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- 26章 -
- クリスマスおまけ③ OB組 -
しおりを挟む「そう、聞いててっちゃんっ!さっきね、新事実が判明したの!」
「新事実?」
先程月影と話した、くれた物の意味や仕事の切っ掛けになっていたという内容を嬉々とし話して聞かせる秋山だったが、長谷川の反応は思ったよりも薄くなんとも言えない表情を見せた。
誰かが嬉しそうに話す言葉に対して基本共感し聞いてくれる長谷川にしてはとても珍しい事だ。
「なんだ、ひー。お前言ってなかったの?」
「いや、だって高校生だよ?天使に見えたのでこれあげます、なんて流石に俺でも言えなかったんだよ」
「えっ?待って待って、てっちゃん知ってたの?」
「いや、だってあのタイミングであれって意味不明すぎて…あの後即聞いたわ」
「今なら全然言えるけどねっ!!」
「だろうな」
「でしょうねw」
「でもさぁー、のんちゃんはもう天使とはかけ離れちゃったから…」
「あー、育ったもんなぁー」
「なんだろう、成長して嬉しい筈なのに、このなんとも言えない悲しさ…」
「もう、あれだよね、今はもう…あれだよ」
「あれ?」
秋山をじっくり見つめ何か思考する月影の視線に負けじと見つめ返す。なにを考えてるのか分からない分、なにを言い出すのかとワクワクしてくる。
“ あれ ” に当てはまる良い言葉が思い浮かんだのか、名案とでも言うように目を輝かせピッと人差し指を立てると秋山へと向けた。そしてー
「もはや、神、だよねっ!」
「神っ!?ww 良かったな、はな!昇進したぞっww」
「えっと、ありが、とう??」
しばらく “ GOD華音 ” と繰り返し口にしながら笑い転げる長谷川の隣で、同じように月影も “ 言い得て妙でしょっ!? ” と大爆笑している。
2人の笑いの意味は少し違うようだが、それでも楽しそうにしてるなら…まぁ、良いか。
「今日から俺は!! 神になるっ!!敬いたまえw」
「華音様っ!」
「華音様っ、どうぞ御神酒ですっww」
「苦しゅうないっ!」
『ほんと、この2人と居ると退屈しないなぁw』
嫌なことがあった日もくたくたに疲れた日も、一緒に過ごすだけで元気になれてしまうのだから旧友のありがたさに何度だって感謝してしまう。
『社会に出てこんなふうに仲良くなれる人なんて居ないし、大切にしていかないと…』
「じゃぁー神が直々にお酌してやろうっ!」
「「ありがとうございますGOD華音様っ!」」
「…やっぱその呼び名はちょっと嫌だなぁww」
0時を過ぎクリスマスは終わってしまったけれど、酒に肴に、途切れる事のない話に笑顔と花を咲かせながら、明け方まで3人のクリスマスは続いた。
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