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第5章 クラーレスカ正教国の聖女
第5章第003話 再度、ユルガルム領へ
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第5章第003話 再度、ユルガルム領へ
・Side:ツキシマ・レイコ
去年、一度ユルガルム領に行きました。ユルガルム領次期領主ウードゥル・ユルガムル・マッケンハイバーの奥様が、アイズン伯爵の娘ターナンシュ様。その初出産に付き添うためにアイズン伯爵の奥様メディナール様がユルガルム領に赴くことになったので、その護衛でした。
…その時には、蟻の魔獣の大量発生だとはハゲたとかいろいろありましたが。ターナンシュ様は年明けに無事ご出産。
というわけで。アイズン伯爵が、ユルガルム領に滞在中である奥様のを迎えに、かつ年明けに生まれた娘のターナンシュ様の子供、つまり新たなるお孫さんを見に、ユルガルム領に赴く事になりました。
他の同行者は、お孫のクラウヤート様にバール君、護衛騎士のダンテ隊長にエカテリンさん、ランドゥーク商会のお仕事…というより、私のお目付役のアイリさんにタロウさん。
さらに、大使扱いのエルセニム国王女マーリアちゃんと、先日船で到着しましたエルセニム国のマナ師さんが三名ほど。ノドム・フーンバンという方が派遣隊のリーダーだそうで、私にも紹介されました。三十代くらいの男の方ですね。ネイルコード国でいうところの男爵位だそうですが、貴族というよりは職人な雰囲気の方です。ユルガルム領でとれるマナの質やら使い方について、先方でいろいろ交流を持つ予定です。
「あれ? マーリアちゃん、学校は?」
「うん? 夏休みよ。正確には来週からだけど、アイズン伯爵の予定に合わせて早めにって事ね。クラウヤート様も一緒に休みだし」
「…けっこう短いのね、こっちの就業期間」
ここの貴族学校。一日午前2時間午後2時間。前期後期がそれぞれ三ヶ月だそうです。長期休みと言っても、領主や文官を目指す人は、領地に帰っての実習となりますし。貴族ともなれば帰宅後も家庭教師による習い事も多いんだそうです。
まぁ六六の学校も、週二日午前中だけとかですので。地球の学校と違い、カリキュラムが少ない分、拘束時間も短いようですね。…って、日本での詰め込み方の方がハンパなかっただけかなのかな?
「マーリア様は、勉強もすぐ追いつくことが出来ましたし。宿題は出されましたけど、遅れることは無いと思うよ」
クラウヤート様は、マーリアちゃんと同じ学年だそうです。留学生扱いなので、いろいろ面倒見て貰っているそうですね。
…他の男子からの防波堤にもなっているとは、エカテリンさんの弁ですが。同世代の男の子がマーリアちゃんを見てほっとくとも思えません。
あと。マルタリクからハンマ親方他数名が、ユルガルム領での研修旅行と相成ります。
鉄製品の加工やら、マナ関係の技術の反映やら、エイゼル市とユルガルム市との連携の協議をしにマルタリクを代表して…ということだそうで。 同じような物を研究開発するのも、互いの得意分野を知らずに進めるのも、無駄が多いと言うことで、派遣が決まりました。向こうのサナンタジュさんと息が合いそうです。
もちろん、定期キャラバンに混ざっての移動となりますので、護衛ギルドの面々もいます。
お久しぶりですギルド護衛のタルタス隊長に、覇王様と横モヒカンの人達も護衛でキャラバンに参加です。ただ、ユルガルムについたら、すぐ帰りのキャラバンで戻ってくるそうです。
そして。ユルガルムからエイゼル市に戻ってきたら、再度キャラバンでユルガルムに。そのときのエイゼル市への帰りのキャラバンが、アイズン伯爵の帰領予定となります。
なんだかんだでベテランの覇王様、護衛の仕事には尽きないようです。
「ひゃっはー。稼ぎ時だぜっ!」
テンションの高い横モヒカンの人達の偉容に、セレブロさんがなんか緊張しています。…あの派手な横モヒカン、効果あるんですね。
今まで溜まっていた輸送で、冬になるまでは護衛業も引っ張りだこだそうです。
タシニの街の崖崩れ現場では、まだ工事が続いているそうですが、上りと下りを時間帯で入れ替える方法での半線開通状態で、交通量は崖崩れ前の量まで戻っているそうです。むしろ前より坂道の傾斜が緩くなって通りやすくなったと評判で、両線全面開通が待たれています。
出発の日です。初夏らしい雲が出ていますが、概ね良い天気です。
私はマーリアちゃんと一緒に、モーラちゃんらに見送られてファルリード亭を出て、ギルドでキャラバンの馬車に乗ります。
そう言えば、このギルド本部もそろそろ移転だそうです。輸送業務の増加に伴ってキャラバンのための荷物の集積所が手狭になってきたとかで。ここよりさらに北に敷設中の街道の側に新しいギルトと倉庫やキャラバン停留地を建てる予定だそうです。
エイゼル市が大きくなる都度、街道が郊外の方向に追加されてって、ギルドも移動していく…って感じですか。
実は、その現在のギルドの建物を、ランドゥーク商会で買い取る話が出てまして、ファルリード亭にも声がかかっています。ファルリード亭もお客が増えてキャパオーバー気味ですからね。キルドの建物を改装したり、馬車の係留所とか訓練場に宿屋を建てたりとかで拡充を考えているとか。
お菓子方面の私のレシピを主にした専門店なんかも併設で考えているとか。フードコートの話を前にしたことがあるのですが、どうもそんな感じのお店を、アイリさんとタロウさんが考えているようです。
私も貯金が結構な額ですので、投資という感じでいろいろ首突っ込んだら楽しそうだとか考えています。
貴族街勢の馬車とは、西の関で合流です。そこで私は伯爵家と同じ馬車に乗せられました。
その馬車には、アイズン伯爵とそのとなりにクラウヤート様。バール君は、席の間の床で寝そべっています。
私の隣には、エカテリンさんとダンテ隊長。レッドさんはクラウヤート様が抱っこしています。エカテリンさんはバール君撫でるのに夢中ですからね。
マーリアちゃんは、エルセニム国のマナ師さんとセレブロさんと一緒に別の馬車です。
アイリさんとタロウさんも同乗。さらにハンマ親方がマナ師さん目当てで潜り込んでますね。なにか商売になりそうなお話でもするのでしょう。
伯爵がめずらしく楽しそうに外を眺めています。窓ガラスが無いですから、開けていると風が入ってきますが、もうすぐ初夏、丁度良い風です。
娘さんとお孫さんに会えるのが楽しみなのか、微笑すらしている伯爵ですが。やっぱちょっと恐い顔です。悪巧みしているようにも見えてしまいますね。
などと思ってたら、レッドさんがクラウヤート様の膝から伯爵の膝に移り、背を伸ばして伯爵の傷を撫でるように触ります。
「ん?小竜様はどうなされたのだ?」
とくに拒絶すること無く触られるままになっている伯爵です。じゃれついてくる猫に戸惑うお父さん状態です。
レッドさん曰く。え? 神経の損傷している部分を、マナを使って連結ができるか調べている? マナでそんなこと出来るの?
「えっと。伯爵の表情が恐いのを治せるか調べているそうです」
「わしのこれをか? 小竜様にそんなことがお出来になると?」
下顎神経は問題なし。上顎神経の損傷部分を確認。伯爵の体内マナのを集めてきて、筋組織上に神経系を再形成?
「なんとか出来そうだそうです。ちょっとの間、レッドさんの好きにさせてあげてくれませんか? 痛いことはないと思うので」
「う…うむ。承知した」
レッドさんが伯爵の傷の上からペタペタ触っています。腕を切られたとか脊椎が損傷したとかなら難しいですが。表情筋の信号伝達程度なら、普通の人の体内マナの再配置でも出来るそうです。
耳下あたりの神経に接続、表情筋に沿ってマナで回路を形成…既存の神経にバイパス…終了!
「…伯爵。もういいそうです」
今までは、右の頬の傷で唇から頬にかけての表情筋が半分くらいしか動かなかったようですが。レッドさんによってとりあえず神経は繋がったようです。
「伯爵、笑えます?」
「…また難しいこと言うの」
頬を手でムニムニしながら表情を作ろうとしていますが。
「ちょっと動く気がするが。ダンテ隊長、どうかの?」
「…はい…以前よりは表情が柔らかくなったようには思いますが…」
…本心なのかお世辞なのか、いまいち良くわからないですね。
筋肉劣化、要訓練、とレッドさん
「頬の筋肉が衰えてしまっているので、しばらく訓練してください…だそうです」
「ふむ。二十年くらい使ってなかったからな。まぁこれでユルガルムの孫に怖がられることもなくなるかの? のうクラウ?」
聞かれて苦笑するクラウヤート様。
「…あれ?クラウヤート様も恐がった口ですか?」
「あ~。はい、いえ、その~。…本当に小さいころは、お会いする都度に泣いてましたね。あははは…」
…やっぱ恐かったんですね。
・Side:ツキシマ・レイコ
去年、一度ユルガルム領に行きました。ユルガルム領次期領主ウードゥル・ユルガムル・マッケンハイバーの奥様が、アイズン伯爵の娘ターナンシュ様。その初出産に付き添うためにアイズン伯爵の奥様メディナール様がユルガルム領に赴くことになったので、その護衛でした。
…その時には、蟻の魔獣の大量発生だとはハゲたとかいろいろありましたが。ターナンシュ様は年明けに無事ご出産。
というわけで。アイズン伯爵が、ユルガルム領に滞在中である奥様のを迎えに、かつ年明けに生まれた娘のターナンシュ様の子供、つまり新たなるお孫さんを見に、ユルガルム領に赴く事になりました。
他の同行者は、お孫のクラウヤート様にバール君、護衛騎士のダンテ隊長にエカテリンさん、ランドゥーク商会のお仕事…というより、私のお目付役のアイリさんにタロウさん。
さらに、大使扱いのエルセニム国王女マーリアちゃんと、先日船で到着しましたエルセニム国のマナ師さんが三名ほど。ノドム・フーンバンという方が派遣隊のリーダーだそうで、私にも紹介されました。三十代くらいの男の方ですね。ネイルコード国でいうところの男爵位だそうですが、貴族というよりは職人な雰囲気の方です。ユルガルム領でとれるマナの質やら使い方について、先方でいろいろ交流を持つ予定です。
「あれ? マーリアちゃん、学校は?」
「うん? 夏休みよ。正確には来週からだけど、アイズン伯爵の予定に合わせて早めにって事ね。クラウヤート様も一緒に休みだし」
「…けっこう短いのね、こっちの就業期間」
ここの貴族学校。一日午前2時間午後2時間。前期後期がそれぞれ三ヶ月だそうです。長期休みと言っても、領主や文官を目指す人は、領地に帰っての実習となりますし。貴族ともなれば帰宅後も家庭教師による習い事も多いんだそうです。
まぁ六六の学校も、週二日午前中だけとかですので。地球の学校と違い、カリキュラムが少ない分、拘束時間も短いようですね。…って、日本での詰め込み方の方がハンパなかっただけかなのかな?
「マーリア様は、勉強もすぐ追いつくことが出来ましたし。宿題は出されましたけど、遅れることは無いと思うよ」
クラウヤート様は、マーリアちゃんと同じ学年だそうです。留学生扱いなので、いろいろ面倒見て貰っているそうですね。
…他の男子からの防波堤にもなっているとは、エカテリンさんの弁ですが。同世代の男の子がマーリアちゃんを見てほっとくとも思えません。
あと。マルタリクからハンマ親方他数名が、ユルガルム領での研修旅行と相成ります。
鉄製品の加工やら、マナ関係の技術の反映やら、エイゼル市とユルガルム市との連携の協議をしにマルタリクを代表して…ということだそうで。 同じような物を研究開発するのも、互いの得意分野を知らずに進めるのも、無駄が多いと言うことで、派遣が決まりました。向こうのサナンタジュさんと息が合いそうです。
もちろん、定期キャラバンに混ざっての移動となりますので、護衛ギルドの面々もいます。
お久しぶりですギルド護衛のタルタス隊長に、覇王様と横モヒカンの人達も護衛でキャラバンに参加です。ただ、ユルガルムについたら、すぐ帰りのキャラバンで戻ってくるそうです。
そして。ユルガルムからエイゼル市に戻ってきたら、再度キャラバンでユルガルムに。そのときのエイゼル市への帰りのキャラバンが、アイズン伯爵の帰領予定となります。
なんだかんだでベテランの覇王様、護衛の仕事には尽きないようです。
「ひゃっはー。稼ぎ時だぜっ!」
テンションの高い横モヒカンの人達の偉容に、セレブロさんがなんか緊張しています。…あの派手な横モヒカン、効果あるんですね。
今まで溜まっていた輸送で、冬になるまでは護衛業も引っ張りだこだそうです。
タシニの街の崖崩れ現場では、まだ工事が続いているそうですが、上りと下りを時間帯で入れ替える方法での半線開通状態で、交通量は崖崩れ前の量まで戻っているそうです。むしろ前より坂道の傾斜が緩くなって通りやすくなったと評判で、両線全面開通が待たれています。
出発の日です。初夏らしい雲が出ていますが、概ね良い天気です。
私はマーリアちゃんと一緒に、モーラちゃんらに見送られてファルリード亭を出て、ギルドでキャラバンの馬車に乗ります。
そう言えば、このギルド本部もそろそろ移転だそうです。輸送業務の増加に伴ってキャラバンのための荷物の集積所が手狭になってきたとかで。ここよりさらに北に敷設中の街道の側に新しいギルトと倉庫やキャラバン停留地を建てる予定だそうです。
エイゼル市が大きくなる都度、街道が郊外の方向に追加されてって、ギルドも移動していく…って感じですか。
実は、その現在のギルドの建物を、ランドゥーク商会で買い取る話が出てまして、ファルリード亭にも声がかかっています。ファルリード亭もお客が増えてキャパオーバー気味ですからね。キルドの建物を改装したり、馬車の係留所とか訓練場に宿屋を建てたりとかで拡充を考えているとか。
お菓子方面の私のレシピを主にした専門店なんかも併設で考えているとか。フードコートの話を前にしたことがあるのですが、どうもそんな感じのお店を、アイリさんとタロウさんが考えているようです。
私も貯金が結構な額ですので、投資という感じでいろいろ首突っ込んだら楽しそうだとか考えています。
貴族街勢の馬車とは、西の関で合流です。そこで私は伯爵家と同じ馬車に乗せられました。
その馬車には、アイズン伯爵とそのとなりにクラウヤート様。バール君は、席の間の床で寝そべっています。
私の隣には、エカテリンさんとダンテ隊長。レッドさんはクラウヤート様が抱っこしています。エカテリンさんはバール君撫でるのに夢中ですからね。
マーリアちゃんは、エルセニム国のマナ師さんとセレブロさんと一緒に別の馬車です。
アイリさんとタロウさんも同乗。さらにハンマ親方がマナ師さん目当てで潜り込んでますね。なにか商売になりそうなお話でもするのでしょう。
伯爵がめずらしく楽しそうに外を眺めています。窓ガラスが無いですから、開けていると風が入ってきますが、もうすぐ初夏、丁度良い風です。
娘さんとお孫さんに会えるのが楽しみなのか、微笑すらしている伯爵ですが。やっぱちょっと恐い顔です。悪巧みしているようにも見えてしまいますね。
などと思ってたら、レッドさんがクラウヤート様の膝から伯爵の膝に移り、背を伸ばして伯爵の傷を撫でるように触ります。
「ん?小竜様はどうなされたのだ?」
とくに拒絶すること無く触られるままになっている伯爵です。じゃれついてくる猫に戸惑うお父さん状態です。
レッドさん曰く。え? 神経の損傷している部分を、マナを使って連結ができるか調べている? マナでそんなこと出来るの?
「えっと。伯爵の表情が恐いのを治せるか調べているそうです」
「わしのこれをか? 小竜様にそんなことがお出来になると?」
下顎神経は問題なし。上顎神経の損傷部分を確認。伯爵の体内マナのを集めてきて、筋組織上に神経系を再形成?
「なんとか出来そうだそうです。ちょっとの間、レッドさんの好きにさせてあげてくれませんか? 痛いことはないと思うので」
「う…うむ。承知した」
レッドさんが伯爵の傷の上からペタペタ触っています。腕を切られたとか脊椎が損傷したとかなら難しいですが。表情筋の信号伝達程度なら、普通の人の体内マナの再配置でも出来るそうです。
耳下あたりの神経に接続、表情筋に沿ってマナで回路を形成…既存の神経にバイパス…終了!
「…伯爵。もういいそうです」
今までは、右の頬の傷で唇から頬にかけての表情筋が半分くらいしか動かなかったようですが。レッドさんによってとりあえず神経は繋がったようです。
「伯爵、笑えます?」
「…また難しいこと言うの」
頬を手でムニムニしながら表情を作ろうとしていますが。
「ちょっと動く気がするが。ダンテ隊長、どうかの?」
「…はい…以前よりは表情が柔らかくなったようには思いますが…」
…本心なのかお世辞なのか、いまいち良くわからないですね。
筋肉劣化、要訓練、とレッドさん
「頬の筋肉が衰えてしまっているので、しばらく訓練してください…だそうです」
「ふむ。二十年くらい使ってなかったからな。まぁこれでユルガルムの孫に怖がられることもなくなるかの? のうクラウ?」
聞かれて苦笑するクラウヤート様。
「…あれ?クラウヤート様も恐がった口ですか?」
「あ~。はい、いえ、その~。…本当に小さいころは、お会いする都度に泣いてましたね。あははは…」
…やっぱ恐かったんですね。
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