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四話
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砦での一戦が終結し、二日が経った。
あの日、エミリオを抱きしめたまま浴室から上がり、寝台に寝かせた。本当は側に付いていたかったが戦の処理もある。直属の信頼できる部下に部屋の警護を任せて、指揮に当たった。
ある程度の処理が終わり、部屋に戻るとエミリオは私が寝かせたままの姿で瞼を閉じていた。始めは死んでしまったのではないかと焦ったが、近づくと穏やかな寝息が聞こえ、安堵する。
穏やかに眠るエミリオは戦場で見せた表情より幼い。戦場でαのように見えたのは、エミリオ自身の覚悟と戦場という特殊な状況下が見せた幻であったかのように。それほどまでに全てが抜け落ちたエミリオはΩにしか見えなかった。
これは……守られるべき者だ。戦場で私と相見えたエミリオは美しかった。敵わぬと知りながら、自軍の兵を守る為に私に臆することなく戦場に現れるその姿に私は魅入られ、心は掻き立てられた。だが、今ならわかる。私はエミリオを戦わせたくなかったのだ。
自身の守るべきΩが、戦場の最前線で戦う。いつ死ぬかわからぬ状況で命を燃やす。その事に焦燥しないαはいないであろう。私ですらそうだったのだから。思考は巡り、後悔ばかりが湧き上がるが全ては終わってしまったことだ。これからどうするべきか考えるべきだろう。
戦争はひとまず落ち着いたと考えていい。進軍するにしても季節は冬へと近づきつつある。私にとっては利になるが、軍としては厳しい季節。進軍は春へと持ち越されることだろう。……私は、戦う事ができるであろうか。
エミリオが守ろうとした王国と、エミリオを傷つける原因を送ってきた帝国。愚かな事に、私の帝国への忠義はエミリオの件によって揺らぎ始めていた。
考えど、考えど、答えは見つからない。頭を振り、眠るエミリオを見る。本当に……穏やかな寝顔だ。できうることなら、穏やかな夢を見ているといい。そう願いながらエミリオの頬を撫で、その日はエミリオの側で眠りに付いた。それから二日。エミリオの瞼が開く事はなかった。
「最後の男が死んだそうです」
「そうか」
執務室とした部屋に入ってきたハンスから狼藉者共の最後の一人が死んだという報告を受けた。二日。二日しか苦しませることが出来なかったか……。いや、あれらが生きているというだけで腹立たしい。二日も苦しんで死んだのであればいいか。……エミリオの苦痛に比べたらどれほど楽であったかとも思うが。
「……エミリオ・マルロ大尉はまだ眠ったままで?」
「ああ」
「一緒に保護したΩが目を覚ましたのですが……エミリオ大尉に会いたいと希望しています」
「……なぜ会わせる必要がある」
「弟だそうです。エミリオ大尉の」
ああ、なるほど。だから、エミリオは身を差し出してでも庇いたかったのか。
「彼……エルネストは、軍で癒師としても働いていたようですので、我が軍の軍医ではわからぬ事も知っているかもしれません。我が国はΩについて、知らぬ事も多いですから」
帝国でのΩへの差別は根強い。貴族はα同士での婚姻を好み、βしか生まれなくなった貴族もαの血を望む。貴族生まれのΩは良くて平民や奴隷となり、悪ければ生まれると同時に処分される。平民生まれのΩすら扱いは悪い。ゆえに、我々はΩについて知らぬ事が多かった。
「……動けるようなら連れて来い」
「望むようなら私が運んできても?」
「……任せる」
「はっ!」
敬礼して執務室を出て行くハンス。あれもΩについては差別的だったと思うが、随分と気にかけているように見える。……Ωのフェロモンに当てられたか?いや、あいつに限ってそれはないか。
戦死者や捕虜についての書類に目を通していると扉が叩かれる。おそらくハンスであろう。入室の許可を出せば、小柄なΩを抱えたハンスが入ってきた。
「それがエミリオの弟か?」
「ええ、エルネスト・マルロ。五つ年下の弟と伺っています」
あの小屋では、よく見ることがなかったが、確かに顔つきはエミリオに似ているように思える。瞳の色は治癒魔法を得意とするものに多い薄緑色をしている。癒師というのも嘘ではないであろう。
「エルネスト・マルロです。あの、兄さんは……」
「後ろの部屋に寝かせている。着いて来い」
書類を机に置き、執務室から繋がる部屋へと向かう。ここを執務室と選んだのは、もとよりそう使われていた形跡があったのもあるが、隣接する仮眠室があったからだ。そこを自室として整えて、エミリオを寝かせてある。
「兄さん……そんな……」
エミリオを見たエルネストの顔が青ざめる。……そんなに状態が悪いのだろうか。静かに涙を零し始めたエルネストから聞き出すことも出来ず、ハンスへと視線を向けた。
「落ち着いたら執務室へ連れて来い。私は仕事に戻る」
「よろしいので?」
「なにがだ」
「いえ……了解しました」
エミリオの側にエルネストを降ろしたハンスに見送られ執務室へと戻る。他人が自室にいるということに落ち着かないが、あの場に自分がいることも絶えられない。自分がこんな感情を持っているとは思わなかった。
執務室へ戻り、没頭するように書類を確認していく。捕虜の扱い、軍糧の確保、消耗した武具の補給。それが終われば帝国への報告を纏める。戦死者の書類に私が殺した男達も含めておく。あれらは先走り死んだ。それが事実だ。
帝国への報告書を纏め終わった頃、エルネストを抱えたハンスが執務室へと戻ってきた。エルネストの目元は赤く腫れているが落ち着いているようだ。
「……今のエミリオについて聞かせてもらえるだろうか」
私の言葉にエルネストが小さく頷いた。
「今の、兄さんは……ゆっくりと死に向かっている状況です。あの状態は……番を失ったΩや番がいながら……無理矢理、犯された……Ωに……見られます」
「……あれに、番がいたのか」
「いるわけないじゃないですか!未だに、僕でもわかるようなフェロモンが出てるのに!僕だって……どうして兄さんがあんな状態になってるのか知りたいくらいだ!」
搾り出すように、エルネストが叫ぶ。……そうか、そうだ。エミリオのフェロモンは私も感じていた。それなのに、エミリオに番がいた可能性があるというだけで、それすら頭から消えていた。私はどうやら、エミリオが絡むとおかしくなるらしい。だが……番か……。
「……もし、エミリオが自身の運命の番の存在を知っていたら……あの状態になる可能性はあるのか」
「なにを……まさか……」
エルネストの顔から血の気が引く。
「……私がエミリオの運命の番だ」
「なんで……どうして……どうして、あなたなんかが!自分が、どれだけ兄さんを苦しめてたかわかりますか!あなたに、仲間を殺されて!助け切れなかったことを悔やんで!それでも!国の為に、戦い続けて!それなのに、あなたが兄さんの運命の番だなんて!……兄さんも、馬鹿だ……そんな人を好きになるなんて……、そんな人がいるのに……僕を庇おうとするなんて……なんで、なんで……」
声をあげ、泣き出したエルネストにハンスが睡眠魔法を使って眠らせる。泣きはらした目をしながら眠るエルネストに安堵する。あのまま、泣かれ続けていたら……私は自身の犯した罪の重さに狂いかねなかった。……いや、すでにおかしくなっているか。
「ヴィルヘルム様……大丈夫ですか?」
「ああ……大丈夫だ」
「大丈夫には見えませんよ。……休んだらいかがですか」
「いや……仕事をしている方がマシだ」
「重症じゃないですか……」
露骨にため息を吐くハンスに苦笑する。私も自分がここまでとは思っていなかった。
「私はエルネストを部屋に戻してきますが、私がいない間に馬鹿な事しないでくださいよ」
「するわけないだろう。それと……戻ってこなくていい。しばらくそいつについていろ。それを一人にしておくのも、お前の気が気でないだろう」
あれだけ感情を吐露しただけあって、今のエルネストの精神状況は不安定そうだ。馬鹿な事をするのは私より、エルネストの可能性が高いだろう。
「……わかりますか?」
「お前はわかりやすい。……それはお前の運命か?」
「ひどい事聞きますね。俺が出来損ないなのは知っているでしょう?」
ハンスが眉を寄せる。言葉が崩れているが、自覚はないだろう。公私混同しない男ではあるが、予想外の質問に崩れたと見える。
「その割には随分気にかけているだろう。フェロモンがわからなくとも、気にかけるなにかはあるんじゃないか?」
私がハンスに限って、Ωのフェロモンに当てられることはないと判断した理由に、ハンスのフェロモン関係の機能が機能不全ということがある。ハンスは生まれながらにフェロモンを発する事も、感じることもできない。それゆえに、出来損ないと言われていた経緯がある。
「……なんか、わかんないんですけど……気になって仕方ないんですよ。運命かはわからないし……俺なんかが番えるのかもわかんないですけど」
「なるほどな」
腕の中にいるエルネストを大事なもののように抱えなおすハンスに答えは出ているようなものだと思うが、本人が自覚するまでは放っておいていいだろう。
「……目覚めたら、今のエミリオに出来ることはないか聞いておいてくれ。諦めるつもりはないのでな」
「わかりました。……様子は見に来ますがちゃんと休んでくださいよ」
「いらん。それぐらいの管理は出来る」
さっさと連れて行けと追い払うように手を払うと呆れたような顔をしてハンスが執務室を出て行った。それを見送り、一つ息を吐くと、静かになった執務室で仕事に戻る。エミリオに対しての不安を抱えながら、それを忘れるかのように書類へと向き合った。
あの日、エミリオを抱きしめたまま浴室から上がり、寝台に寝かせた。本当は側に付いていたかったが戦の処理もある。直属の信頼できる部下に部屋の警護を任せて、指揮に当たった。
ある程度の処理が終わり、部屋に戻るとエミリオは私が寝かせたままの姿で瞼を閉じていた。始めは死んでしまったのではないかと焦ったが、近づくと穏やかな寝息が聞こえ、安堵する。
穏やかに眠るエミリオは戦場で見せた表情より幼い。戦場でαのように見えたのは、エミリオ自身の覚悟と戦場という特殊な状況下が見せた幻であったかのように。それほどまでに全てが抜け落ちたエミリオはΩにしか見えなかった。
これは……守られるべき者だ。戦場で私と相見えたエミリオは美しかった。敵わぬと知りながら、自軍の兵を守る為に私に臆することなく戦場に現れるその姿に私は魅入られ、心は掻き立てられた。だが、今ならわかる。私はエミリオを戦わせたくなかったのだ。
自身の守るべきΩが、戦場の最前線で戦う。いつ死ぬかわからぬ状況で命を燃やす。その事に焦燥しないαはいないであろう。私ですらそうだったのだから。思考は巡り、後悔ばかりが湧き上がるが全ては終わってしまったことだ。これからどうするべきか考えるべきだろう。
戦争はひとまず落ち着いたと考えていい。進軍するにしても季節は冬へと近づきつつある。私にとっては利になるが、軍としては厳しい季節。進軍は春へと持ち越されることだろう。……私は、戦う事ができるであろうか。
エミリオが守ろうとした王国と、エミリオを傷つける原因を送ってきた帝国。愚かな事に、私の帝国への忠義はエミリオの件によって揺らぎ始めていた。
考えど、考えど、答えは見つからない。頭を振り、眠るエミリオを見る。本当に……穏やかな寝顔だ。できうることなら、穏やかな夢を見ているといい。そう願いながらエミリオの頬を撫で、その日はエミリオの側で眠りに付いた。それから二日。エミリオの瞼が開く事はなかった。
「最後の男が死んだそうです」
「そうか」
執務室とした部屋に入ってきたハンスから狼藉者共の最後の一人が死んだという報告を受けた。二日。二日しか苦しませることが出来なかったか……。いや、あれらが生きているというだけで腹立たしい。二日も苦しんで死んだのであればいいか。……エミリオの苦痛に比べたらどれほど楽であったかとも思うが。
「……エミリオ・マルロ大尉はまだ眠ったままで?」
「ああ」
「一緒に保護したΩが目を覚ましたのですが……エミリオ大尉に会いたいと希望しています」
「……なぜ会わせる必要がある」
「弟だそうです。エミリオ大尉の」
ああ、なるほど。だから、エミリオは身を差し出してでも庇いたかったのか。
「彼……エルネストは、軍で癒師としても働いていたようですので、我が軍の軍医ではわからぬ事も知っているかもしれません。我が国はΩについて、知らぬ事も多いですから」
帝国でのΩへの差別は根強い。貴族はα同士での婚姻を好み、βしか生まれなくなった貴族もαの血を望む。貴族生まれのΩは良くて平民や奴隷となり、悪ければ生まれると同時に処分される。平民生まれのΩすら扱いは悪い。ゆえに、我々はΩについて知らぬ事が多かった。
「……動けるようなら連れて来い」
「望むようなら私が運んできても?」
「……任せる」
「はっ!」
敬礼して執務室を出て行くハンス。あれもΩについては差別的だったと思うが、随分と気にかけているように見える。……Ωのフェロモンに当てられたか?いや、あいつに限ってそれはないか。
戦死者や捕虜についての書類に目を通していると扉が叩かれる。おそらくハンスであろう。入室の許可を出せば、小柄なΩを抱えたハンスが入ってきた。
「それがエミリオの弟か?」
「ええ、エルネスト・マルロ。五つ年下の弟と伺っています」
あの小屋では、よく見ることがなかったが、確かに顔つきはエミリオに似ているように思える。瞳の色は治癒魔法を得意とするものに多い薄緑色をしている。癒師というのも嘘ではないであろう。
「エルネスト・マルロです。あの、兄さんは……」
「後ろの部屋に寝かせている。着いて来い」
書類を机に置き、執務室から繋がる部屋へと向かう。ここを執務室と選んだのは、もとよりそう使われていた形跡があったのもあるが、隣接する仮眠室があったからだ。そこを自室として整えて、エミリオを寝かせてある。
「兄さん……そんな……」
エミリオを見たエルネストの顔が青ざめる。……そんなに状態が悪いのだろうか。静かに涙を零し始めたエルネストから聞き出すことも出来ず、ハンスへと視線を向けた。
「落ち着いたら執務室へ連れて来い。私は仕事に戻る」
「よろしいので?」
「なにがだ」
「いえ……了解しました」
エミリオの側にエルネストを降ろしたハンスに見送られ執務室へと戻る。他人が自室にいるということに落ち着かないが、あの場に自分がいることも絶えられない。自分がこんな感情を持っているとは思わなかった。
執務室へ戻り、没頭するように書類を確認していく。捕虜の扱い、軍糧の確保、消耗した武具の補給。それが終われば帝国への報告を纏める。戦死者の書類に私が殺した男達も含めておく。あれらは先走り死んだ。それが事実だ。
帝国への報告書を纏め終わった頃、エルネストを抱えたハンスが執務室へと戻ってきた。エルネストの目元は赤く腫れているが落ち着いているようだ。
「……今のエミリオについて聞かせてもらえるだろうか」
私の言葉にエルネストが小さく頷いた。
「今の、兄さんは……ゆっくりと死に向かっている状況です。あの状態は……番を失ったΩや番がいながら……無理矢理、犯された……Ωに……見られます」
「……あれに、番がいたのか」
「いるわけないじゃないですか!未だに、僕でもわかるようなフェロモンが出てるのに!僕だって……どうして兄さんがあんな状態になってるのか知りたいくらいだ!」
搾り出すように、エルネストが叫ぶ。……そうか、そうだ。エミリオのフェロモンは私も感じていた。それなのに、エミリオに番がいた可能性があるというだけで、それすら頭から消えていた。私はどうやら、エミリオが絡むとおかしくなるらしい。だが……番か……。
「……もし、エミリオが自身の運命の番の存在を知っていたら……あの状態になる可能性はあるのか」
「なにを……まさか……」
エルネストの顔から血の気が引く。
「……私がエミリオの運命の番だ」
「なんで……どうして……どうして、あなたなんかが!自分が、どれだけ兄さんを苦しめてたかわかりますか!あなたに、仲間を殺されて!助け切れなかったことを悔やんで!それでも!国の為に、戦い続けて!それなのに、あなたが兄さんの運命の番だなんて!……兄さんも、馬鹿だ……そんな人を好きになるなんて……、そんな人がいるのに……僕を庇おうとするなんて……なんで、なんで……」
声をあげ、泣き出したエルネストにハンスが睡眠魔法を使って眠らせる。泣きはらした目をしながら眠るエルネストに安堵する。あのまま、泣かれ続けていたら……私は自身の犯した罪の重さに狂いかねなかった。……いや、すでにおかしくなっているか。
「ヴィルヘルム様……大丈夫ですか?」
「ああ……大丈夫だ」
「大丈夫には見えませんよ。……休んだらいかがですか」
「いや……仕事をしている方がマシだ」
「重症じゃないですか……」
露骨にため息を吐くハンスに苦笑する。私も自分がここまでとは思っていなかった。
「私はエルネストを部屋に戻してきますが、私がいない間に馬鹿な事しないでくださいよ」
「するわけないだろう。それと……戻ってこなくていい。しばらくそいつについていろ。それを一人にしておくのも、お前の気が気でないだろう」
あれだけ感情を吐露しただけあって、今のエルネストの精神状況は不安定そうだ。馬鹿な事をするのは私より、エルネストの可能性が高いだろう。
「……わかりますか?」
「お前はわかりやすい。……それはお前の運命か?」
「ひどい事聞きますね。俺が出来損ないなのは知っているでしょう?」
ハンスが眉を寄せる。言葉が崩れているが、自覚はないだろう。公私混同しない男ではあるが、予想外の質問に崩れたと見える。
「その割には随分気にかけているだろう。フェロモンがわからなくとも、気にかけるなにかはあるんじゃないか?」
私がハンスに限って、Ωのフェロモンに当てられることはないと判断した理由に、ハンスのフェロモン関係の機能が機能不全ということがある。ハンスは生まれながらにフェロモンを発する事も、感じることもできない。それゆえに、出来損ないと言われていた経緯がある。
「……なんか、わかんないんですけど……気になって仕方ないんですよ。運命かはわからないし……俺なんかが番えるのかもわかんないですけど」
「なるほどな」
腕の中にいるエルネストを大事なもののように抱えなおすハンスに答えは出ているようなものだと思うが、本人が自覚するまでは放っておいていいだろう。
「……目覚めたら、今のエミリオに出来ることはないか聞いておいてくれ。諦めるつもりはないのでな」
「わかりました。……様子は見に来ますがちゃんと休んでくださいよ」
「いらん。それぐらいの管理は出来る」
さっさと連れて行けと追い払うように手を払うと呆れたような顔をしてハンスが執務室を出て行った。それを見送り、一つ息を吐くと、静かになった執務室で仕事に戻る。エミリオに対しての不安を抱えながら、それを忘れるかのように書類へと向き合った。
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