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慰弦

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- 26章 -

- クリスマスおまけ② 植野&母 -

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大学行って、バイトして資格の勉強して、1人の大人として認めてもらえるように努力する。そして就職してー

早く言ってしまいたい気持ちも無くはないが、先走っては上手くいくものも上手くいかなくなるというものだ。いつかちゃんと言えるようになるまで。それまでは両家でもっともっと良好な関係を築いて行けるようにしないと。

自分が大切だと思う人達の為に。


「……なぁ、母さん」

「んー?」

「ありがと。いつも、感謝してる」

「…どういたしまして!! 綾ちゃんも、私の所に生まれてきてくれてありがとっ!」

「…うん」


さすがに “ 俺こそ産んでくれてありがとう ” とは恥ずかしすぎて口には出せず、短い返事だけ返すと自分を笑顔で見つめる母の視線から飲み物を口にすることでなんとか逃れる。

想いが通じあって歓喜と幸せに浸っていたけれど、これからは浮かれるだけでは居られない。
誰かと付き合うことは、幸せなだけじゃないし、楽な事ばかりでもない。
普通とは違う道を進もうとしている自分達には、尚更課題が多くもなるだろう。
尚更、辛く苦しいことも待ち受けているだろう。

けれど、心が折れる兆しはまったくのゼロだ。

すべての人の笑顔の為に、今は猛進する気持ちしか沸いてこない。

大切な人達の笑顔溢れる思い出と共に、決意を固め、新たな道へと進むスタート地点となったクリスマスが終りを迎えた。
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