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- 26章 -
- Merry Christmas -
しおりを挟む「「………………………」」
「…種類」
「Σはいっ!?」
「結構あるんですね」
「あっ、はいっ、そうですねっ、迷いますよねっ。でしたらその…お好きなお色にされてはいかがでしょう? …彼氏様の」
「好きな色。………植野」
「はっ、はい!?」
「どれが良い?」
「はいっ!!??」
「~~っっ!!?」
『いやっ!!いやいやいやいやっ!!?
今の言い方完全に公言したようになっちゃってるの分かって言ってるのこの子っ!?
店員さん固まっちゃってるし!!なんかめっちゃ顔真っ赤になってるしっ!?』
この状況で一体なにを口にすれば良いのだろう?
沈黙が流れ完全に固まり動かなくなった空気にようやく気がついた鈴橋は不思議そうに顔を上げると微動だにしない2人を交互に見やった。
『分かってないやつっ!この顔は絶対分かってないやつっ……!!』
「どうした?」
「いや、どうしたって言うか…どうしたって…ぃや、なんでもない…えっと、なんだっけ?」
「だから、色」
「あぁ、色、色ね…」
その予想通りなにも気がついてないようで至って通常運転に質問を重ねる鈴橋と、それとは対照的に仕事中と言うことも忘れ口元に手を当てた店員は、とある一定層の女の子が“トキメキ”をみつけた時のような輝かしい目をしている…気がする。
「あっ、あの、どれになさいます…か?」
『めっちゃこっち見るじゃんっ!?』
「えっ、えと、どれ…どれか…そぉ、ですね」
ぎこちなく会話を続ける2人になにかを感じ取っ……たのかどうかは分からないが、相変わらず表情1つ崩していない鈴橋が会話を促すように口を開いた。
「…なに悩んでんだよ。俺よりお前の方が付き合い長いんだから分かるだろ?」
「えっ? あっ!あぁ…まぁ、そうなんだけどね」
『そりゃもう本人ですしねっ!?ってかなぜそこで
( ㆆ-ㆆ)スンッ って顔になるの店員さんっ!?』
急激に仕事モードに戻った店員と至って冷静な鈴橋に挟まれつつなんとかリボンを選ぶと、包装が終わるまでの気まずい空気をなんとか乗りきり2人はお店を後にした。
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