129 / 339
第4章 エルセニム国のおてんば姫
第4章第013話 尋問…というより事情聴取
しおりを挟む
第4章第013話 尋問…というより事情聴取
・Side:ツキシマ・レイコ
ネイルコード国の拠点を襲撃し、撤収時に怪我で置いて行かれたエルセニム人の反抗組織の人達は、一応捕虜扱いです。
マーリアちゃんが、そんな人達から簡単に話を聞ききます。さすがにエルセニム国の姫であるマーリアちゃん相手だと素直に話してくれますね。
ことはネイルコード国王妃の陣への襲撃です、拷問なんて事になっても私には意見できませんでした…って、本当にやったら止めてたかもしれませんけど。
当然護衛が周囲を固めている状態ですが。捕まった人のうちで一番地位が高いという人が、ローザリンテ殿下の前で語ります。
あくまでこの人達が認識している話ではありますが。エルセニム国のゲリラ活動に業を煮やしたダーコラ国が正教国に泣きついて、一時的にでも融和の材料にとマーリアちゃんをダーコラ国に派遣してもらったらしいのですが。人質の再お披露目といった悪趣味な両国の会談が準備されていたところ、そのマーリアちゃんがネイルコード国に拉致された…という連絡がダーコラ国から来たそうで。慈悲深くもダーコラ国が抗議をしたところ、ネイルコード国の王妃がマーリアちゃんを連れて謝罪に来た…なんて説明がされたそうです。
ここで横からマーリアちゃんを奪回できれば、エルセニム国に穿たれた棘が一つ抜けます…というのが今回の襲撃の目的なわけですが。 うーん。なんかもうどこから突っ込んで良いのやらな話ですね。
「慈悲深いダーコラ国って…そんなのあなたたち信じたの?」
マーリアちゃんもちょっと呆れています。
先ほどマーリアちゃんの名前を呼んだのは、どうもマーリアちゃんのお兄さんのようです。建前上はエルセニム国を出奔して、反抗組織を率いているんだそうです。…完全に誤解したまま去って行ってしまいましたね。
慈悲深いの下りはともかくとしても、マーリアちゃんが正教国から戻されたという情報は別に入手していたそうで。経緯はともかくとしても、マーリアちゃんがネイルコード国に奪われたというところは、信じてしまったようですね。
「エルセニム人奴隷の扱いを改善してやるから赤竜神の巫女をネイルコード国から連れてこいって命令されて。向こうでその巫女当人と決闘したらいいようにあしらわれて。なんかダーコラ国から聞いているのと話が違うからネイルコード国に協力して、証人として同行しているのよ。ネイルコード国の王妃様はエルセニム国人奴隷の解放を掛け合ってくれるっていうから了承したの」
マーリアちゃんが簡潔に説明してくれました。三行でOK。
捕虜の人、唖然とした顔でマーリアちゃんの話を聞いています。
「と…ということは、我らはエルセニム国を支援しに来てくれた方々に弓を引いてしまったという訳か…」
他の捕虜さん達も項垂れています。文字通りの骨折り損ですからね。だれがうまいこと言えと。
「そもそも、マーリアちゃんが今ここにいるという話をあなたたちは誰から聞いたんですか?」
護衛として同席していたエカテリンさんがエルセニム人の人に聞きます。
「ダーコラ国軍の奴隷にされている同胞が密かに協力してくれて、そこから情報をもらったのだが…」
「…その情報が反抗組織を誘導するものとして。ダーコラ国の目的は、エルセニム国にネイルコード国を襲撃させて、二国が将来的にも協力しなくなるようにすることと。あわよくばエルセニム国の反抗組織をネイルコード国に始末してもらうこと…ってところかな?」
「なっ…」
「親切でそんな情報流すわけ無いでしょ? 先ほどのそちらが聞かされていたっていう話が全くのデタラメだからね。その奴隷がいいように利用されているのは確実だと思うぞ」
エカテリンさん、脳筋に見えるけど。けっこう頭良いよね。
「レイコちゃん、レッドさんに周囲の索敵を頼めないかな? ダンテ隊長、いいですよね?」
ダンテ隊長が、拠点の指揮官と目配せをしますが、二人とも頷きました。
「エカテリンさん、どうしたんです?」
「ダーコラ国側に立って考えれば。ネイルコード国とエルセニム国がぶつかっているところにダーコラ国の軍を横からぶつけて。エルセニム国の反抗組織を倒せれば御の字で、ネイルコード国に恩も売れる。または、このままネイルコード国に襲いかかってローザリンテ殿下を拉致か弑殺できても、エルセニム国のせいに出来るという、結構美味しい状況なのよね。これで偵察だけして結果を待っているだけというのはちょっと考えられないし。もしダーコラ国の軍が近くに来ているのなら、確定だね」
…エカテリンさん、冴えていますね。
さっそくレッドさんに飛んでもらいます。夜でも平気レッドさん。
西の方向から、約五百ほどのおそらく軍でしょう、やってきていますね。撤退したエルセニム国の反抗組織の人達は、既に安全圏の森の中を北上しています。
「ダーコラ国の王都の方でしたっけ? あちらから、五百人ほどの部隊がやってきていますね。多分ダーコラ国の軍…なのでしょうね?」
拠点指揮官のラコール護衛騎士隊長に偵察結果を知らせます。
西の林の向こうでダーコラ国の軍勢は横陣を組みつつあります。ネイルコード国とエルセニム国のゲリラがぶつかった頃合いを見計らって突入するつもり…だったのでしょうが。
多分、向こうも斥候を出しているでしょうから、故知での戦闘がとっくに終わっているという様子はそろそろ伝わるころでしょう。
「…あのままあそこに布陣させておく訳にもいきませんし。こちらがダーコラ国側の企みは看破していると知らしめた方が、後々得かなと思いますが。いかがです? ラコール卿。」
ローザリンテ殿下が提案されます。
「手順として軍使を送っての誰何が先かと思いますが。下手すると、ばれたからと暴走する危険性があるかと。もっとも、既に奇襲はあり得ませんので、この陣の戦力でも十分対応は可能ですが。用心するに越したことはないでしょう」
会議室の外では、すでに臨戦態勢です。柵の向こうからも多少はこちらの動向が見えてはいると思いますが。
「私が行ってきましょうか?」
と言ってみます。先の国境での状況と同じですね。もし混戦にでもなったら、単身の私に出来ることには限りがあります。私の理想は戦闘になる前に解散させることです。
「えっ? いやしかし、巫女様を一人出すわけには…」
びっくりしたラコール隊長が、いいのか?とローザリンテ殿下を見ます。
「レイコちゃんお願いできますか? 私も無駄な戦闘は臨むところではありません」
「エルセニム国の捕虜の人達はどうされます? エルセニム国の襲撃にかこつけてあそこに来たのなら、引き渡しくらいは求められると思いますが」
推測ですが、目的の半分は反抗組織の討伐ですからね。
ローザリンテ殿下がニコッと笑います。いや、ニヤっですか。
「渡すわけありません。彼らはマーリア姫の無事を確認しに来ただけで、ネイルコード国とはなんら問題は起きていませんし。彼女の今後の扱いについては、ネイルコード国とエルセニム国の間の問題であって、ダーコラ国には無関係です」
そっちに持っていきますか。了解です。
「え? エルセニムの人達のことはありがたいのですが。相手の兵は五百もいるんでしょ? レイコだけで大丈夫なの?」
「ああマーリアちゃんは知らないか。レイコちゃんはその気になれば五百どころか万の軍勢も殲滅できるくらいのマナ術が使えるからね」
エカテリンさんがなぜがドヤ顔ですが。
嘘っ!て感じでこちらを見るマーリアちゃん。…そんなの人に向けて撃たないですよ?
それでも、私も行く!とごねるマーリアちゃんですが。気持ちはありがたいですけど、あなたの確保もダーコラ国の目的の一つなんですよ。向こうにエルセニム人の奴隷がいたら、抵抗できないでしょ?あなたは。ここは大人しく待っていてください。
「う~。気をつけてね?レイコ」
うーん。デレモードの美少女のお見送りを受けて。レイコ、行ってきますね。
・Side:ツキシマ・レイコ
ネイルコード国の拠点を襲撃し、撤収時に怪我で置いて行かれたエルセニム人の反抗組織の人達は、一応捕虜扱いです。
マーリアちゃんが、そんな人達から簡単に話を聞ききます。さすがにエルセニム国の姫であるマーリアちゃん相手だと素直に話してくれますね。
ことはネイルコード国王妃の陣への襲撃です、拷問なんて事になっても私には意見できませんでした…って、本当にやったら止めてたかもしれませんけど。
当然護衛が周囲を固めている状態ですが。捕まった人のうちで一番地位が高いという人が、ローザリンテ殿下の前で語ります。
あくまでこの人達が認識している話ではありますが。エルセニム国のゲリラ活動に業を煮やしたダーコラ国が正教国に泣きついて、一時的にでも融和の材料にとマーリアちゃんをダーコラ国に派遣してもらったらしいのですが。人質の再お披露目といった悪趣味な両国の会談が準備されていたところ、そのマーリアちゃんがネイルコード国に拉致された…という連絡がダーコラ国から来たそうで。慈悲深くもダーコラ国が抗議をしたところ、ネイルコード国の王妃がマーリアちゃんを連れて謝罪に来た…なんて説明がされたそうです。
ここで横からマーリアちゃんを奪回できれば、エルセニム国に穿たれた棘が一つ抜けます…というのが今回の襲撃の目的なわけですが。 うーん。なんかもうどこから突っ込んで良いのやらな話ですね。
「慈悲深いダーコラ国って…そんなのあなたたち信じたの?」
マーリアちゃんもちょっと呆れています。
先ほどマーリアちゃんの名前を呼んだのは、どうもマーリアちゃんのお兄さんのようです。建前上はエルセニム国を出奔して、反抗組織を率いているんだそうです。…完全に誤解したまま去って行ってしまいましたね。
慈悲深いの下りはともかくとしても、マーリアちゃんが正教国から戻されたという情報は別に入手していたそうで。経緯はともかくとしても、マーリアちゃんがネイルコード国に奪われたというところは、信じてしまったようですね。
「エルセニム人奴隷の扱いを改善してやるから赤竜神の巫女をネイルコード国から連れてこいって命令されて。向こうでその巫女当人と決闘したらいいようにあしらわれて。なんかダーコラ国から聞いているのと話が違うからネイルコード国に協力して、証人として同行しているのよ。ネイルコード国の王妃様はエルセニム国人奴隷の解放を掛け合ってくれるっていうから了承したの」
マーリアちゃんが簡潔に説明してくれました。三行でOK。
捕虜の人、唖然とした顔でマーリアちゃんの話を聞いています。
「と…ということは、我らはエルセニム国を支援しに来てくれた方々に弓を引いてしまったという訳か…」
他の捕虜さん達も項垂れています。文字通りの骨折り損ですからね。だれがうまいこと言えと。
「そもそも、マーリアちゃんが今ここにいるという話をあなたたちは誰から聞いたんですか?」
護衛として同席していたエカテリンさんがエルセニム人の人に聞きます。
「ダーコラ国軍の奴隷にされている同胞が密かに協力してくれて、そこから情報をもらったのだが…」
「…その情報が反抗組織を誘導するものとして。ダーコラ国の目的は、エルセニム国にネイルコード国を襲撃させて、二国が将来的にも協力しなくなるようにすることと。あわよくばエルセニム国の反抗組織をネイルコード国に始末してもらうこと…ってところかな?」
「なっ…」
「親切でそんな情報流すわけ無いでしょ? 先ほどのそちらが聞かされていたっていう話が全くのデタラメだからね。その奴隷がいいように利用されているのは確実だと思うぞ」
エカテリンさん、脳筋に見えるけど。けっこう頭良いよね。
「レイコちゃん、レッドさんに周囲の索敵を頼めないかな? ダンテ隊長、いいですよね?」
ダンテ隊長が、拠点の指揮官と目配せをしますが、二人とも頷きました。
「エカテリンさん、どうしたんです?」
「ダーコラ国側に立って考えれば。ネイルコード国とエルセニム国がぶつかっているところにダーコラ国の軍を横からぶつけて。エルセニム国の反抗組織を倒せれば御の字で、ネイルコード国に恩も売れる。または、このままネイルコード国に襲いかかってローザリンテ殿下を拉致か弑殺できても、エルセニム国のせいに出来るという、結構美味しい状況なのよね。これで偵察だけして結果を待っているだけというのはちょっと考えられないし。もしダーコラ国の軍が近くに来ているのなら、確定だね」
…エカテリンさん、冴えていますね。
さっそくレッドさんに飛んでもらいます。夜でも平気レッドさん。
西の方向から、約五百ほどのおそらく軍でしょう、やってきていますね。撤退したエルセニム国の反抗組織の人達は、既に安全圏の森の中を北上しています。
「ダーコラ国の王都の方でしたっけ? あちらから、五百人ほどの部隊がやってきていますね。多分ダーコラ国の軍…なのでしょうね?」
拠点指揮官のラコール護衛騎士隊長に偵察結果を知らせます。
西の林の向こうでダーコラ国の軍勢は横陣を組みつつあります。ネイルコード国とエルセニム国のゲリラがぶつかった頃合いを見計らって突入するつもり…だったのでしょうが。
多分、向こうも斥候を出しているでしょうから、故知での戦闘がとっくに終わっているという様子はそろそろ伝わるころでしょう。
「…あのままあそこに布陣させておく訳にもいきませんし。こちらがダーコラ国側の企みは看破していると知らしめた方が、後々得かなと思いますが。いかがです? ラコール卿。」
ローザリンテ殿下が提案されます。
「手順として軍使を送っての誰何が先かと思いますが。下手すると、ばれたからと暴走する危険性があるかと。もっとも、既に奇襲はあり得ませんので、この陣の戦力でも十分対応は可能ですが。用心するに越したことはないでしょう」
会議室の外では、すでに臨戦態勢です。柵の向こうからも多少はこちらの動向が見えてはいると思いますが。
「私が行ってきましょうか?」
と言ってみます。先の国境での状況と同じですね。もし混戦にでもなったら、単身の私に出来ることには限りがあります。私の理想は戦闘になる前に解散させることです。
「えっ? いやしかし、巫女様を一人出すわけには…」
びっくりしたラコール隊長が、いいのか?とローザリンテ殿下を見ます。
「レイコちゃんお願いできますか? 私も無駄な戦闘は臨むところではありません」
「エルセニム国の捕虜の人達はどうされます? エルセニム国の襲撃にかこつけてあそこに来たのなら、引き渡しくらいは求められると思いますが」
推測ですが、目的の半分は反抗組織の討伐ですからね。
ローザリンテ殿下がニコッと笑います。いや、ニヤっですか。
「渡すわけありません。彼らはマーリア姫の無事を確認しに来ただけで、ネイルコード国とはなんら問題は起きていませんし。彼女の今後の扱いについては、ネイルコード国とエルセニム国の間の問題であって、ダーコラ国には無関係です」
そっちに持っていきますか。了解です。
「え? エルセニムの人達のことはありがたいのですが。相手の兵は五百もいるんでしょ? レイコだけで大丈夫なの?」
「ああマーリアちゃんは知らないか。レイコちゃんはその気になれば五百どころか万の軍勢も殲滅できるくらいのマナ術が使えるからね」
エカテリンさんがなぜがドヤ顔ですが。
嘘っ!て感じでこちらを見るマーリアちゃん。…そんなの人に向けて撃たないですよ?
それでも、私も行く!とごねるマーリアちゃんですが。気持ちはありがたいですけど、あなたの確保もダーコラ国の目的の一つなんですよ。向こうにエルセニム人の奴隷がいたら、抵抗できないでしょ?あなたは。ここは大人しく待っていてください。
「う~。気をつけてね?レイコ」
うーん。デレモードの美少女のお見送りを受けて。レイコ、行ってきますね。
0
お気に入りに追加
46
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
母に理不尽に当たり散らされたことで家出した私は――見知らぬ世界に転移しました!?
四季
恋愛
幼い頃、同居していた祖母から言われたことがあった。
もしも嫌なことがあったなら、電話の下の棚から髪飾りを取り出して持っていって、近所の神社の鳥居を両足でくぐりなさい――。
◆
十七歳になった真琴は、ある日母に理不尽に当たり散らされたことで家出した。
彼女が向かったのは神社。
その鳥居をくぐると――?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
『伯爵令嬢 爆死する』
三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。
その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。
カクヨムでも公開しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
底辺男のミセカタ 〜ゴミスキルのせいで蔑まれていた俺はスキル『反射』を手に入れて憎い奴らに魅せつける〜
筋肉重太郎
ファンタジー
俺は……最底辺だ。
2040年、世界に突如として、スキル、と呼ばれる能力が発現する。
どんどん良くなっていく生活。
いくつもの世界問題の改善。
世界は更により良くなっていく………はずだった。
主人公 田中伸太はスキルを"一応"持っている一般人……いや、底辺男であった。
運動も勉学も平均以下、スキルすら弱過ぎるものであった。平均以上にできると言ったらゲームぐらいのものである。
だが、周りは違った。
周りから尊敬の眼差しを受け続ける幼馴染、その周りにいる"勝ち組"と言える奴ら。
なんで俺だけ強くなれない…………
なんで俺だけ頭が良くなれない…………
周りからは、無能力者なんて言う不名誉なあだ名もつけられ、昔から目立ちたがりだった伸太はどんどん卑屈になっていく。
友達も増えて、さらに強くなっていく幼馴染に強い劣等感も覚え、いじめまで出始めたその時、伸太の心に1つの感情が芽生える。
それは……
復讐心。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】私の見る目がない?えーっと…神眼持ってるんですけど、彼の良さがわからないんですか?じゃあ、家を出ていきます。
西東友一
ファンタジー
えっ、彼との結婚がダメ?
なぜです、お父様?
彼はイケメンで、知性があって、性格もいい?のに。
「じゃあ、家を出ていきます」
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる