281 / 339
第8章 東方諸島セイホウ王国
第8章第010話 出発進行!
しおりを挟む
第8章第010話 出発進行!
・Side:ツキシマ・レイコ
お弁当屋の前で私に膝を突こうとするセイホウ王国のカラサーム・ハルク・ビシャーラン大使。
「うふふふふ。レイコ殿は相変わらずね」
なんとか止めていただきましたが。
…リシャーフさん、笑っていないで助けてくださいよ、こんな往来で。
「失礼いたしました。赤竜神の巫女様」
「その巫女様ってのも止めていただけると…」
「事前に申し上げた通りですカラサーム殿。ここは"レイコ殿"で妥協してくださいな」
しかたありませんねという仕草のカラサーム大使。
「分かりました。公式の場ではそうも行きませんが、崩した場所ではレイコ殿と呼ばせていただきます」
じっと見てくるカラサーム大使。
うーん、なんか観察されていますね。まぁこんな小娘に礼を尽くすなんてと嫌がる貴族は今までもいましたが。なんか興味津々って感じです。
雰囲気は六六の教会のザフロ祭司に似ているように思います。やり手のおじさんって感じですか? ただ、老獪さは感じますが、悪人っぽさはないですね。
視線が私と一緒に居るタロウさん達にも移ったので、タロウさんも挨拶します。
「お初にお目もじいたします。ランドゥーク商会エイゼル市支店会頭補佐のタロウ・ランドゥークと申します」
さすが大商会の跡取り。貴族にも慣れている感じの挨拶です。
「「「はじめまして」」」
「ヒャー。はしめまして」
「ククークッ!」
子供達とアライさんとレッドさんも、一緒に挨拶します。うんうん、微笑ましいですね。
「これはこれはご丁寧にありがとうございます。セイホウ王国から来たカラサームと申します。にしても、小竜神様にもご挨拶いただけるとはこの上ない光栄ですね。…ふむ、そしてそちらの方は…」
タロウさんの後ろにいたアライさんに気がついたようです。
「ラクーンのアライさんです。遙か南東の国へ遭難してたどり着いたらしいんですが。いろいろあって今ではうちで暮らしています」
「アライままなんだよっ!」
「食堂で働いてるんだっ!」
「一緒に寝るともふもふなんだよっ!」
「ヒャー」
「ふむ」と考え込むようなカラサーム殿。やはりアライさんは物珍しいですかね?
ただ、そろそろ時間も押しております。
「もう式典会場の方に顔出さないと。リシャーフさんも列席されるんですよね?」
「はい。メインは今夜の王宮での晩餐会ですが、こちらにも出席しますよ。では一緒に行きますか?」
「そうですね」
私とリシャーフさん達は、まず控え室の方へ向かいます。この式典が終わったら始発列車の出発です。
タロウさんたちは見学席の方に向かいます。列車に乗るときにまた合流ですよ。
「レイコ!」
「マーリアちゃん!」
はい、朝ぶりです。
マーリアちゃんは、今日はアイズン伯爵名代ブライン様と嫡男クラウヤート様らと一緒に行動しています。まぁその方がトラブルを避けられますしね。
この後マーリアちゃんは、セレブロさんやフェンちゃんも一緒に馬車での移動です。ブライン様とクラウヤート様は列車のパノラマカーの方です。
「この鉄道の開業は、ネイルコード王国の歴史に大きな一ページを刻むことになるだろう。人と物がこれによって潤沢に流れることになる、それは国土がより狭く近くになることに等しい。すでに列車を見た物も多いと思うが、あの力強さは国の発展はさらなる加速をする原動力となるのは明白である……」
カステラード殿下の演説に賓客紹介と、一時間かからないくらいの式典です。
鉄道の意義。今後の延伸計画等が簡単に説明されます。
ネイルコード王国だけではなく大陸がこの鉄道で結ばれることになります。半分くらいの人にはまだピンときていないかもですが。
国土が狭くなる、良い例えですね。
最初、私にも挨拶しないかという誘いがありましたが。はい、丁重にお断りしましたよ。そういうのは庶民にはきついです、はい。
レッドさんを抱きかかえて、カステラード殿下のとなりでの会釈だけで済ませていただきました。
それでも、レッドさんが翼を広げてアピールすると、なんか盛り上がりましたね。
ポーッ! 汽笛が鳴ります。
「しゅっぱつしんこーっ!」
「「しんこーっ!」」
「クックルーッ!」
「ヒャー、うこきはしめましたっ」
式典が終わってタロウさん達と合流し、客車に乗り込みました。
列車が動き始めます。子供達は席でじっとしていられずに、窓にかじりついています。その後ろで、揺れる車内で危なくないようにアライさんが子供達をフォローしているのがさすがですね。
時速三十キロくらいですか。日本の電車と比べると、えらくのんびりに感じます。
ガタンゴトンという線路の継ぎ目を越える音も、なんとも懐かしいですね。
川を渡ったあたりで、お弁当も食べます。流れる景色を見ながらのお弁当。サンドイッチも美味しいですが、おにぎりとかも欲しいところですね。
通路を挟んで反対側の席は…"影"の人ですね。任務中の人に声かけはしませんが、目が合ったら会釈されました。ほんとご苦労様です。
あまり外の風景は見ていませんが。こちらもしっかりお弁当は買ってきていたようです。
軍学校前の駅で停車、王都の方からくる対向列車を待ちます。
引き込み線も作られていて。将来はここから王国各地へ軍隊を派遣する拠点にもなる駅です。迅速な兵力移動は、各地に常駐させている軍の規模を減らすことにも繋がります。今のところ、人材は鉄道の方にスライドさせているので、放逐されるわけではないですよ。
ユルガルムの方では職人…地球風に言うとエンジニアの需要が爆上がりですし。人材というリソースの再配置が顕著なネイルコード王国です。
「お弁当いかがですか~っ? お茶も付きますよ~っ!」
ホームを駅弁売りが何人か歩いています。
列車の旅もあと残り半分しかないですが。お弁当食べている人を見ていたら食べたくなったのか、エイゼル市でお弁当買っていなかった人が買い求めていますね。…あ、速攻で売り切れた。
「少なく見積もりすぎたか?」「どうしよう?」なんてつぶやきが、集まった売り子さん達から聞こえてきます。
ポーーーッ!
警笛を鳴らしながら、王都からの列車がホームの反対側に滑り込んできます。
双方の機関車の運転席から運転手が降りてきて。客車の方からは車掌さんも出てきます。
駅長さんでしょうか、偉そうな人も何人か出てきています。車掌さん立ち会いの元、運転手さんが丸い輪っか状のタブレットを交換。
「エイゼル線区、タブレット受け取りました!」
「王都南線区、タブレット受け取りました!」
互いに敬礼します。ピシッとしたその姿勢、皆が軍人出身って感じですね。
列車が走るには、必ずその線区のタブレットが必須…というルールです。線区にタブレットは一つだけですから、単線の区間を走っている列車も一つだけ。これなら衝突事故は防げます。
複線化するまではこの運用ですね。一応、土地は四線分を確保しています。複線は当然として、新幹線なんかも想定していますよ。
運転手さんと車掌さんがそれぞれ戻って、汽笛と共に列車が再び動き出します。
残念ながら、下り列車の方にはお弁当販売はありませんでした。
・Side:ツキシマ・レイコ
お弁当屋の前で私に膝を突こうとするセイホウ王国のカラサーム・ハルク・ビシャーラン大使。
「うふふふふ。レイコ殿は相変わらずね」
なんとか止めていただきましたが。
…リシャーフさん、笑っていないで助けてくださいよ、こんな往来で。
「失礼いたしました。赤竜神の巫女様」
「その巫女様ってのも止めていただけると…」
「事前に申し上げた通りですカラサーム殿。ここは"レイコ殿"で妥協してくださいな」
しかたありませんねという仕草のカラサーム大使。
「分かりました。公式の場ではそうも行きませんが、崩した場所ではレイコ殿と呼ばせていただきます」
じっと見てくるカラサーム大使。
うーん、なんか観察されていますね。まぁこんな小娘に礼を尽くすなんてと嫌がる貴族は今までもいましたが。なんか興味津々って感じです。
雰囲気は六六の教会のザフロ祭司に似ているように思います。やり手のおじさんって感じですか? ただ、老獪さは感じますが、悪人っぽさはないですね。
視線が私と一緒に居るタロウさん達にも移ったので、タロウさんも挨拶します。
「お初にお目もじいたします。ランドゥーク商会エイゼル市支店会頭補佐のタロウ・ランドゥークと申します」
さすが大商会の跡取り。貴族にも慣れている感じの挨拶です。
「「「はじめまして」」」
「ヒャー。はしめまして」
「ククークッ!」
子供達とアライさんとレッドさんも、一緒に挨拶します。うんうん、微笑ましいですね。
「これはこれはご丁寧にありがとうございます。セイホウ王国から来たカラサームと申します。にしても、小竜神様にもご挨拶いただけるとはこの上ない光栄ですね。…ふむ、そしてそちらの方は…」
タロウさんの後ろにいたアライさんに気がついたようです。
「ラクーンのアライさんです。遙か南東の国へ遭難してたどり着いたらしいんですが。いろいろあって今ではうちで暮らしています」
「アライままなんだよっ!」
「食堂で働いてるんだっ!」
「一緒に寝るともふもふなんだよっ!」
「ヒャー」
「ふむ」と考え込むようなカラサーム殿。やはりアライさんは物珍しいですかね?
ただ、そろそろ時間も押しております。
「もう式典会場の方に顔出さないと。リシャーフさんも列席されるんですよね?」
「はい。メインは今夜の王宮での晩餐会ですが、こちらにも出席しますよ。では一緒に行きますか?」
「そうですね」
私とリシャーフさん達は、まず控え室の方へ向かいます。この式典が終わったら始発列車の出発です。
タロウさんたちは見学席の方に向かいます。列車に乗るときにまた合流ですよ。
「レイコ!」
「マーリアちゃん!」
はい、朝ぶりです。
マーリアちゃんは、今日はアイズン伯爵名代ブライン様と嫡男クラウヤート様らと一緒に行動しています。まぁその方がトラブルを避けられますしね。
この後マーリアちゃんは、セレブロさんやフェンちゃんも一緒に馬車での移動です。ブライン様とクラウヤート様は列車のパノラマカーの方です。
「この鉄道の開業は、ネイルコード王国の歴史に大きな一ページを刻むことになるだろう。人と物がこれによって潤沢に流れることになる、それは国土がより狭く近くになることに等しい。すでに列車を見た物も多いと思うが、あの力強さは国の発展はさらなる加速をする原動力となるのは明白である……」
カステラード殿下の演説に賓客紹介と、一時間かからないくらいの式典です。
鉄道の意義。今後の延伸計画等が簡単に説明されます。
ネイルコード王国だけではなく大陸がこの鉄道で結ばれることになります。半分くらいの人にはまだピンときていないかもですが。
国土が狭くなる、良い例えですね。
最初、私にも挨拶しないかという誘いがありましたが。はい、丁重にお断りしましたよ。そういうのは庶民にはきついです、はい。
レッドさんを抱きかかえて、カステラード殿下のとなりでの会釈だけで済ませていただきました。
それでも、レッドさんが翼を広げてアピールすると、なんか盛り上がりましたね。
ポーッ! 汽笛が鳴ります。
「しゅっぱつしんこーっ!」
「「しんこーっ!」」
「クックルーッ!」
「ヒャー、うこきはしめましたっ」
式典が終わってタロウさん達と合流し、客車に乗り込みました。
列車が動き始めます。子供達は席でじっとしていられずに、窓にかじりついています。その後ろで、揺れる車内で危なくないようにアライさんが子供達をフォローしているのがさすがですね。
時速三十キロくらいですか。日本の電車と比べると、えらくのんびりに感じます。
ガタンゴトンという線路の継ぎ目を越える音も、なんとも懐かしいですね。
川を渡ったあたりで、お弁当も食べます。流れる景色を見ながらのお弁当。サンドイッチも美味しいですが、おにぎりとかも欲しいところですね。
通路を挟んで反対側の席は…"影"の人ですね。任務中の人に声かけはしませんが、目が合ったら会釈されました。ほんとご苦労様です。
あまり外の風景は見ていませんが。こちらもしっかりお弁当は買ってきていたようです。
軍学校前の駅で停車、王都の方からくる対向列車を待ちます。
引き込み線も作られていて。将来はここから王国各地へ軍隊を派遣する拠点にもなる駅です。迅速な兵力移動は、各地に常駐させている軍の規模を減らすことにも繋がります。今のところ、人材は鉄道の方にスライドさせているので、放逐されるわけではないですよ。
ユルガルムの方では職人…地球風に言うとエンジニアの需要が爆上がりですし。人材というリソースの再配置が顕著なネイルコード王国です。
「お弁当いかがですか~っ? お茶も付きますよ~っ!」
ホームを駅弁売りが何人か歩いています。
列車の旅もあと残り半分しかないですが。お弁当食べている人を見ていたら食べたくなったのか、エイゼル市でお弁当買っていなかった人が買い求めていますね。…あ、速攻で売り切れた。
「少なく見積もりすぎたか?」「どうしよう?」なんてつぶやきが、集まった売り子さん達から聞こえてきます。
ポーーーッ!
警笛を鳴らしながら、王都からの列車がホームの反対側に滑り込んできます。
双方の機関車の運転席から運転手が降りてきて。客車の方からは車掌さんも出てきます。
駅長さんでしょうか、偉そうな人も何人か出てきています。車掌さん立ち会いの元、運転手さんが丸い輪っか状のタブレットを交換。
「エイゼル線区、タブレット受け取りました!」
「王都南線区、タブレット受け取りました!」
互いに敬礼します。ピシッとしたその姿勢、皆が軍人出身って感じですね。
列車が走るには、必ずその線区のタブレットが必須…というルールです。線区にタブレットは一つだけですから、単線の区間を走っている列車も一つだけ。これなら衝突事故は防げます。
複線化するまではこの運用ですね。一応、土地は四線分を確保しています。複線は当然として、新幹線なんかも想定していますよ。
運転手さんと車掌さんがそれぞれ戻って、汽笛と共に列車が再び動き出します。
残念ながら、下り列車の方にはお弁当販売はありませんでした。
0
お気に入りに追加
46
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
母に理不尽に当たり散らされたことで家出した私は――見知らぬ世界に転移しました!?
四季
恋愛
幼い頃、同居していた祖母から言われたことがあった。
もしも嫌なことがあったなら、電話の下の棚から髪飾りを取り出して持っていって、近所の神社の鳥居を両足でくぐりなさい――。
◆
十七歳になった真琴は、ある日母に理不尽に当たり散らされたことで家出した。
彼女が向かったのは神社。
その鳥居をくぐると――?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】徒花の王妃
つくも茄子
ファンタジー
その日、王妃は王都を去った。
何故か勝手についてきた宰相と共に。今は亡き、王国の最後の王女。そして今また滅びゆく国の最後の王妃となった彼女の胸の内は誰にも分からない。亡命した先で名前と身分を変えたテレジア王女。テレサとなった彼女を知る数少ない宰相。国のために生きた王妃の物語が今始まる。
「婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?」の王妃の物語。単体で読めます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
『伯爵令嬢 爆死する』
三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。
その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。
カクヨムでも公開しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる