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第1章 エイゼル領の伯爵
第1章第032話 ケモ耳幼女キター
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第1章第032話 ケモ耳幼女キター
・Side:ツキシマ・レイコ
通りを少し進み、ファルリード亭という店に入りました。宿屋と食事処が合わさったような店らしいです。
カウンターには、品の良い感じのおばあさんがいます。あ、猫を膝に抱いている。キジトラのでかい猫。猫、居るんですね。
「この子に、とりあえず一ヶ月部屋を借りたいんだけど。いけるかしら? あと、今晩だけ私も泊まりたいんだけど」
「一ヶ月とは豪気だね。子供だけで大丈夫かい?」
アイリさんは、襟元からペンダントみたいなのを出した。
ペンダントと言っても、バナナくらい?のサイズ。
「あ、これ? ゴルゲットって言って、まぁこの国での身分証みたいな物ね。エカテリンさんもつけてたでしょ?」
ゴルゲット。もともとの意味は顎当てとか首当てと呼ばれる防具のことだけど。ブーメランかバナナみたいな形の板を、みな胸当ての喉元につけていたなぁ。普通に防具のパーツだと思っていた下と、この国での身分証みたいなものらしい。
キャラバンでは、皆が防具として最低でも革のベストや胸当ては付けていたので。普段から持ち歩くような物とは思わなかった。
飾り彫りされたそれに、ボタンくらいのパーツがいくつかついている。それぞれが、例えば職場、例えば出身地など、いろいろ表しているんだそうな。
ゴルゲットの真ん中に、大きめの"○"に、中には"米"という意匠。要は馬車の車輪ですね。それが運輸協会の紋章の職員の印なんだそうな。 その周囲にも、いくつかの紋章が付けられている。
「職員章出すって事は、ギルド絡みかい。あんた、ランドゥーク商会に勤めているんじゃなかったっけ? …って、それはなんだい?」
おばあさんが、背中のリュックの上に乗っているレッドさんに気がついた。
「あ、はい私のお供のレッドさんです」
唖然としてるおばあさん。ドヤ顔しているアイリさん。
「…アイリ。これって訳ありってことかい?」
「はい。訳ありの伯爵案件です。その関係で、一時的にギルドと掛け持ちです」
「…領主様が関わってるのなら問題ないと思うけど。ふむ、部屋汚したりしないかい?その子」
「ユルガルムからの途中で一緒になったけど、ずっと大丈夫だったよ。その辺の子供より行儀良いくらい」
「わかったよ。…で、後ろの兄さんはどうするんだい?」
「タロウはご飯食べたら帰ります」
タロウさんは、なんで?という顔をしているけど。そりゃ、一緒に泊まるわけにはいかないでしょ?
「部屋は用意しておくよ。先に食事してきな」
「はーい。レイコちゃん、ギルドから宿泊費と食事代は出ているから、支払いはおまかせね。ここの魚料理は絶品だから」
と、おばあさんに支払いを済ませます。…私、今結構お金持ちなんですけど。
三人で食堂の方に行くと、小さいウェイトレスさんがいた。
私より年下に見える女の子。
ただし耳がある。いや、耳があるのは当たり前だけど。フサフサの耳が。
猫耳カチューシャとかだと頭の上に耳がつくけど。そう言うのではなく、人の耳の位置に大きめでふさふさの三角耳。
わたしはびっくりして、凝視してしまった。
その子はその子で、アイリさんが抱っこしているレッドさんを凝視する。
「モーラちゃん、この子で目立ちたくないから、隅の席をお願いしたいんだけど…って、レイコちゃんどうしたの?」
「耳?、かざり?」
「ああ。この子は北方山岳地帯…って、ほら、ここに来る途中に西のずっと先に雪山見えたでしょ?あそこに住んでいる人たちは、耳とか鼻筋が猫みたいなのよ。凍傷防止だって偉い人が言ってるそうだけど」
「か…かわいい」
長めの栗色の髪の毛は、仕事の邪魔にならないようにか、後ろで縛ってある。麻でできたエプロン?ポケットがついていて超可愛い!。
「モーラ、案内しないのかい?」
今度は大人の女性が…と思ったら、その人を見て再度固まってしまった。
「ミオンさん、夕食食べに来たんだけど、ほらこの子がいるから目立たない席をお願いしたいんだけど」
と、レッドさんを掲げて見せている。
「クー」
レッドさん、大人しいですね。
「お母さん…この子あれだよね?」
お母さんと呼ばれた人は、これまたレッドさんを見て固まっている。私は、そのミオンさんを見て固まっている。
モーラちゃんは、耳だけがモフモフ…良く見ると額から鼻筋に和毛がある見たいけど。ミオンさんはもっと顕著だ。額から鼻筋にかけて逆三角形に和毛。さらに、手の甲から指の背にも生えている。アイリさんが言っていた凍傷防止とはこの事か。冬山には有利かも。
さらに言えば。ミオンさんは"ぼっきゅっぼん"なのだ。アイリさんもけっこうでかいけど、身長はミオンさんが高い分、まるでモデルのような体型。セクシーキャットウーマン!
ケモ度という言葉がありますが。耳が付いた程度から、ケモノそのものまで、擬人化された動物キャラの人間度合いを示したネット用語です。
この尺度で言えば、モーラちゃんはケモ度0.5。尻尾無いからね。
ミオンさんは1.5ってところかな?。尻尾無いけどね。
うーん。この星で独自の適応をした結果、同じ人類でもこういう差異が発生したって事ですか。
赤井さんがこの星に人類を"再生"したのがどれくらい昔かはわからないけど。このくらいの環境適応ができるくらいの時間は経っていると言うことですね。
「かっこいい…」
「ん?ははは、そう言ってくれる人は珍しいね。まぁ、単に毛深いとも言うから、旦那の料理の手伝いがしにくいのが難点だけどね…」
まぁ確かに、食事処にはちと致命的かも。
「それはともかくとして…その子あれでしょ? …本物?」
レッドさんに再度注目が集まる。
「クー!」
「わぁお母さん、この子動いているよ、本物だよっ!」
「えっ?えっ? えーと、どうすりゃ良いんだい?」
うーん。神様かも?という割りには、どこでも驚かれ度がもう一つな感じもするが。赤竜が神様かどうかはともかく、実在するのは常識なので。案外たまたま拾ってきた程度に思われるのかも。稲荷神社で狐見つけた?くらいの感じ?
「アイズン伯爵曰く、隠すつもりは無いけど騒ぐつもりも無いそうです」
「って言っても。こりゃ騒ぎになるだろ?」
「かといって、レイコちゃん共々、どっかに閉じ込めておく訳にもいかないですから。理想は、いつかいるのが当たり前に…ですね」
「だから、隠すつもりは無いか。うーん、まぁ伯爵様にはなにかお考えがあるんだろうけど…」
「あの、この子抱っこしてみて良いですか?」
「私もあたなを、ぎゅっとしていいですか?」
モーラちゃんはレッドさんを抱っこし。私はそのモーラちゃんをギューとしました。
さらに、ミオンさんがギューとしてくれました。満喫しました。きゃっきゃっ。
「…なんだこれ…。レイコちゃん、アイリ、さっさと席に着こうぜ。腹減ったよ」
とりあえず、隅の方で入り口からの視線が隠れている席に案内してもらった。
四人掛けの席で、一番奥にレッドさん。
「今日のお薦めは何? ミオンさん」
「クローマのステーキだね。脂ののったクローマが沢山水揚げされたとかで、結構出回っているんだ。北からの海流が良い感じに降りてきたとか言っていたね」
「あ、私クローマ大好き。レイコちゃんは、魚は食べられる? 魚嫌いって人も結構いるんだけど」
「まぁ、内陸じゃ新鮮な魚は食べられないし。干し魚にしても塩きかせすぎて、この街で食べるのに慣れると、あれは美味しいとは言い難いよな。珍しいから売れはするんだけど」
「私も魚は好物ですよ。こちらと同じ魚なのかは分らないですけど」
「じゃあ、そのステーキをセットで3つ。うーん、1つは簡単にパンでサンドにして貰えませんか? この子が食べるので」
アイリさんが、レッドさんの分も注文してくれた。
モーラちゃんが、「私が作る!」と快く引き受けてくれた。
クローマは味はマグロでした。マグロのステーキ、贅沢ですね。
野営でもでしたけど。こちらのカトラリーにはナイフがないので、フォークで食べられる程度か、フォークで切れる程度の柔らかさで出すのが普通なのだそうな。まぁ、魚焼いたら、フォークとスプーンで十分ほぐれますけどね。
カトラリーにナイフは無いの?と聞いたら、逆に「食卓にナイフ持ち込むの?」と驚かれた。確かに、刃の無いナイフだとしても、警備的には不用心なのかも。
スープは、別の魚の身と根菜にイモ。出汁の塩梅がよろしくて、美味しゅうございます。満足々々。
食後、タロウさんは帰っていきました。近くにランドゥーク商会の屋敷があるんだそうな。ちょっとへたれっぽいけど。タロウさん、ランドゥーク商会の跡取り候補ってことで、けっこう良いところの坊ちゃんなんだよね。
この宿にも、共同の水場の側に盥にお湯を張ってくれる体洗い場があるので。アイリさんと一緒に行きました。
井戸…というよりは、上水道が張り巡らされていて、その末端が各所の井戸になっているんだとか。
宿の部屋は、だいたい四畳半くらい ベットに、小さいテーブルと椅子一脚。収納が一カ所。
木造だけど掃除は行き届いていて十分快適です。ガラスが無いけど、簾みたいなのが貼ってあって。ただ、それだけでは蒸しを完全遮断はできないので。カンテラの上で、その熱を使って例の虫除けの草が燻らされています。
アイリさんが泊まるのは今夜だけなので、別に部屋に泊まろうか?となったけど。一晩だけなので一緒に寝ることにしました。ぎゅー。
・Side:ツキシマ・レイコ
通りを少し進み、ファルリード亭という店に入りました。宿屋と食事処が合わさったような店らしいです。
カウンターには、品の良い感じのおばあさんがいます。あ、猫を膝に抱いている。キジトラのでかい猫。猫、居るんですね。
「この子に、とりあえず一ヶ月部屋を借りたいんだけど。いけるかしら? あと、今晩だけ私も泊まりたいんだけど」
「一ヶ月とは豪気だね。子供だけで大丈夫かい?」
アイリさんは、襟元からペンダントみたいなのを出した。
ペンダントと言っても、バナナくらい?のサイズ。
「あ、これ? ゴルゲットって言って、まぁこの国での身分証みたいな物ね。エカテリンさんもつけてたでしょ?」
ゴルゲット。もともとの意味は顎当てとか首当てと呼ばれる防具のことだけど。ブーメランかバナナみたいな形の板を、みな胸当ての喉元につけていたなぁ。普通に防具のパーツだと思っていた下と、この国での身分証みたいなものらしい。
キャラバンでは、皆が防具として最低でも革のベストや胸当ては付けていたので。普段から持ち歩くような物とは思わなかった。
飾り彫りされたそれに、ボタンくらいのパーツがいくつかついている。それぞれが、例えば職場、例えば出身地など、いろいろ表しているんだそうな。
ゴルゲットの真ん中に、大きめの"○"に、中には"米"という意匠。要は馬車の車輪ですね。それが運輸協会の紋章の職員の印なんだそうな。 その周囲にも、いくつかの紋章が付けられている。
「職員章出すって事は、ギルド絡みかい。あんた、ランドゥーク商会に勤めているんじゃなかったっけ? …って、それはなんだい?」
おばあさんが、背中のリュックの上に乗っているレッドさんに気がついた。
「あ、はい私のお供のレッドさんです」
唖然としてるおばあさん。ドヤ顔しているアイリさん。
「…アイリ。これって訳ありってことかい?」
「はい。訳ありの伯爵案件です。その関係で、一時的にギルドと掛け持ちです」
「…領主様が関わってるのなら問題ないと思うけど。ふむ、部屋汚したりしないかい?その子」
「ユルガルムからの途中で一緒になったけど、ずっと大丈夫だったよ。その辺の子供より行儀良いくらい」
「わかったよ。…で、後ろの兄さんはどうするんだい?」
「タロウはご飯食べたら帰ります」
タロウさんは、なんで?という顔をしているけど。そりゃ、一緒に泊まるわけにはいかないでしょ?
「部屋は用意しておくよ。先に食事してきな」
「はーい。レイコちゃん、ギルドから宿泊費と食事代は出ているから、支払いはおまかせね。ここの魚料理は絶品だから」
と、おばあさんに支払いを済ませます。…私、今結構お金持ちなんですけど。
三人で食堂の方に行くと、小さいウェイトレスさんがいた。
私より年下に見える女の子。
ただし耳がある。いや、耳があるのは当たり前だけど。フサフサの耳が。
猫耳カチューシャとかだと頭の上に耳がつくけど。そう言うのではなく、人の耳の位置に大きめでふさふさの三角耳。
わたしはびっくりして、凝視してしまった。
その子はその子で、アイリさんが抱っこしているレッドさんを凝視する。
「モーラちゃん、この子で目立ちたくないから、隅の席をお願いしたいんだけど…って、レイコちゃんどうしたの?」
「耳?、かざり?」
「ああ。この子は北方山岳地帯…って、ほら、ここに来る途中に西のずっと先に雪山見えたでしょ?あそこに住んでいる人たちは、耳とか鼻筋が猫みたいなのよ。凍傷防止だって偉い人が言ってるそうだけど」
「か…かわいい」
長めの栗色の髪の毛は、仕事の邪魔にならないようにか、後ろで縛ってある。麻でできたエプロン?ポケットがついていて超可愛い!。
「モーラ、案内しないのかい?」
今度は大人の女性が…と思ったら、その人を見て再度固まってしまった。
「ミオンさん、夕食食べに来たんだけど、ほらこの子がいるから目立たない席をお願いしたいんだけど」
と、レッドさんを掲げて見せている。
「クー」
レッドさん、大人しいですね。
「お母さん…この子あれだよね?」
お母さんと呼ばれた人は、これまたレッドさんを見て固まっている。私は、そのミオンさんを見て固まっている。
モーラちゃんは、耳だけがモフモフ…良く見ると額から鼻筋に和毛がある見たいけど。ミオンさんはもっと顕著だ。額から鼻筋にかけて逆三角形に和毛。さらに、手の甲から指の背にも生えている。アイリさんが言っていた凍傷防止とはこの事か。冬山には有利かも。
さらに言えば。ミオンさんは"ぼっきゅっぼん"なのだ。アイリさんもけっこうでかいけど、身長はミオンさんが高い分、まるでモデルのような体型。セクシーキャットウーマン!
ケモ度という言葉がありますが。耳が付いた程度から、ケモノそのものまで、擬人化された動物キャラの人間度合いを示したネット用語です。
この尺度で言えば、モーラちゃんはケモ度0.5。尻尾無いからね。
ミオンさんは1.5ってところかな?。尻尾無いけどね。
うーん。この星で独自の適応をした結果、同じ人類でもこういう差異が発生したって事ですか。
赤井さんがこの星に人類を"再生"したのがどれくらい昔かはわからないけど。このくらいの環境適応ができるくらいの時間は経っていると言うことですね。
「かっこいい…」
「ん?ははは、そう言ってくれる人は珍しいね。まぁ、単に毛深いとも言うから、旦那の料理の手伝いがしにくいのが難点だけどね…」
まぁ確かに、食事処にはちと致命的かも。
「それはともかくとして…その子あれでしょ? …本物?」
レッドさんに再度注目が集まる。
「クー!」
「わぁお母さん、この子動いているよ、本物だよっ!」
「えっ?えっ? えーと、どうすりゃ良いんだい?」
うーん。神様かも?という割りには、どこでも驚かれ度がもう一つな感じもするが。赤竜が神様かどうかはともかく、実在するのは常識なので。案外たまたま拾ってきた程度に思われるのかも。稲荷神社で狐見つけた?くらいの感じ?
「アイズン伯爵曰く、隠すつもりは無いけど騒ぐつもりも無いそうです」
「って言っても。こりゃ騒ぎになるだろ?」
「かといって、レイコちゃん共々、どっかに閉じ込めておく訳にもいかないですから。理想は、いつかいるのが当たり前に…ですね」
「だから、隠すつもりは無いか。うーん、まぁ伯爵様にはなにかお考えがあるんだろうけど…」
「あの、この子抱っこしてみて良いですか?」
「私もあたなを、ぎゅっとしていいですか?」
モーラちゃんはレッドさんを抱っこし。私はそのモーラちゃんをギューとしました。
さらに、ミオンさんがギューとしてくれました。満喫しました。きゃっきゃっ。
「…なんだこれ…。レイコちゃん、アイリ、さっさと席に着こうぜ。腹減ったよ」
とりあえず、隅の方で入り口からの視線が隠れている席に案内してもらった。
四人掛けの席で、一番奥にレッドさん。
「今日のお薦めは何? ミオンさん」
「クローマのステーキだね。脂ののったクローマが沢山水揚げされたとかで、結構出回っているんだ。北からの海流が良い感じに降りてきたとか言っていたね」
「あ、私クローマ大好き。レイコちゃんは、魚は食べられる? 魚嫌いって人も結構いるんだけど」
「まぁ、内陸じゃ新鮮な魚は食べられないし。干し魚にしても塩きかせすぎて、この街で食べるのに慣れると、あれは美味しいとは言い難いよな。珍しいから売れはするんだけど」
「私も魚は好物ですよ。こちらと同じ魚なのかは分らないですけど」
「じゃあ、そのステーキをセットで3つ。うーん、1つは簡単にパンでサンドにして貰えませんか? この子が食べるので」
アイリさんが、レッドさんの分も注文してくれた。
モーラちゃんが、「私が作る!」と快く引き受けてくれた。
クローマは味はマグロでした。マグロのステーキ、贅沢ですね。
野営でもでしたけど。こちらのカトラリーにはナイフがないので、フォークで食べられる程度か、フォークで切れる程度の柔らかさで出すのが普通なのだそうな。まぁ、魚焼いたら、フォークとスプーンで十分ほぐれますけどね。
カトラリーにナイフは無いの?と聞いたら、逆に「食卓にナイフ持ち込むの?」と驚かれた。確かに、刃の無いナイフだとしても、警備的には不用心なのかも。
スープは、別の魚の身と根菜にイモ。出汁の塩梅がよろしくて、美味しゅうございます。満足々々。
食後、タロウさんは帰っていきました。近くにランドゥーク商会の屋敷があるんだそうな。ちょっとへたれっぽいけど。タロウさん、ランドゥーク商会の跡取り候補ってことで、けっこう良いところの坊ちゃんなんだよね。
この宿にも、共同の水場の側に盥にお湯を張ってくれる体洗い場があるので。アイリさんと一緒に行きました。
井戸…というよりは、上水道が張り巡らされていて、その末端が各所の井戸になっているんだとか。
宿の部屋は、だいたい四畳半くらい ベットに、小さいテーブルと椅子一脚。収納が一カ所。
木造だけど掃除は行き届いていて十分快適です。ガラスが無いけど、簾みたいなのが貼ってあって。ただ、それだけでは蒸しを完全遮断はできないので。カンテラの上で、その熱を使って例の虫除けの草が燻らされています。
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