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第二部:王様に嫁入りした側妃ですが子供達の未来に悩んでいます
62:護衛騎士長達の手合わせ
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「自分でやればいいだろう」
「そう言わずに……それとも、手合わせ中の解説したいのか?」
「……はぁ。わかった俺が手合わせしよう」
ミゲル様がテオドーロ様を指名した事に呆れていたテオドーロ様だったけど、解説と聞いて、手合わせを受け入れる。
テオドーロ様自身も特に喋りが苦手というわけではないはずなのだが、口が回るのはミゲル様の方が得意だとは思う。
僕の質問に答えてくれるのも彼の方が多いしね。僕専属というのもあるけど、どちらかというと智将寄りの人だから説明も上手いんだ。逆にテオドーロ様は真面目だけど感覚型なのか、硬派な武将というか……アグノスやティグレとは、感覚が合うのか慕われてるんだけどね。
「エクス。疲れは取れているか?」
「はい、問題ありません」
座っているエクス様にテオドーロ様が声をかけると、エクス様は頷いて立ち上がった。
「ディロス! 二人の手合わせ見れるって!」
「よかったね。ティグレ」
二人が手合わせの準備をしているのをティグレがワクワクした表情で見つめるのをアグノスの頭を撫でながら見守る。
「ミゲル、俺達が構えあったら適当に合図してくれ」
「了解」
僕らの座る位置から離れた場所で、互いに木剣を持ちながら向かいあうテオドーロ様とエクス様の雰囲気は、ただの手合わせだとは思えないほどに緊迫した雰囲気を醸し出している。
エクス様は、先輩であるテオドーロ様達の方が強いと言っていたけど、最初から負ける気はないようだった。
「始め!」
テオドーロ様とエクス様が向き合ったまま、剣を構えるとその様子を見ていたミゲル様が開始の合図を告げる。
それと同時にエクス様が地を蹴った。
――カンッ!
木剣がぶつかり合う乾いた音が辺りに響き、二人が鍔迫り合う。木剣だというのに睨み合う二人の気迫は、真剣での決闘にも思えるほどだった。
「すごい!」
「……父様」
カンッ!カンッ!とエクス様の剣戟を受け止めるテオドーロ様にティグレが興奮したようにはしゃぐ。それとは、対照的に僕の隣にいるアグノスは二人の気迫に怯えるように僕へと縋りついた。
「大丈夫だよアグノス」
「ん」
僕の服に顔を埋めたアグノスを撫でつつ、僕の後ろに控えるミゲル様へと視線を向ける。
「ミゲル様。二人の様子を見てると、テオドーロ様は防御重視しつつ、一撃が重くて、エクス様は手数多めな感じかな?」
「そうですね。私達護衛騎士は、守備を重視しますが、それでも戦い方に特徴は出てきます。ちなみに私は、回避を重視しつつ、エクスより手数が多くなりますね」
ふむ……前世の戦乱系ゲームとかの性能的には、ミゲル様がテクニック系、テオドーロ様がパワー系、エクス様がバランス系って感じなのかな?
性格的にもそれっぽいと思ってしまうのは、前世の知識の影響なのだろうなと思いながら、まだまだ終わりの見えない手合わせを眺めるのだった。
「そう言わずに……それとも、手合わせ中の解説したいのか?」
「……はぁ。わかった俺が手合わせしよう」
ミゲル様がテオドーロ様を指名した事に呆れていたテオドーロ様だったけど、解説と聞いて、手合わせを受け入れる。
テオドーロ様自身も特に喋りが苦手というわけではないはずなのだが、口が回るのはミゲル様の方が得意だとは思う。
僕の質問に答えてくれるのも彼の方が多いしね。僕専属というのもあるけど、どちらかというと智将寄りの人だから説明も上手いんだ。逆にテオドーロ様は真面目だけど感覚型なのか、硬派な武将というか……アグノスやティグレとは、感覚が合うのか慕われてるんだけどね。
「エクス。疲れは取れているか?」
「はい、問題ありません」
座っているエクス様にテオドーロ様が声をかけると、エクス様は頷いて立ち上がった。
「ディロス! 二人の手合わせ見れるって!」
「よかったね。ティグレ」
二人が手合わせの準備をしているのをティグレがワクワクした表情で見つめるのをアグノスの頭を撫でながら見守る。
「ミゲル、俺達が構えあったら適当に合図してくれ」
「了解」
僕らの座る位置から離れた場所で、互いに木剣を持ちながら向かいあうテオドーロ様とエクス様の雰囲気は、ただの手合わせだとは思えないほどに緊迫した雰囲気を醸し出している。
エクス様は、先輩であるテオドーロ様達の方が強いと言っていたけど、最初から負ける気はないようだった。
「始め!」
テオドーロ様とエクス様が向き合ったまま、剣を構えるとその様子を見ていたミゲル様が開始の合図を告げる。
それと同時にエクス様が地を蹴った。
――カンッ!
木剣がぶつかり合う乾いた音が辺りに響き、二人が鍔迫り合う。木剣だというのに睨み合う二人の気迫は、真剣での決闘にも思えるほどだった。
「すごい!」
「……父様」
カンッ!カンッ!とエクス様の剣戟を受け止めるテオドーロ様にティグレが興奮したようにはしゃぐ。それとは、対照的に僕の隣にいるアグノスは二人の気迫に怯えるように僕へと縋りついた。
「大丈夫だよアグノス」
「ん」
僕の服に顔を埋めたアグノスを撫でつつ、僕の後ろに控えるミゲル様へと視線を向ける。
「ミゲル様。二人の様子を見てると、テオドーロ様は防御重視しつつ、一撃が重くて、エクス様は手数多めな感じかな?」
「そうですね。私達護衛騎士は、守備を重視しますが、それでも戦い方に特徴は出てきます。ちなみに私は、回避を重視しつつ、エクスより手数が多くなりますね」
ふむ……前世の戦乱系ゲームとかの性能的には、ミゲル様がテクニック系、テオドーロ様がパワー系、エクス様がバランス系って感じなのかな?
性格的にもそれっぽいと思ってしまうのは、前世の知識の影響なのだろうなと思いながら、まだまだ終わりの見えない手合わせを眺めるのだった。
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