お飾り婿の嫁入り 血の繋がらない息子のために婿入り先の悪事を暴露したら、王様に溺愛されました

海野璃音

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一部番外編

後日談6-5:夜は長く、明けた時に明らかになる印の数《R18》

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 頷いた僕をシュロムは抱き上げるように抱えて、膝へと乗せる。背中に回された左手でぎゅっと抱きしめられるとどことなく安堵する自分がいる事に気づいた。

 力が入らないなりにその背中へと腕を回せば、額にシュロムから口づけが落とされる。

 愛でられ、しばらく抱きしめあえなかった時間を埋めるかのようにただ寄り添いあい温もりを感じていた。

「そろそろいいか?」
「うん……」

 互いに触れ合う事に満足した頃、シュロムから声をかけられて頷く。シュロムを見上げれば、唇が重ねられてきてゆっくりと口づけを交わす。

 激しいものではなく、穏やかに求めあうような動きで舌を絡め、その心地よさに酔う。

「んっ……」

 僕がうっとりとしている間にも、シュロムの右手が僕とシュロムの陰茎を擦る。大きな手でも平均的だと思う僕の物と僕より大きなシュロムの物では完全に収まる事ができず、擦りあげる動きはぎこちない。

 それでも、僕の放ったものや互いに溢れてくるもので濡れた陰茎は粘質な音を立てながら手で擦られ、互いに押し付け合い、先端を擦る感覚に快楽を感じ、どんどんと新たな熱が昂ってくる。

「んっ……んっ……んんっ!」

 すでに何度も精を放った僕は容易く絶頂へと押し上げられ、精を放たぬままに絶頂した。

 だけど、まだ一度も精を放っていないシュロムの陰茎へと敏感になった僕の陰茎が押し付けられ、手で擦られる感覚が強い快楽となり僕を襲う。

「っん!んんんっ……!んぁあっ……!」

 せめて口づけによる息苦しさから逃げるようにシュロムへと抱き着く力を強め、その肩口に頭を寄せる。

 快楽に溺れるように白く染まっていく思考。触れ合った所から感じるシュロムの体温の心地よさ。

 逃げ場も、これ以上逃げるつもりもない快楽に身をゆだね、シュロムが精を吐き出すのを待つ。

「っ……!」
「あぁ……っ!」

 シュロムの手が止まると同時に僕の物ではない温かな精が僕の腹を濡らす。

 互いに乱した息を整えるように寄り添い、快楽の余韻に浸った。

「ディロス」
「んっ……」

 シュロムが僕を呼び、僕のまぶたへと口づけを落とす。

「あと、一度だけ……いいか?」

 どうやら、まだ夜は終わりそうにない。





 翌朝、気だるい体で着替えようとした僕が体に残された赤い印の数に悲鳴を上げかけ、ロンに笑われた。

「あははははっ!自分から仕掛けて三十倍返しされてるのはさすがに笑いますって!」
「う、う、うるさーーーーーい!」

 三十もない、ないから……たぶん……。

 不安になって、一足先に着替えていたシュロムを見たら楽し気に微笑まれる。

 ……もしかしたら、それ以上あるのかも……。

 そんな事を思いながらも、知らないふりをしてシャツを着るのだった。
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