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第2章 ユルガルム領へ
第2章第013話 ユルガルム領観光です
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第2章第013話 ユルガルム領観光です
・Side:ツキシマ・レイコ
さて。私も辺境伯邸に滞在することになりましたが…案内された部屋が、どこの高級ホテルのスイートですか? 一人と一匹が泊まるにしては豪華すぎますって。
正直言うと、広すぎる部屋は落ち着きません。 たとえば机も何も無い学校の教室で、その真ん中に一人布団を敷いて寝るような物です。絶対に隅で寝る自信があります、小市民ですから!
いろいろごねたのですが。赤竜神の巫女を滅多なところに泊めては、後々問題になるとかで。
専属の使用人が付く? ほんと勘弁してください。
随伴してきた護衛隊らには宿舎が一棟割り当てられて、エカテリンさんやアイリさんはそこで過ごすそうです。私も入れませんか? あ、だめですか。
うーん、ファルリード亭が懐かしいです。
夕食は、晩餐にお呼ばれしました。街に食べに出たかったなぁ…と思いつつも、持ってきた赤井さんから貰った服で出席です。
「レイコ殿、部屋はいかがでした…と、お気に召さないようですかな」
ナインケル辺境候にお声かけていただきましたが。部屋の話をされて、ちょっとウンザリした顔をしてしまいました。
「はっはっは。アイズン伯が、何故レイコ殿を宿に留め置かれているのかとは思っておりましたが、あの部屋では落ち着きませんか」
笑い事ではありません。
結局は、続き部屋のベットが置いてある一部屋だけを使うことで妥協することにしました。…それでもファルリード亭の食堂より広いんですけどね。
食事がてら、今後の予定について話します。
マーディア様は、ターナンシュ様が出産された後も何ヶ月かはこちらに留まるそうですが。私を含めた他の面々は、エイゼル市の方が落ち着けば連絡が来るそうで、それまで滞在予定です。今の所、おそらくは冬前には戻れそうだとのことです。
明日からは、嫡男のウードゥル様が付き添いで、市内の案内をしてくれるそうです。
貴族の案内で異世界観光です。贅沢ですね。
小さい方のクレーターの外輪山が、この国の最大の鉄鉱石の鉱山で。鉄の精錬もクレーター内で行なっているそうです。
大きい方のクレーター外輪山のところには、いろんな金属鉱石の鉱床が露出しているんだそうで、金銀銅も取れるとか。これらを使った貨幣鋳造も、国営の工房と警備の軍隊が駐留していて、そこで行なわれているそうです。
エイゼル市から来るのに越えてきた山地を堺に、この地は冬が早くて農業は控えめで。食料をエイゼル領や王領に依存している部分が多く。去年の秋から春にかけての輸送でとりあえず秋までの備蓄は申し分ないけど、崖崩れの影響は深刻で。近いうちに件の東ルートでの交易も実施する必要があるということで。その障害になったであろう巨大白蛇の討伐には感謝しており、別途報償が出るとまで言われました。
北の海は、ここでは湖とは呼ばれているものの、その水は塩水だそうで。そこで取れる魚は、脂がのっていて大変旨いそうです。その分保存が効かないので、なかなか余所では食べられないとか。これは楽しみですね。
でもって、エイゼル領では食べられていない食材がまだありました。
蟹ですよ蟹! 海に沿ってもっと北の方ならあるかな?とは思いつつ、まさか山を越えた先にあるとは思っていませんでした。
エイゼルの港でも、蟹が網にかかることが皆無というわけではないのですが。見た目で嫌われているので、ほとんど食べられていないそうです。こちらの言葉に直訳すれば"海蜘蛛"ですよ、それゃ食べたがらないでしょうね。でも勿体ない。
領主館での食事にも蟹が使われていました。出てきたのは、主にスープやサラダの具としてですね。塩水で茹でただけのところを冷やしただけのシンプルな一品もありました。…醤油が無いのが残念です。
もしかしたらイカもあるのか聞いてみよう。ぜひ、バター&レモンで戴きたい。
観光先についてですが。小クレーターの方の鉱山や精錬所あたりも見学してみたいと申し込みました。私はまだ、この国の技術レベルを把握しきっていませんから、そのへんのレベルを確認するには良い機会と思います。まぁ一応、私は理系ですしね(キリっ!)
次の日は、まずは中央丘のお城から見学です。アイリさんも同行してますし、エカテリンさんは護衛枠です。クラウヤート様も、朝のバールのお世話が終わってから、ご一緒ですよ。
王としての儀式的なことをおこなうというための礼拝堂というのが、まず一番目立ちます。雰囲気は、舞浜のあのお城って感じですね。
今のユルガルムは、ネイルコードの一領地ではあるのですが。昔は一王国として独立していたとか。
ここは赤竜神を奉る正教の施設でもあり、戴冠式や冠婚葬祭、戦の後の論功行賞など、国としてのセレモニーを行なう施設でもあります。この辺の様式は、ネイルコード王都でも同じだそうです。そう言えば、エイゼル市での貴族街の中心も教会の建物でしたね。
内部には豪華な装飾もありますが、彫刻とか椅子とか、半分以上は布がかかっていますね。普段から使う施設ではないそうです。
こういう城は、山の裾面に建てられる事が多く。山の方には霊廟が掘られているものなんだそうで、礼拝堂とセットで作られるそうです。エイゼル市もおなじようになっているそうで。この辺も宗教要素が多いんですね。
流石に霊廟の中には入れませんが、霊廟の正門は見せて貰いました。石造りの立派な正面に、ちょっとアンバランスなくらいの小さな扉。フルアーマーの衛兵が左右について警護しています。神聖な場所らしく、ウードゥル様が右手を胸に当てて敬礼しています。見学勢もそれに習いました。
この領地は四百年ほどの歴史があるそうで。この地で生まれここに眠るのが領主一族の義務だそうです。北の大地ですので、苦労もあったでしょう。城に歴史ありです。
クレーターの北側の四分の一程は湖になっており、その外にも湖は広がっています。海じゃ無いのかな?とは思ったのですが、真冬には氷山が押し寄せて沖合は塞がっていしまうので。対岸…というか氷で閉ざされている湖という意味だそうです。
湖に東西から張り出した外輪山が防波堤のようになっていて、天然の良港になっています。とは言っても、他国ではなく、近隣の湖沿いの町との輸送が主で。他には村漁師の舟ばかりです。
湖を一望できるレストランで、本日は昼食です。
魚に詳しいシェフさんがいるとのことで、お話しすることが出来ました。
イカはいるそうですが、見た目のことがあってあまり食べられることはなく、大きな魚を釣るときの餌扱いだそうです。
貝類は豊富なようです。ただ、私が知っているのと同じ種類かどうかは、話だけでは微妙でなんとも判断できません。出てきた貝はホタテの貝柱のようでしたけど。
・Side:ツキシマ・レイコ
さて。私も辺境伯邸に滞在することになりましたが…案内された部屋が、どこの高級ホテルのスイートですか? 一人と一匹が泊まるにしては豪華すぎますって。
正直言うと、広すぎる部屋は落ち着きません。 たとえば机も何も無い学校の教室で、その真ん中に一人布団を敷いて寝るような物です。絶対に隅で寝る自信があります、小市民ですから!
いろいろごねたのですが。赤竜神の巫女を滅多なところに泊めては、後々問題になるとかで。
専属の使用人が付く? ほんと勘弁してください。
随伴してきた護衛隊らには宿舎が一棟割り当てられて、エカテリンさんやアイリさんはそこで過ごすそうです。私も入れませんか? あ、だめですか。
うーん、ファルリード亭が懐かしいです。
夕食は、晩餐にお呼ばれしました。街に食べに出たかったなぁ…と思いつつも、持ってきた赤井さんから貰った服で出席です。
「レイコ殿、部屋はいかがでした…と、お気に召さないようですかな」
ナインケル辺境候にお声かけていただきましたが。部屋の話をされて、ちょっとウンザリした顔をしてしまいました。
「はっはっは。アイズン伯が、何故レイコ殿を宿に留め置かれているのかとは思っておりましたが、あの部屋では落ち着きませんか」
笑い事ではありません。
結局は、続き部屋のベットが置いてある一部屋だけを使うことで妥協することにしました。…それでもファルリード亭の食堂より広いんですけどね。
食事がてら、今後の予定について話します。
マーディア様は、ターナンシュ様が出産された後も何ヶ月かはこちらに留まるそうですが。私を含めた他の面々は、エイゼル市の方が落ち着けば連絡が来るそうで、それまで滞在予定です。今の所、おそらくは冬前には戻れそうだとのことです。
明日からは、嫡男のウードゥル様が付き添いで、市内の案内をしてくれるそうです。
貴族の案内で異世界観光です。贅沢ですね。
小さい方のクレーターの外輪山が、この国の最大の鉄鉱石の鉱山で。鉄の精錬もクレーター内で行なっているそうです。
大きい方のクレーター外輪山のところには、いろんな金属鉱石の鉱床が露出しているんだそうで、金銀銅も取れるとか。これらを使った貨幣鋳造も、国営の工房と警備の軍隊が駐留していて、そこで行なわれているそうです。
エイゼル市から来るのに越えてきた山地を堺に、この地は冬が早くて農業は控えめで。食料をエイゼル領や王領に依存している部分が多く。去年の秋から春にかけての輸送でとりあえず秋までの備蓄は申し分ないけど、崖崩れの影響は深刻で。近いうちに件の東ルートでの交易も実施する必要があるということで。その障害になったであろう巨大白蛇の討伐には感謝しており、別途報償が出るとまで言われました。
北の海は、ここでは湖とは呼ばれているものの、その水は塩水だそうで。そこで取れる魚は、脂がのっていて大変旨いそうです。その分保存が効かないので、なかなか余所では食べられないとか。これは楽しみですね。
でもって、エイゼル領では食べられていない食材がまだありました。
蟹ですよ蟹! 海に沿ってもっと北の方ならあるかな?とは思いつつ、まさか山を越えた先にあるとは思っていませんでした。
エイゼルの港でも、蟹が網にかかることが皆無というわけではないのですが。見た目で嫌われているので、ほとんど食べられていないそうです。こちらの言葉に直訳すれば"海蜘蛛"ですよ、それゃ食べたがらないでしょうね。でも勿体ない。
領主館での食事にも蟹が使われていました。出てきたのは、主にスープやサラダの具としてですね。塩水で茹でただけのところを冷やしただけのシンプルな一品もありました。…醤油が無いのが残念です。
もしかしたらイカもあるのか聞いてみよう。ぜひ、バター&レモンで戴きたい。
観光先についてですが。小クレーターの方の鉱山や精錬所あたりも見学してみたいと申し込みました。私はまだ、この国の技術レベルを把握しきっていませんから、そのへんのレベルを確認するには良い機会と思います。まぁ一応、私は理系ですしね(キリっ!)
次の日は、まずは中央丘のお城から見学です。アイリさんも同行してますし、エカテリンさんは護衛枠です。クラウヤート様も、朝のバールのお世話が終わってから、ご一緒ですよ。
王としての儀式的なことをおこなうというための礼拝堂というのが、まず一番目立ちます。雰囲気は、舞浜のあのお城って感じですね。
今のユルガルムは、ネイルコードの一領地ではあるのですが。昔は一王国として独立していたとか。
ここは赤竜神を奉る正教の施設でもあり、戴冠式や冠婚葬祭、戦の後の論功行賞など、国としてのセレモニーを行なう施設でもあります。この辺の様式は、ネイルコード王都でも同じだそうです。そう言えば、エイゼル市での貴族街の中心も教会の建物でしたね。
内部には豪華な装飾もありますが、彫刻とか椅子とか、半分以上は布がかかっていますね。普段から使う施設ではないそうです。
こういう城は、山の裾面に建てられる事が多く。山の方には霊廟が掘られているものなんだそうで、礼拝堂とセットで作られるそうです。エイゼル市もおなじようになっているそうで。この辺も宗教要素が多いんですね。
流石に霊廟の中には入れませんが、霊廟の正門は見せて貰いました。石造りの立派な正面に、ちょっとアンバランスなくらいの小さな扉。フルアーマーの衛兵が左右について警護しています。神聖な場所らしく、ウードゥル様が右手を胸に当てて敬礼しています。見学勢もそれに習いました。
この領地は四百年ほどの歴史があるそうで。この地で生まれここに眠るのが領主一族の義務だそうです。北の大地ですので、苦労もあったでしょう。城に歴史ありです。
クレーターの北側の四分の一程は湖になっており、その外にも湖は広がっています。海じゃ無いのかな?とは思ったのですが、真冬には氷山が押し寄せて沖合は塞がっていしまうので。対岸…というか氷で閉ざされている湖という意味だそうです。
湖に東西から張り出した外輪山が防波堤のようになっていて、天然の良港になっています。とは言っても、他国ではなく、近隣の湖沿いの町との輸送が主で。他には村漁師の舟ばかりです。
湖を一望できるレストランで、本日は昼食です。
魚に詳しいシェフさんがいるとのことで、お話しすることが出来ました。
イカはいるそうですが、見た目のことがあってあまり食べられることはなく、大きな魚を釣るときの餌扱いだそうです。
貝類は豊富なようです。ただ、私が知っているのと同じ種類かどうかは、話だけでは微妙でなんとも判断できません。出てきた貝はホタテの貝柱のようでしたけど。
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