玲子さんは自重しない~これもある種の異世界転生~

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第4章 エルセニム国のおてんば姫

第4章第019話 そのころのアイズン伯爵とレッドさん

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第4章第019話 そのころのアイズン伯爵とレッドさん

・Side:バッシュ・エイゼル・アイズン

 今回のダーコラ国遠征。わしの役目は、ダーコラ国の経済状況の調査と把握ではあったのだが。この拠点の中からでは、大して出来ることはまだないな。
 宿に赴いたときに眺めたところでは、このバトゥーという港町も街並みは平凡、街道も未整備なところが多く。これではまだ河を使った方が良いくらいだ。

 レイコ殿は、エルセニム人の反抗組織を追って、エルセニム国に行ってしまった。あの子にも苦労をかけるの。ローザリンテ殿下も人使いが荒い。

 夜が明けるかという頃、北からこの拠点に向かってくる集団を小竜様が見つけたらしい。
 斥候が偵察に行ったところ、どうもエルセニム人の元奴隷部隊だそうで。レイコ殿に解放されて、この拠点を目指すように言われたそうだ。
 レイコ殿の指図とあれば、我らも無視するわけには行かぬ。早速、兵士と医官によって連れられてきた人々の面倒が見られる。幸い、食料が乏しかっただけとのことで、食べていれば回復するだろうとのことだが、女性や子供も多いな。聞くところによると、闘える者らはこの者らを人質に同じエルセニム人と戦えと言われていたそうだ。
 ダーコラ国も非道なことをする。ローザリンテ殿下も一見静かだが、彼らを眺める目には怒気のような物を感じられる。

 この拠点の襲撃に参加して怪我を負ったエルセニム人が、誤解で襲撃してしまったと謝罪してきた。幸い、ネイルコード側には重傷者がいないのが幸いし、ラコール隊長が代表して謝罪を受け入れた。
 思うところがある兵も居るだろうが。痩せ細ったエルセニム人の女子供に老人らを見ては、矛を収めざるを得ないようだ。



 昼となり、ダーコラ国からの使者が訪れた。今回は始めて来るやつらじゃな、ハルバニとかいう外相はどうした?
 ダーコラ国の要求は、ネイルコード国軍この拠点からの退去、ダーコラ国軍の捕虜の解放、エルセニム人の引き渡し、ローザリンテ殿下が王都に来ての謝罪。…まぁ飲めるわけがないわな。ふざけた要求に周囲の騎士達も怒気を飛ばしておる。

 ダーコラ国が偽情報でエルセニム人の反抗組織をこの拠点にけしかけ、双方がぶつかっている間にダーコラ国軍を突入させ、ローザリンテ殿下を拉致しようとしていたことは、既に赤い鎧の捕虜の証言から分っている。まぁ使者はそのへんのことを知らなかったのか、こちらが掴んでいる状況を説明されて自分の命の危険でも感じたのか、顔色を変えて狼狽えていた。まぁ、この使者に当たっても何にもならんがな。

 ただまぁ。このままここにいても、ネイルコード国としても埒があかない。この使者らは、こちらが動き出すのに丁度良い大義名分じゃ。ローザリンテ殿下に王都まで来いと言ってきたのだから、行ってやろうでは無いか。

 船に残っている兵の半分をを拠点に入れてここの防衛。ローザリンテ殿下の護衛として拠点にいた護衛騎士達は、全て王都に向かうことになる。総勢千五百といったところか。もちろん先頭は、ダーコラの使者に勤めてもらう。
 ダーコラ国の中枢に乗り込むことになるわけで危険が伴う行為ではあるが。セーバス殿の報告では、こちらに対抗できるような部隊は王都に至るまでの道中には残っていないそうだ。
 エルセニムの反抗組織が襲撃してきた時に接近していたダーコラ国の部隊は、そのまま王都方面に引き返しているが。ダーコラ国標準の八割近くが徴兵の部隊、戦闘になっても我が国の最精鋭の騎士達の敵ではないだろう。

 次に脅威となりそうな戦力はエルセニム国との国境の砦に戻っている。あのオルモック将軍の持ち場じゃな。まぁそちらはレイコ殿が対応してくれるじゃろうし、こちらには小竜様が同行している。先手を取られることはないじゃろう。



 ふむ。ローザリンテ殿下のためにとバトゥーの街で一番豪華だという馬車が貸し出されたが。まぁ、こちらには使者殿に乗っていただき、先頭を走っていただこう。ローザリンテ殿下の乗車される馬車はネイルコード国から持ち込まれ組み立てられたもので、当然周囲は騎乗騎士らが直接護衛しておる。
 しかし、どうにも道が悪いの。馬車の窓から景色を観察する。春ということで、作物を植える準備で耕された畑が広がるが。区画は曲がりくねっていて、畑も面によって高低差がある。水の足りない場所が、ここからも土の色で分る。人力で水を撒いているのか、そりゃ効率が悪かろう。

 途中の村で一泊。宿屋を一軒借り切って、周囲は囲むように警備された。
 次の日、道中でダーコラ国軍の部隊と接触したが。使者殿を盾にして誠心誠意説得しその部隊を退いてもらった。まぁ傍目にこちらが精鋭なのは分るのであろう。徴兵八割では手が出せる物ではない。

 その日の昼にはダーコラ国の王都に到着した。
 …城壁外の周囲に広がるスラムといい、城塞に引きこもっていた頃のエイゼル市を思い出すわ。城壁で囲ってわざわざ己の成長を止めている街、ここからどう発展するつもりなんじゃろな。現状維持くらいしか考えておらんのじゃろうが。
 外敵に対して城壁が必要という考えは分るが。いつまでも外に怯えておっては、どのみち成長してきた外敵に食われるだけじゃろ。

 城塞の門では、流石に一悶着があった。そりゃ千五百もの騎士団が迫ってきたのじゃからな。
 ローザリンテ殿下の訪城は、既に先駆けが出されておるはずじゃし。ローザリンテ殿下に来いという文言は、使者が持ってきた文書にも玉璽付きで記載されておる。しかし、流石に千五百を全部入れることは出来ないということで、騎士の中の精鋭である護衛騎士、そこから二十が随伴することとなった。
 本来ならいくら最精鋭とは言え二十では心許ないところではあるが。今回は小竜様もおられる。
 ちなみに小竜様はエカテリンがお預かりしている。ローザリンテ殿下に抱えられてる状態では周囲に気が配れない…と身振り手振りで小竜様が仰られた。そう言えば、レイコ殿とおられるときにはいつも背中か肩の上じゃったな。頭に無理矢理しがみついているように見えていたのじゃが、意味はあったのだな。ローザリンテ殿下は残念そうじゃがな。

 跳ね橋になっている城塞の門をくぐると、正面に境界と城が見える。城はまぁ見栄えは立派だが、城塞内の街並みはそこそこといったところか。
 城門を馬車でくぐり、宮殿に付けられる。一応、城の騎士による出迎えはあるが、こやつら城内というのに帯剣か。まぁ、こちらは敵国の人間であるのだから致し方なしか。
 赤い鎧を着た騎士が、腹立たしいことにこちらの護衛騎士の武装解除を命じてきた。
 
 「ローザリンテ殿下はネイルコード国王妃にしてダーコラ国国王の血縁ぞ。それの護衛の帯剣を認めないというのであれば、我々はここで失礼させてもらおう。貴官の指示で我々が引き返すことになったことは、後日ダーコラ国に正式に抗議させていただく。貴官の姓名所属を聞かせていただこうか!」

 ラコール隊長が一喝する。まぁ、騎士としての技量も貫禄も、赤い張りぼて騎士では太刀打ちできんだろうな。結局、そのまま通っても良いこととなった。

 城に入り、謁見室に通された。
 あれがダーコラ国国王アルマート・ダーコラ・セーメイか。ローザリンテ殿下の従兄だそうだが、あまり似ておらんの。神経質そうな男じゃ。
 となりにいるのは、ザッカル宰相か? 他にも、派手に着飾った貴族に騎士らが壁伝いに威圧するようにずらっと並んでおるわ。

 「ローザリンテ、久しいな。…お前も歳を取ったな」

 「アルマート陛下、本当にお久しぶりですね。父が亡くなってこの城を追い出されるとき、先代の隣でニヤニヤしていたあなたの顔は、今でもはっきりと思い出されますわ」

 「ふん、嫌みを言うでない。おぬしを城から出したのは、宮廷内のごたごたからそなたを保護する意味もあったのだからな」

 「父の喪も開けないうちに街道も碌に整備されていない辺境に押し込んで、あなたの戴冠式にも呼ばれず。次に王宮から連絡があったのは、地方都市でくすぶっているネイルコードの三男坊のところに嫁げという命令でしたわよね。まぁ結果から言えば、あの人に嫁げたことには今では大変感謝しておりますわ」

 「…ダーコラ国の安泰のために、当時は致し方ないことだったのだ」

 「ダーコラ国ではなく、あなたの安泰なんでしょうけどね。まぁその辺はもうどうでもいいですわ。まず、こちらにおられるのが、赤竜神から使わされた小竜レッド様です。赤竜神の巫女レイコ様は諸用で外しておりますけど。この子が赤竜神の眷属であられることは、このお姿を見れば一目瞭然でしょう」

 エカテリンの肩に留まっている小竜様が、その翼をバサっと広げる。

 「ほ…本物なのか?」

 「いやしかし、あんな動物など、他にはおらんだろう?」

 ダーコラ国側の貴族や騎士達が、ざわめきよる。

 「小竜様においては、赤竜神の巫女様が私の護衛として付けて下さいました。努々疎かになさいませんように」

 小竜様を見て祈っているのは、教会の関係者だろうか。…貴様らにどんな信仰があるのか聞いてみたいところだかな。

 「さて。ネイルコード国王妃として、ダーコラ国アルマート陛下に尋ねます。反抗組織をバトゥーの拠点に嗾けた件と、ダーコラ国軍にその隙を突いて急襲し私を確保しろという命令。どう釈明されますの?」

 「なっ…」

 王と宰相、二人して驚いておる。
 バレているってことを知らなんだのか? それとも、累が及ぶことを恐れてバレたことを誰も知らせておらぬのか。部下が知らぬうちに勝手に軍を動かした…はさすがにありえんじゃろうが。どのみち組織としては末期じゃの。

 「そもそものマーリア姫の件と、バトゥーでのダーコラ国軍の動き。これらネイルコード国への害意についてもご説明いただきたい」

 「…ネイルコード国も、艦隊をバトゥーに寄越し、国境にも兵を配しておるではないか!」

 「マーリア姫に、レイコ…赤竜神の巫女様の確保を命じて襲撃させたのが先でしょう?。私はその抗議に来たのですし。私に来いと行ったのはそちらではないですか? まさか護衛も無しに来いと言ったおつもりで?」

 「そ…それは…いや。マーリア姫の件は、王太子のバンダールが命じたことで…」

 「マーリア姫本人はザッカル宰相に指示されたと言っておりましたが。そもそも他国での要人拉致なんて事、他の者がやらせたで済ませられるわけ無いでしょう?」

 ここからはネタリア外相が外交の話に入る。

 「さて。幸いなことに件のマーリア姫によってネイルコード国とエルセニム国といろいろ誼が出来ましてな。両国で同盟を締結することになりました。それに伴って、ネイルコード国とエルセニム国の連名でダーコラ国への要求を伝えます」

 一つ。ダーコラ国はエルセニム国を対等の国家と認めること。
 一つ。ダーコラ国は奴隷制度を廃止すること。また、奴隷制度によって理不尽な待遇を受けた者達への補償をすること。
 一つ。ダーコラ国国王アルマート陛下には、今回の責任を取って退位していただくこと。

 まだエルセニム国の直接の了承は得てはいないが。まぁ王族のマーリア姫が了承しているということでよかろう。

 「ネイルコード国からの要求は以上です」

 「な…なぜエルセニム国にそんなにこだわるのですかな? 銀髪紅眼の悪魔の末裔ですぞ」

 ザッカルが狼狽えたように聞いてくるが。正教国にかぶれてなにも見えておらんな、此奴らは。

 「ダーコラ国では、首脳部までそんな迷信にとらわれているのですか。そう言えば、ダーコラ国軍の赤い鎧のやつらは、赤竜神の巫女様に対して帝国の魔女とか黒髪のガキとか言っているようですな。そういう無体な言い分に心を痛めた巫女様が、彼らの待遇改善を願ったのですよ。ここに、赤竜神の巫女ツキシマ・レイコ様の宣言書もございます。赤竜神の敬虔な信徒たるアルマート陛下なら、これを無碍にはされますまいな?」

 「いや…しかし…」

 「ダーコラ国への巫女様の心象はすでに最悪ですな。エルセニム人を、妻子らを人質にとって同族と戦わせるような非道、赤竜神様の視点からも捨て置けないようなことをダーコラ国はしているということです。当然、それらは改められて然るべきでしょう。それにはまず国の上層部のすげ替えからということで、ネイルコード本国の方でも意見が纏まっていましてな。まぁ要人拉致を堂々と指示したってのが致命的でしたな。退位か、本気の戦争か。どちらかを選んでくださいということです」

 ネタリア外相の弁が乗ってきたの。

 「ちなみに巫女様は、あなたたちが刺客として送り込んだマーリア姫と一時は決闘となりましたが、善戦の上に懇意になられましてな。現在はマーリア姫の帰国に同行してエルセニム国を訪問中です。今頃は、エルセニム国から正教国とあなた方の非道についていろいろ説明を受けている頃でしょうな。エルセニム国の解放にも十全にご協力いただけるでしょう。それが意味するところは、理解していますな?」

 今日のネタリア外相は、よく舌が回る。いつもは寡黙なのだがな。

 「く…巫女は駄目でも小竜を手に入れれば、まだ正教国がなんとかしてくれる! おい!その赤いトカゲを確保せよ!」

 威圧のために並んでおった騎士が一人、後ろから近づいてエカテリンの肩に留まっていた小竜様の首根っこを掴んで取り上げよった。
 何をする!と思った次の瞬間。バリバリッ!という音とともに、その騎士が硬直したかと思うと、そのまま仰向けに倒れた。
 その騎士の上に乗った小竜様が、ばっと翼を広げて、周囲を見渡す。その目その姿、小さくてもドラゴンの威厳を纏っておるわ。

 小竜様が、部屋に飾られている花瓶に向かって口を開くと、バンっという音とともに花瓶が破裂した。たしかレイコ・ガンと言ったか。レイコ殿が使うレイコ・バスターより低威力の技と同じじゃな。たしか小竜様もレイコ・バスターを使えると言っていたので、この場はだいぶ手加減されておられるようだ。
 割れた花瓶からは熱湯が飛び散ったようで、それを浴びた近くにいた騎士が喚いておる。
 部屋にある花瓶が次々に破裂する。玉座の脇にある水差しまでもが破裂する。

 「クーッ!クーッ!クーッ!」

 パンッ!パンッ!バンッ!

 そして、一通り花瓶を破裂させた後は。次はお前だとばかりにアルマートの方を向く…
 確かにこれならば、人を破裂させるのも簡単じゃろうな。

 「ひっ…ひいっ!」

 流石に命の危険を感じたのか、慌てふためくアルマート。

 「わ…わかった!小竜様には手を出さんっ!止めてくれ!」

 ザッカルと言ったか、宰相が喚く。

 「すっ…すぐには決められない内容である故に、回答はこちらで検討した後にしてほしい。それまで貴賓室で過ごされよ」

 エカテリンが小竜様を抱えると、あからさまにダーコラ国の面々はほっとするが。

 「ふん。謝罪も無しかよ」

 と、気絶している騎士をつま先でこついだことで、他の騎士が激高しかけるが。小竜さまが一睨みすると、壁際に戻っていきおった。

 あとはもう、離れたところから取り囲むように、護衛諸共貴賓室とやらに案内された。
 …こりゃ部屋というよりは豪華な牢屋という感じか。入り口は一つだけで、高い位置にしか窓がない重厚な部屋がいくつか繋がっている。
 女性であられるローザリンテ殿下には個室をと行きたいが。流石に敵地でエカテリンとだけにするわけにも行かない。寝室の安全を確認するまでは、居間となっている一番広い部屋に皆で詰めることにした。

 部屋付きのダーコラ人の侍女が、お茶と茶菓子を並べていくが。
 小竜様が机に乗って、その菓子を口にする。

 「まだ毒味が済んでおりませぬ!」

 護衛騎士の一人が慌てるが、構わず小竜様にお任せする。小竜様には毒が効かないことを知らない者もいたか。まぁ声高に知らしめてもおらんがな。
 何種類からの菓子を一つずつ確かめる小竜様。ある一つを食べたとき、こちらを見て手を交差させた。それは、レイコ殿から教えて貰った否定の印。どうやらなにか入っているようだな。

 配膳していた侍女が青くなって震えているが。…まぁおそらく此奴を責めても致し方あるまい。
 にしても、誰に対して盛ったのやら。誰が食べるかも分らないし、一人でも倒れればそこで大騒ぎだろうに。…何も考えていないだけか?

 「この菓子は、小竜様が気に入られたようじゃ。あとでアルマート陛下やザッカル宰相にも召し上がっていただこうか。そう伝えてくれるかの?」

 侍女が頭をぶんぶんと縦に振って、慌てて出ていった。
 …これでさらに毒を仕込むようなことをするのなら、本気で食べさせてやろうぞ。

 小竜様は、今度はエカテリンに抱えられながら、部屋をいろいろ歩き回っている。小竜様が身振り手振りで、見たいところを指図している。
 どうもこの部屋には、外からののぞき穴とかがいくつかあるらしく。小竜様が見つけたそれを適当な物をねじ込んで塞いでいく。
 天井の一角にも潜む場所があるらしいが。そこは天板を突いて外してしまう。そうした方がむしろ使い辛いだろう。

 一通り部屋を廻ると、壁の一面の前に立ちガリガリと壁を削り始めた。…相当堅い壁のはずだが、まるで土ででも出来ているかのように穴を広げていくのう。
 小竜様の尻尾が隠れるか?というところまで掘ると、どうやら城外に通じたらしく、穴から風が通る。
 今度は、その穴の広げるように削り出した。一刻もしないうちに、四つん這いで進めば大人も通れるくらいの穴が空いた。試しに外に出た騎士の言うには、出た先には植木があるらしく、外からはこの穴は分り辛くなっているとか。
 削ったときに出た破片等を外に始末してから、部屋の調度品を動かしてその穴を隠しておく。これでいざというときの脱出もできたな。
 小竜様、ご苦労さまです。

 さて。あとはレイコ殿達の到着待ちか。そろそろエルセニム国も動く頃であろう。しばしのんびりさせて貰おうかの。
 …そう言えば護衛の一人が携帯用リバーシを私物に忍ばせておったな。

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