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第7章 Welcome to the world
第7章第031話 文明の衝突への危惧
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第7章第031話 文明の衝突への危惧
・Side:ツキシマ・レイコ
ユルガルムでの蟻の"波"騒動はとりあえず解決し。領都を出発して、馬車に揺られています。
アイズン伯婦人マーディア様は、ターナンシュ様の付き添いでユルガルムに居残り。ご出産まであと半年ほどですね。
馬車では、私はアイズン伯爵の隣に。向かいにはクラウヤート様とカステラード殿下が座っています。でもってバール君が間に寝そべっています。レッドさんはその上でうつ伏せです。
まだ肌寒い季節なので。足下が暖かいのはいいですね。寒い暑いで不快にはならないこの体ですが。涼しい暖かいに快は感じるようになっているのです。便利な五感です。
目の前に転がる毛玉…私も裸足でもふもふを味わいたいところですが、さすがにちよっとお行儀悪いので自重します。
足が暖かいのと、新型サスペンションの馬車のいい揺れ心地でついうとうとしてしまいました。
…浮き沈みする意識の中、蟻を退治した後だからでしょうか、昔まだ人間だった頃に同僚としたディベートを思い出しました。
大学にて、ディベートの訓練として扱ったお題。ありきたりと言っては何ですが、戦争と平和、世界情勢の現実。
なぜ戦争が無くならないのか。誰が言い出したのか、人種、宗教、文明、イデオロギー、異なる勢力があるのなら、いずれぶつかるのは当たり前…という話が出まして。文明の衝突がテーマとして選ばれました。
そこで出た"衝突時にどうするべきか"に対しての一つの結論。あまりに理想に反して、それでいて情け容赦なく論理的で。非常にもやもやした気分になったことを覚えています。
ふと気がつくと、アイズン伯爵の肩を借りる形になってました。アイズン伯爵も目を瞑って、まるで瞑想しているようです。
「あっと伯爵、失礼しました」
「ん? かまわんよ…どうかしたのかね?」
ちょっと鬱な気分になったことを見透かされたようです。
「いえ。…昔に仲間と、他の文明と接触したときどうするのが最適なのか?って談義をしたなって思い出しまして。ちょっと怖い結論が出てたんですよ」
「ほう、どんな話なんだい?」
向かいに座っているカステラード殿下が興味を示します。
「めんどくさいし楽しくない話ですけど。聞きます?」
「レイコ殿の世界での談義というのならなんでも英知に富む物だろう。是非聞かせてもらいたい」
まぁ殿下は、面白いかどうかで情報を取捨選択する方ではなかったですね。
「例えば。大陸の両端にそれぞれ国が興きて、それぞれ拡大していき、ついには大陸のどこで最初の接触をしたとき…」
「ふむふむ」
未知の文明と接触したとき。どう対応するのが最善なのか? 友好的か敵対的か、それぞれの立場でディベートしたわけです。
私なら興味津々で友好的なファーストコンタクトから文化交流を…と考え、その立場で参加したのですが。即相手を滅ぼすべきだ…という考え方に負けたんですよね。理由を喧々諤々とやり合いましたが、平和的な考えでは滅亡エンドでした。
「初対面で、相手の勢力を確かめずにいきなりかい? 無謀に思えるけど」
「異なる文明が接触した場合、必ずどちらが滅ぼびるか吸収されるまで争いが起きる。ならば最初から戦争を仕掛けて相手を滅ぼすべし。仮にこちらが負けて滅ぼされたとしても、早いか遅いかの差で結果は同じ。だったら先手を取って有利に事を進めるべきだ…という考え方ですね」
「蟻のような存在に対しては致し方ないにしても。そこで共栄という考えはないのかね?」
「双方が同じような発展をしているとは限らないですから。人口、産業経済、軍事力、差があるのならその差は拡大するばかりで、その軋轢が元で争いが起きるか、一方的に支配されるのが必然。そういう考え方ですね。友好なんてのは様子見の一時的なもの、どちらかの不満が溜まっていずれ必ず爆発するか、吸収消滅するかってことです」
「どうにも極端な話に思えるのぉ…」
アイズン伯爵が難しい顔をしています。皆で豊かになるのを信条としている方ですからね。
私ももちろん共栄には賛成です。ただもし、接触した相手がそういう過激な考えの文明だったら… 戦国時代の日本、ユーラシアからヨーロッパ、歴史的実例でフルボッコにされましたよ。
これらは、個人の志向はともかく、国家としては無視できない安全保障上の問題たり得ます。
地球での海外SF映画では、やたら攻撃的な異星人とか、人間に反旗を翻すコンピューターとかが多かったですが。あれはあれで向こうの価値観としては当たり前なんでしょうね。異文明は襲ってきて当たり前と。
…実際、難民問題とかグローバル化とか多様性とか、皆が平和を目指して始めるんですけど、結局は深刻な問題を引き起こしていますからね。
「…それは今この大陸に起きつつあることじゃな? 旧来の大陸の文明と、レイコ殿が後推しする新しい文明との」
「私よりアイズン伯爵の方が影響力でかいですよ。ネイルコードは経済力で国を大きくしてきました。ダーコラや正教国はそれに飲み込まれつつあります。ネイルコード王国が大陸の他の国々を侵略しつつあるって意識は持つべきなんでしょうね。今のところはネイルコードから得られる物が多くて平和的ですけど。大陸のすべての国がネイルコードに…というか、ネイルコードの経済に支配されることを容認できるのか…」
平和裏に大陸がまとまるってのは…もちろん期待はしますが、希望的観測すぎます。
国という括りの中で考えて国を守るのが当然の人間社会。そこに、経済で侵略されようとしていると気がついた国々がどう反応するか。
ダーコラを併合しなかったのは正解だったと思います。今は西方との間に断衝材が必要です。
「はぁ…」
カステラード殿下が大きくため息をつきます。
「実は、その辺の話は陛下と母上とですでにいろいろしたんだよ。ことは、ネイルコード王国の趨勢に関わることだからね」
「あのっ殿下っ!それっ! 僕が聞いててもいい話なんですか?」
王族間の話と聞いて、クラウヤート様が慌てます。
「厳密にはよろしくはないが。君はアイズン伯爵家を継ぐ者だろ? 君の世代まで引きずることは確定しているような話だ。聞いておいた方がいいね」
「他の国を武力にしろ経済にしろ侵略する気は無いのじゃが…少なくともわしはな。ただ、ネイルコードに警戒しない国があるとすれば、むしろ脳天気と言って良いじゃろうな」
アイズン伯爵はこのへんきちんとわかってやっている当たり、ツンデレだけでは無いんですよね。
「結論を先に言えば。ネイルコード王国としては様子見だね。クラウヤート君に聞かれて困ることは何も決まっていないと言っていい」
「様子見ですか?」
「アイズン伯爵の進めていた街道整備や関税撤廃をはじめとする流通改革と、農業や産業の集中管理による効率化、これらですら革新的な政策なのだが。さらに現在、レイコ殿の後押しで実現しつつある鉄道と風に頼らない水運。これらによって、大陸はさらに狭くなる。そういった改革が全体にどういう影響を与えるのか… たぶん理解が追いつかない国が続出するだろうな」
「めざとい国は、すでに大使を派遣してきておるがな…たまに何のために来たのか理解していない者もおったが」
それって、いつぞやカーラさんの眼鏡を盗った人ですね。バンシクル王国とかいったっけ? 奥さんは傑物のようでしたが。
「まさに前例が無い事態ってことだな。軋轢を予想するにしても、我々から見ても変化が早すぎる。ネイルコードの変化に西方各国がどういう反応をするのか予想できない。融和を求められるか、拒絶されるのか、いつどこで不満が限界を超えるのか。よって、警戒は厳として様子見…が今のところの結論だ」
自体は流動的で予測困難。
時期的にクラウヤート様が直面する問題と、他の方々は見ているようです。腕組んで考えている様が、ちょっとかわいいです。
「それでも、人間同士ならまだ混ざり合うことは可能でしょうけど。生き物として別となるともう、一掃するか完全に隷属させるか… 蟻の問題を"戦争"と考えるのなら…今回の決着は必然だったとも」
そう考えた方が楽…とは言いたくありませんが。結局レイコ・バスターに頼ってしまいました。
「その考えで行くと。ファルリード亭のアライさんとかのラクーン達はどうなるのかな?」
クラウヤート様が問いかけます。私も正直、西方の国々の反応の問題より、彼らの方を心配しています。
-------------------------------------------------------------------------------
文明の衝突については、中国のSF小説「三体」あたりが元ネタです。
ワクワクするセンスオブワンダー…とはいかない小説ですけど。周囲を他勢力で囲まれるのが当然だった歴史を持つ国々とは、外交とか友好とかに関する意識がここまで違うとは…という、なかなかに刺激的な小説でした。
・Side:ツキシマ・レイコ
ユルガルムでの蟻の"波"騒動はとりあえず解決し。領都を出発して、馬車に揺られています。
アイズン伯婦人マーディア様は、ターナンシュ様の付き添いでユルガルムに居残り。ご出産まであと半年ほどですね。
馬車では、私はアイズン伯爵の隣に。向かいにはクラウヤート様とカステラード殿下が座っています。でもってバール君が間に寝そべっています。レッドさんはその上でうつ伏せです。
まだ肌寒い季節なので。足下が暖かいのはいいですね。寒い暑いで不快にはならないこの体ですが。涼しい暖かいに快は感じるようになっているのです。便利な五感です。
目の前に転がる毛玉…私も裸足でもふもふを味わいたいところですが、さすがにちよっとお行儀悪いので自重します。
足が暖かいのと、新型サスペンションの馬車のいい揺れ心地でついうとうとしてしまいました。
…浮き沈みする意識の中、蟻を退治した後だからでしょうか、昔まだ人間だった頃に同僚としたディベートを思い出しました。
大学にて、ディベートの訓練として扱ったお題。ありきたりと言っては何ですが、戦争と平和、世界情勢の現実。
なぜ戦争が無くならないのか。誰が言い出したのか、人種、宗教、文明、イデオロギー、異なる勢力があるのなら、いずれぶつかるのは当たり前…という話が出まして。文明の衝突がテーマとして選ばれました。
そこで出た"衝突時にどうするべきか"に対しての一つの結論。あまりに理想に反して、それでいて情け容赦なく論理的で。非常にもやもやした気分になったことを覚えています。
ふと気がつくと、アイズン伯爵の肩を借りる形になってました。アイズン伯爵も目を瞑って、まるで瞑想しているようです。
「あっと伯爵、失礼しました」
「ん? かまわんよ…どうかしたのかね?」
ちょっと鬱な気分になったことを見透かされたようです。
「いえ。…昔に仲間と、他の文明と接触したときどうするのが最適なのか?って談義をしたなって思い出しまして。ちょっと怖い結論が出てたんですよ」
「ほう、どんな話なんだい?」
向かいに座っているカステラード殿下が興味を示します。
「めんどくさいし楽しくない話ですけど。聞きます?」
「レイコ殿の世界での談義というのならなんでも英知に富む物だろう。是非聞かせてもらいたい」
まぁ殿下は、面白いかどうかで情報を取捨選択する方ではなかったですね。
「例えば。大陸の両端にそれぞれ国が興きて、それぞれ拡大していき、ついには大陸のどこで最初の接触をしたとき…」
「ふむふむ」
未知の文明と接触したとき。どう対応するのが最善なのか? 友好的か敵対的か、それぞれの立場でディベートしたわけです。
私なら興味津々で友好的なファーストコンタクトから文化交流を…と考え、その立場で参加したのですが。即相手を滅ぼすべきだ…という考え方に負けたんですよね。理由を喧々諤々とやり合いましたが、平和的な考えでは滅亡エンドでした。
「初対面で、相手の勢力を確かめずにいきなりかい? 無謀に思えるけど」
「異なる文明が接触した場合、必ずどちらが滅ぼびるか吸収されるまで争いが起きる。ならば最初から戦争を仕掛けて相手を滅ぼすべし。仮にこちらが負けて滅ぼされたとしても、早いか遅いかの差で結果は同じ。だったら先手を取って有利に事を進めるべきだ…という考え方ですね」
「蟻のような存在に対しては致し方ないにしても。そこで共栄という考えはないのかね?」
「双方が同じような発展をしているとは限らないですから。人口、産業経済、軍事力、差があるのならその差は拡大するばかりで、その軋轢が元で争いが起きるか、一方的に支配されるのが必然。そういう考え方ですね。友好なんてのは様子見の一時的なもの、どちらかの不満が溜まっていずれ必ず爆発するか、吸収消滅するかってことです」
「どうにも極端な話に思えるのぉ…」
アイズン伯爵が難しい顔をしています。皆で豊かになるのを信条としている方ですからね。
私ももちろん共栄には賛成です。ただもし、接触した相手がそういう過激な考えの文明だったら… 戦国時代の日本、ユーラシアからヨーロッパ、歴史的実例でフルボッコにされましたよ。
これらは、個人の志向はともかく、国家としては無視できない安全保障上の問題たり得ます。
地球での海外SF映画では、やたら攻撃的な異星人とか、人間に反旗を翻すコンピューターとかが多かったですが。あれはあれで向こうの価値観としては当たり前なんでしょうね。異文明は襲ってきて当たり前と。
…実際、難民問題とかグローバル化とか多様性とか、皆が平和を目指して始めるんですけど、結局は深刻な問題を引き起こしていますからね。
「…それは今この大陸に起きつつあることじゃな? 旧来の大陸の文明と、レイコ殿が後推しする新しい文明との」
「私よりアイズン伯爵の方が影響力でかいですよ。ネイルコードは経済力で国を大きくしてきました。ダーコラや正教国はそれに飲み込まれつつあります。ネイルコード王国が大陸の他の国々を侵略しつつあるって意識は持つべきなんでしょうね。今のところはネイルコードから得られる物が多くて平和的ですけど。大陸のすべての国がネイルコードに…というか、ネイルコードの経済に支配されることを容認できるのか…」
平和裏に大陸がまとまるってのは…もちろん期待はしますが、希望的観測すぎます。
国という括りの中で考えて国を守るのが当然の人間社会。そこに、経済で侵略されようとしていると気がついた国々がどう反応するか。
ダーコラを併合しなかったのは正解だったと思います。今は西方との間に断衝材が必要です。
「はぁ…」
カステラード殿下が大きくため息をつきます。
「実は、その辺の話は陛下と母上とですでにいろいろしたんだよ。ことは、ネイルコード王国の趨勢に関わることだからね」
「あのっ殿下っ!それっ! 僕が聞いててもいい話なんですか?」
王族間の話と聞いて、クラウヤート様が慌てます。
「厳密にはよろしくはないが。君はアイズン伯爵家を継ぐ者だろ? 君の世代まで引きずることは確定しているような話だ。聞いておいた方がいいね」
「他の国を武力にしろ経済にしろ侵略する気は無いのじゃが…少なくともわしはな。ただ、ネイルコードに警戒しない国があるとすれば、むしろ脳天気と言って良いじゃろうな」
アイズン伯爵はこのへんきちんとわかってやっている当たり、ツンデレだけでは無いんですよね。
「結論を先に言えば。ネイルコード王国としては様子見だね。クラウヤート君に聞かれて困ることは何も決まっていないと言っていい」
「様子見ですか?」
「アイズン伯爵の進めていた街道整備や関税撤廃をはじめとする流通改革と、農業や産業の集中管理による効率化、これらですら革新的な政策なのだが。さらに現在、レイコ殿の後押しで実現しつつある鉄道と風に頼らない水運。これらによって、大陸はさらに狭くなる。そういった改革が全体にどういう影響を与えるのか… たぶん理解が追いつかない国が続出するだろうな」
「めざとい国は、すでに大使を派遣してきておるがな…たまに何のために来たのか理解していない者もおったが」
それって、いつぞやカーラさんの眼鏡を盗った人ですね。バンシクル王国とかいったっけ? 奥さんは傑物のようでしたが。
「まさに前例が無い事態ってことだな。軋轢を予想するにしても、我々から見ても変化が早すぎる。ネイルコードの変化に西方各国がどういう反応をするのか予想できない。融和を求められるか、拒絶されるのか、いつどこで不満が限界を超えるのか。よって、警戒は厳として様子見…が今のところの結論だ」
自体は流動的で予測困難。
時期的にクラウヤート様が直面する問題と、他の方々は見ているようです。腕組んで考えている様が、ちょっとかわいいです。
「それでも、人間同士ならまだ混ざり合うことは可能でしょうけど。生き物として別となるともう、一掃するか完全に隷属させるか… 蟻の問題を"戦争"と考えるのなら…今回の決着は必然だったとも」
そう考えた方が楽…とは言いたくありませんが。結局レイコ・バスターに頼ってしまいました。
「その考えで行くと。ファルリード亭のアライさんとかのラクーン達はどうなるのかな?」
クラウヤート様が問いかけます。私も正直、西方の国々の反応の問題より、彼らの方を心配しています。
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文明の衝突については、中国のSF小説「三体」あたりが元ネタです。
ワクワクするセンスオブワンダー…とはいかない小説ですけど。周囲を他勢力で囲まれるのが当然だった歴史を持つ国々とは、外交とか友好とかに関する意識がここまで違うとは…という、なかなかに刺激的な小説でした。
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