ヴォールのアメジスト 〜悪役令嬢の『予言』は乙女ゲームの攻略本から〜

本見りん

文字の大きさ
上 下
20 / 89
卒業パーティー

卒業パーティー 2

しおりを挟む


「――レティシアが?」


 卒業パーティーの会場である離宮に到着したリオネル王太子は、この会場の状況を見張らせていた者から報告を受けていた。


「……はい。ベルニエ侯爵家に付けられたパートナーと会場に入られましたが……。そこで1人になった時に女生徒にぶつかられ、離宮2階へと続く螺旋階段へ向かわれたようです」

 報告を受けたリオネルは顔を顰める。

「離宮の螺旋階段から行く2階部分といえば、王族や要人の控え室の近くではないか。レティシアは何故そんなところに……」


「おそらく、そのぶつかった女生徒に誘導されたものかと思います。……何か企みがあるのかもしれませんが、あの周辺は高位貴族や王族のエリアですので我らには入り込みにくく……」


「……ああ、わかっている。とにかく私がそこへ向かおう」

 リオネル達は螺旋階段に向かって歩き出した。



 ……リオネルはレティシアを心配しつつ深く思い悩みながら歩いていた。
 今、自分は人生の岐路に立っている。


 ――そして自分の前に示された、大きく分けて2つの道。

 一つめは、フランドル公爵令嬢の『予言』を無視し、このまま何事もなくつつがなくパーティーを終えること。
 フランドル公爵側は『予言』が外れて大層悔しがることだろう。それも少しは胸のすく話かもしれないが……。おそらくはそのままでは終わらない。強力な力を持つフランドル公爵家と『予言』を通して結束した『公爵派』の貴族たち。
 権力をあと一歩の所で掴み損ねたとしたら、彼らの一団はこれからも『王家派』と対立し続けていずれ国は真っ二つに割れる可能性もある。

 ……そしてフランドル公爵令嬢は王太子の婚約者という立場だけは決して離しはしないだろう。……私の人生は彼女達の欲に塗れながら過ごすことになる。



 そして二つ目は――。

 

 リオネルが思い悩みながらレティシアが居るという2階へと続く階段に向かって歩いていると、不意に上の方から声がした。
 誰だ? と思いながら階段を見上げると……。


「ッきゃあ……!」

 1人の少女が、階段からフワリと落ちて来るところだった。

「ッ!!」

 リオネルは咄嗟に少女の落ちる軌道の先へ走り、受け止めた。


 フワリ……。

 少女を受け止めた途端に感じた、柔らかなその感触と甘く優しい香り。


 ――レティシア……!

 
 その少女は黄金の髪に見事な紫の瞳のレティシア コベール子爵令嬢だった。
 ……そしてレティシアは階段の上から落ちたショックで、震えていた。顔は青ざめている。

 リオネルは胸が締め付けられた。

 ……何故。何故レティシアがこんな目にあわなければならない? 
 先程、階段の上に見えた人物。真っ赤なドレスを着たローズマリーだった。彼女は自分の欲を叶える為にどれだけの犠牲を払うつもりだ!? リオネルやレティシアを踏み台にして自分の思うがままの『予言』の展開にしようとするローズマリー。『予言』とやらで周りを自分の信奉者で固め、弟アベルも彼女の手先と成り果てている。


「ッ! あ……、リオネル、様……?」

 王子であるリオネルが身体を支えている事に気付き、震えながらも離れようと腕を動かすレティシアを見て彼女に対する想いが溢れ出す。


 リオネルは、今日本当は一つ目の道を選ぶつもりだった。

 けれど――。


「……レティシア……。済まない」

 リオネルはレティシアを一瞬強く抱きしめ、そして体を離し彼女を見つめる。



 ……この世界のもう一つの物語が動き出した瞬間だった。



 ◇ ◇ ◇


「……ふう。ドレス姿で階段を登るのは少し辛いわね」

 パーティー会場から2階へと続く螺旋階段に誘導されたレティシアは。
 慣れない豪華なドレスとヒールにため息をつきながら、一段一段慎重に螺旋階段を登っていた。

 ……もしかすると先程ぶつかった時にワザとドレスや髪型に何かされたのかもしれない。もう一度会場に戻るのを躊躇するほどの事は流石にされていないと思うけれど……。

 レティシアはそう考えながらゆっくりと足元を見ながら階段を登っていた。階段の真ん中にある踊り場の2、3段手前位まで来た時にふと視線を感じ前を見た。そこには真っ赤な薔薇のようなドレスを着た女性が立っていた。


 …………え?

 その女性は見下すような……蔑むような目でこちらを見ていた。縦髪ロールの真っ赤な髪に真っ赤な唇。人形のような、冷たいけれど整った美しい女性。……ローズマリー フランドル公爵令嬢。

 彼女は無表情のまま、こちらに向かって来た。
 

 ……コレは、やはりさっきぶつかられたのは彼女と会わせる為だったという事なのね。


 レティシアはそう考え階段の中段の踊り場に登り切る2、3段手前で止まったまま、ローズマリーを見ていたが……。

 
 彼女は少し口元を上げ、こちらに寄って来た。


「……やはり、ゲームの展開通りの『事件』は起こしておかないとね。何故だか随分話がズレて来ているようだから…………コレで、『予言』通りだわ」


「……?」

 フランドル公爵令嬢はそう言って満足気に微笑んだ。口角が上がっているのにその顔は笑っているのとは違う気がして、レティシアは何か冷たい嫌な感じがした。

 そしてローズマリーはそのままレティシアの手前まで近寄り……、その表情を変える事なくその手を前に勢いよくレティシアに向かって突き出した。

 その手は当然目の前にいるレティシアの肩に当たり勢いよく押した。

 そして……、レティシアはそのまま階段でバランスを崩したのだった。



 ……落ちる……っ!

 今のレティシアの位置は、螺旋階段の中段から2、3段目。ここから落ちてもおそらくは怪我くらいですむだろう。けれど階段を転げ落ちるのはリスクが高い。……としたなら? レティシアは一瞬でそんな事を考え、階段部分を一つ蹴り床の部分まで飛び越えるかのようにジャンプをした。
 こうすれば、それほど高くない床に落ちた時に頭さえ守れば大した怪我はしないはず。

 フワリと浮いた身体は、しかし確実にスピードが上がり落下していく。頭を守る為に腕を上げる。ドレスの膨らんだ部分で衝撃が相殺されればいいんだけれどと、一瞬の内に色んな考えが頭をよぎった。

 そして衝撃を覚悟したその時。レティシアの身体はしっかりとした筋肉に抱きとめられた。


「ッ!! …………?」

 衝撃はあるものの痛みが来なかった事に気付き、恐る恐る前を見る。

「ッ! あ……、リオネル、様……?」

 そこには自分を心配そうに覗き込む、リオネル王子の顔があった。……それも、かなりの至近距離に!! それに自分の身体はリオネルの腕の中にしっかりと収まっているではないか!


 レティシアは驚き大慌てでそこから離れようとした。でも上手く身体が動かない。この時のレティシアは階段から落ちたショックで身体の震えが止まらなかったのだ。
 そして動くとズキリと足が痛んだ。……階段を蹴った時に足を痛めていたのだ。

 その時に足音がしたので上を見ると、走り去っていく真っ赤なドレスの裾が見えた。……おそらくローズマリーは他の誰にも見られては居ないのだろう。もしくは見ていても、誰も証言などしてはくれない。
 レティシアは諦めの境地で小さくため息を吐いた。


「……レティシア……。済まない」

 その声にレティシアは、目の前のリオネルを見る。……そしてすぐに視線を外した。……近過ぎるのだ。とてもではないがレティシアの心臓がもたない。

 レティシアはリオネルから視線を外したまま、首を振りその腕の中からのがれようと動く。……しかし、リオネルは一瞬しっかりとレティシアを抱きしめてから、そっと離しレティシアの顔を見て言った。


「レティシア。君に危害を加えようとした彼女を……もう許す事は出来ない。ローズマリーとは婚約を解消する。そして……全てが解決したのなら、君に告げたい事がある」


 この国の王太子リオネル殿下は私をその澄んだ青い空色の瞳で見つめてそう告げた。私をこの階段から突き落としたフランドル公爵令嬢の姿を、殿下は見ていたんだわ……!


 私は階段から落とされた事で震えていた手足が、驚きで止まる。
 そして私の中でリオネル様の言葉だけがぐるぐると回る。

 勿論、リオネル王子に婚約者がいなくなったとしても身分の違う自分にチャンスがあるはずはないし、好きだと言われた訳でもない。


 だけどこの時の私は、リオネル様の空色の瞳をただ見つめ返すことしか出来なかった……。




「リオネル殿下!」


 後ろからかけられた声に2人はハッとする。レティシアが離れようと動くと、リオネルは今度はゆっくりと離してくれた。
 そしてすぐにその場を離れようとしたのだが……。

「ッ……ッ!!」

 不意に来た痛みについしゃがみ込む。先程階段を落ちる時に痛めた足だった。

「ッレティシア!? 足を痛めたのか?」

 リオネルはレティシアの足元にひざまずき、足の状態を見ようとしたがそばにやって来た側近ジルに止められる。

「……殿下。女性の足元を見るのは……。宜しければ私が医務室にお連れしましょう。殿下は先に会場にお入りください」

「ッしかし……! 今しがたレティシアは階段から……」

「殿下。私は大丈夫ですわ。医務室に行き足を診ていただいたらすぐに会場に参ります。
……ベルニエ侯爵様から大筋の話は聞いております。殿下のお役に立てるお役目をいただいた事に悦びを感じております」

 レティシアは心配で仕方ないといった様子のリオネルを安心させる為に笑顔でそう言った。

「レティシア……。私の揉め事に巻き込んでしまって済まない。……私は今日のこれからをやり遂げたなら……。レティシア、君に先程の続きを言わせて欲しい」

 リオネルはそう言ってレティシアを熱く見つめた後、側近に促され大きく息を吐き会場に向かって行った。


「……それではコベール子爵令嬢。医務室にお連れいたします」

 ……確か、いつもリオネル殿下の側にいらっしゃる側近の方よね。医務室まで送っていただいたら、すぐに殿下の所に戻っていただかないとね。


 そう思いながらも、足が痛む為少し肩をお借りしながら医務室に向かったのだった。



ーーーーー


フランドル公爵令嬢にレティシアが危険な目にあわされた事によって、リオネルは彼らと戦う道を選ぶと決めました。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

タイムリープ〜悪女の烙印を押された私はもう二度と失敗しない

結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
<もうあなた方の事は信じません>―私が二度目の人生を生きている事は誰にも内緒― 私の名前はアイリス・イリヤ。王太子の婚約者だった。2年越しにようやく迎えた婚約式の発表の日、何故か<私>は大観衆の中にいた。そして婚約者である王太子の側に立っていたのは彼に付きまとっていたクラスメイト。この国の国王陛下は告げた。 「アイリス・イリヤとの婚約を解消し、ここにいるタバサ・オルフェンを王太子の婚約者とする!」 その場で身に覚えの無い罪で悪女として捕らえられた私は島流しに遭い、寂しい晩年を迎えた・・・はずが、守護神の力で何故か婚約式発表の2年前に逆戻り。タイムリープの力ともう一つの力を手に入れた二度目の人生。目の前には私を騙した人達がいる。もう騙されない。同じ失敗は繰り返さないと私は心に誓った。 ※カクヨム・小説家になろうにも掲載しています

悪役令嬢エリザベート物語

kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ 公爵令嬢である。 前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。 ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。 父はアフレイド・ノイズ公爵。 ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。 魔法騎士団の総団長でもある。 母はマーガレット。 隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。 兄の名前はリアム。  前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。 そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。 王太子と婚約なんてするものか。 国外追放になどなるものか。 乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。 私は人生をあきらめない。 エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。 ⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです

転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです

青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく 公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった 足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で…… エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた 修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく…… 4/20ようやく誤字チェックが完了しました もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m いったん終了します 思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑) 平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと 気が向いたら書きますね

毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。

克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。

罠にはめられた公爵令嬢~今度は私が報復する番です

結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
【私と私の家族の命を奪ったのは一体誰?】 私には婚約中の王子がいた。 ある夜のこと、内密で王子から城に呼び出されると、彼は見知らぬ女性と共に私を待ち受けていた。 そして突然告げられた一方的な婚約破棄。しかし二人の婚約は政略的なものであり、とてもでは無いが受け入れられるものではなかった。そこで婚約破棄の件は持ち帰らせてもらうことにしたその帰り道。突然馬車が襲われ、逃げる途中で私は滝に落下してしまう。 次に目覚めた場所は粗末な小屋の中で、私を助けたという青年が側にいた。そして彼の話で私は驚愕の事実を知ることになる。 目覚めた世界は10年後であり、家族は反逆罪で全員処刑されていた。更に驚くべきことに蘇った身体は全く別人の女性であった。 名前も素性も分からないこの身体で、自分と家族の命を奪った相手に必ず報復することに私は決めた――。 ※他サイトでも投稿中

悪役令嬢ですが、ヒロインの恋を応援していたら婚約者に執着されています

窓辺ミナミ
ファンタジー
悪役令嬢の リディア・メイトランド に転生した私。 シナリオ通りなら、死ぬ運命。 だけど、ヒロインと騎士のストーリーが神エピソード! そのスチルを生で見たい! 騎士エンドを見学するべく、ヒロインの恋を応援します! というわけで、私、悪役やりません! 来たるその日の為に、シナリオを改変し努力を重ねる日々。 あれれ、婚約者が何故か甘く見つめてきます……! 気付けば婚約者の王太子から溺愛されて……。 悪役令嬢だったはずのリディアと、彼女を愛してやまない執着系王子クリストファーの甘い恋物語。はじまりはじまり!

乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?

シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。 ……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。

公爵令嬢の辿る道

ヤマナ
恋愛
公爵令嬢エリーナ・ラナ・ユースクリフは、迎えた5度目の生に絶望した。 家族にも、付き合いのあるお友達にも、慕っていた使用人にも、思い人にも、誰からも愛されなかったエリーナは罪を犯して投獄されて凍死した。 それから生を繰り返して、その度に自業自得で凄惨な末路を迎え続けたエリーナは、やがて自分を取り巻いていたもの全てからの愛を諦めた。 これは、愛されず、しかし愛を求めて果てた少女の、その先の話。 ※暇な時にちょこちょこ書いている程度なので、内容はともかく出来についてはご了承ください。 追記  六十五話以降、タイトルの頭に『※』が付いているお話は、流血表現やグロ表現がございますので、閲覧の際はお気を付けください。

処理中です...