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黎編
11話 つきあってるんですよ!
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「あ、正先生だっ!正先生っ~!」
声を掛けると正先生はにこっと笑顔を振りまきたがらおれの顔を見た。
笑顔は輝かしくて見ていて醜かった。
「はいっ?何ですか?」
「あっ!わからないところがなくて…教えてくださいっ~~!」
「はい、いいですよ。」
正先生は足を止めておれをじぃっと見つめた。
「ここの…数学の…」
「…え?」
「あ、すみませーん、正先生って教科、化学でしたねっ!間違えました!」
「そうですか。専門教科は化学ですが、数学も得意な方ですから教えられると思います。」
「うーん、でも、いいかな。ありがとうございました。」
「いえいえっ。」
正先生はそういうとにこっと笑って立ち去ろうとした。
─────────が、
「あ、正先生って角田 黎君のお兄さんなんですか?」
その言葉に正先生はピクッと反応した。
そして正先生はくるっとおれの方に身体を向けた。
「はいっ、そうです。私は角田 黎の兄です。」
「へぇっ!全然似てないですよね!」
「そうですかね?」
正先生の表情は崩れずへらっと笑っていた。
「そうですよ~。僕の黎はそんなにこにこしてないですしっ。」
おれの方もにこっと笑ってそういうとピクッと正先生の身体が動いた。
「…君はれーくんのお友達ですか?」
「お友達…っていえばお友達ですかねー。」
にこにことおれは正先生に笑って見せた。
「…そうですか。れーくんにお友達ができてよかったです。」
そう、言う声はどんどん声のトーンが下がっていた。
「うーん、お友達っていうより…もっと近い関係ですかねー。」
「─────近い関係?」
正先生はおれをじぃっと見つめた。
鋭い視線だった。
さぁ─────そろそろ
切り出してやろう。
「はいっ、だって僕、日比谷勇太は
─────黎君とつきあってるんですよ。」
「…っ」
おれがそう切り出すと正先生の眉がピクッと動いた。
だが─────隙は見せない。
「そうですか…。びっくりしました。」
「びっくりしましたよねっ!?だって男の子同士ですし…。」
「はい。そうですね。」
「黎君、とっても優しいじゃないですか!そこがずっと前から好きで…。僕から告白して…そしたらオッケーもらえたんです。」
「…へぇ。」
正先生の表情がだんだん暗くなっていく感じが感じられた。
「…れーくんは流されやすいところがありますからね。」
「えー、それって黎君が同情でつきあってるみたいじゃないですかー。やめてくださいよー。」
「あはは、すみません。」
「黎君も僕のこと好きって言ってくれて…とても嬉しいんです!
───────黎君は、僕のです。」
にやっと笑っていって見せた。
だが、正先生の表情を変えさせることは出来なかった。
「そうですか。とても嬉しいですよ。れーくん、今まで友達もまともにできなくて…心配していたんですよ。けど…お付き合いする人まで作れるほどれーくんは成長したんですね。」
「…そーですね。」
「なら、君がれーくんのそばにいてあげてくださいね?」
正先生はそういっておれに顔を近づけた。
「───────今のうちに」
正先生はそう言い放つとそのまま手を振ってその場を去ってしまった。
「…へぇ。」
おれは一人にやっとしていた。
もしかしたら───、おれの思い違いなのかもと思っていた。だが。
──────あの一言が聞ければ
十分だ。
「黒…だな。」
敵に塩を送ったことだ。
──────警戒しなければ。
「黎は─────渡さねぇ。」
声を掛けると正先生はにこっと笑顔を振りまきたがらおれの顔を見た。
笑顔は輝かしくて見ていて醜かった。
「はいっ?何ですか?」
「あっ!わからないところがなくて…教えてくださいっ~~!」
「はい、いいですよ。」
正先生は足を止めておれをじぃっと見つめた。
「ここの…数学の…」
「…え?」
「あ、すみませーん、正先生って教科、化学でしたねっ!間違えました!」
「そうですか。専門教科は化学ですが、数学も得意な方ですから教えられると思います。」
「うーん、でも、いいかな。ありがとうございました。」
「いえいえっ。」
正先生はそういうとにこっと笑って立ち去ろうとした。
─────────が、
「あ、正先生って角田 黎君のお兄さんなんですか?」
その言葉に正先生はピクッと反応した。
そして正先生はくるっとおれの方に身体を向けた。
「はいっ、そうです。私は角田 黎の兄です。」
「へぇっ!全然似てないですよね!」
「そうですかね?」
正先生の表情は崩れずへらっと笑っていた。
「そうですよ~。僕の黎はそんなにこにこしてないですしっ。」
おれの方もにこっと笑ってそういうとピクッと正先生の身体が動いた。
「…君はれーくんのお友達ですか?」
「お友達…っていえばお友達ですかねー。」
にこにことおれは正先生に笑って見せた。
「…そうですか。れーくんにお友達ができてよかったです。」
そう、言う声はどんどん声のトーンが下がっていた。
「うーん、お友達っていうより…もっと近い関係ですかねー。」
「─────近い関係?」
正先生はおれをじぃっと見つめた。
鋭い視線だった。
さぁ─────そろそろ
切り出してやろう。
「はいっ、だって僕、日比谷勇太は
─────黎君とつきあってるんですよ。」
「…っ」
おれがそう切り出すと正先生の眉がピクッと動いた。
だが─────隙は見せない。
「そうですか…。びっくりしました。」
「びっくりしましたよねっ!?だって男の子同士ですし…。」
「はい。そうですね。」
「黎君、とっても優しいじゃないですか!そこがずっと前から好きで…。僕から告白して…そしたらオッケーもらえたんです。」
「…へぇ。」
正先生の表情がだんだん暗くなっていく感じが感じられた。
「…れーくんは流されやすいところがありますからね。」
「えー、それって黎君が同情でつきあってるみたいじゃないですかー。やめてくださいよー。」
「あはは、すみません。」
「黎君も僕のこと好きって言ってくれて…とても嬉しいんです!
───────黎君は、僕のです。」
にやっと笑っていって見せた。
だが、正先生の表情を変えさせることは出来なかった。
「そうですか。とても嬉しいですよ。れーくん、今まで友達もまともにできなくて…心配していたんですよ。けど…お付き合いする人まで作れるほどれーくんは成長したんですね。」
「…そーですね。」
「なら、君がれーくんのそばにいてあげてくださいね?」
正先生はそういっておれに顔を近づけた。
「───────今のうちに」
正先生はそう言い放つとそのまま手を振ってその場を去ってしまった。
「…へぇ。」
おれは一人にやっとしていた。
もしかしたら───、おれの思い違いなのかもと思っていた。だが。
──────あの一言が聞ければ
十分だ。
「黒…だな。」
敵に塩を送ったことだ。
──────警戒しなければ。
「黎は─────渡さねぇ。」
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