……アデルの職業[技術者(エンジニア)]は、一般的な大量生産品しか作れないような全く使い物にならない能力だった。
失意のままギルドに戻ったアデルは、受付嬢から一枚の依頼紙を手渡される。
その内容は、腕の良い職人を探しているというもので、依頼主は、領主である“カートレット伯爵家”。
不審に思うも、興味が湧いたアデルは依頼主のいる領主邸へと向かう。
侍女の“ハンナ”に案内され、出逢ったのは……車椅子に座り、両腕と両脚をもがれ、唯一残った右眼で虚空を見つめる一人の少女——“ライラ=カートレット”伯爵令嬢だった。
「殺したい……お父様とお母様を殺したアイツ等を。私を穢して、壊して、こんな姿にしたアイツ等を。アイツ等に関わる、全てのニンゲンを!」
困惑するアデル。だが、そんな少女の魂の叫びを聞き、
「……僕が、あなたの望み……叶えてみせます」
アデルは自分の職業[技術者]の力で、誰にも手折ることができない最高で、そして最強の翼を【製作】しようと決意する。
——たとえそれが、自分の命を引き換えにするものであったとしても。
これは、翼をもがれ、絶望と憎悪に苦しむ少女と、そんな彼女を救おうともがく『役立たず』と呼ばれた男の、復讐の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる