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〜外伝〜 召喚されし異界の勇者
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《ガルガンジア大陸 【東の国 明華】》
ここ明華に、未曾有の危機が迫ろうとしていた。それに対抗すべく王家が行ったのは古き時代から受け継がれる王家の秘儀。【勇者召喚の秘術】である。
古き文献にはこのように記されている、【勇者を召喚すべき日、妖魔どもの親玉、妖魔王の復活の時である。妖魔王を倒さんと召喚されるは6人の強者。【勇者】【天女】【将】【賢者】【陰陽術師】【獣調教師】である。】と。
【勇者召喚の秘術】を行い、召喚されたのは6人。【勇者】《暁月 冬夜》【天女】《天野 蛍》【将】《一条 将吾》【賢者】《智志木 賢司》【陰陽術師】《影山 日向》【獣調教師】《獣生 牙狼》。
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~暁月 冬夜 あかつき とうや~
緑ヶ丘高校3年 生徒会副会長
イケメンで緋色の目をしていて、ちょっと銀髪。部活は美術部であり、女子人気が高い。
~天野 蛍 あまの ほたる~
緑ヶ丘高校3年 風紀委員長
顔立ちの整い方でわかる美人な人。近寄りがたい雰囲気を出す、まさしく【高嶺の花】である。部活は弓道部。少しだけ、境虫と接点が……
~一条 将吾 いちじょう しょうご~
緑ヶ丘高校3年 図書委員会副委員長
赤黒い髪を持ち、顔には一筋の深い傷があり、眼光が鋭すぎる。性格はおとなしいが見た目がおとなしくない為、よくヤンキーに絡まれる。空手2段、柔道2段、弓道3段を持つ戦いの天才。部活には入っておらず助っ人として呼ばれることが多い。あまり知られてはいないが、影山とは幼馴染であり仲が良い。
~影山 日向 かげやま ひなた~
緑ヶ丘高校3年 帰宅部
ゲームが大好きで、ファッションやら何やらには疎い、ちょっと変わった女子。まぁ、陰キャである。一条とは家が隣同士なので幼馴染である。結構境虫と話が合い、仲は良い。
~獣生 牙狼 ししお がろ~
緑ヶ丘高校3年 男子バレーボール部
運動神経、反射神経の化け物。ただし素行は悪い。特に習い事はしていないが、一条とは一回だけやり合って負けたらしい。一条が戦いの天才と言うならば獣生は喧嘩屋の天才と言える。知られてはいないが動物が死ぬほど好きで部屋には動物のぬいぐるみがあるとか…………
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
召喚されたということを最初に理解したのは意外にも牙狼だった。
「おいおい、これってもしかして、召喚って奴かぁ?」
「牙狼、どう言う事だ?」
「たく、その優秀な頭で考えてみろや、副会長さん?」
「??」
「はぁ、周りを見ろ。金属鎧を着た集団、いかにも王様だって、ところに座ってる人。その脇に、宰相らしき人と将軍らしき人。これだけでわかるだろうが、残念ながらここは地球ではない。別のところだって。」
「そんな!ありえない……」
「なら、右斜め上を見てみろ。」
「は!?まさか、本当だって言うのか…」
視線の先には光り輝く二つの太陽があった。
それを遠くから見ている日向は近くにいた将吾に静かな声で言った。
「おい、将吾」
「ん?」
「牙狼の言葉を聞いて確信した。ここは異世界だ。恐らく魔王を倒してくれとかそんな感じのを言われると思う。」
「うん、」
「だから、一旦保留に誘導してくれない?」
「なぜ?」
「胡散臭いからだ、召喚するためだけにこんなに兵をよこすか?普通。」
「確かに……」
「予想だが、下手に断ったりしたら、実力行使で殺されかねん。」
「なるほど」
「でも、相手側の要件を簡単に承諾するのも危ない。だからこそ、保留だ。わかった?」
「了解。頑張ってみる」
それから少し経ち、混乱が収まりつつある時、突如宰相らしき人から声が上がった。
「勇者たちよ、我らの願いを叶えてくれまいか。」
不思議なことに、王はまだ一言も喋っていない。でも、その理由は直ぐにわかった。
『混乱を招いてしまった事、ここからお詫び申し上げる。しかし、我らも妖魔王と呼ばれる者に襲撃され、滅亡の危機に晒されておるので多めに見てくれると嬉しい。』
何らかの方法で頭に流れ込んでくるこの声の主は、王しか居ないだろう。王は喋らないんじゃなくて、喋れないらしい。
最初に口を開いたのは冬夜だった。
「すみません、状況がいまいちわからないのですがどう言う事でしょうか?」
『宰相、説明を』
「は!まずは、この国明華は妖魔王と敵対しており、劣勢を強いられております。なのであなた方勇者を我が国の救世主として召喚をさせてもらいました。そこで、あなた方には妖魔王を封印してもらいたいのです。」
「なるほど、そちらの事情はわかりました。しか「お話中申し訳ない。私めは一条と申すものですが、提案があります。よろしいですか?」
「えぇ、もちろんです。」
「ありがとうございます。では、提案をさせて頂きます。私たちはこの世界での、知識量は赤ちゃんと同等だと考えております。間違っているでしょうか?」
「えぇ、一条様の考えは間違っておりません。」
「ですので、私たちに少しの間この国でこの世界を学びたいと考えております。」
「それは、もちろんでございますが、しかし、それは王の提案を保留にしてまで、重要な事でしょうか?」
「はい、情報とは力です。全てを観察し、自らの判断で決断をする。それこそ、勇者がするべき最初のことではないかと愚考致します。」
「なるほど、一理あります………では、これより七日、勇者さま方にはこの七日間で決めていただきたい。先ほども言った通り、我らも悠長にしている暇はありせんので。そこはわかって頂きたい。これで話は終わりということですね。それでは、勇者さま方を客室にご案内しなさい。」
「私めの提案を聞いてくださりありがとうございます。烏滸がましいとは思いますが、質問を一つだけ宜しいでしょうか。」
『許す』
「は!ありがたき幸せ。では、私たちは妖魔王を封印後、元の世界に帰れるのでしょうか?」
『すまぬが、帰す方法は今だにわからぬ。必ずとは約束は出来ぬが、出来る限りわしらの方でも探してみよう。』
「わかりました。王直々にありがとうございました。」
『うむ。』
「では、こちらに。」
こうして6人はひとまず、難所を乗り越えた。
明華ではこの6人を呼び出した。そう、他の国でも勇者召喚は行われていた。
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《ミレンガ大陸 【古の国 ミレンガ】》
ミレンガは遥か昔、およそ500年前に建国した世界最古の国である。その最古の国が何故、【勇者召喚】をしたのかそれは、魔人王の復活に関係している。
魔人王について古き文献にはこう記されている【魔人王復活しす時、勇者を召喚せよ。】
この文献に載ってあった勇者召喚の儀式を行い呼び込んだ勇者の総数は計32人である。
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リーダー格や、重要そうな人物はこの3人である。
~宵宮 三日月 よいみや みかつき~
緑ヶ丘高校3年 生徒会書記
名前通りの可愛さを持つ男子。
女子に間違えられることもしばしばあるが、それは禁句であり、他校の生徒に逆ハーレムだ!と言われた時は他校の生徒5人を病院送りにしたと言う、噂もある。部活は空手部であり、そこの部長をしている。
~黒業 白夢 こくごう はくむ~
緑ヶ丘高校3年 帰宅部
黒業財団の跡取り。しかし、お金持ち特有の行動はなく、よく影山と一条と一緒に帰っている。身体能力は普通、頭も特別良いわけではないが、動物的直感は化け物級であり、家族もその直感で1日の日程を決めているほどである。
~大道寺 真化 だいどうじ しんか~
緑ヶ丘高校3年 演劇部 部長
演劇部の部長に2年の時に立候補し、就任した異例の経歴を持つ、通称【道化の大道寺】。演劇に関わるものはもちろん、プロでも見抜けないほどのマジック、体操選手顔負けの運動神経、体幹の強さ、三半規管の化け物さ。一番得意なマジックは、爆散マジック。体を爆散させたかのように見せ、別のところから平然と出てくるマジックである。前に、救急車を呼ばれて大事になったとか、ならなかったとか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「我は、ここミレンガを収める、ミレンガの王。ガイゼル・フォン・ミレンガである!勇者たちよ、我らの怨敵。【魔人王 バンジル・ガザル】の封印、出来るならば、討伐を願いたい。」
勇者たちは王の威圧によって、口を開けるものはいなかった……かのように思えた。
「ミレンガ王よ。私は【大道 真 おおみち まこと】と言うものです。勇者の代表として発言を許してもらいたい。」
「うむ、許可する。」
「はっ、ありがたき幸せ。では、私たちはその魔人王を封印、討伐を行った後、元の世界に帰れるのでしょうか?」
「うむ、問題ない。我らは其方らを帰す術を持っておる。安心するが良い。」
「ならば、私たちが死んでしまった時、私たちはどこへと行くのでしょう?」
「うむ、それは主神《リンガル》様に聞かねばわからん。」
「そうですか……もう一つよろしいでしょうか。」
「許可する。」
「ここミレンガの状況が知りたい為、十分に知ってから、返事をしてもよろしいでしょうか。」
「うむ、そうだな。宰相よ、お前はどう考える。」
「えぇ、そうですね。勇者たちが言っていることはもちろん正論なのですが、私たちも悠長にしている時間もありませんからね………それなら、二日時間をやってはよろしいのではないでしょうか?」
「わかった。勇者たちよ二日間時間をやろう。その間に答えを聞かせてくれ。これで話は終わりだな。メイド長、勇者たちを部屋にご案内しろ。」
「はっ、わかりもうしました。」
まずは、保留の流れへと流れていったのである。
ここ明華に、未曾有の危機が迫ろうとしていた。それに対抗すべく王家が行ったのは古き時代から受け継がれる王家の秘儀。【勇者召喚の秘術】である。
古き文献にはこのように記されている、【勇者を召喚すべき日、妖魔どもの親玉、妖魔王の復活の時である。妖魔王を倒さんと召喚されるは6人の強者。【勇者】【天女】【将】【賢者】【陰陽術師】【獣調教師】である。】と。
【勇者召喚の秘術】を行い、召喚されたのは6人。【勇者】《暁月 冬夜》【天女】《天野 蛍》【将】《一条 将吾》【賢者】《智志木 賢司》【陰陽術師】《影山 日向》【獣調教師】《獣生 牙狼》。
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~暁月 冬夜 あかつき とうや~
緑ヶ丘高校3年 生徒会副会長
イケメンで緋色の目をしていて、ちょっと銀髪。部活は美術部であり、女子人気が高い。
~天野 蛍 あまの ほたる~
緑ヶ丘高校3年 風紀委員長
顔立ちの整い方でわかる美人な人。近寄りがたい雰囲気を出す、まさしく【高嶺の花】である。部活は弓道部。少しだけ、境虫と接点が……
~一条 将吾 いちじょう しょうご~
緑ヶ丘高校3年 図書委員会副委員長
赤黒い髪を持ち、顔には一筋の深い傷があり、眼光が鋭すぎる。性格はおとなしいが見た目がおとなしくない為、よくヤンキーに絡まれる。空手2段、柔道2段、弓道3段を持つ戦いの天才。部活には入っておらず助っ人として呼ばれることが多い。あまり知られてはいないが、影山とは幼馴染であり仲が良い。
~影山 日向 かげやま ひなた~
緑ヶ丘高校3年 帰宅部
ゲームが大好きで、ファッションやら何やらには疎い、ちょっと変わった女子。まぁ、陰キャである。一条とは家が隣同士なので幼馴染である。結構境虫と話が合い、仲は良い。
~獣生 牙狼 ししお がろ~
緑ヶ丘高校3年 男子バレーボール部
運動神経、反射神経の化け物。ただし素行は悪い。特に習い事はしていないが、一条とは一回だけやり合って負けたらしい。一条が戦いの天才と言うならば獣生は喧嘩屋の天才と言える。知られてはいないが動物が死ぬほど好きで部屋には動物のぬいぐるみがあるとか…………
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召喚されたということを最初に理解したのは意外にも牙狼だった。
「おいおい、これってもしかして、召喚って奴かぁ?」
「牙狼、どう言う事だ?」
「たく、その優秀な頭で考えてみろや、副会長さん?」
「??」
「はぁ、周りを見ろ。金属鎧を着た集団、いかにも王様だって、ところに座ってる人。その脇に、宰相らしき人と将軍らしき人。これだけでわかるだろうが、残念ながらここは地球ではない。別のところだって。」
「そんな!ありえない……」
「なら、右斜め上を見てみろ。」
「は!?まさか、本当だって言うのか…」
視線の先には光り輝く二つの太陽があった。
それを遠くから見ている日向は近くにいた将吾に静かな声で言った。
「おい、将吾」
「ん?」
「牙狼の言葉を聞いて確信した。ここは異世界だ。恐らく魔王を倒してくれとかそんな感じのを言われると思う。」
「うん、」
「だから、一旦保留に誘導してくれない?」
「なぜ?」
「胡散臭いからだ、召喚するためだけにこんなに兵をよこすか?普通。」
「確かに……」
「予想だが、下手に断ったりしたら、実力行使で殺されかねん。」
「なるほど」
「でも、相手側の要件を簡単に承諾するのも危ない。だからこそ、保留だ。わかった?」
「了解。頑張ってみる」
それから少し経ち、混乱が収まりつつある時、突如宰相らしき人から声が上がった。
「勇者たちよ、我らの願いを叶えてくれまいか。」
不思議なことに、王はまだ一言も喋っていない。でも、その理由は直ぐにわかった。
『混乱を招いてしまった事、ここからお詫び申し上げる。しかし、我らも妖魔王と呼ばれる者に襲撃され、滅亡の危機に晒されておるので多めに見てくれると嬉しい。』
何らかの方法で頭に流れ込んでくるこの声の主は、王しか居ないだろう。王は喋らないんじゃなくて、喋れないらしい。
最初に口を開いたのは冬夜だった。
「すみません、状況がいまいちわからないのですがどう言う事でしょうか?」
『宰相、説明を』
「は!まずは、この国明華は妖魔王と敵対しており、劣勢を強いられております。なのであなた方勇者を我が国の救世主として召喚をさせてもらいました。そこで、あなた方には妖魔王を封印してもらいたいのです。」
「なるほど、そちらの事情はわかりました。しか「お話中申し訳ない。私めは一条と申すものですが、提案があります。よろしいですか?」
「えぇ、もちろんです。」
「ありがとうございます。では、提案をさせて頂きます。私たちはこの世界での、知識量は赤ちゃんと同等だと考えております。間違っているでしょうか?」
「えぇ、一条様の考えは間違っておりません。」
「ですので、私たちに少しの間この国でこの世界を学びたいと考えております。」
「それは、もちろんでございますが、しかし、それは王の提案を保留にしてまで、重要な事でしょうか?」
「はい、情報とは力です。全てを観察し、自らの判断で決断をする。それこそ、勇者がするべき最初のことではないかと愚考致します。」
「なるほど、一理あります………では、これより七日、勇者さま方にはこの七日間で決めていただきたい。先ほども言った通り、我らも悠長にしている暇はありせんので。そこはわかって頂きたい。これで話は終わりということですね。それでは、勇者さま方を客室にご案内しなさい。」
「私めの提案を聞いてくださりありがとうございます。烏滸がましいとは思いますが、質問を一つだけ宜しいでしょうか。」
『許す』
「は!ありがたき幸せ。では、私たちは妖魔王を封印後、元の世界に帰れるのでしょうか?」
『すまぬが、帰す方法は今だにわからぬ。必ずとは約束は出来ぬが、出来る限りわしらの方でも探してみよう。』
「わかりました。王直々にありがとうございました。」
『うむ。』
「では、こちらに。」
こうして6人はひとまず、難所を乗り越えた。
明華ではこの6人を呼び出した。そう、他の国でも勇者召喚は行われていた。
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《ミレンガ大陸 【古の国 ミレンガ】》
ミレンガは遥か昔、およそ500年前に建国した世界最古の国である。その最古の国が何故、【勇者召喚】をしたのかそれは、魔人王の復活に関係している。
魔人王について古き文献にはこう記されている【魔人王復活しす時、勇者を召喚せよ。】
この文献に載ってあった勇者召喚の儀式を行い呼び込んだ勇者の総数は計32人である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リーダー格や、重要そうな人物はこの3人である。
~宵宮 三日月 よいみや みかつき~
緑ヶ丘高校3年 生徒会書記
名前通りの可愛さを持つ男子。
女子に間違えられることもしばしばあるが、それは禁句であり、他校の生徒に逆ハーレムだ!と言われた時は他校の生徒5人を病院送りにしたと言う、噂もある。部活は空手部であり、そこの部長をしている。
~黒業 白夢 こくごう はくむ~
緑ヶ丘高校3年 帰宅部
黒業財団の跡取り。しかし、お金持ち特有の行動はなく、よく影山と一条と一緒に帰っている。身体能力は普通、頭も特別良いわけではないが、動物的直感は化け物級であり、家族もその直感で1日の日程を決めているほどである。
~大道寺 真化 だいどうじ しんか~
緑ヶ丘高校3年 演劇部 部長
演劇部の部長に2年の時に立候補し、就任した異例の経歴を持つ、通称【道化の大道寺】。演劇に関わるものはもちろん、プロでも見抜けないほどのマジック、体操選手顔負けの運動神経、体幹の強さ、三半規管の化け物さ。一番得意なマジックは、爆散マジック。体を爆散させたかのように見せ、別のところから平然と出てくるマジックである。前に、救急車を呼ばれて大事になったとか、ならなかったとか。
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「我は、ここミレンガを収める、ミレンガの王。ガイゼル・フォン・ミレンガである!勇者たちよ、我らの怨敵。【魔人王 バンジル・ガザル】の封印、出来るならば、討伐を願いたい。」
勇者たちは王の威圧によって、口を開けるものはいなかった……かのように思えた。
「ミレンガ王よ。私は【大道 真 おおみち まこと】と言うものです。勇者の代表として発言を許してもらいたい。」
「うむ、許可する。」
「はっ、ありがたき幸せ。では、私たちはその魔人王を封印、討伐を行った後、元の世界に帰れるのでしょうか?」
「うむ、問題ない。我らは其方らを帰す術を持っておる。安心するが良い。」
「ならば、私たちが死んでしまった時、私たちはどこへと行くのでしょう?」
「うむ、それは主神《リンガル》様に聞かねばわからん。」
「そうですか……もう一つよろしいでしょうか。」
「許可する。」
「ここミレンガの状況が知りたい為、十分に知ってから、返事をしてもよろしいでしょうか。」
「うむ、そうだな。宰相よ、お前はどう考える。」
「えぇ、そうですね。勇者たちが言っていることはもちろん正論なのですが、私たちも悠長にしている時間もありませんからね………それなら、二日時間をやってはよろしいのではないでしょうか?」
「わかった。勇者たちよ二日間時間をやろう。その間に答えを聞かせてくれ。これで話は終わりだな。メイド長、勇者たちを部屋にご案内しろ。」
「はっ、わかりもうしました。」
まずは、保留の流れへと流れていったのである。
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