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第7章 Welcome to the world
第7章第025話 迂回侵攻
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第7章第025話 迂回侵攻
・Side:ツキシマ・レイコ
「クーッ!クックーッ!!」
「レッドさん、どうしたんですか? えっ?」
ムラード砦での対魔獣蟻防衛戦の二日目です。
朝食後の偵察から戻ってきたレッドさんから、慌てた様子でイメージが送られてきました。
なんと。谷の北壁麓の地下、そこから蟻が地面の下を掘り進んでいるそうです。
レッドさんを迎えた物見台から飛び降りて、指揮所に走ります。
一緒に来ていた騎士さんがびっくりしていますけど。後回しです。
「カステラード殿下!ウードゥル様!大変ですっ!」
手短に説明します。
レッドさん曰く。胸壁の上からのマナ探知では、蟻の集団の陰になっていて盲点でしたが。空を周回することである程度立体的に蟻の分布を探ることができたんだそうです。
正面は蟻に壊されるような砦ではありませんが。さすがに地下深くまで石積みはされていません。
下手すると、蟻の穴から砦が崩れたりするかも。蟻自身は単に道を確保しただけなのかもしれませんが、例え失敗して仲間が生き埋めになってもかまわないでしょうね。
砦周辺の図面に、レッドさんから教えてもらった大体の穴の位置をプロットします。
「くそっ、出口は虎口の外か?。ここを抜かれると蟻が漏れて領都に向かうぞ! 誘因機は効いていないのか?」
「いや、ちょっとまてよ…」
誘因機が効かないとなると作戦の見直しが必要です。が、カステラード殿下が地図をなぞります。
皆すぐにその意図を察しました。
「なるほど、そういうことか…」
予想されるトンネルの進路は、崖の壁から誘因機までだいたい一直線。
まぁ当たり前ではありますが。蟻だって障害物をよけるくらいの知能はあるってことですね。どうも門前の混雑で進めない蟻が、砦の下をくぐる迂回路を作ることを選んだようです。穴掘りは蟻の十八番ですからね。
誘因機は、虎口からさらに奥の建物の中に設置してあります。門から見れば一直線先ですが。外から斜めに掘られてくると、陣地の内側に入り込まれることになります。
予想される出現ポイントは、かろうじて第三虎口への水路…また水は通していませんが、それが通っている位置です。これがどこまで防壁として使えるのやら。
「誘引機を別の場所に動かすのはどうだ? 出口が虎口の中になるように、もっと門に近づけるとか」
「それだと、砦の壁の下を大きく掘られることになります。下手すると砦が崩れます」
蟻の掘り進み方向が砦正面に対して斜めになりすぎると、砦の構造の下を通る距離が長くなりすぎて。砦の重量で陥没しそう…ってことですね。
こう言っては何ですが。どうせ掘られるのなら、砦に垂直に近い方がまだ安全です。
「それに、この穴だけを虎口に誘導させようとすると、本命の門への誘導がおろそかになりますし。さらに谷の南側から穴を掘られ始めたら、また同じことになります」
穴がここ一カ所ですむとは限りません。
今さら誘引機を動かすのは、意味が少ないどころかかえって危険…という話になりました。
「レイコ殿。レイコ・バスターで地下の通路を潰せないか?」
カステラード殿下に聞かれました。
どうでしょう? やっちゃってもいいのかな? こういうことはレッドさんに聞いてみますが。…回答はネガティブでした。
「地表が蟻で埋め尽くされているので、小さく撃つには正確な位置が分らないですし。高威力で打ち込んだらこの砦も崩れかねません。それに、レイコ・バスターで開いた穴からまた掘られかねないですし…」
地面なんてどこからでも掘れますからね。一つトンネルを潰しても、別の穴を掘られるだけですし。その結果としてモグラたたき状態になった場合、砦や谷が崩れかねません。
「蟻に穴を掘るのをやめさせるには、出口をとっとと決めてもらうのが一番のようですね」
「しかたない。予備部隊と休憩している兵達にも緊急招集っ! 予想地点に柵を設置するぞ! いそげっ!」
部隊長クラスの人達が駆けだして行きます。
幸い、蟻が穴を掘る速度はさほどではありません。土砂はここからは見えないところに積んでいるようですね。
急遽、予想地点を囲むように縄張りがされて、杭を打ち込み、柵を立てて固定していきます。もともとそこには、見張りの兵士の詰め所が木造で建てられていましたが、これも解体されてしまいました。
幸い、柵の資材は結構な量が予備として用意されていましたので。きちんと固定さえできれば最低限の強度は得られそうです。
工兵隊…ですかね? 普段は道路整備や開墾なども任務としている部隊がユルガルムにもいまして、こういう普請は得意なようです。テキパキと丸太が固定されていきます。
私も現場に入って資材運搬とか手伝いますよ。一本を大人が数人がかりで運ぶような丸太を私が両肩で運ぶのを見てびっくりされましたけど。
「あそこ! くそっ本当に出てきたっ!」
「蟻が来たぞっ! 作業員は下がれっ! 指定された小隊は迎撃準備っ!」
お昼過ぎくらい。虎口の増設が間に合った…というところで、出てきました蟻が。ほぼ場所はドンピシャです。
城壁のすぐそばに穴が開いて、蟻が続々出てきて、柵を乗り越えようと向かってきます。兵士達は槍で応戦です。
今のところトンネルは一本だけですので、出てくる蟻の数も抑えられています。
私も久しぶりのレイコ・ガンの方で援護しましたが。このペースなら、兵士さん達だけでも処理は可能なようです。
レイコ・ガン。ぶっちゃけ指向性電子レンジですが。頭を狙うより首を狙った方がいいですね。一発で動きが止まります。正面からはちょっと狙いにくいので、砦の城壁の方に登って、上から狙い撃ちます。
なんか蟻たちは、このレイコ・ガンにも呼び寄せられている感じがしますね。
このままだと、兵士さん達の槍が届かないところに蟻が溜まるので、私は一旦下がった頃。
再度偵察に出ていたレッドさんから急報です。
「カステラード殿下!ウードゥル様! また大変ですっ!」
蟻が別の穴を掘り始めているのをレッドさんが見つけました。今の穴からさらに北方向と、谷を挟んで反対側と、二カ所から掘ってきています。
蟻がトンネルを開通させた後は、大雑把に次の穴を予想して工兵の方々が虎口の増設作業に入っていますが。それでも、穴の数が増えすぎるとさすがに対処が間に合いません。
「くっ…蟻にそこまでの知能があるのか?」
カステラード殿下にも焦りの表情が。
「押し寄せている蟻が減る感じはしませんし。単に混雑しているから迂回しているだけでしょうね。これも本能の内かと思いますが…」
ケール・ララコートさんがオブザーバーとしてこちらに来てくれています。誘引機の責任者でもありますからね。
「谷に転がっているこの岩を避けるように、砦の根本で二箇所から掘り始めているようです。こことここですね」
砦の見取り図に書き込んでいきます。
「南の予想地点は虎口の内側。北側の新しい穴も、増設した虎口の内側か」
出現予想地点は、現在の対応している場所の内側です。ちょっとほっとした空気が流れましたが。
「…今はまだ凌げるが、このまま穴の数を増やされたら対処がおいつかんぞ」
ウードゥル様が見取り図で布陣を確認しながら唸ります。。
「…時間の問題か」
指揮所のみんなが私を見ます。ここまでですかね?
・Side:ツキシマ・レイコ
「クーッ!クックーッ!!」
「レッドさん、どうしたんですか? えっ?」
ムラード砦での対魔獣蟻防衛戦の二日目です。
朝食後の偵察から戻ってきたレッドさんから、慌てた様子でイメージが送られてきました。
なんと。谷の北壁麓の地下、そこから蟻が地面の下を掘り進んでいるそうです。
レッドさんを迎えた物見台から飛び降りて、指揮所に走ります。
一緒に来ていた騎士さんがびっくりしていますけど。後回しです。
「カステラード殿下!ウードゥル様!大変ですっ!」
手短に説明します。
レッドさん曰く。胸壁の上からのマナ探知では、蟻の集団の陰になっていて盲点でしたが。空を周回することである程度立体的に蟻の分布を探ることができたんだそうです。
正面は蟻に壊されるような砦ではありませんが。さすがに地下深くまで石積みはされていません。
下手すると、蟻の穴から砦が崩れたりするかも。蟻自身は単に道を確保しただけなのかもしれませんが、例え失敗して仲間が生き埋めになってもかまわないでしょうね。
砦周辺の図面に、レッドさんから教えてもらった大体の穴の位置をプロットします。
「くそっ、出口は虎口の外か?。ここを抜かれると蟻が漏れて領都に向かうぞ! 誘因機は効いていないのか?」
「いや、ちょっとまてよ…」
誘因機が効かないとなると作戦の見直しが必要です。が、カステラード殿下が地図をなぞります。
皆すぐにその意図を察しました。
「なるほど、そういうことか…」
予想されるトンネルの進路は、崖の壁から誘因機までだいたい一直線。
まぁ当たり前ではありますが。蟻だって障害物をよけるくらいの知能はあるってことですね。どうも門前の混雑で進めない蟻が、砦の下をくぐる迂回路を作ることを選んだようです。穴掘りは蟻の十八番ですからね。
誘因機は、虎口からさらに奥の建物の中に設置してあります。門から見れば一直線先ですが。外から斜めに掘られてくると、陣地の内側に入り込まれることになります。
予想される出現ポイントは、かろうじて第三虎口への水路…また水は通していませんが、それが通っている位置です。これがどこまで防壁として使えるのやら。
「誘引機を別の場所に動かすのはどうだ? 出口が虎口の中になるように、もっと門に近づけるとか」
「それだと、砦の壁の下を大きく掘られることになります。下手すると砦が崩れます」
蟻の掘り進み方向が砦正面に対して斜めになりすぎると、砦の構造の下を通る距離が長くなりすぎて。砦の重量で陥没しそう…ってことですね。
こう言っては何ですが。どうせ掘られるのなら、砦に垂直に近い方がまだ安全です。
「それに、この穴だけを虎口に誘導させようとすると、本命の門への誘導がおろそかになりますし。さらに谷の南側から穴を掘られ始めたら、また同じことになります」
穴がここ一カ所ですむとは限りません。
今さら誘引機を動かすのは、意味が少ないどころかかえって危険…という話になりました。
「レイコ殿。レイコ・バスターで地下の通路を潰せないか?」
カステラード殿下に聞かれました。
どうでしょう? やっちゃってもいいのかな? こういうことはレッドさんに聞いてみますが。…回答はネガティブでした。
「地表が蟻で埋め尽くされているので、小さく撃つには正確な位置が分らないですし。高威力で打ち込んだらこの砦も崩れかねません。それに、レイコ・バスターで開いた穴からまた掘られかねないですし…」
地面なんてどこからでも掘れますからね。一つトンネルを潰しても、別の穴を掘られるだけですし。その結果としてモグラたたき状態になった場合、砦や谷が崩れかねません。
「蟻に穴を掘るのをやめさせるには、出口をとっとと決めてもらうのが一番のようですね」
「しかたない。予備部隊と休憩している兵達にも緊急招集っ! 予想地点に柵を設置するぞ! いそげっ!」
部隊長クラスの人達が駆けだして行きます。
幸い、蟻が穴を掘る速度はさほどではありません。土砂はここからは見えないところに積んでいるようですね。
急遽、予想地点を囲むように縄張りがされて、杭を打ち込み、柵を立てて固定していきます。もともとそこには、見張りの兵士の詰め所が木造で建てられていましたが、これも解体されてしまいました。
幸い、柵の資材は結構な量が予備として用意されていましたので。きちんと固定さえできれば最低限の強度は得られそうです。
工兵隊…ですかね? 普段は道路整備や開墾なども任務としている部隊がユルガルムにもいまして、こういう普請は得意なようです。テキパキと丸太が固定されていきます。
私も現場に入って資材運搬とか手伝いますよ。一本を大人が数人がかりで運ぶような丸太を私が両肩で運ぶのを見てびっくりされましたけど。
「あそこ! くそっ本当に出てきたっ!」
「蟻が来たぞっ! 作業員は下がれっ! 指定された小隊は迎撃準備っ!」
お昼過ぎくらい。虎口の増設が間に合った…というところで、出てきました蟻が。ほぼ場所はドンピシャです。
城壁のすぐそばに穴が開いて、蟻が続々出てきて、柵を乗り越えようと向かってきます。兵士達は槍で応戦です。
今のところトンネルは一本だけですので、出てくる蟻の数も抑えられています。
私も久しぶりのレイコ・ガンの方で援護しましたが。このペースなら、兵士さん達だけでも処理は可能なようです。
レイコ・ガン。ぶっちゃけ指向性電子レンジですが。頭を狙うより首を狙った方がいいですね。一発で動きが止まります。正面からはちょっと狙いにくいので、砦の城壁の方に登って、上から狙い撃ちます。
なんか蟻たちは、このレイコ・ガンにも呼び寄せられている感じがしますね。
このままだと、兵士さん達の槍が届かないところに蟻が溜まるので、私は一旦下がった頃。
再度偵察に出ていたレッドさんから急報です。
「カステラード殿下!ウードゥル様! また大変ですっ!」
蟻が別の穴を掘り始めているのをレッドさんが見つけました。今の穴からさらに北方向と、谷を挟んで反対側と、二カ所から掘ってきています。
蟻がトンネルを開通させた後は、大雑把に次の穴を予想して工兵の方々が虎口の増設作業に入っていますが。それでも、穴の数が増えすぎるとさすがに対処が間に合いません。
「くっ…蟻にそこまでの知能があるのか?」
カステラード殿下にも焦りの表情が。
「押し寄せている蟻が減る感じはしませんし。単に混雑しているから迂回しているだけでしょうね。これも本能の内かと思いますが…」
ケール・ララコートさんがオブザーバーとしてこちらに来てくれています。誘引機の責任者でもありますからね。
「谷に転がっているこの岩を避けるように、砦の根本で二箇所から掘り始めているようです。こことここですね」
砦の見取り図に書き込んでいきます。
「南の予想地点は虎口の内側。北側の新しい穴も、増設した虎口の内側か」
出現予想地点は、現在の対応している場所の内側です。ちょっとほっとした空気が流れましたが。
「…今はまだ凌げるが、このまま穴の数を増やされたら対処がおいつかんぞ」
ウードゥル様が見取り図で布陣を確認しながら唸ります。。
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