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第5章 クラーレスカ正教国の聖女
第5章第029話 聖者の行進…後ろ向き
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第5章第029話 聖者の行進…後ろ向き
・Side:ツキシマ・レイコ
教都まで、馬車ならあと五日ほどというところのナズランという街まで来ました。国境の関から教都まで三分の一ほど進んだってところですか。
本来は国が管理しているはずの関であれですから。治安への不安から、正教国入ってからの道中の街での宿泊はできるだけ避けてました。ダーコラ国ではもしかしたら危ないかも?程度の話でしたが、正教国では切実です。女性の一人旅どころか、女性が混じった旅ですら危険です。正教国? 性教国の間違いじゃないんですかね?
道中話を聞くに、悪化したのはダーコラ国の一件以後、国境沿いの一部の街だけの話で、全ての街こうなっている訳でもないとのことですが。
このナズランという街には、リシャーフさんが昔ご教示を受けた祭司さんが街の教会の祭司長をされているそうで。リシャーフさん曰く、その方は"まともな方"だそうですので、教会への宿泊をお願いするついでにお会いしに行くことにしました。正教国北部の情勢やら、出来れば今後の協力を取り付けたい…ということだそうです。
この街は、ダーコラ北部との交易と、正教国北部の穀倉地帯、さらにその先に広がる山岳地帯からの鉱物森林資源の流通で、正教国の北の要所となります。
本来は大変賑わう街…のはずなのですが。なんか人通りが少ないというよりは皆が警戒している感じで、雰囲気が重たいですね。赤い鎧の人がばらまかれた影響がここまで? まぁあいつらなら、そこらじゅうで悪さしていそうですが。
ダーコラとの貿易が細くなっただけでは、ここまでにはならないのでは?とも思いますが。
「…レイコ殿。身に付けた物を取られないようにしてください。どうも様子がおかしいです」
タルーサさんが周囲を警戒しているようです。スリの注意をされました。
フードに潜っているレッドさんが後ろをチラ見した風景が私に送られてきます。便利です、レッドさん。
…汚れた格好の子供が何人か付けてきていますね。横を歩いているマーリアちゃんにも目配せしますが。マーリアちゃんも気がついているようです。
…前の方に屋台が見えてきました。パンに何か焼いたもの挟んでいる、港サンドみたいなものかな?
「みんな、ちょっと寄っていきましょう?」
お腹が空いたわけじゃないですよ。ひのふのみ…レッドさんの索敵には八人と出ていますね。小さい子も混じっています。
サンド…というよりはお好み焼きみたいな食べ物でした。屋台の店主に用意をお願いします。
後ろ向くと、うらやましそうに見ている子供たちと目が合いました。
ってところで、彼らにシュバっと接近します。背嚢が結構重たいので瞬間移動みたいにはなりませんが、特性シューズは履いていますよ、地面との摩擦に挑戦です。
急接近する私に慌てる子供達。…逃げ損なったと言うよりは、小さい子を庇っているようですね。ともかくなんとか、子供達が逃げ出す前に接触できました。
「君たちっ! あそこの屋台の料理を驕ってあげるから、ちょっと頼まれ事してくれない?」
「っ!…なんだよ!俺たちに何のようだよっ!」
リーダーらしき男の子が、私に慌てています。
「別に難しいことじゃないわ。私達、この街に来たばかりだから、この街のことをいろいろ教えて欲しいだけなんだけど」
その程度のことで?…と疑っている子供達ですが。
ぐ~っ
子供達のお腹が代わりに返事をしました。
屋台で一通り食べ物買いまして。ちょっと広まったところに子供達と来ました。
頼まれ事の詳細とかはまだ話していないですけど、子供達は渡された食べ物を一斉にガツガツと食べ始めました。とりあえず落ち着くまで待ちましょうか。
タルーサさん、さっきの屋台におかわりを買いに行きましょう。
マーリアちゃん、トゥーラさん、あそこの屋台で飲み物お願いしても?
「…バルナ祭司のところには孤児院もあったはずだが。こんな子供達が残っているはずは…」
リシャーフさんが訝しげますが。
食べ終わった子供から、いろいろ教えてくれます。
「二ヶ月くらいかな。赤い鎧を着た騎士達とえらく太った祭司がやって来てさ。バルナ様達を教会から追いだして好き勝手始めたんだ。それでもバルナ祭司達は下町の方でほそぼそと活動していたんだけど… 一月くらい経って、文官仕事が滞っているとかで騎士達がバルナ様達を連れてってしまったんだ。大人達の話では、今でも教会の奥の方でずっと書類仕事させられているって」
正教国では、ネイルコード国の各街の領庁に相当する施設がそのまま街の教会に併設されているようですね。
にしても、享楽的なところだけ取り上げて、面倒な施政に関する部分は今までの文官に丸投げしてブラック企業しているとは…。
「孤児院はその日のうちに解散させられて追い出されて。最初はバルナ様達と一緒に暮らしてたんだけど。バルナ様が連れて行かれてからは食べるのにも苦労するようになって…」
「…それでひったくりができるか狙ってたのか?」
トゥーラさんが聞きます。容赦ないですね、この人。
ビクッとする子供達。…でもまぁ、生きるか死ぬかとなれば情状酌量の余地はありますし。そもそも子供達をとこまで追い詰めたその新祭司が悪いんだけど…
「違うよっ!」
子供達が訴えます。
「教会でたむろしている奴らは、街で綺麗な女の人を見かけると連れていこうとするし。ただ食いやら、店の物を金払わずに持っていくのは当たり前だし。だから、教会の奴らが来たら店を閉めたりかたづけたり、女の人を隠したりしてるんだ。俺たち、あいつらが来ないかの見張りをすることで駄賃を貰ってんだ。それで通りを見張ってたら、赤くはないけど教会の鎧を着た人がやってきたんで…」
なるほど、リシャーフさんが警戒対象でしたか。
「う… 疑って済まなかったな」
トゥーラさんから謝ります。まぁ、こんなでかい狼連れていたら、見張るにしても挙動不審になりますか。
それでも駄賃は安そうなので、子供達がお腹空かせていたのには変わりはないようですが。
「…そこそこ繁盛している店もあるようだけど…」
すぐにかたづけられないくらいに流行っている店も散見しますね。通りに面した母屋の数からすると、それでも一部の店っぽくはありますが。
「騎士に賄賂渡したり、やつらが連れてきた奴隷を買い取ったりした店には、ちょっかい出さないみたい…」
…店の処世術にまで文句を付けるつもりはありませんが。なんかもうべったりですね。
あと奴隷ですか…。今まで通ってきたところでは、いかにも奴隷という扱いを受けている人はいませんでした。まぁ、奴隷も大切な労働力なのであって、虐げることが目的で奴隷を買っているわけでもないでしょうからね。見た目で分るほど酷い扱いをしても、得はありません。
ただ。奴隷で金儲けともなれば、どこでその奴隷を調達してきたのかは気になるところです。騙したとか、微罪で奴隷落ちさせた等、碌でもない予感しかしませんね。
「お金払わない騎士に文句言ったら、連れて行かれて奴隷にされたり。やってもいないことに犯人だと決めつけられて捕まったり…そんな人も大勢居るんだ」
やっぱりですか…
「…どうします? リシャーフさん」
「…正教国の恥をさらしてばかりで、申し訳なくて居たたまれないのですが。バルナ様が軟禁されているのなら助け出して、この街を正常化したいのです。 巫…レイコ殿には、急ぎ教都に向かいたいところ申し訳ないのですが。ここはご助力いただけないでしょうか?」
「…まぁ、この子達を見捨ててはいけないですから。いいですよ?」
レッドさんが私のフードから出てきました。マーリアちゃんも自分のフード脱いでいます。それを見咎めた男の子…
「銀髪に紅眼…魔の森の魔族?」
「ん? 君、エルセニムの人を見たことあるの?」
「…貴族が連れていたのを見たことがある。悪魔の眷属だから調伏しているとか… 人の血を啜って生きているから近づくななんて話も…」
「君、この娘がそんな化け物に見える?」
見た目すっごい美少女ですよ、マーリアちゃんは。"どう?"という感じで、マーリアちゃんが小首をかしげます。
目が合った少年が真っ赤になります。これは一見必殺ですね! 首をぷるぷる振って否定しています。
「まぁ伝聞だけで他人を悪く言うのは止めて欲しいかな。君たちも、あの騎士達や奴隷買った貴族を善人だなんて思っていないでしょ?」
こんどは盾に首をぶんぶん振って肯定する少年です。
…ともかく。エルセニム人の奴隷はこちらにもいることが確認できました。
「リシャーフさん、やっぱいろいろぶっ壊すべき処があると思います、この国」
・Side:ツキシマ・レイコ
教都まで、馬車ならあと五日ほどというところのナズランという街まで来ました。国境の関から教都まで三分の一ほど進んだってところですか。
本来は国が管理しているはずの関であれですから。治安への不安から、正教国入ってからの道中の街での宿泊はできるだけ避けてました。ダーコラ国ではもしかしたら危ないかも?程度の話でしたが、正教国では切実です。女性の一人旅どころか、女性が混じった旅ですら危険です。正教国? 性教国の間違いじゃないんですかね?
道中話を聞くに、悪化したのはダーコラ国の一件以後、国境沿いの一部の街だけの話で、全ての街こうなっている訳でもないとのことですが。
このナズランという街には、リシャーフさんが昔ご教示を受けた祭司さんが街の教会の祭司長をされているそうで。リシャーフさん曰く、その方は"まともな方"だそうですので、教会への宿泊をお願いするついでにお会いしに行くことにしました。正教国北部の情勢やら、出来れば今後の協力を取り付けたい…ということだそうです。
この街は、ダーコラ北部との交易と、正教国北部の穀倉地帯、さらにその先に広がる山岳地帯からの鉱物森林資源の流通で、正教国の北の要所となります。
本来は大変賑わう街…のはずなのですが。なんか人通りが少ないというよりは皆が警戒している感じで、雰囲気が重たいですね。赤い鎧の人がばらまかれた影響がここまで? まぁあいつらなら、そこらじゅうで悪さしていそうですが。
ダーコラとの貿易が細くなっただけでは、ここまでにはならないのでは?とも思いますが。
「…レイコ殿。身に付けた物を取られないようにしてください。どうも様子がおかしいです」
タルーサさんが周囲を警戒しているようです。スリの注意をされました。
フードに潜っているレッドさんが後ろをチラ見した風景が私に送られてきます。便利です、レッドさん。
…汚れた格好の子供が何人か付けてきていますね。横を歩いているマーリアちゃんにも目配せしますが。マーリアちゃんも気がついているようです。
…前の方に屋台が見えてきました。パンに何か焼いたもの挟んでいる、港サンドみたいなものかな?
「みんな、ちょっと寄っていきましょう?」
お腹が空いたわけじゃないですよ。ひのふのみ…レッドさんの索敵には八人と出ていますね。小さい子も混じっています。
サンド…というよりはお好み焼きみたいな食べ物でした。屋台の店主に用意をお願いします。
後ろ向くと、うらやましそうに見ている子供たちと目が合いました。
ってところで、彼らにシュバっと接近します。背嚢が結構重たいので瞬間移動みたいにはなりませんが、特性シューズは履いていますよ、地面との摩擦に挑戦です。
急接近する私に慌てる子供達。…逃げ損なったと言うよりは、小さい子を庇っているようですね。ともかくなんとか、子供達が逃げ出す前に接触できました。
「君たちっ! あそこの屋台の料理を驕ってあげるから、ちょっと頼まれ事してくれない?」
「っ!…なんだよ!俺たちに何のようだよっ!」
リーダーらしき男の子が、私に慌てています。
「別に難しいことじゃないわ。私達、この街に来たばかりだから、この街のことをいろいろ教えて欲しいだけなんだけど」
その程度のことで?…と疑っている子供達ですが。
ぐ~っ
子供達のお腹が代わりに返事をしました。
屋台で一通り食べ物買いまして。ちょっと広まったところに子供達と来ました。
頼まれ事の詳細とかはまだ話していないですけど、子供達は渡された食べ物を一斉にガツガツと食べ始めました。とりあえず落ち着くまで待ちましょうか。
タルーサさん、さっきの屋台におかわりを買いに行きましょう。
マーリアちゃん、トゥーラさん、あそこの屋台で飲み物お願いしても?
「…バルナ祭司のところには孤児院もあったはずだが。こんな子供達が残っているはずは…」
リシャーフさんが訝しげますが。
食べ終わった子供から、いろいろ教えてくれます。
「二ヶ月くらいかな。赤い鎧を着た騎士達とえらく太った祭司がやって来てさ。バルナ様達を教会から追いだして好き勝手始めたんだ。それでもバルナ祭司達は下町の方でほそぼそと活動していたんだけど… 一月くらい経って、文官仕事が滞っているとかで騎士達がバルナ様達を連れてってしまったんだ。大人達の話では、今でも教会の奥の方でずっと書類仕事させられているって」
正教国では、ネイルコード国の各街の領庁に相当する施設がそのまま街の教会に併設されているようですね。
にしても、享楽的なところだけ取り上げて、面倒な施政に関する部分は今までの文官に丸投げしてブラック企業しているとは…。
「孤児院はその日のうちに解散させられて追い出されて。最初はバルナ様達と一緒に暮らしてたんだけど。バルナ様が連れて行かれてからは食べるのにも苦労するようになって…」
「…それでひったくりができるか狙ってたのか?」
トゥーラさんが聞きます。容赦ないですね、この人。
ビクッとする子供達。…でもまぁ、生きるか死ぬかとなれば情状酌量の余地はありますし。そもそも子供達をとこまで追い詰めたその新祭司が悪いんだけど…
「違うよっ!」
子供達が訴えます。
「教会でたむろしている奴らは、街で綺麗な女の人を見かけると連れていこうとするし。ただ食いやら、店の物を金払わずに持っていくのは当たり前だし。だから、教会の奴らが来たら店を閉めたりかたづけたり、女の人を隠したりしてるんだ。俺たち、あいつらが来ないかの見張りをすることで駄賃を貰ってんだ。それで通りを見張ってたら、赤くはないけど教会の鎧を着た人がやってきたんで…」
なるほど、リシャーフさんが警戒対象でしたか。
「う… 疑って済まなかったな」
トゥーラさんから謝ります。まぁ、こんなでかい狼連れていたら、見張るにしても挙動不審になりますか。
それでも駄賃は安そうなので、子供達がお腹空かせていたのには変わりはないようですが。
「…そこそこ繁盛している店もあるようだけど…」
すぐにかたづけられないくらいに流行っている店も散見しますね。通りに面した母屋の数からすると、それでも一部の店っぽくはありますが。
「騎士に賄賂渡したり、やつらが連れてきた奴隷を買い取ったりした店には、ちょっかい出さないみたい…」
…店の処世術にまで文句を付けるつもりはありませんが。なんかもうべったりですね。
あと奴隷ですか…。今まで通ってきたところでは、いかにも奴隷という扱いを受けている人はいませんでした。まぁ、奴隷も大切な労働力なのであって、虐げることが目的で奴隷を買っているわけでもないでしょうからね。見た目で分るほど酷い扱いをしても、得はありません。
ただ。奴隷で金儲けともなれば、どこでその奴隷を調達してきたのかは気になるところです。騙したとか、微罪で奴隷落ちさせた等、碌でもない予感しかしませんね。
「お金払わない騎士に文句言ったら、連れて行かれて奴隷にされたり。やってもいないことに犯人だと決めつけられて捕まったり…そんな人も大勢居るんだ」
やっぱりですか…
「…どうします? リシャーフさん」
「…正教国の恥をさらしてばかりで、申し訳なくて居たたまれないのですが。バルナ様が軟禁されているのなら助け出して、この街を正常化したいのです。 巫…レイコ殿には、急ぎ教都に向かいたいところ申し訳ないのですが。ここはご助力いただけないでしょうか?」
「…まぁ、この子達を見捨ててはいけないですから。いいですよ?」
レッドさんが私のフードから出てきました。マーリアちゃんも自分のフード脱いでいます。それを見咎めた男の子…
「銀髪に紅眼…魔の森の魔族?」
「ん? 君、エルセニムの人を見たことあるの?」
「…貴族が連れていたのを見たことがある。悪魔の眷属だから調伏しているとか… 人の血を啜って生きているから近づくななんて話も…」
「君、この娘がそんな化け物に見える?」
見た目すっごい美少女ですよ、マーリアちゃんは。"どう?"という感じで、マーリアちゃんが小首をかしげます。
目が合った少年が真っ赤になります。これは一見必殺ですね! 首をぷるぷる振って否定しています。
「まぁ伝聞だけで他人を悪く言うのは止めて欲しいかな。君たちも、あの騎士達や奴隷買った貴族を善人だなんて思っていないでしょ?」
こんどは盾に首をぶんぶん振って肯定する少年です。
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