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1-3.男娼王子の療養と王国のこれから
三十二話★
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何度か角度を変える様に唇を重ねた後、フレデリック様が俺の唇を舌で舐めたので受け入れる様に唇を薄く開く。
「んっ……」
俺が唇を開いた事でフレデリック様は俺の口の中へと舌を潜り込ませる。俺の舌を求める様に舌でつつくフレデリック様に笑みを浮かべたくなりながら、その動きに応えるべく、フレデリック様の舌へと舌を絡めた。
「んっ、ふっ……んっ……」
互いに舌を絡め合わせた事により水音が響き、フレデリック様がより深く口づけようと俺の首に回した手で、頭を抱える。
積極的なのは嬉しいが、これ以上求められると我慢が利かなくなってしまいそうだ。
まだまだ病み上がり、いやまだ病人と言えるフレデリック様に手を出すわけにもいかず、これで体調を悪化させたら末のはアルフレッドからの説教だろう。……説教で済みそうもないが。
そんな事を考えながらフレデリック様の細い腰を抱きつつ、フレデリック様を止める機会を待つ。
満足して離れてくれたらいいのだが……止める気がサラサラなさそうなので、名残惜しいがそろそろ止めるとしよう。
「ぁ……」
俺の頭を抱えているフレデリック様を腰を掴んで離す。華奢な腕では俺の力に叶うわけもなく、あっさりと離れ、俺と距離が開いた事を咎めるような視線が俺へと向けられた。
「今日は、これぐらいにしましょう。これ以上は俺も貴方も我慢できなくなるでしょう?」
すねた雰囲気をかもしだすフレデリック様の頬や額に口づけを落としながら、俺は頭の上に乗せられたティアラを収納魔法へとしまう。つけたままだと、うっかり壊してしまいそうで怖いからな。
「別に我慢しなくても構わない」
「俺が気にします。まだ、魔力は切れてませんし、禁断症状の前兆だってないでしょう?」
まだまだ病人のフレデリック様だが、淫紋の禁断症状がある事を考えたら何度かは手を出さなければならない。それに関しては、手を出してもアルフレッドから叱られる事もないだろう。
「だが、お前が私を抱いてから随分と時間が経っただろう?前兆がでるまでお預けされるのもそろそろ辛いんだ……」
フレデリック様がわずかに熱を秘めた瞳で俺を見つめる。
最初にさんざん注いだからか予想していたよりは淫紋に蓄えられた俺の魔力は余裕があるはずだ。
だが、それはそれとして、フレデリック様自身の欲求は別だ。毎日のように俺とふれあい、穏やかに愛し合っているとはいえ、元は性奴隷として王宮娼夫をしていたのだから開発された体を持て余していると考えられた。
愛おしいフレデリック様からの願い。揺れる俺の理性。だがしかし、俺の理性はフレデリック様に対しては非常に脆かった。
「……一回だけですからね」
「ふふっ……それでいい」
俺の言葉に満足そうに笑ったフレデリック様が俺の頬……唇の横へと口づける。
……ホント、どうしてこんなにも俺はこの人に弱いのだろうか。
「中に注いでもらうのなら、準備が必要だが……お前にしてもらうのは少し恥ずかしいな」
今まで後ろの準備なども従者にされていたのだろうフレデリック様が、一人でできるだろうか……。などと、俺の腕の中で呟いている。
俺としては、準備を手伝うのは何の問題もないが俺に清められるのは恥ずかしいと思われているフレデリック様の羞恥心が愛おしい。羞恥心があると言う事は同党の存在として認められているようなものだからな。
悩むフレデリック様を愛おしく思いながら、俺は収納魔法から一つの瓶を取り出した。
「ちょうどいいものをアルフレッドから貰っていますので、そちらを使いましょう」
俺の言葉に首を傾げるフレデリック様に俺は体をベッドへと完全に乗り上げて、手に持った瓶をサイドテーブルへと置く。
「いいものとは、それか?」
フレデリック様の視線がサイドテーブルに置かれた瓶へと注がれる。その中では半透明なピンク色をした液体が揺れていた。
「ええ、淫紋への治療をする際に必要になるものなので……持っていた方がいいだろうとフレデリック様の薬と一緒にいくつか渡されました」
そんな事を言いながら膝の上に座っているフレデリック様の寝間着を脱がせていく。
ワンピースのような寝間着の下は下着だけなので、あっという間に裸にしたフレデリック様の裸体を堪能しつつ、サイドテーブルに置いた瓶へと手を伸ばし、封をしてある蓋を開けた。
「それはどう使うんだ?」
「これは洗浄と拡張を行えるスライムでして……膝立ちになっていただけますか?」
首を傾げるフレデリック様にどういうものかを軽く伝え、膝立ちするように願えば、なんの疑いもなくフレデリック様は俺の願ったままに膝立ちになり、俺の肩を手で掴んだ。
「こうして、蓋を開けた口を近づけると……」
説明をしながら、フレデリック様のアナルへとスライムの入った瓶の口を近づければ、中に入っていたスライムが自らの意思で動いたような振動が手に伝わる。
「っ……あぁっ……!」
「自分の役目を果たそうと自ら行動を始めるんです」
フレデリック様と向かい合った俺の視界からは見えないが、スライムがフレデリック様のアナルへと侵入したのか、フレデリック様の体が仰け反り、俺の肩を掴んだ手にぎゅうっと力が入った。
「っあ……!くっ……!あぁあっ!」
「少し違和感があるかと思いますが、少しだけ耐えてください。貴方の体に負担をかけずに清めるのはこれが一番いいので」
俺の目の前で突き出された胸に口づけを落としながらフレデリック様を宥める。
フレデリック様の中を俺以外の存在が埋めているのは複雑な気分だが、風呂で水を使って何度も洗浄したり、時間をかけて解したりするのは今のフレデリック様にとって負担が大きい。
このスライムであれば、中を清めながら解せるし、ある程度の役目を終えれば大人しく瓶の中に戻るから合理的なのだ。
「っ、あぁあっ!にこ、二コラっ!っああ!」
中を清めながら拡張する動きにフレデリック様が喘ぎ、堪える様に俺の頭を抱きかかえて胸を押しつけてくる。
薄い胸ごしに肋骨の感覚を感じながら、目の前にあるピアスで飾られた乳首へと僅かに頭を動かして吸いついた。
「あぁあああっ!」
予期せぬ胸での絶頂に膝立ちしていたフレデリック様の足から力が抜け崩れ落ちそうになるのを抱きしめる様に回していた腕で支えるのだった。
「んっ……」
俺が唇を開いた事でフレデリック様は俺の口の中へと舌を潜り込ませる。俺の舌を求める様に舌でつつくフレデリック様に笑みを浮かべたくなりながら、その動きに応えるべく、フレデリック様の舌へと舌を絡めた。
「んっ、ふっ……んっ……」
互いに舌を絡め合わせた事により水音が響き、フレデリック様がより深く口づけようと俺の首に回した手で、頭を抱える。
積極的なのは嬉しいが、これ以上求められると我慢が利かなくなってしまいそうだ。
まだまだ病み上がり、いやまだ病人と言えるフレデリック様に手を出すわけにもいかず、これで体調を悪化させたら末のはアルフレッドからの説教だろう。……説教で済みそうもないが。
そんな事を考えながらフレデリック様の細い腰を抱きつつ、フレデリック様を止める機会を待つ。
満足して離れてくれたらいいのだが……止める気がサラサラなさそうなので、名残惜しいがそろそろ止めるとしよう。
「ぁ……」
俺の頭を抱えているフレデリック様を腰を掴んで離す。華奢な腕では俺の力に叶うわけもなく、あっさりと離れ、俺と距離が開いた事を咎めるような視線が俺へと向けられた。
「今日は、これぐらいにしましょう。これ以上は俺も貴方も我慢できなくなるでしょう?」
すねた雰囲気をかもしだすフレデリック様の頬や額に口づけを落としながら、俺は頭の上に乗せられたティアラを収納魔法へとしまう。つけたままだと、うっかり壊してしまいそうで怖いからな。
「別に我慢しなくても構わない」
「俺が気にします。まだ、魔力は切れてませんし、禁断症状の前兆だってないでしょう?」
まだまだ病人のフレデリック様だが、淫紋の禁断症状がある事を考えたら何度かは手を出さなければならない。それに関しては、手を出してもアルフレッドから叱られる事もないだろう。
「だが、お前が私を抱いてから随分と時間が経っただろう?前兆がでるまでお預けされるのもそろそろ辛いんだ……」
フレデリック様がわずかに熱を秘めた瞳で俺を見つめる。
最初にさんざん注いだからか予想していたよりは淫紋に蓄えられた俺の魔力は余裕があるはずだ。
だが、それはそれとして、フレデリック様自身の欲求は別だ。毎日のように俺とふれあい、穏やかに愛し合っているとはいえ、元は性奴隷として王宮娼夫をしていたのだから開発された体を持て余していると考えられた。
愛おしいフレデリック様からの願い。揺れる俺の理性。だがしかし、俺の理性はフレデリック様に対しては非常に脆かった。
「……一回だけですからね」
「ふふっ……それでいい」
俺の言葉に満足そうに笑ったフレデリック様が俺の頬……唇の横へと口づける。
……ホント、どうしてこんなにも俺はこの人に弱いのだろうか。
「中に注いでもらうのなら、準備が必要だが……お前にしてもらうのは少し恥ずかしいな」
今まで後ろの準備なども従者にされていたのだろうフレデリック様が、一人でできるだろうか……。などと、俺の腕の中で呟いている。
俺としては、準備を手伝うのは何の問題もないが俺に清められるのは恥ずかしいと思われているフレデリック様の羞恥心が愛おしい。羞恥心があると言う事は同党の存在として認められているようなものだからな。
悩むフレデリック様を愛おしく思いながら、俺は収納魔法から一つの瓶を取り出した。
「ちょうどいいものをアルフレッドから貰っていますので、そちらを使いましょう」
俺の言葉に首を傾げるフレデリック様に俺は体をベッドへと完全に乗り上げて、手に持った瓶をサイドテーブルへと置く。
「いいものとは、それか?」
フレデリック様の視線がサイドテーブルに置かれた瓶へと注がれる。その中では半透明なピンク色をした液体が揺れていた。
「ええ、淫紋への治療をする際に必要になるものなので……持っていた方がいいだろうとフレデリック様の薬と一緒にいくつか渡されました」
そんな事を言いながら膝の上に座っているフレデリック様の寝間着を脱がせていく。
ワンピースのような寝間着の下は下着だけなので、あっという間に裸にしたフレデリック様の裸体を堪能しつつ、サイドテーブルに置いた瓶へと手を伸ばし、封をしてある蓋を開けた。
「それはどう使うんだ?」
「これは洗浄と拡張を行えるスライムでして……膝立ちになっていただけますか?」
首を傾げるフレデリック様にどういうものかを軽く伝え、膝立ちするように願えば、なんの疑いもなくフレデリック様は俺の願ったままに膝立ちになり、俺の肩を手で掴んだ。
「こうして、蓋を開けた口を近づけると……」
説明をしながら、フレデリック様のアナルへとスライムの入った瓶の口を近づければ、中に入っていたスライムが自らの意思で動いたような振動が手に伝わる。
「っ……あぁっ……!」
「自分の役目を果たそうと自ら行動を始めるんです」
フレデリック様と向かい合った俺の視界からは見えないが、スライムがフレデリック様のアナルへと侵入したのか、フレデリック様の体が仰け反り、俺の肩を掴んだ手にぎゅうっと力が入った。
「っあ……!くっ……!あぁあっ!」
「少し違和感があるかと思いますが、少しだけ耐えてください。貴方の体に負担をかけずに清めるのはこれが一番いいので」
俺の目の前で突き出された胸に口づけを落としながらフレデリック様を宥める。
フレデリック様の中を俺以外の存在が埋めているのは複雑な気分だが、風呂で水を使って何度も洗浄したり、時間をかけて解したりするのは今のフレデリック様にとって負担が大きい。
このスライムであれば、中を清めながら解せるし、ある程度の役目を終えれば大人しく瓶の中に戻るから合理的なのだ。
「っ、あぁあっ!にこ、二コラっ!っああ!」
中を清めながら拡張する動きにフレデリック様が喘ぎ、堪える様に俺の頭を抱きかかえて胸を押しつけてくる。
薄い胸ごしに肋骨の感覚を感じながら、目の前にあるピアスで飾られた乳首へと僅かに頭を動かして吸いついた。
「あぁあああっ!」
予期せぬ胸での絶頂に膝立ちしていたフレデリック様の足から力が抜け崩れ落ちそうになるのを抱きしめる様に回していた腕で支えるのだった。
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