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第7章 Welcome to the world
第7章第035話 エイゼル市への帰還
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第7章第035話 エイゼル市への帰還
・Side:ツキシマ・レイコ
ユルガルムでの蟻退治も終えて、本来はもっと早く帰れるはずだったのですが。テオーガル領やら王都やらで宿泊が増えいろいろ寄り道でした。
今はやっと本当に、王都からエイゼル市への街道の途中です。おやつの時間には帰れるかな?
同乗しているクラウヤート様は、私とアイズン伯爵の会話を難しい顔をして聞いていました。
「どうされました?クラウヤート様」
「いえ…おじいさまも陛下も…なんというか大きいなぁと。ちょっといろいろ不安に…」
税を搾取するだけの貴族では無く、領内を開発し、流通を促進し、民を富ませることで街を大きくしてきた伯爵。表向きは他の領主から領地開発を請負っていた形ですが。実際にやったことは、複数の領地全体の産業の効率化です。一度これに組み込まれると、ここから離脱しての再独立は非常に難しくなります。
スラムの住民にまで基礎的な教育を施すことで、労働力としての質の向上と税収入増加。商業ギルドでの預金業務によって流通する貨幣の確保、為替を使って距離の離れた領地間での商取引の促進、等々。
経済規模で言えば、王都に匹敵するまでになったエイゼル市。それを育てたのがアイズン伯爵です。さらに、その仕組みを国や辺境候領まで広げたのか今代陛下。チート要素満載ですよ。
これだけのことを一代で成し遂げた天才がアイズン伯爵です。陛下に取り入ってうまいことやって街を大きくして自分の地位を固めてきた強欲な伯爵…なんて揶揄をする貴族もいますが。実態は、街の開発が趣味と言わんばかりの言動が目立つだけの強面ツンデレ伯爵です。
私がこの世界にやってきて出来た事なんて、せいぜいアイズン伯爵のお手伝いです。
…まぁ私も、私自身の生活水準が上がるようにという知識のばらまき方をしていますからね。これまた、伯爵が私を利用してさらなる金儲けをしているけしからん… なんて見方をする人も、居るところにはまだ居るそうです。
能力主義が目立つネイルコード王国ですが。君主制に貴族制度があるこの国では、領主は一応世襲です。クラウヤート様は、アイズン伯爵嫡男のブライン様の後にエイゼル領を継ぐことが確定しています。
能力が無くても、名目上は領主に慣れてしまいます。名目だけで、実務は丸投げというか、周囲から取り上げられるというか、そういうお飾り領主は結構多いようです。
ただ領主になればいい、ネイルコードはそういう時代ではなくなりつつあります。
アイズン伯爵後にここの領主になると言うことが、クラウヤート様には重圧になっているのかもしれませんね。
「伯爵の側でその施政を見て来たんですし。伯爵がすごいってことが分かるのなら、十分領主としての素養があると思いますよ、クラウヤート様。世の中、理解出来ないからとりあえず拒絶して見下すなんて人が結構居ますからね」
俺が理解出来ないことは間違っているっ! …ほんと多いですよ。そこから、持論に都合の良いデマやら陰謀論やらをこねくり回すようになるわけで…
ネイルコードでも、今の陛下が戴冠し、アイズン伯爵の施政を真似ていろんな改革に乗り出した頃は、そういう輩が多かったそうですが。すでに左遷や更迭されて、まともな親族に実権を譲り、無害なところに収まっているそうです。
「それでも…立ち塞がる壁はとてつもなく大きくて…慄くばかりです」
それを聞いたアイズン伯爵が、くふっと笑いました。
「クラウヤート様。壁を越えるとか壊すとか考えなくていいんです。継げばいいのですから」
「継ぐ…ですか?」
「人の歴史なんて、誰かが敷いてきた道の続きを、次の世代が引き続き伸ばしていく、そんなものの積み重ねです。クラウヤート様は、アイズン伯爵と同じ事をする必要はありません。アイズン伯爵が敷いてきた道の続きを、自分が出来るように伸ばしていけばいいんです」
「そうじゃな。同じ街を別のところに作るわけじゃ無い。わしの作ったエイゼル領の上に、クラウの考える街を上書きすればいい。ワシがやってきたことでお前の今後が楽になるのなら、それもいいじゃろ。より良き街になることを期待している」
「…はいお爺さま。…まだよく分からないところはありますが。がんばってみます」
「人生ずっと勉強です …ってお父さんも言ってました」
「…まだまだ学ばないと行けないことがたくさんあるのですね」
レッドさんはバール君の上でゴロゴロしています。
エイゼル領護衛騎士団長のダンテ隊長は騎乗し、馬車の前に付いています。騎乗騎士は他にも五人、別の馬車に乗っている護衛が八人。王都からエイゼル市の移動時には、大体こんな感じの護衛です。王都に着くまでは、カステラード殿下の護衛もいましたからもっと仰々しい感じでしたけど。この街道は治安がいいですからね。
人数が少なく。道の整備も行き届いているので。馬車の速度も心持ち速い気がします。
こんどこそ本当に、やっとエイゼル市に帰還できました。
影さんの気配りで、私が今日昼頃に到着というのは、昨日のうちにファルリード亭の面々にも伝わっているそうです。
まぁ私物は大荷物ってわけでもないですが。テオーガルでいただいた大量の食べ物は店の方に卸した方がいいですね。アイズン伯爵にお願いして、馬車にはファルリード亭に寄ってもらうことにしました。
あ。エカテリンさんはマーディアの護衛任務でそのままユルガルムに残っています。
ファルリード亭に着くと、馬車の音を聞きつけてモーラちゃんが飛び出てきました。ああ、カヤンさんらキック一家、アイリさんとタロウさん、それにアライさん。あれ?マーリアちゃんとセレブロさん、もう帰ってきていたんですね。皆が出迎えてくれます。
「おかえりっ! レイコちゃん」
「レイコちゃんっ! 遅いよ!」
「活躍はいろいろ聞いているよ。大変だったな」
「レイコ、てっきり私より先に帰ってると思ったのに」
皆がつぎつぎに歓迎してくれます。皆の顔を見ると、なんかほっとします。ああ、帰ってきたんだなぁ…
店の常連の人まで出来ちゃってますよ。
マーリアちゃんも帰ってきていたんですね。昨日の時点ではしばらくエルセニムの方に居ると聞いてましたけど。
「おおっと、アイズン伯爵に坊ちゃんもご一緒だ! 中にお招きするぞ。皆もさっさと中に入れっ!」
馬車から降りてきた伯爵達を見て、カヤンさんが音頭を取ります。
「ブラインの方にはすでに連絡してあるからの。ここで風呂に入り、夕食までのんびりさせてもらうか」
「すぐにお会いしなくていいんですか?」
「あやつもいい年だぞ。一月程度合わんくらい、どうってことはない。…王都の邸宅にまで仕事を寄越しおって」
昨晩の仕事はそういうことだったんですね。
すぐに帰らないのは意趣返しですか? …やっぱ息子さんでは、奥さんや娘さんお孫さんとは扱いは違いますかね?
「まぁ、ここでのんびり旅の疲れを取るかの」
「お爺さま、お背中流しますよ」
伯爵の屋敷の方から侍従の方が何人か寄越されてまして、こんなことにもなろうかと、お二人の着替えも用意してあるそうです。準備万端ですね。
私も銭湯いただきますか。アイリさんにミオンさん、モーラちゃんにマーリアちゃんも一緒に。
おおう。アイリさんとミオンさん、表ではゆったりしている服だったのであまり目立ちませんでしたけど。もうそろそろ五ヶ月突入ですか?、お腹目立ってきましたね。あとでレッドさんチェックしてもらいましょう。
マーリアちゃんは、丁度今日到着の舟で帰ってきたそうです。幸い蟻の群れはエルセニムには出現しなかったそうですが、あれが最後の一つとも限らないので油断は出来ませんが。北の大陸との繋がりは、本気で調査をするべきでしょうね。
お風呂っでまったりして。ファルリード亭でカヤンさんの料理を食べて。アライさんのもふもふも久ぶりです。
はぁ…落ち着きますね。明るいうちから入るお風呂も最高です。
エイゼル市の陽気はもう春です。
大騒ぎも一通り片づいて。ともあれ、しばらくのんびりしたいところです。
あっと、テオーガルからいただいたチーズ、取り合えず冷蔵庫に入れときましたけど。あとでカヤンさんに説明しないと。どんなおいしい物になるのか、楽しみですね。
…。
…。
「レッドさーん!それマジですか?」
「びっくりしたっ! どうしたのレイコちゃんっ」
「"マジ"って何? レイコ」
いや言葉遣いが荒くなってしまいましたが。
なんとなんとっ! セレブロさんが、御懐妊です。
さっそくマーリアちゃんに詳細を報告しましたが、彼女もびっくりです。
「…多分、あのときね」
エルセニムでセレブロさんを何日か森の中で自由行動させていたことがあるそうですが。どうも森の奥で良い相手を見つけたよう…とのことです。
旦那さんは連れてこなくて良いんですか?とか思ったけど… 姿をちょっと見かけた程度で、人が住むとこには近寄りもしなかったそうです。まぁ野生動物ならそんなもん?
セレブロさんに久しぶりに再会したバール君が尻尾を振っている様が、ちょっと不憫です。まぁもともと種が違いすぎて番になるのは無理なのですが。
「仔犬?仔狼? 楽しみだねっ! かわいいだろうなっ!」
モーラちゃんも喜んでます。…犬や狼というより、猫科ですけど。
レッドさんの診断だと、子供は三匹だそうです。
気になる出産予定日は?
マーリアちゃんも、銀狼の妊娠期間は知らないそうで。セレブロさん本人もまだ自覚していないようです。
犬猫で妊娠期間は2ヶ月強。ライオンや虎でも4ヶ月弱。まだ一月経っていないそうですが、妊娠期間が元々短いからこそ今でも分かったということでしょうか。
大雑把で、アイリさんたちより早いかも?というくらいのタイミングですかね。急に妊婦の密度が高くなった新居なのでした。
・Side:ツキシマ・レイコ
ユルガルムでの蟻退治も終えて、本来はもっと早く帰れるはずだったのですが。テオーガル領やら王都やらで宿泊が増えいろいろ寄り道でした。
今はやっと本当に、王都からエイゼル市への街道の途中です。おやつの時間には帰れるかな?
同乗しているクラウヤート様は、私とアイズン伯爵の会話を難しい顔をして聞いていました。
「どうされました?クラウヤート様」
「いえ…おじいさまも陛下も…なんというか大きいなぁと。ちょっといろいろ不安に…」
税を搾取するだけの貴族では無く、領内を開発し、流通を促進し、民を富ませることで街を大きくしてきた伯爵。表向きは他の領主から領地開発を請負っていた形ですが。実際にやったことは、複数の領地全体の産業の効率化です。一度これに組み込まれると、ここから離脱しての再独立は非常に難しくなります。
スラムの住民にまで基礎的な教育を施すことで、労働力としての質の向上と税収入増加。商業ギルドでの預金業務によって流通する貨幣の確保、為替を使って距離の離れた領地間での商取引の促進、等々。
経済規模で言えば、王都に匹敵するまでになったエイゼル市。それを育てたのがアイズン伯爵です。さらに、その仕組みを国や辺境候領まで広げたのか今代陛下。チート要素満載ですよ。
これだけのことを一代で成し遂げた天才がアイズン伯爵です。陛下に取り入ってうまいことやって街を大きくして自分の地位を固めてきた強欲な伯爵…なんて揶揄をする貴族もいますが。実態は、街の開発が趣味と言わんばかりの言動が目立つだけの強面ツンデレ伯爵です。
私がこの世界にやってきて出来た事なんて、せいぜいアイズン伯爵のお手伝いです。
…まぁ私も、私自身の生活水準が上がるようにという知識のばらまき方をしていますからね。これまた、伯爵が私を利用してさらなる金儲けをしているけしからん… なんて見方をする人も、居るところにはまだ居るそうです。
能力主義が目立つネイルコード王国ですが。君主制に貴族制度があるこの国では、領主は一応世襲です。クラウヤート様は、アイズン伯爵嫡男のブライン様の後にエイゼル領を継ぐことが確定しています。
能力が無くても、名目上は領主に慣れてしまいます。名目だけで、実務は丸投げというか、周囲から取り上げられるというか、そういうお飾り領主は結構多いようです。
ただ領主になればいい、ネイルコードはそういう時代ではなくなりつつあります。
アイズン伯爵後にここの領主になると言うことが、クラウヤート様には重圧になっているのかもしれませんね。
「伯爵の側でその施政を見て来たんですし。伯爵がすごいってことが分かるのなら、十分領主としての素養があると思いますよ、クラウヤート様。世の中、理解出来ないからとりあえず拒絶して見下すなんて人が結構居ますからね」
俺が理解出来ないことは間違っているっ! …ほんと多いですよ。そこから、持論に都合の良いデマやら陰謀論やらをこねくり回すようになるわけで…
ネイルコードでも、今の陛下が戴冠し、アイズン伯爵の施政を真似ていろんな改革に乗り出した頃は、そういう輩が多かったそうですが。すでに左遷や更迭されて、まともな親族に実権を譲り、無害なところに収まっているそうです。
「それでも…立ち塞がる壁はとてつもなく大きくて…慄くばかりです」
それを聞いたアイズン伯爵が、くふっと笑いました。
「クラウヤート様。壁を越えるとか壊すとか考えなくていいんです。継げばいいのですから」
「継ぐ…ですか?」
「人の歴史なんて、誰かが敷いてきた道の続きを、次の世代が引き続き伸ばしていく、そんなものの積み重ねです。クラウヤート様は、アイズン伯爵と同じ事をする必要はありません。アイズン伯爵が敷いてきた道の続きを、自分が出来るように伸ばしていけばいいんです」
「そうじゃな。同じ街を別のところに作るわけじゃ無い。わしの作ったエイゼル領の上に、クラウの考える街を上書きすればいい。ワシがやってきたことでお前の今後が楽になるのなら、それもいいじゃろ。より良き街になることを期待している」
「…はいお爺さま。…まだよく分からないところはありますが。がんばってみます」
「人生ずっと勉強です …ってお父さんも言ってました」
「…まだまだ学ばないと行けないことがたくさんあるのですね」
レッドさんはバール君の上でゴロゴロしています。
エイゼル領護衛騎士団長のダンテ隊長は騎乗し、馬車の前に付いています。騎乗騎士は他にも五人、別の馬車に乗っている護衛が八人。王都からエイゼル市の移動時には、大体こんな感じの護衛です。王都に着くまでは、カステラード殿下の護衛もいましたからもっと仰々しい感じでしたけど。この街道は治安がいいですからね。
人数が少なく。道の整備も行き届いているので。馬車の速度も心持ち速い気がします。
こんどこそ本当に、やっとエイゼル市に帰還できました。
影さんの気配りで、私が今日昼頃に到着というのは、昨日のうちにファルリード亭の面々にも伝わっているそうです。
まぁ私物は大荷物ってわけでもないですが。テオーガルでいただいた大量の食べ物は店の方に卸した方がいいですね。アイズン伯爵にお願いして、馬車にはファルリード亭に寄ってもらうことにしました。
あ。エカテリンさんはマーディアの護衛任務でそのままユルガルムに残っています。
ファルリード亭に着くと、馬車の音を聞きつけてモーラちゃんが飛び出てきました。ああ、カヤンさんらキック一家、アイリさんとタロウさん、それにアライさん。あれ?マーリアちゃんとセレブロさん、もう帰ってきていたんですね。皆が出迎えてくれます。
「おかえりっ! レイコちゃん」
「レイコちゃんっ! 遅いよ!」
「活躍はいろいろ聞いているよ。大変だったな」
「レイコ、てっきり私より先に帰ってると思ったのに」
皆がつぎつぎに歓迎してくれます。皆の顔を見ると、なんかほっとします。ああ、帰ってきたんだなぁ…
店の常連の人まで出来ちゃってますよ。
マーリアちゃんも帰ってきていたんですね。昨日の時点ではしばらくエルセニムの方に居ると聞いてましたけど。
「おおっと、アイズン伯爵に坊ちゃんもご一緒だ! 中にお招きするぞ。皆もさっさと中に入れっ!」
馬車から降りてきた伯爵達を見て、カヤンさんが音頭を取ります。
「ブラインの方にはすでに連絡してあるからの。ここで風呂に入り、夕食までのんびりさせてもらうか」
「すぐにお会いしなくていいんですか?」
「あやつもいい年だぞ。一月程度合わんくらい、どうってことはない。…王都の邸宅にまで仕事を寄越しおって」
昨晩の仕事はそういうことだったんですね。
すぐに帰らないのは意趣返しですか? …やっぱ息子さんでは、奥さんや娘さんお孫さんとは扱いは違いますかね?
「まぁ、ここでのんびり旅の疲れを取るかの」
「お爺さま、お背中流しますよ」
伯爵の屋敷の方から侍従の方が何人か寄越されてまして、こんなことにもなろうかと、お二人の着替えも用意してあるそうです。準備万端ですね。
私も銭湯いただきますか。アイリさんにミオンさん、モーラちゃんにマーリアちゃんも一緒に。
おおう。アイリさんとミオンさん、表ではゆったりしている服だったのであまり目立ちませんでしたけど。もうそろそろ五ヶ月突入ですか?、お腹目立ってきましたね。あとでレッドさんチェックしてもらいましょう。
マーリアちゃんは、丁度今日到着の舟で帰ってきたそうです。幸い蟻の群れはエルセニムには出現しなかったそうですが、あれが最後の一つとも限らないので油断は出来ませんが。北の大陸との繋がりは、本気で調査をするべきでしょうね。
お風呂っでまったりして。ファルリード亭でカヤンさんの料理を食べて。アライさんのもふもふも久ぶりです。
はぁ…落ち着きますね。明るいうちから入るお風呂も最高です。
エイゼル市の陽気はもう春です。
大騒ぎも一通り片づいて。ともあれ、しばらくのんびりしたいところです。
あっと、テオーガルからいただいたチーズ、取り合えず冷蔵庫に入れときましたけど。あとでカヤンさんに説明しないと。どんなおいしい物になるのか、楽しみですね。
…。
…。
「レッドさーん!それマジですか?」
「びっくりしたっ! どうしたのレイコちゃんっ」
「"マジ"って何? レイコ」
いや言葉遣いが荒くなってしまいましたが。
なんとなんとっ! セレブロさんが、御懐妊です。
さっそくマーリアちゃんに詳細を報告しましたが、彼女もびっくりです。
「…多分、あのときね」
エルセニムでセレブロさんを何日か森の中で自由行動させていたことがあるそうですが。どうも森の奥で良い相手を見つけたよう…とのことです。
旦那さんは連れてこなくて良いんですか?とか思ったけど… 姿をちょっと見かけた程度で、人が住むとこには近寄りもしなかったそうです。まぁ野生動物ならそんなもん?
セレブロさんに久しぶりに再会したバール君が尻尾を振っている様が、ちょっと不憫です。まぁもともと種が違いすぎて番になるのは無理なのですが。
「仔犬?仔狼? 楽しみだねっ! かわいいだろうなっ!」
モーラちゃんも喜んでます。…犬や狼というより、猫科ですけど。
レッドさんの診断だと、子供は三匹だそうです。
気になる出産予定日は?
マーリアちゃんも、銀狼の妊娠期間は知らないそうで。セレブロさん本人もまだ自覚していないようです。
犬猫で妊娠期間は2ヶ月強。ライオンや虎でも4ヶ月弱。まだ一月経っていないそうですが、妊娠期間が元々短いからこそ今でも分かったということでしょうか。
大雑把で、アイリさんたちより早いかも?というくらいのタイミングですかね。急に妊婦の密度が高くなった新居なのでした。
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