お飾り婿の嫁入り 血の繋がらない息子のために婿入り先の悪事を暴露したら、王様に溺愛されました

海野璃音

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第二部:王様に嫁入りした側妃ですが子供達の未来に悩んでいます

29:獰猛な笑み《R18》

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「っ……!」

 胸を弄られるもどかしい快楽に身悶え、着ていたガウンは纏っているとも言えないほどに着崩れていく。

「しゅ、ロムっ……! もうっ……!」

 焦らされて、焦らされて、悶えながら太ももを擦り合わせる。

 着崩れ、乱れたガウンの裾からは勃ち上がり、下着を僅かに濡らす陰茎が身悶える度に揺れていた。

「まだまだこれからだと言うのに限界か?」
「っ……」

 後ろから囁かれた言葉に何度も頷き、乱れたガウンの裾を握りしめる。

「わかった。もう少し今の姿を堪能したかったが……先に進むとしようか」

 こめかみにシュロムの唇を感じると同時にガウンの帯を解かれ、着崩れたガウンが自然と僕の体から落ちた。

「寝台に横たわれるか?」

 僕がベッドに横たわりやすいようにシュロムが体の向きを変えてくれる。

「ん……」

 快楽に火照る体をなんとか動かし、力なく横たわれば僕の下着がシュロムの手で取り払われた。

 ……脱がせもらうのは、恥ずかしいんだけど……ここまで焦らされると自分で動くのも億劫なんだよね……。

 服を脱ぐ前は僕が動けるくらいで止めてほしいのだけど……シュロムは嬉々として僕を愛撫する。

 愛されるのは嬉しいけど、どこまでも甘えさせてくれるのは申し訳ないと思う。

 だからといって、下着を履かないという選択肢はないし、準備を終えた後は全裸というのも抵抗があるのでもっての他なんだけど……。

 はしたないのは……ちょっとね。今世で受けた貴族教育もあって駄目なのだ。

 でも、最初から脱ぐ以外対処法がない。困った……。

 申し訳なさとそれに対する対処法を考えていたら、ガウンを脱いだシュロムがベッドへと上がってくる。

「少しの間に余裕が出てきてるな」

 普段は撫でつけられた金髪が下り、深紅の瞳が収まる目元が細くなるようにシュロムが笑った。

 その僕を見下ろすシュロムの雄らしい笑みに、大型肉食獣に睨まれた小動物の気持ちになる。

 だって、シュロムがそうやって笑った時っていつもドロドロにされるんだもの!

「シュロム……や、優しくしてくれるよね?」
「ああ、もちろん。優しく……たっぷりと愛してやる」

 あ、これは駄目だ。僕、明日立てるかな……。

 僕から誘ったからか、普段よりやる気十分なシュロムに明日の僕の心配をしてしまった。
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