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第8章 東方諸島セイホウ王国
第8章第030話 地震
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第8章第030話 地震
・Side:ツキシマ・レイコ
セイホウ王国にてみなさん休暇中。宿舎の食堂でまったりしていたら、お昼過ぎに地震発生です。
日本での経験からすると、震度五弱程度。日本では珍しくなかった地震ですが、まぁ懐かしいなんて事は思いません。
ネイルコードから東の島国ってことで、勝手にハワイのようなホットスポット型火山列島だと想像していましたが。
ここでは地震は珍しくないとは聞いてましたので。日本やニュージーランドのような海溝側の火山列島なのでしょうか。
宿舎の庭で、揺れが完全に治まるのを待ちます。
「ヒャー。こんなに揺れたのははしめててす」
びっくりしているアライさんと抱き合っていますが。アライさん、心臓ドキドキいっています。
揺れはそう長く続きませんでしたが。二ヶ月船に揺られたとしても、揺れが収まってもなんか揺れているようなこのいやな感じは、感じるもんですね。
士官用宿舎から、オレク司令や非番の船長も出てきていました。さっそく班長に指示を出し、各班から数名が街の物見に出されていきました。残りの船員さんたちは、宿舎前に集まっています。
「幸い、ネイルコード組は全員無事だ。そこで、セイホウ王国から連絡を待つまでも無く、手の届く範囲で街中の支援をしたいと思う。ミヤンカ艦長、ロープ、のこぎり釘抜きなどの工具、テコや支えに使えそうな木材を船から下ろしてくれ。ジートル艦長、交易品として持ってきた消毒薬や医療用具は?」
「明後日、セイホウ王国の役人と軍医に説明することになっていたので、宿舎の倉庫の方に移してあります。縫合用具もある程度ありますが、こちらは医療技術の伝授として持っていていたので、さほど数はないのですが」
針と鉗子の類いと、いずれは消毒用アルコールも、こちらでも量産してもらう予定だったので。今回の在庫は大量にとはいきませんが。
「普段から対策してあると言っていたから、こういうときには救護所が開かれるのだろう。セイホウ王国の役人を捕まえて、こちらの船医二人を参加させてもらえ。消毒薬と縫合の説明はぶっつけ本番だ」
現場での越権やら指揮系統の混乱、いろいろ不安はありますが。救助と傷の手当てなら、すぐに動かないという選択肢も無いですしね。
「今日の船番はシードル艦長の班だったな。そのまま船と宿舎の警備を。周囲の状況次第では、街の方にも出張ってもらうかもしれん」
「了解です」
「セベロック艦長。セイホウ王国の御館に連絡、街中の救助活動に協力する準備あり。あとその軍医にも連絡、実地でデモンストレーションするから見に来いと。食堂を臨時の指揮所とする。物見が戻り次第動くぞ! 買い物地図でいい、用意しろ」
こういうときに何ですが、テキパキしていて感心します。
「オレク司令! そういうことならレッドさんに偵察に出てもらいます」
「うむありがたい。そうですな、まずは宿舎上空から見える範囲の観測を。そこで一度戻ってもらって、報告後にさらに広範囲の観測、この手筈でお願いだきますかな。我々が救助に向かえる範囲は狭いが。セイホウ王国側にも情報は渡したい」
「了解です。」
それでは。レイコカタパルト!
「クーーッ!!」
レッドさんは、宿泊所の上を軽く回ってすぐに降りてきました。今は初動が大切ですので。
食堂の机に街の地図が広げられています。普通に市内で売っている地図で、普段は買い物マップとして壁に貼ってあった地図ですが。とりあえず十分かな。
レッドさんがイメージを送ってくれますので。建物が崩れた所や、煙が出ているところを近い順くらいでプロットしていきます。
セイホウ王国にもマナコンロがありますが、全く火を使わないわけではないので。一部倒壊した建物で火が付いたようで、人が集まって消火に当たっているようです。
「各班長、並べ! セイホウ王国からの協力要請を待つ時間が惜しいので、班単位で近くから順に派遣する。現場に衛兵等がいるようなら、その指示に従って救助に当たれ!」
蒸気帆船一隻に十名の班が三つ、三隻で九班。現在、船と宿泊所の警備で二班が配置されているので、七班で救助に出ます。
私は、一つの班に付いていく形で、レッドさんの情報から近場で一番被害が大きそうなところに向かいます。船員の皆さんは、工具やらロープやら木の棒やら桶やら、救助に使えそうな物を抱えて駆け足です。マーリアちゃんとセレブロさんも付いてきてくれます。アライさんは食堂に待機です。
現場では、通りに面した大きな建物が半壊。その建物の石造りの壁が倒れ、隣の木造建築の建物を倒しています。運の悪いことに、傾いた家がドミノ倒しで五件ほど巻き込んでいますね。そのうち一軒から煙が出ています。
「くそ。隙間から見えてるけど、引っ張り出せない!」
「脚が崩れた梁に挟まっているんだ。先に崩れている石壁の瓦礫をどかさないと、梁が動かせん。このままじゃ抜けないぞ!」
「先に向こうの消火だ! 火が回るぞ!」
「おかーさーんっ!」
近くの男手が集まってきて救助活動をしています。普段からそういう指揮が決まっているのか。水を汲みに行く者、使えそうな木材を引っ張り出してきて、梃子として突っ込もうとする者。皆がテキパキ動いてはいるのですが。いかんせん、屋根部分が落ちた家は、すぐにどうこうできないようです。普通に重機が必要な場面です。
「手伝います! 取り残されているのはここだけですか?」
「通りの建物の石壁が崩れて、後ろの長屋がまとめて倒れたんだ。今のところ、完全に潰れたのはここだけで、他の所はなんとか逃げ出せていると思う。女性が一人ここに挟まっている。この子の方は隙間からなんとか出てこれたんだが…」
潰れた家の前で、その女性の子が泣いています。隙間から男衆が覗いています。
私も覗き込みます。女性の頭が見えます。…横に子供なら辛うじて潜り込めそうな隙間があります。
「私が行きます!」
「おいっ! 子供が何をするっ! ってなんだそのでかい犬はっ? え?ドラゴン?」
男性に止められますが。ここは無視して潜り込みます。
「レイコなら大丈夫よ!任せて!」
私なら、暗いところもなんとか見えます。
女性に話しかけます。
「大丈夫ですか? いまなんとかしますからっ。挟まっているのは脚だけですか?」
「あ…右の足首が…」
意識があるのは重畳。さらに潜り込んでいきます。いろいろ天井の板とかが被さっていますが。これか、脚を挟んでいる梁は。
幸い、梁がしなっていて、脚を押しつぶすまでにはなっていないけど。このまま引っ張り出すのも無理ですね。
いったん外に戻って、指示を出します。
「ロープを彼女の上半身にくくりつけて来ます。私が梁を持ち上げるので、合図したら引っ張り出してくださいっ」
「おいっ!、持ち上げるってどうするんだっ!?」
問答は後です。
ロープの端を持って、今度は脚から潜り込みます。
女の人の脇の下を通すようにロープをまわして、前で結びます。
「このロープを掴んでいてください。」
そして私は、彼女の脚の横の挟まっている部分の隙間に足側からもぐりこみ、自分の脚を彼女の脚の横に差し入れます。
「123で私が梁を脚が抜ける程度に持ち上げます!そしたらロープを引っ張ってくださいっ!」
「レイコ殿っ! 了解したっ!」
船員さんだろう男の人の返事が。
「ではやりますよっ! 1!、2!、3っ!」
私のパワーで、差し込んだ脚を持ち上げます。人間ジャッキ…いえレイコ・ジャッキです。
持ち上げた梁がベキベキいってますので、これ以上崩れないように、足首が抜ける程度にという感じで十センチ程持ち上げます。
ロープが引っ張られ、女性が引きずられていきます。いろいろ擦り傷が出来そうですが。近くで火が出ている以上、時間との勝負です。
「よし! 女は引っ張り出せたぞ!」
「おかあさんっ! よかったーっ!」
外から歓声が聞こえますが。今度は私が代わりに梁に挟まっている状態です。さて。
「レイコ! あなたはどうするの?」
マーリアちゃんが隙間から声をかけてきます。
「ん~っ。ちょっとまって」
セレブロさんに乗っているレッドさんに、この家に他に人はいないか聞きます。
「ク? クー… ククーッ!」
平日昼間ということもあり、この長屋の部屋には女性と子供しか居なかったようですね。近くに人はいないようです。
「もうこの辺に人はいないってっ! マーリアちゃんっ!私、ここを崩して出るから、みんなに離れるように言ってっ!」
「っ! 了解よっ! 皆ちょっと離れてっ!」
「おいっ! 潜っている嬢ちゃんはどうすんだよっ! おいっ!」
「大丈夫だから。離れていてっ! …いいわよ、レイコっ!」
「持ち上げるよ~っ!」
マーリアちゃんの号令で。上に被さっている屋根の残骸を持ち上げて無理矢理立ち上がります。
屋根が持ち上がるか…と思ったところで梁が折れて崩れますが。構わず背を伸ばします。割れた屋根から外が見えました。そこから出ましょうかね。
「…たまげたな…嬢ちゃん何もんだ?」
「西の大陸から、すごい船ですごい人たちが来ているって噂を聞いたけど。あんたたちかい?」
班長さんが、ネイルコード船団の面々だと説明しています。
「おねーちゃん、ありがとっ!」
「無事…ではないけど。助かって良かったわ」
女性が担架で運ばれていきます。あちこち怪我は多いようですし、挟まれていた脚は骨折していますがが。頭や内臓など、致命的なところに問題は無いようでよかったです。
子供が急いで私に礼を言って、運ばれていく母親について行きます。
さて。レッドさんとレセブロさんに捜索をお願いして、次の救助に行きますか。
---------------------------------------------------------------------
無事退院できました。
病院に行くと不健康になる(言い草)。
・Side:ツキシマ・レイコ
セイホウ王国にてみなさん休暇中。宿舎の食堂でまったりしていたら、お昼過ぎに地震発生です。
日本での経験からすると、震度五弱程度。日本では珍しくなかった地震ですが、まぁ懐かしいなんて事は思いません。
ネイルコードから東の島国ってことで、勝手にハワイのようなホットスポット型火山列島だと想像していましたが。
ここでは地震は珍しくないとは聞いてましたので。日本やニュージーランドのような海溝側の火山列島なのでしょうか。
宿舎の庭で、揺れが完全に治まるのを待ちます。
「ヒャー。こんなに揺れたのははしめててす」
びっくりしているアライさんと抱き合っていますが。アライさん、心臓ドキドキいっています。
揺れはそう長く続きませんでしたが。二ヶ月船に揺られたとしても、揺れが収まってもなんか揺れているようなこのいやな感じは、感じるもんですね。
士官用宿舎から、オレク司令や非番の船長も出てきていました。さっそく班長に指示を出し、各班から数名が街の物見に出されていきました。残りの船員さんたちは、宿舎前に集まっています。
「幸い、ネイルコード組は全員無事だ。そこで、セイホウ王国から連絡を待つまでも無く、手の届く範囲で街中の支援をしたいと思う。ミヤンカ艦長、ロープ、のこぎり釘抜きなどの工具、テコや支えに使えそうな木材を船から下ろしてくれ。ジートル艦長、交易品として持ってきた消毒薬や医療用具は?」
「明後日、セイホウ王国の役人と軍医に説明することになっていたので、宿舎の倉庫の方に移してあります。縫合用具もある程度ありますが、こちらは医療技術の伝授として持っていていたので、さほど数はないのですが」
針と鉗子の類いと、いずれは消毒用アルコールも、こちらでも量産してもらう予定だったので。今回の在庫は大量にとはいきませんが。
「普段から対策してあると言っていたから、こういうときには救護所が開かれるのだろう。セイホウ王国の役人を捕まえて、こちらの船医二人を参加させてもらえ。消毒薬と縫合の説明はぶっつけ本番だ」
現場での越権やら指揮系統の混乱、いろいろ不安はありますが。救助と傷の手当てなら、すぐに動かないという選択肢も無いですしね。
「今日の船番はシードル艦長の班だったな。そのまま船と宿舎の警備を。周囲の状況次第では、街の方にも出張ってもらうかもしれん」
「了解です」
「セベロック艦長。セイホウ王国の御館に連絡、街中の救助活動に協力する準備あり。あとその軍医にも連絡、実地でデモンストレーションするから見に来いと。食堂を臨時の指揮所とする。物見が戻り次第動くぞ! 買い物地図でいい、用意しろ」
こういうときに何ですが、テキパキしていて感心します。
「オレク司令! そういうことならレッドさんに偵察に出てもらいます」
「うむありがたい。そうですな、まずは宿舎上空から見える範囲の観測を。そこで一度戻ってもらって、報告後にさらに広範囲の観測、この手筈でお願いだきますかな。我々が救助に向かえる範囲は狭いが。セイホウ王国側にも情報は渡したい」
「了解です。」
それでは。レイコカタパルト!
「クーーッ!!」
レッドさんは、宿泊所の上を軽く回ってすぐに降りてきました。今は初動が大切ですので。
食堂の机に街の地図が広げられています。普通に市内で売っている地図で、普段は買い物マップとして壁に貼ってあった地図ですが。とりあえず十分かな。
レッドさんがイメージを送ってくれますので。建物が崩れた所や、煙が出ているところを近い順くらいでプロットしていきます。
セイホウ王国にもマナコンロがありますが、全く火を使わないわけではないので。一部倒壊した建物で火が付いたようで、人が集まって消火に当たっているようです。
「各班長、並べ! セイホウ王国からの協力要請を待つ時間が惜しいので、班単位で近くから順に派遣する。現場に衛兵等がいるようなら、その指示に従って救助に当たれ!」
蒸気帆船一隻に十名の班が三つ、三隻で九班。現在、船と宿泊所の警備で二班が配置されているので、七班で救助に出ます。
私は、一つの班に付いていく形で、レッドさんの情報から近場で一番被害が大きそうなところに向かいます。船員の皆さんは、工具やらロープやら木の棒やら桶やら、救助に使えそうな物を抱えて駆け足です。マーリアちゃんとセレブロさんも付いてきてくれます。アライさんは食堂に待機です。
現場では、通りに面した大きな建物が半壊。その建物の石造りの壁が倒れ、隣の木造建築の建物を倒しています。運の悪いことに、傾いた家がドミノ倒しで五件ほど巻き込んでいますね。そのうち一軒から煙が出ています。
「くそ。隙間から見えてるけど、引っ張り出せない!」
「脚が崩れた梁に挟まっているんだ。先に崩れている石壁の瓦礫をどかさないと、梁が動かせん。このままじゃ抜けないぞ!」
「先に向こうの消火だ! 火が回るぞ!」
「おかーさーんっ!」
近くの男手が集まってきて救助活動をしています。普段からそういう指揮が決まっているのか。水を汲みに行く者、使えそうな木材を引っ張り出してきて、梃子として突っ込もうとする者。皆がテキパキ動いてはいるのですが。いかんせん、屋根部分が落ちた家は、すぐにどうこうできないようです。普通に重機が必要な場面です。
「手伝います! 取り残されているのはここだけですか?」
「通りの建物の石壁が崩れて、後ろの長屋がまとめて倒れたんだ。今のところ、完全に潰れたのはここだけで、他の所はなんとか逃げ出せていると思う。女性が一人ここに挟まっている。この子の方は隙間からなんとか出てこれたんだが…」
潰れた家の前で、その女性の子が泣いています。隙間から男衆が覗いています。
私も覗き込みます。女性の頭が見えます。…横に子供なら辛うじて潜り込めそうな隙間があります。
「私が行きます!」
「おいっ! 子供が何をするっ! ってなんだそのでかい犬はっ? え?ドラゴン?」
男性に止められますが。ここは無視して潜り込みます。
「レイコなら大丈夫よ!任せて!」
私なら、暗いところもなんとか見えます。
女性に話しかけます。
「大丈夫ですか? いまなんとかしますからっ。挟まっているのは脚だけですか?」
「あ…右の足首が…」
意識があるのは重畳。さらに潜り込んでいきます。いろいろ天井の板とかが被さっていますが。これか、脚を挟んでいる梁は。
幸い、梁がしなっていて、脚を押しつぶすまでにはなっていないけど。このまま引っ張り出すのも無理ですね。
いったん外に戻って、指示を出します。
「ロープを彼女の上半身にくくりつけて来ます。私が梁を持ち上げるので、合図したら引っ張り出してくださいっ」
「おいっ!、持ち上げるってどうするんだっ!?」
問答は後です。
ロープの端を持って、今度は脚から潜り込みます。
女の人の脇の下を通すようにロープをまわして、前で結びます。
「このロープを掴んでいてください。」
そして私は、彼女の脚の横の挟まっている部分の隙間に足側からもぐりこみ、自分の脚を彼女の脚の横に差し入れます。
「123で私が梁を脚が抜ける程度に持ち上げます!そしたらロープを引っ張ってくださいっ!」
「レイコ殿っ! 了解したっ!」
船員さんだろう男の人の返事が。
「ではやりますよっ! 1!、2!、3っ!」
私のパワーで、差し込んだ脚を持ち上げます。人間ジャッキ…いえレイコ・ジャッキです。
持ち上げた梁がベキベキいってますので、これ以上崩れないように、足首が抜ける程度にという感じで十センチ程持ち上げます。
ロープが引っ張られ、女性が引きずられていきます。いろいろ擦り傷が出来そうですが。近くで火が出ている以上、時間との勝負です。
「よし! 女は引っ張り出せたぞ!」
「おかあさんっ! よかったーっ!」
外から歓声が聞こえますが。今度は私が代わりに梁に挟まっている状態です。さて。
「レイコ! あなたはどうするの?」
マーリアちゃんが隙間から声をかけてきます。
「ん~っ。ちょっとまって」
セレブロさんに乗っているレッドさんに、この家に他に人はいないか聞きます。
「ク? クー… ククーッ!」
平日昼間ということもあり、この長屋の部屋には女性と子供しか居なかったようですね。近くに人はいないようです。
「もうこの辺に人はいないってっ! マーリアちゃんっ!私、ここを崩して出るから、みんなに離れるように言ってっ!」
「っ! 了解よっ! 皆ちょっと離れてっ!」
「おいっ! 潜っている嬢ちゃんはどうすんだよっ! おいっ!」
「大丈夫だから。離れていてっ! …いいわよ、レイコっ!」
「持ち上げるよ~っ!」
マーリアちゃんの号令で。上に被さっている屋根の残骸を持ち上げて無理矢理立ち上がります。
屋根が持ち上がるか…と思ったところで梁が折れて崩れますが。構わず背を伸ばします。割れた屋根から外が見えました。そこから出ましょうかね。
「…たまげたな…嬢ちゃん何もんだ?」
「西の大陸から、すごい船ですごい人たちが来ているって噂を聞いたけど。あんたたちかい?」
班長さんが、ネイルコード船団の面々だと説明しています。
「おねーちゃん、ありがとっ!」
「無事…ではないけど。助かって良かったわ」
女性が担架で運ばれていきます。あちこち怪我は多いようですし、挟まれていた脚は骨折していますがが。頭や内臓など、致命的なところに問題は無いようでよかったです。
子供が急いで私に礼を言って、運ばれていく母親について行きます。
さて。レッドさんとレセブロさんに捜索をお願いして、次の救助に行きますか。
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