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飛鳥君編
16話 お兄ちゃん、『僕』に犯されるのと、『おれ』に犯されるの…どっちがいい?
しおりを挟むそういった瞬間────何か口の中に、唇に入った。これは、何?
「んっ…はぁっ…んっんっ!?」
どういうことだ?気持ちが身体が追いつかないっ…!なんで、俺は誰にされて────
「んっまぁってぇ…んっむぅっ…んっ!?」
ヤバいっ…激しいっ…!飛鳥君と違う。とても激しく舌が重なる。もう、どれが自分の舌なのかわからない。
「んっ…むうっ…はぁっ!んっんっ!?
んっ─────っ!」
息が出来なくなる。激しく強い。
もう、頭の中真っ白だっ…。あーもう、おれどうなってんのぉぉ!
「まっ…あっんっ!んっ───っ!」
やめてくれっ…ヤバいっ!本当におかしくなっちゃうからぁっ!
「ゆうっ…あっ…たぁ…んっ!やめっ…
んっ────!!」
勇太は、なんでおれなんかにこんなことするんだ?意味わかんねぇよ、くそっ!!
「あっ…んっんっ。んっ──はぁっ。んんっんっ…もうっ…やめっ…」
「やめる?気持ち良さそうじゃん。このクソ兄貴がっ。そんなトロンとした顔…飛鳥に見せやがったのか…?」
「見せてないっ…だからっ…やめろって…おかしいだろっ…こんなの。」
「おかしい…確かになぁっ。でも…飛鳥とてめぇはしたんだろ?そのおかしいことを…。」
「あっ…でもっ!」
「だからするんだよ。」
「意味がわからっ───んっ!」
また…キスされた。もう、弟が何をしたいのか…全然わからない。
「んっはっ…んっんっんっ!んっ…」
勇太のキスに呑まれてしまう。身体が動かない。
「んっ…はぁっ…んっ────っん!???」
考えられない思考の中で弟はおれに触る。おれのシャツをめくりあげおれの肌へ…
「んっまっ…ちょっ…ゆうっ…たぁ…んっんっ!?」
「なんだよ…慌ててんの?かわいい。」
訳がわからない。なんでおれは勇太に身体を触られてんの!?
「んっ…まっ…ひゃっっ!?」
いきなり、おれの乳首を触られた。びっくりして変な声が出てしまう。
「はっ。なに?今の声?感じてんの?」
「違っ…びっくりしただけっ…てか、…勇太っ!!」
「はぁ?なんだよ。」
「お前…なにしてんだよっ!」
おれは混乱する思考の中なんとか頭を働かせる。勇太はどうしてこんなことをする?
どうして────
「…はぁ。そうだな…。」
勇太はそういうとおれの顔をぐっと掴んでおれを見上げるようにしていった。
「────お前を犯す。」
───────っ!!!??
意味がわからなくておれは頭がパンクしそうになる。
「えっ!?おかっ…おかっ!?」
「あぁ。だから────決めてくんない?」
そして弟はにこっと笑う。気味悪い笑みで。
「兄貴が選ぶのは───この二つの選択肢だけ。」
おれは勇太のその姿をただただ見ていたんだ。
「お兄ちゃんっ!僕に犯されるのと…」
にこっと笑う弟。でもすぐに戻る、本当の弟に。
「───おれに犯されるのと、どっちか選べ。」
「はぁっ!!!??」
──────やっぱり、おれの弟が何を言ってるのかわからない。
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