お飾り婿の嫁入り 血の繋がらない息子のために婿入り先の悪事を暴露したら、王様に溺愛されました

海野璃音

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第二部:王様に嫁入りした側妃ですが子供達の未来に悩んでいます

28:もどかしい時間《R18》

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 シュロムに待っていてもらい、寝室に備え付けられているトイレと浴室で体の中を清める。

 抱かれるようになって長いから、処理には慣れたけど……これから抱かれると思うとそれはそれで照れてしまう。

 準備を終えて寝室に戻れば、人員が入れ替わっていて、モリーの姿はなく、ロンと暗部を兼任している従者が壁際に控えていた。

 モリーは基本昼間ついていてくれるのだけど……僕が寝付くまでは担当時間なので色事をする際は、早めに上がってもらっている。

 その……女の子に見られるのは流石に抵抗があるし……申し訳ないし……。

 できれば、もう少し従者の数も減らしてほしいけど……僕の離宮じゃなくて王の……家族の離宮だからこれ以上は減らせないと言われているんだよね……。

 見られているのにも慣れは、したけど……やはり恥ずかしいものは恥ずかしい。

 愛されたい思いと恥ずかしさでぐるぐるとしながらもシュロムの元へと戻る。

「……お待たせ」
「おかえり」

 先にベッドで待っていたシュロムは、これから僕を抱いてくれるとは思えないほど穏やかな笑みで僕を迎えた。

 だけど、僕を招くように開かれた腕の中に収まれば、背後からぎゅっと抱きしめられて、その腕の力強さにドキッとする。

「ぁ……しゅ、シュロム……」
「どうした?」
「っ……!」

 鼓動が早くなるのを誤魔化そうとシュロムを呼べば、後ろから耳の側で囁かれて、ゾクゾクとした感覚が腰へと集まっていく。

「お前は、いつまで経っても反応が素直で愛らしいな」
「んんっ……!」

 耳に唇が触れる距離でシュロムの低い声で囁かれて、自分の体が興奮していくのがわかった。

「ぁ……」

 シュロムの手がガウンの胸元から入り込み僕の肌を撫でる。

 シュロムの指先は、王でありながらも鍛練を続けているからか皮膚が厚く硬い。

 それでも、僕を傷つけないように繊細にさわるのがこそばゆく、淡い快楽を僕へと与えた。

「ディロス」
「っ、あ……あぁ……」

 低く甘い声が僕を呼び、薄い柔らかな部分に触れられるだけで、体が快楽に震える。

 僕とシュロムが体を重ねる頻度はそれほど多くないと思う。

 だけど……何度も抱かれた体は、シュロムの与えてくれる快楽を思い出して、容易く僕を高めていった。

「っんん!」

 胸の突起を指先で押し潰されるだけで、体が跳ねる。

 普段は意識すらしない場所なのに、シュロムに触れられるだけで性感帯へと変わるのだ。

「あっ……! っ……シュロムっ……! そこばっかりっ……!」

 快楽を拾う胸ばかりを弄られ、悲鳴をあげる。

 そこは確かに、感じるけど……すごくもどかしさが募るからだ。

「嫌か?」
「いやじゃ、ない……けどっ……!」

 気持ちいい。でも、もどかしい。

 そんな思いに苛まれるように僕はシュロムの手と時折囁かれる声に翻弄されていった。
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